蓮華の花言葉

kinmokusei

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焼き討ち

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あたしの16歳の誕生日。
誕生日って言っても何かある訳ではない。
プレゼントがある訳でもないし。
あたしがサンタクロースを信じなかったのはクリスマスに特に何もなかったからだ。

あたしはいつものように夢の中。

何?
煙い。
火が燃えている。
油の匂い。
これは、、、。

焼き討ち。
民の反乱。
あたしは目覚めて告げた。





「陛下、民達が反乱を起こしております!」

「知っておるわ。
なーに。
今に始まった事ではない。
こっちには夢見がついておるのだからな。」

あたしが民達の反乱を告げてから3日後のことである。

あたしは夢の中。
父王は反乱をくい止める手段を教えよということであった。

煙い。
いつものとは訳が違う。
父上も母上も死、、、。
やはり盛者必衰。
運命は新しい時代へと移ろうとしている。




「運命だと?」

父王はあたしの夢見の結果を聞くと怒りをあらわにした。

「えぇい!
お前は何の為にいるのだ!
わしに死ねと言うのか?!
子供が親に言うことがそれなのか!」

何の為?

あたしにこれまで何をしてきたというのだ。
言いたいのはこっちだ。
あたしの夢見の力を利用して散々贅沢をして。
自業自得ではないか。

夢見の為に生きているだけ。

そう言いたいのか?

あたしは泣きたいけど涙が出ない。
言い返すこともできない。

民達が城の周りに集まっている。
城の周りには兵もいるが次々とやられていく。

今までで一番の反乱だった。





「もう頼まん!」

それだけ言い残し父王はあたしの前から去った。

部屋の扉が閉まると同時に呻き声が聞こえてきた。

「ぐぁ!
貴様、、。」

どさっ。

鈍い音が聞こえてすぐまた扉が開いた。

「お前の親はもう死んだ。
どうする?」

金髪の少年。
夢の中で会った男の子だった。

「あたしは夢見。
あなたは勇気ね?
この反乱の指導者?」

あたしは不思議と落ち着いていた。

「親が死んだのに涙ひとつ流さないんか。」

少年は不適に笑う。

「えぇ、こうなることは分かっていましたので。
あたしは民達を苦しめた王の娘の可憐。
夢見。
ここで死んだ憎むべき王の血を引く者。

死が怖い訳ではありません。
ただ分かっているのです。
あなたはあたしを殺さない。
命ごいととられても仕方ありませんが。
死期は分かっているのです。」

「ふはっ!
この血はおまえの親のもの。
俺が怖くないのか?」

「父や母はやり過ぎたのですね。
誰も人殺しなんてなりたくてなるものではないもの。
あたしはそれが一番悲しい。」

「命ごいにしか聞こえないね。
死んでもらうよ?」

勇気は血のべったりついた剣をあたしにむけた。

そして振り下ろす。

あたしは微動だにしなかった。

「へぇ。」

勇気はまた不適に笑う。

「夢見は自分の死期まで分かるか。
気の強い女は嫌いじゃない。
見たとこお前は贅沢してたわけじゃないみたいだし?」

「ひとつ言っておきます。
盛者必衰。
あたしに関わって王になったとしても滅びはいつか来ます。
夢見は良いことだけ言うわけではない。
あたしを連れて行くと言うことは未来を知ると言うことです。
覚悟、ありますか?」

「上等!
来な。」

かくしてあたしは勇気と共に生きることとなった。





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