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第3章 思春期
第18話 波乱万丈の代表挨拶ですわ
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アイゼンベルグ王国立魔法学園入学式は、つつがなく行われていた。
長ったらしい学園町の挨拶や、サークル活動の紹介と勧誘。
来賓の方々の挨拶等、異世界でも入学式は同じような内容だ。
なぜか私の隣に座り、口を開けて寝ているヘンリー殿下。
国賓のいる席であんたが寝たらダメでしょ。
私は優しーく殿下の手をつねってさしあげた。
ビクッと体を起こし、キョロキョロする殿下。
離れたところで見守る従者のノムさんと目が合い、苦笑いを見せる。
対するカロリーヌ。一糸乱れぬ完璧な姿勢で退屈な話を聞いている。
こういう所は見習わないといけない。
「カロリーヌ様、真剣に聞いていらっしゃるけど面白いですの?」
「はい、メリー様。大変面白いです。
あの方がお召しになっているお召し物は、先日発表されたばかりのローズ・ペロタン作のカジュアルワンピースドレスなんです。
発売と同時に完売して、もうどこにも在庫が残ってないのです。
どこでご購入されたのか、どのくらいのお値段がしたのかがとても気になります!」
どうやら別のところに集中していたらしい。
「そろそろ私が挨拶する出番ですわ。」
私が席を立つとヘンリー殿下とカロリーヌは、ウインクしながら親指をピンと立てた。
こんなところは前世と変わらないわね。
舞台裏では学園長が私の到着を待っていた。
「思うように話してもいいが、国賓が来ていることをわきまえてな。」
それは思うように話したらダメってことでしょ。
そんなことは私の悪役令嬢語に聞いてくれぃ!
私が壇上に向かうと、急に講堂全体がざわめき始めた。
私が原因ではない。生徒や来賓たちは私の逆方向を見て固まってしまっているのだ。
「儂のことは良いから、入学式を続けてくれ。おっ、メリーの挨拶に間に合ったな。」
アイゼンベルグ国王だ。アイゼンベルグ国王陛下が突如来賓として登場したのだ。
国の代表である陛下がわざわざ息子の入学式に現れるって、国の政治は大丈夫?
暇なの?
陛下の登場でざわめく会場。
誰も私のことは見ていない。
チャンスだ。このまま無難に挨拶を終えてしまおう。
しかし、あの駄女神がそんなことを許すわけが無かった。
私の目の前にまたまた選択肢が現れる。
どうやらこの雰囲気を変えなければならないらしい。
選択肢を確認すると…。
1.黙らせる
2.黙らせる!
3.黙らせる?
選択肢の意味ってある?
特殊記号をつければいいってもんじゃないわよ!
そもそも何で3は私に聞いてるのよ!
もー1よ、1を選んだらいいんでしょ。
私は1を選択した。
陛下の登場で興奮が冷めやらぬ講堂。
誰もがめいめいに話し続けており、教師たちも事態の収拾を出来ずにいた。
私は陛下から私に注意を引こうと、壇上の演台をドンと軽く叩いた。
ただ、私は自分のパワーのことを忘れていた。
軽く演台叩いたつもりだったが、演台に大きな亀裂が走りガラガラと大きな音を立てて崩れ落ちてしまったのだ。
てへ♡
突然の大きな音に講堂中の話し声がピタリと止まる。
ピーンと張りつめた空気が行動中に広がる。
ざわざわした講堂が、一瞬にして禅寺のような静けさとなったのだ。
誰も事態を飲み込めていない。
壇上に立つ女生徒の前の演台が、突然音を立てながら崩れ落ちた。
誰も私がやったとは思わないだろう。
私は構わず話し始めた。
「これからお世話になります先生方、ご父兄様、ご来賓の方々。
本日は私たち生徒のために、このような素晴らしい入学式を催して下さいまして誠にありがとうございます。
私は生徒を代表してご挨拶させて頂くメリー・アンポワネットと申します。」
私の声がピリピリとした緊張感を緩和する。
「陛下もご多忙中の中、わざわざお越し頂き感謝に堪えません。
ただ、もう少し早く来ていただければもっと嬉しかったですわ。(再度御礼申し上げます。)」
講堂に新たな緊張感を生み出す。
講堂中の視線は一気に陛下に移った。
「お、おう、許せメリー。宰相の奴がなかなか放してくれなくてな。」
突然振られてしどろもどろに応える陛下。
「ふ、不敬罪だー!」
騒ぎ始めようとする男を陛下が一睨み。炎上する前に沈下してくれたのだ。
さすが、ちょい悪おやじね。
「私たちは今まで育ててくれたご両親の元を離れ、アイゼンベルグ国王立魔法学園にて仲間たちと新しい生活を始めます。
正直まだ実感は湧きませんが、勉学だけでなく友人たちとの交流面、学内行事等においても精一杯頑張らせて頂く所存でございます。」
ここまでは上手く言ってるわ。
みんなちゃんと私の話を聞いてくれてる。
無難に最後を締めるのよ!
「これから一緒に切磋琢磨をしていく生徒の皆さま…。」
嫌な予感。
悪役令嬢語さん、あなた空気は読めるわよね?
「あなたたちも私を目指して、せいぜい頑張って下さいまし。
私に少しでもお近づきになれれば、無事にご卒業できると思いますわよ。
ホーッホホホホホホホホ!」
やっぱりやっちゃったわね。
学園長も開いた口が塞がらないって感じで見てるわね。
あっ、陛下は笑い転げているわ。さすがね。
「これにて新入生代表の挨拶とさせていただきますわ。それではごきげんよう。」
私が壇上を降りるまでの間、講堂はシーンと静まり返っていた。
しかし、私が講堂を降りた途端に炎上した。
「一体何様なんだ!」
「どうして私たちがメリー様を目指さなきゃいけないのよ!」
「侯爵令嬢なんて関係ねぇ!俺がトップに立ってやる!」
「私だって負けてられないわ!」
「あぁぁぁ、虐められてぇ!」
若干1名おかしな人がいたが、いい意味で生徒を焚き付けられたようだ。
ただ、この学園でも私は悪役令嬢として認識されただろう。
ああ、胃が痛てぇ。
こうして入学式は予想通りの展開にて終了した。
長ったらしい学園町の挨拶や、サークル活動の紹介と勧誘。
来賓の方々の挨拶等、異世界でも入学式は同じような内容だ。
なぜか私の隣に座り、口を開けて寝ているヘンリー殿下。
国賓のいる席であんたが寝たらダメでしょ。
私は優しーく殿下の手をつねってさしあげた。
ビクッと体を起こし、キョロキョロする殿下。
離れたところで見守る従者のノムさんと目が合い、苦笑いを見せる。
対するカロリーヌ。一糸乱れぬ完璧な姿勢で退屈な話を聞いている。
こういう所は見習わないといけない。
「カロリーヌ様、真剣に聞いていらっしゃるけど面白いですの?」
「はい、メリー様。大変面白いです。
あの方がお召しになっているお召し物は、先日発表されたばかりのローズ・ペロタン作のカジュアルワンピースドレスなんです。
発売と同時に完売して、もうどこにも在庫が残ってないのです。
どこでご購入されたのか、どのくらいのお値段がしたのかがとても気になります!」
どうやら別のところに集中していたらしい。
「そろそろ私が挨拶する出番ですわ。」
私が席を立つとヘンリー殿下とカロリーヌは、ウインクしながら親指をピンと立てた。
こんなところは前世と変わらないわね。
舞台裏では学園長が私の到着を待っていた。
「思うように話してもいいが、国賓が来ていることをわきまえてな。」
それは思うように話したらダメってことでしょ。
そんなことは私の悪役令嬢語に聞いてくれぃ!
私が壇上に向かうと、急に講堂全体がざわめき始めた。
私が原因ではない。生徒や来賓たちは私の逆方向を見て固まってしまっているのだ。
「儂のことは良いから、入学式を続けてくれ。おっ、メリーの挨拶に間に合ったな。」
アイゼンベルグ国王だ。アイゼンベルグ国王陛下が突如来賓として登場したのだ。
国の代表である陛下がわざわざ息子の入学式に現れるって、国の政治は大丈夫?
暇なの?
陛下の登場でざわめく会場。
誰も私のことは見ていない。
チャンスだ。このまま無難に挨拶を終えてしまおう。
しかし、あの駄女神がそんなことを許すわけが無かった。
私の目の前にまたまた選択肢が現れる。
どうやらこの雰囲気を変えなければならないらしい。
選択肢を確認すると…。
1.黙らせる
2.黙らせる!
3.黙らせる?
選択肢の意味ってある?
特殊記号をつければいいってもんじゃないわよ!
そもそも何で3は私に聞いてるのよ!
もー1よ、1を選んだらいいんでしょ。
私は1を選択した。
陛下の登場で興奮が冷めやらぬ講堂。
誰もがめいめいに話し続けており、教師たちも事態の収拾を出来ずにいた。
私は陛下から私に注意を引こうと、壇上の演台をドンと軽く叩いた。
ただ、私は自分のパワーのことを忘れていた。
軽く演台叩いたつもりだったが、演台に大きな亀裂が走りガラガラと大きな音を立てて崩れ落ちてしまったのだ。
てへ♡
突然の大きな音に講堂中の話し声がピタリと止まる。
ピーンと張りつめた空気が行動中に広がる。
ざわざわした講堂が、一瞬にして禅寺のような静けさとなったのだ。
誰も事態を飲み込めていない。
壇上に立つ女生徒の前の演台が、突然音を立てながら崩れ落ちた。
誰も私がやったとは思わないだろう。
私は構わず話し始めた。
「これからお世話になります先生方、ご父兄様、ご来賓の方々。
本日は私たち生徒のために、このような素晴らしい入学式を催して下さいまして誠にありがとうございます。
私は生徒を代表してご挨拶させて頂くメリー・アンポワネットと申します。」
私の声がピリピリとした緊張感を緩和する。
「陛下もご多忙中の中、わざわざお越し頂き感謝に堪えません。
ただ、もう少し早く来ていただければもっと嬉しかったですわ。(再度御礼申し上げます。)」
講堂に新たな緊張感を生み出す。
講堂中の視線は一気に陛下に移った。
「お、おう、許せメリー。宰相の奴がなかなか放してくれなくてな。」
突然振られてしどろもどろに応える陛下。
「ふ、不敬罪だー!」
騒ぎ始めようとする男を陛下が一睨み。炎上する前に沈下してくれたのだ。
さすが、ちょい悪おやじね。
「私たちは今まで育ててくれたご両親の元を離れ、アイゼンベルグ国王立魔法学園にて仲間たちと新しい生活を始めます。
正直まだ実感は湧きませんが、勉学だけでなく友人たちとの交流面、学内行事等においても精一杯頑張らせて頂く所存でございます。」
ここまでは上手く言ってるわ。
みんなちゃんと私の話を聞いてくれてる。
無難に最後を締めるのよ!
「これから一緒に切磋琢磨をしていく生徒の皆さま…。」
嫌な予感。
悪役令嬢語さん、あなた空気は読めるわよね?
「あなたたちも私を目指して、せいぜい頑張って下さいまし。
私に少しでもお近づきになれれば、無事にご卒業できると思いますわよ。
ホーッホホホホホホホホ!」
やっぱりやっちゃったわね。
学園長も開いた口が塞がらないって感じで見てるわね。
あっ、陛下は笑い転げているわ。さすがね。
「これにて新入生代表の挨拶とさせていただきますわ。それではごきげんよう。」
私が壇上を降りるまでの間、講堂はシーンと静まり返っていた。
しかし、私が講堂を降りた途端に炎上した。
「一体何様なんだ!」
「どうして私たちがメリー様を目指さなきゃいけないのよ!」
「侯爵令嬢なんて関係ねぇ!俺がトップに立ってやる!」
「私だって負けてられないわ!」
「あぁぁぁ、虐められてぇ!」
若干1名おかしな人がいたが、いい意味で生徒を焚き付けられたようだ。
ただ、この学園でも私は悪役令嬢として認識されただろう。
ああ、胃が痛てぇ。
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