蓮華の花言葉

kinmokusei

文字の大きさ
3 / 30

焼き討ち

しおりを挟む



あたしの16歳の誕生日。
誕生日って言っても何かある訳ではない。
プレゼントがある訳でもないし。
あたしがサンタクロースを信じなかったのはクリスマスに特に何もなかったからだ。

あたしはいつものように夢の中。

何?
煙い。
火が燃えている。
油の匂い。
これは、、、。

焼き討ち。
民の反乱。
あたしは目覚めて告げた。





「陛下、民達が反乱を起こしております!」

「知っておるわ。
なーに。
今に始まった事ではない。
こっちには夢見がついておるのだからな。」

あたしが民達の反乱を告げてから3日後のことである。

あたしは夢の中。
父王は反乱をくい止める手段を教えよということであった。

煙い。
いつものとは訳が違う。
父上も母上も死、、、。
やはり盛者必衰。
運命は新しい時代へと移ろうとしている。




「運命だと?」

父王はあたしの夢見の結果を聞くと怒りをあらわにした。

「えぇい!
お前は何の為にいるのだ!
わしに死ねと言うのか?!
子供が親に言うことがそれなのか!」

何の為?

あたしにこれまで何をしてきたというのだ。
言いたいのはこっちだ。
あたしの夢見の力を利用して散々贅沢をして。
自業自得ではないか。

夢見の為に生きているだけ。

そう言いたいのか?

あたしは泣きたいけど涙が出ない。
言い返すこともできない。

民達が城の周りに集まっている。
城の周りには兵もいるが次々とやられていく。

今までで一番の反乱だった。





「もう頼まん!」

それだけ言い残し父王はあたしの前から去った。

部屋の扉が閉まると同時に呻き声が聞こえてきた。

「ぐぁ!
貴様、、。」

どさっ。

鈍い音が聞こえてすぐまた扉が開いた。

「お前の親はもう死んだ。
どうする?」

金髪の少年。
夢の中で会った男の子だった。

「あたしは夢見。
あなたは勇気ね?
この反乱の指導者?」

あたしは不思議と落ち着いていた。

「親が死んだのに涙ひとつ流さないんか。」

少年は不適に笑う。

「えぇ、こうなることは分かっていましたので。
あたしは民達を苦しめた王の娘の可憐。
夢見。
ここで死んだ憎むべき王の血を引く者。

死が怖い訳ではありません。
ただ分かっているのです。
あなたはあたしを殺さない。
命ごいととられても仕方ありませんが。
死期は分かっているのです。」

「ふはっ!
この血はおまえの親のもの。
俺が怖くないのか?」

「父や母はやり過ぎたのですね。
誰も人殺しなんてなりたくてなるものではないもの。
あたしはそれが一番悲しい。」

「命ごいにしか聞こえないね。
死んでもらうよ?」

勇気は血のべったりついた剣をあたしにむけた。

そして振り下ろす。

あたしは微動だにしなかった。

「へぇ。」

勇気はまた不適に笑う。

「夢見は自分の死期まで分かるか。
気の強い女は嫌いじゃない。
見たとこお前は贅沢してたわけじゃないみたいだし?」

「ひとつ言っておきます。
盛者必衰。
あたしに関わって王になったとしても滅びはいつか来ます。
夢見は良いことだけ言うわけではない。
あたしを連れて行くと言うことは未来を知ると言うことです。
覚悟、ありますか?」

「上等!
来な。」

かくしてあたしは勇気と共に生きることとなった。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

【完結短編】ある公爵令嬢の結婚前日

のま
ファンタジー
クラリスはもうすぐ結婚式を控えた公爵令嬢。 ある日から人生が変わっていったことを思い出しながら自宅での最後のお茶会を楽しむ。

精霊姫の追放

あんど もあ
ファンタジー
栄華を極める国の国王が亡くなり、国王が溺愛していた幼い少女の姿の精霊姫を離宮から追放する事に。だが、その精霊姫の正体は……。 「優しい世界」と「ざまあ」の2バージョン。

私が……王太子……のはずだったのに??

#Daki-Makura
ファンタジー
最愛と朝を迎えたら……城下が騒がしい……?? 一体……何が起きているのか……??

あやかし家族 〜五人の兄と愛され末妹〜

南 鈴紀
キャラ文芸
 妖狩りにより両親を奪われ、囚われの身となった半妖の少女・鈴音は浄化の狐火を利用するだけの道具のように扱われていた。呪いにより成長は止まり、容姿も思考も幼いまま、感情が消え失せてもなおただ生かされるままに生きていた。  しかし妖保護部隊本部第一部隊との出会いにより、鈴音の止まっていた時間が動き出す。  掴みどころはないが頼れる氏神・雅仁、兄には厳しいが弟妹には優しい狼の妖・千里、人間嫌いだが人当たりの良い振りが得意な人間・遥杜、可愛いもの好きで元気いっぱいの猫又・鴇羽、大人しいが思いやりに溢れる猫又・瑠璃。  五人の兄と過ごす時間の中で、無いものだらけだった鈴音にもやがて大切なものが増えていく。  妖×家族の心温まる和風ファンタジー。

【完結】異世界転移した私がドラゴンの魔女と呼ばれるまでの話

yuzuku
ファンタジー
ベランダから落ちて死んだ私は知らない森にいた。 知らない生物、知らない植物、知らない言語。 何もかもを失った私が唯一見つけた希望の光、それはドラゴンだった。 臆病で自信もないどこにでもいるような平凡な私は、そのドラゴンとの出会いで次第に変わっていく。 いや、変わらなければならない。 ほんの少しの勇気を持った女性と青いドラゴンが冒険する異世界ファンタジー。 彼女は後にこう呼ばれることになる。 「ドラゴンの魔女」と。 ※この物語はフィクションです。 実在の人物・団体とは一切関係ありません。

愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました

由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。 尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。 けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。 そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。 再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。 一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。 “尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。 静かに離婚しただけなのに、 なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。

短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜

美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?

処理中です...