勇者の才能が無さそうなので諦めて冒険者の道を選びました。

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第10話「パーティパート2」

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マイとパーティを組むことになった後俺は、さっそく報酬の分配などについて話し合う事にした。

「取り敢えず、俺が今世話になっている宿でご飯を食べながら今後について話さないか?」

「私も実戦で疲れましたし、それで構いません」

俺に妹がいればこんな感じなのかなと思った。

「それじゃあ行こうか、割と近いんだよ」

マイを案内しながら、談笑を交える。

「そう言えば、マイっていつから冒険者をしているの?」

「つい1月ほど前に冒険者稼業を始めました。私は元々捨て子だった為1月ほど前までは、孤児院にいました。12歳の誕生日を迎えると同時に自立しなければいけないのですが私の場合元々興味があった冒険者になってみたくて始めたのです」

気軽に質問したつもりがちょっと地雷を踏んだかもと思いながら俺は会話を続ける。

「実際なってみてどうだった?俺なんて魔物を最初見た時は怖かったな。ステータスの力量的にも差があったし最弱のゴブリンでさえ隙をついて一匹倒すのが精一杯だったんだよ?」

「私も、武器をそもそも触ったことがなかったので最初の内は苦労の連続でした。倒すなんて事は考えず身を潜めながら薬草を採取するのが定石でしたし」

「やっぱりそうだよなぁ。まぁ訓練の成果でこうして武器を震えるようになったし…って今思ったんだがマイの装備は片手剣か?」

「はい、剣の師匠ミオ・プレネーラ様から教えて頂いた片手剣スタイルです。私は戦っている時に剣で敵の攻撃を弾いたり、咄嗟の攻撃を行う事がしばしばあるため実戦では盾は持たないようにしたのですが、今回はそれが仇となったみたいですね」

彼女の攻撃をあの時、間近で見ていた俺は違和感を感じていた。その正体は純粋に普段使い慣れない戦闘スタイルにしたためだった。

「っと、ごめん着いたここだよ」

「あれ、ここ私も泊まってますよ?」

「え?そうなの?」

「はい、値段的にも安いですしなんと言っても食事付きが大きい所なのですよ」

宿に入ると一気に騒がしくなる。毎回入るとそうなのだが取り敢えず空いている席に向かう。そこで注文を頼む訳だが、宿を取っているものは自分の名前を言えばその日のメニューが出てくる。

「あっ、すいませんレイジです。日替わりメニューをお願いします!」

「同じくマイヤ・エネーレです。私も日替わりメニューをおねがいします!」

「はいよ、レイジ君にマイヤちゃんだね!ちょっと待っててね」

そう言うと注文を取っていた女性は厨房へと戻って行った。

「さて、出てくるまで時間も勿体ないし早速話をしようか。まず報酬について何だけど、僕達は2人パーティだから丁度半分ずつで分けられる。それでいいかな?」

「はい、平等ですしそれでいいですよ」

「次は、魔物の素材や所持していた武器について何だけどここの分配はどうする?比率的にどうしても偏ってしまう場合があるから意見を聞かせてくれると嬉しいな」

「そうですね…、一人で倒した分はその人が貰うことにして、2人で倒した場合はその都度、欲しい部位や武器について話し合いましょうか?」

いい提案が返ってきたので、凄く満足だ。若いのにしっかりしてるなぁ本当に。

「うん、それがいいね。最後に重要な事なんだけど一緒に住むって話はどうする?ここの宿を個別に一部屋ずつ取るっている手もあるけど…」

「ダメです!一部屋で2人住んだ方が安いです!決定です!」

おいおい、それなんてラノベ主人公だよ!俺ロリコン性質じゃないからね。そういう性癖があって女の子…それも成人もしていない女性を部屋に連れ込むとか日本じゃ捕まりそうな案件だなこれは。

「で、でもさ安いと言っても男と二人暮らしになる訳だよ?嫌じゃないの?」

「嫌じゃないです、寧ろしたいです!」

この子、やばい子なのかもしれない。最近の女の子って皆こうなの?マセてるの?

「あ、ご飯来たぞ!食べるか!」

「誤魔化さないでください!」

こうして、俺の長い一日が終わった。

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