蓮華の花言葉

kinmokusei

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出航

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「とりあえずは近くの国、リテール王国へ向かう!
ルテインの支配下にはあるがルテイン兵は少ないはずだ。
そこで仲間を増やしラバース王国の事を聞こうとおもう!
一週間位で着くだろう。

行きたくない奴は来なくていい。
危険な旅だからな。」

頭領、勇気の言葉である。

みんな顔を見合わせる。

「まー乗り掛かった船だ。
ルテインを倒し自由を取り戻すのも悪くない。」

みんな着いてくると言ってくれた。

「では出発だ!!」

隼人の操縦で船が動きだす。

どうか無事に帰ってこられますように。

あたしは心から願った。





「この船ルテイン王国のでしょ?
警戒されないかな?」

「知っていた方がいいさ。
いきなり攻撃されても困る。
ルテインだと思えば攻撃はしてこないだろ?」

うーん。

あたしは首をひねる。

「リテール王国ってどうゆう国?」

「小さな王国さ。
ルテインに逆らえるほどでかい国ではないよ。」

「それじゃ仲間集め無理なんじゃない?」


「逆らわないのは勝てないという恐怖からだ。
ルテインをいいと思ってる国なんてないに等しい。」

勇気は自信ありげに笑った。

「あたしは寝るね。
夢見で何か分かるかも。
危険だったら寄らない方がいい。」

「悪いな。」

勇気はすまなそうに言う。

「あたしにはこれくらいしかできないもの。
平気よ。」

「助かるよ。」

智也は相変わらず資料に夢中だ。
リテール王国。
まず最初の関門だ。
気合い入れないと。

あたしはベッドに入って眠りに落ちていった。





「リテール王国。
人口100人程度。」

「それしか分からないのか?」

「あぁ。」

智也と勇気の会話である。

「ルテイン王国はリテール王国を支配下に置いているが眼中にないようだ。」


その頃あたしは夢の中。
荒んだ町。
リテール。
ルテイン王国が建てたと思われる城がある。

相馬(そうま)という若い王がいるみたいだ。

ルテイン王国の王族だろう。

ってことはあたしと血がつながっているのかな?

でも誰かに似ている。

あたしはふと気づく。

優馬に似てるんだ!!

っていうことはラバース王国の、、、。

優馬の親戚??

相馬は祈っていた。

ルテイン王国から誰か助けてくれと。

王妃。
どうか無事でありますようにと。

とても見ていられない。

神頼みしかできないなんて。

助けてあげたい。

この王様ならば力を貸してくれるかも。

あたしはそこで目が覚めた。






「霧がすごいな。
進路合っているのか?」

「多分。」

「多分って、、、。
しっかりしてくれよ、隼人。」

まだ出航して1日。
早くも問題発生。

「大丈夫よ、きっと。」

愛美が言う。

「あぁ。」

勇気は素っ気なく答える。

「寝てないんでしょう?
少し休んだ方がいいわ。」

「大丈夫だよ。」

その光景を見てあたしは自分の部屋に帰る。

愛美さんは勇気の事が好きなんだ。

夢見の内容は後で言えばいいよね。

あたしはまたベッドにもぐりこむ。

なんだか不思議な感覚だった。





「リテールに兄貴の親戚が?!」

「いや、多分だけど。
優馬に似てたから。
その人がリテール王国の王よ。」

「そうか!」

勇気は嬉しそうだ。

「相馬と言うの。
聞いたことある?」

「いや、ないな。」

「ラバースの出身なら力を貸してくれるかもしれない。」

「そーか!」

「まだ1日しか経ってないな。
一週間は長いなー。」

智也は相変わらず能天気な事を言っている。

「とりあえず何か食おうぜ。
霧がすごくて夜だか昼だかも分かんねー。
飯食おう。

隼人も疲れただろうから休めよ。」

「俺が離れたらこの船どーするんだよ?」

もっともな意見だ。

「隼人。
あたしが食べさせてあげる。」

いつみさんが言った。

愛美さんもいつみさんも笑っている。

あたしが夢見で見たあの言葉。
嘘のようだ。

「あたしはまた寝るね!
夢見頑張る。
じゃ。」

あたしはにげるようにその場を離れた。

知らないフリをすることも時には必要なのだ。

あたしはお腹が空いていたけれど我慢した。





「可憐?」

あたしはベッドの中。
この声、、、。

「寝てるか?」

何故か寝てるフリをしてしまう。

声の主は勇気だ。

勇気はそっとあたしにくちずけをした。

「可憐、、、。
好きだよ。」

そう言い残し勇気は部屋を出て行く。

あたしは足音が聞こえないくらいになってから飛び起きた。

机にはチャーハンが置かれている。

勇気、、、。
あたしは聖なる宝玉を見つけるまで愛を知らないでいられるだろうか?

少なくとも今はまだ知らないのだろう。
生きているのだから。

愛を知らないあたし。

勇気はあたしの中で大切な存在になりつつある。

あたしは優馬を思い出し、ため息をつく。

優馬は愛を知らないで死んでしまった。

その原因はあたしだ。

そんなあたしが生きていいの?

あたしは静かに泣いた。






「あれから何日くらい過ぎたかなぁ?

3日か4日かなぁ?」

智也がぼやく。

「霧は晴れないし、なんでこの船時計ない訳?」

いつみさんも少し苛立ちを見せている。

「隼人、疲れているだろ?
大丈夫か?」

勇気も気遣う。

どーってことないっす。

明らかに無理している。

「リテールの前に少し船を止めて休み入れよう。」

「でも、、、。」

「食料もあるし、隼人は無理し過ぎだ。」

勇気の一声で近くの島を探すこととなった。

「沖合い10メートル、島があります!」

「よし、そこで1日休んでから行こう!」


島は無人島。

船を止め一同眠ることにした。

あたしはと言うと、、、。

リテール王国の王相馬の夢を見ていた。




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