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第9話「パーティ」
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無事に街へと帰還した俺達2人は、一先ずギルドへと向かった。この1週間は、死ぬほど訓練したため少々の戦いをしても俺は疲れなかったがマイという少女はかなりお疲れの様子だ。
それも、これもバカ正直に正面から突っ込むからである。歴戦の戦士ならともかく俺達はEランク冒険者だぞ?クソ雑魚初級冒険者が正面から突っ込んでどうする?と言うのが世間の反応であるだろうが俺個人の考えとしては、別に悪くないと思う。
批判よりも寧ろ褒めるべきである。たかだか、12年しか生きていない子どもが1人で複数体の魔物を相手に戦っていたのだ。俺なんか最初出くわした時はガクブルだったぞ?そんなことを考えながらマイを見ると何故か労いの言葉を掛けてきた。
「お疲れ様です、それに先程は助けて頂きありがとうございました。実は私、最近冒険者になったばかりで少しでも強くなれるならと訓練に参加させて頂いたのですがまさか実戦があるなんで思わなくて…。それでも私は強くなれるからと自分に言い聞かせて戦ってみたのですが結果はご存知の通りあの有り様です。」
労いの言葉をかけてくれつつも、すごく疲労している顔だな。無理をしてナンボという精神は嫌いではないが、そういう顔を子どもにされると何か無性に切なくなる。そう思って逆にこの子に自分がどれだけ優れているかという己の存在価値とやらを証明してやろうと思った。
「君は何を持って強さと考えている?」
「それはやはり、力なのでは?私は結果的にそれで負けた訳で…。」
「確かに力も必要だが、1番は心の強さだ。確かに物理的な力も大事かも知れないが所詮は力。戦場に立ち常に戦う俺達は力以前に魔物に立ち向かう心があるんだ。村人や街の人は冒険者に関して身勝手なヤツらっていうレッテルを張っているが実際は違う。俺達は、自分達の生活だけじゃない。誰かを守るために戦うんだとギルドマスターに言われたよ」
つい熱く語ってしまったが半分はギルドマスターの言葉だ。あの人割とキザなんだよなぁ。無茶苦茶訓練厳しいけど。
「誰かを守る力…私に掛けていたのはこれなのかも知れませんね。私には明確に戦う理由がありませんでしたからこれからは誰かを守るために戦うことにします。」
ぺこりとお辞儀をした彼女の表情は前よりも晴れている気がした。
「それじゃあ、お前らは一緒に倒したんだな?」
ギルドマスターに報告に行くとそう聞かれたため素直にそう答えるとそうかと一言呟いたかと思ったらニヤついている。嫌な予感がする。あの顔は訓練中にバツを与える時にしていた顔だ。
「お前ら今日から一緒のパーティを組め!」
「「えぇ!!!??」」
2人して声がハモったがそんな事は今はどうでもいい。
「理由を聞いても?」
「だってお前らソロだろ?実力的にも結構近い方だと思うし冒険者がソロで戦うとかねぇだろ普通」
「ぐぬぬ…」
確かに前衛が欲しいと考えてはいたが、まさかこんな提案をされるとは。
「わ、私は別にいいですよ!寧ろお願いしたいところです。今の私ではお役に立てるかは分かりませんが…」
「決まりな!お前ら、寝食ともにしろよ。あと訓練は絶対サボるなよ?サボったらどうなるか分かるよな?新人?」
こ、怖い!あの人本気でやる気だ!俺は諦めて了承することにした。
それも、これもバカ正直に正面から突っ込むからである。歴戦の戦士ならともかく俺達はEランク冒険者だぞ?クソ雑魚初級冒険者が正面から突っ込んでどうする?と言うのが世間の反応であるだろうが俺個人の考えとしては、別に悪くないと思う。
批判よりも寧ろ褒めるべきである。たかだか、12年しか生きていない子どもが1人で複数体の魔物を相手に戦っていたのだ。俺なんか最初出くわした時はガクブルだったぞ?そんなことを考えながらマイを見ると何故か労いの言葉を掛けてきた。
「お疲れ様です、それに先程は助けて頂きありがとうございました。実は私、最近冒険者になったばかりで少しでも強くなれるならと訓練に参加させて頂いたのですがまさか実戦があるなんで思わなくて…。それでも私は強くなれるからと自分に言い聞かせて戦ってみたのですが結果はご存知の通りあの有り様です。」
労いの言葉をかけてくれつつも、すごく疲労している顔だな。無理をしてナンボという精神は嫌いではないが、そういう顔を子どもにされると何か無性に切なくなる。そう思って逆にこの子に自分がどれだけ優れているかという己の存在価値とやらを証明してやろうと思った。
「君は何を持って強さと考えている?」
「それはやはり、力なのでは?私は結果的にそれで負けた訳で…。」
「確かに力も必要だが、1番は心の強さだ。確かに物理的な力も大事かも知れないが所詮は力。戦場に立ち常に戦う俺達は力以前に魔物に立ち向かう心があるんだ。村人や街の人は冒険者に関して身勝手なヤツらっていうレッテルを張っているが実際は違う。俺達は、自分達の生活だけじゃない。誰かを守るために戦うんだとギルドマスターに言われたよ」
つい熱く語ってしまったが半分はギルドマスターの言葉だ。あの人割とキザなんだよなぁ。無茶苦茶訓練厳しいけど。
「誰かを守る力…私に掛けていたのはこれなのかも知れませんね。私には明確に戦う理由がありませんでしたからこれからは誰かを守るために戦うことにします。」
ぺこりとお辞儀をした彼女の表情は前よりも晴れている気がした。
「それじゃあ、お前らは一緒に倒したんだな?」
ギルドマスターに報告に行くとそう聞かれたため素直にそう答えるとそうかと一言呟いたかと思ったらニヤついている。嫌な予感がする。あの顔は訓練中にバツを与える時にしていた顔だ。
「お前ら今日から一緒のパーティを組め!」
「「えぇ!!!??」」
2人して声がハモったがそんな事は今はどうでもいい。
「理由を聞いても?」
「だってお前らソロだろ?実力的にも結構近い方だと思うし冒険者がソロで戦うとかねぇだろ普通」
「ぐぬぬ…」
確かに前衛が欲しいと考えてはいたが、まさかこんな提案をされるとは。
「わ、私は別にいいですよ!寧ろお願いしたいところです。今の私ではお役に立てるかは分かりませんが…」
「決まりな!お前ら、寝食ともにしろよ。あと訓練は絶対サボるなよ?サボったらどうなるか分かるよな?新人?」
こ、怖い!あの人本気でやる気だ!俺は諦めて了承することにした。
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