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死
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「勇気は運命の申し子。
放っておけば王国は滅びる。」
あたしは慌てて飛び起きた。
お目覚めですか?
王妃。
千里が冷たい微笑みを浮かべていた。
「勇気とは誰です?」
あたしは慌てて
「知らない。」
そう言った。
「そうですか?
嘘はいけません。
出航は取り止めです。
村の者を皆殺しにします。」
「え?!
やめて!
勇気を殺さないで!」
そう言ってあたしははっとした。
「やはり村の住人ですか。
殺しますよ。
王国の危機ですからね。」
勇気は死なないと思う。
あたしは前に夢で見て勇気を天の申し子だと告げた。
しかし。
他の民たちは違う。
優馬が、死ぬ。
避けたはずだ。
何故?
もしかして、、、?
「千里様。
民たちが攻撃してきています!」
「ほぅ。
たった100人足らずだ。
皆殺しにしろ!」
やっぱり。
あれだけ言ったのに。
勇気達は死ぬ気だ。
*
「王妃はこの部屋にいて下さい。
すぐ済みます。」
「待って!
あたしが止めるから!
だから!」
あたしは泣き叫んだ。
「ダメで、、⁉︎」
あたしは千里に体当たりをして部屋から出た。
「王妃!
えぇい!
何をしている!
王妃を捕まえるのだ!」
「はっ!」
兵たちがやってくる。
あたしは逃げる。
どこをどう行けばいいのか分からない。
とりあえず逃げて、外に出よう。
「待て!」
待てと言われて待つ奴はいない。
階段がある。
ここ通った気がする。
階段を上ってドアを開けた。
あっ!
「勇気ー!!」
船の甲板に出た。
船から下を見ると、激しい闘いになっていた。
「勇気ー!!」
あたしは泣きながら叫んだ。
「王妃。
ダメですね。
さぁ、戻りましょう。」
千里の冷酷な微笑みは恐怖を感じた。
「い、いや、、、。
来ないで。」
千里はまっすぐあたしのところへ歩いてくる。
「勇気ー!」
あたしは逃げながら叫ぶ。
「さぁ、王妃。
こちらへ。」
「やっ!
勇気ー!!
助けてー!!」
千里はにやりと笑い、近づいて来る。
勇気。
怖い。
*
「ぐぁ!」
千里の後ろにいた兵士がいきなり呻き声をあげた。
「可憐!
やっと見つけた。」
「優馬!
優馬ぁ!!」
あたしは安堵して優馬の元に駆け出した。
「きさま!」
千里が顔を歪める。
優馬に5人がかりで兵士が襲いかかる。
優馬はそれを身を翻して倒す。
「あんまり女の子に見せるものじゃないんだけどな。」
あたしは優馬に抱き抱えられた。
「どうして?
死んじゃうよぉ。」
「俺はそんなにヤワじゃないよ。
さぁ、逃げるぞ。」
「うん。」
あたしは涙をぬぐって優馬と一緒に駆け出した。
*
「勇気は?
なんで攻めてきたの?
あたしの夢見は、、、。」
「俺が言ったんだ。
勇気があんなに落ち込むのは2回目だから。」
「2回?」
「ま、勇気にとってそれほど可憐は大切な存在だったってことだ。」
よく分からない。
でも。
少し嬉しいのは何故かな。
優馬も生きているし。
あたしは安堵からか楽観的すぎたのだ。
千里は追って来ない。
それをもっと深く考えればよかったのに。
「兄貴!
可憐!
こっちはあらかた片付いた。」
勇気!
あたしは勇気に抱きつく。
「早く。
あたしの夢見で優馬の未来を変える。」
「お、おう。
じゃあ兄貴行こう。」
「兄貴?」
するといきなり優馬が勇気に向かって斬りかかった。
「可憐、後ろへ!
兄貴!
どうしたんだよ。」
優馬には何の感情もないようだった。
千里が歩いてやってくる。
「おやおや。
久しぶりですねぇ。
あなたが勇気でしたか。」
「お前は、、、!?」
「私の能力は良く知っているはずでは?」
冷酷に笑う千里。
能力?
勇気と優馬が闘っている。
この光景は、夢と同じであった。
*
「またか!」
勇気は怒鳴る。
「またやったのか!」
また?
何?
何のこと?
あたしは訳が分からない。
「私の能力は念。
ある特定の人物を殺させることができるんですよ。
さっき優馬とやらに勇気でしたか、あなたを殺させるよう念をかけました。
殺すか殺されるかしないと念は解けませんよ?
知っているでしょう?
母殺しの勇気さん?」
え、、、?
母殺し?
「きさまぁ!!
叩き斬る!」
勇気は優馬を跳ね除け千里に斬りかかった。
すると。
⁉︎
え、、、?
「うっ、、、。」
「やれやれ。
私を守るようにも念をかけておいてよかった。」
「優馬‼︎」
「兄貴!」
あたしと勇気は倒れた優馬に駆け寄る。
「勇気、、、、うっ、、。」
「兄貴!
喋るな。
智也は?!」
「いい。
大丈夫だ。
夢見は当たるなぁ。」
「何言ってる!
やだよ、兄貴!」
「気にすんな。
母さんも俺もお前とは血が繋がっていない。」
「え、、、?」
「お前はもらわれてきた子だった。
だから、、、気に、、、す、、ん、、、な、、、。」
「兄貴!
兄貴!」
優馬は死んだ。
夢見は当たった。
放っておけば王国は滅びる。」
あたしは慌てて飛び起きた。
お目覚めですか?
王妃。
千里が冷たい微笑みを浮かべていた。
「勇気とは誰です?」
あたしは慌てて
「知らない。」
そう言った。
「そうですか?
嘘はいけません。
出航は取り止めです。
村の者を皆殺しにします。」
「え?!
やめて!
勇気を殺さないで!」
そう言ってあたしははっとした。
「やはり村の住人ですか。
殺しますよ。
王国の危機ですからね。」
勇気は死なないと思う。
あたしは前に夢で見て勇気を天の申し子だと告げた。
しかし。
他の民たちは違う。
優馬が、死ぬ。
避けたはずだ。
何故?
もしかして、、、?
「千里様。
民たちが攻撃してきています!」
「ほぅ。
たった100人足らずだ。
皆殺しにしろ!」
やっぱり。
あれだけ言ったのに。
勇気達は死ぬ気だ。
*
「王妃はこの部屋にいて下さい。
すぐ済みます。」
「待って!
あたしが止めるから!
だから!」
あたしは泣き叫んだ。
「ダメで、、⁉︎」
あたしは千里に体当たりをして部屋から出た。
「王妃!
えぇい!
何をしている!
王妃を捕まえるのだ!」
「はっ!」
兵たちがやってくる。
あたしは逃げる。
どこをどう行けばいいのか分からない。
とりあえず逃げて、外に出よう。
「待て!」
待てと言われて待つ奴はいない。
階段がある。
ここ通った気がする。
階段を上ってドアを開けた。
あっ!
「勇気ー!!」
船の甲板に出た。
船から下を見ると、激しい闘いになっていた。
「勇気ー!!」
あたしは泣きながら叫んだ。
「王妃。
ダメですね。
さぁ、戻りましょう。」
千里の冷酷な微笑みは恐怖を感じた。
「い、いや、、、。
来ないで。」
千里はまっすぐあたしのところへ歩いてくる。
「勇気ー!」
あたしは逃げながら叫ぶ。
「さぁ、王妃。
こちらへ。」
「やっ!
勇気ー!!
助けてー!!」
千里はにやりと笑い、近づいて来る。
勇気。
怖い。
*
「ぐぁ!」
千里の後ろにいた兵士がいきなり呻き声をあげた。
「可憐!
やっと見つけた。」
「優馬!
優馬ぁ!!」
あたしは安堵して優馬の元に駆け出した。
「きさま!」
千里が顔を歪める。
優馬に5人がかりで兵士が襲いかかる。
優馬はそれを身を翻して倒す。
「あんまり女の子に見せるものじゃないんだけどな。」
あたしは優馬に抱き抱えられた。
「どうして?
死んじゃうよぉ。」
「俺はそんなにヤワじゃないよ。
さぁ、逃げるぞ。」
「うん。」
あたしは涙をぬぐって優馬と一緒に駆け出した。
*
「勇気は?
なんで攻めてきたの?
あたしの夢見は、、、。」
「俺が言ったんだ。
勇気があんなに落ち込むのは2回目だから。」
「2回?」
「ま、勇気にとってそれほど可憐は大切な存在だったってことだ。」
よく分からない。
でも。
少し嬉しいのは何故かな。
優馬も生きているし。
あたしは安堵からか楽観的すぎたのだ。
千里は追って来ない。
それをもっと深く考えればよかったのに。
「兄貴!
可憐!
こっちはあらかた片付いた。」
勇気!
あたしは勇気に抱きつく。
「早く。
あたしの夢見で優馬の未来を変える。」
「お、おう。
じゃあ兄貴行こう。」
「兄貴?」
するといきなり優馬が勇気に向かって斬りかかった。
「可憐、後ろへ!
兄貴!
どうしたんだよ。」
優馬には何の感情もないようだった。
千里が歩いてやってくる。
「おやおや。
久しぶりですねぇ。
あなたが勇気でしたか。」
「お前は、、、!?」
「私の能力は良く知っているはずでは?」
冷酷に笑う千里。
能力?
勇気と優馬が闘っている。
この光景は、夢と同じであった。
*
「またか!」
勇気は怒鳴る。
「またやったのか!」
また?
何?
何のこと?
あたしは訳が分からない。
「私の能力は念。
ある特定の人物を殺させることができるんですよ。
さっき優馬とやらに勇気でしたか、あなたを殺させるよう念をかけました。
殺すか殺されるかしないと念は解けませんよ?
知っているでしょう?
母殺しの勇気さん?」
え、、、?
母殺し?
「きさまぁ!!
叩き斬る!」
勇気は優馬を跳ね除け千里に斬りかかった。
すると。
⁉︎
え、、、?
「うっ、、、。」
「やれやれ。
私を守るようにも念をかけておいてよかった。」
「優馬‼︎」
「兄貴!」
あたしと勇気は倒れた優馬に駆け寄る。
「勇気、、、、うっ、、。」
「兄貴!
喋るな。
智也は?!」
「いい。
大丈夫だ。
夢見は当たるなぁ。」
「何言ってる!
やだよ、兄貴!」
「気にすんな。
母さんも俺もお前とは血が繋がっていない。」
「え、、、?」
「お前はもらわれてきた子だった。
だから、、、気に、、、す、、ん、、、な、、、。」
「兄貴!
兄貴!」
優馬は死んだ。
夢見は当たった。
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