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眠らない街 雅
43話 たまに居るよね~!室内なのに、何故か、黒のサングラスを着けてる奴!
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(まぁ結局、ユミルの所属するインバーテッドクロスとやらは、真の敵は女神だ!って主張か。その本拠地が、眠らない街、雅と言うわけだ。そして、やはり、この乗り物は電車だ。日本人が居たと言うのは、恐らく事実だな。)
ユウは、一通り車両内を見回りながら、そんな事を黙々と考えていた。
(とは言えど、俺には現在、戦闘手段が無い。いや、全く当てが無いわけでもないが・・・。)
ユウは、砕けた赤い宝玉を外した龍神剣とダンジョン攻略の証の宝玉を取り出す。
(まぁ見事に、サイズが同じ。これはもう、嵌め込めと言っている様な物だ。・・・が、ダンジョンの外で死ねば、そのまま死ぬと言うことらしいからな。試すならやはり、ダンジョン内で試したい。)
そう考えをまとめると、龍神剣は鞘へ、ダンジョン攻略の証の宝玉はポーチへと納める。
「あぁ、こんなところに居たのかい!もう着くから、降りる用意をしといておくれ!」
「あぁ。」
ユミルに声を掛けられてから、数分と経たない内に、目的地へと到着する。
(惜しむらくは、地下からそのまま、街の中へと入るから、外観を拝めない所だな~。)
「さぁ、こっちさね。」
因みに、実は、メイドカフェ、ソーマの店員は、ミーシア以外の全員がインバーテッドクロスのメンバーらしく、未だ意識の戻らないライザックは、彼女らが輸送してくれている。
(壁や柱は金属か。)
コンコンッ!と軽く叩き、ユウは、材質を確かめる。
「す、凄いですねぇ~!なんだか、違う世界に来たみたいですぅ~!」
ミーシアはそう驚きの声を漏らしながら、スッと、ユウの一歩後ろをちょこちょこと着いていく。
「さ、中に入っておくれ!」
「・・・これは、エレベーターか??」
ユウは、瞳を輝かせてユミルへと問い掛けた。
「あぁ、そうさね!」
エレベーターと言っても、実際には、昇降する檻と言った方が伝わりやすいだろう。
ボタンやレバーなんかも有るが、歯車など、色々な物が、ほぼ剥き出しなのだ。
(むしろこの仕様の方が、俺的に高まるッ!!)
人知れず、テンションを高めるユウであった。
ガシャンッ!!プシューッ!!ガラガラガラッ!!
(あぁ、なんかこう、動いているぜッ!!って感じだな~!)
「こ、これ、だだだ、大丈夫なんですかッ!?落ちたりしませんかッ!?揺れてますっ!凄く揺れてますよッ!?」
と言いながら、ユウの左腕にしがみつくミーシア。
「大丈夫さね!まぁ、あんたはそそっかしいから、そのまましがみついとくのが良いさねぇ~!」
「・・・はぁ~。」
ユウは、放せ、暑苦しい!と言おうとしたが、プルプルと目を閉じて震えるミーシアを見て、ポリポリと頭を掻き、仕方なく口を閉じる。
ガタガタガタッ!ゴトンッ!!
「よぉ~!久し振りだなぁ~!元気にしてたかユミルッ!!ハハハハッ!!」
目的のフロアに待ち構えて居たのは、褐色の肌に、ムキムキとした肉体を、ノースリーブのシャツで際立たせた、両腕が機械仕掛けのスキンヘッドの男だ。
「あらヤスっ!久し振りねぇ!戻ってたのかい?」
「あぁっ!なんてったって、勇者が来るんだからな!ハハハハッ!」
ユウは、そんなヤスと呼ばれる男を見て、思った。
(たまに居るよね~!室内なのに、何故か、黒のサングラスを着けてる奴!)
と。
「おっと!すまねぇな!入ってくれ!ミーナも待ってるぜ!」
と言って、ヤスは、自身の背丈よりも大きな鉄扉を、勢い良く開けた。
「・・・ようこそ、勇者殿。妾が、眠らない街、雅の女帝、ミーナと申します。そんな所に突っ立って居らず、どうぞ、中へと御入り下さいませ。」
内装は、西洋風の王城、謁見の間といった感じであり、大理石をふんだんに用いた造りだ。
だがしかし、扉から真正面の奥に置かれた重厚な椅子に座る金髪の女性は、真っ赤な着物に身を包み、花魁の様な派手な髪型をしていた。
白くシミ1つない滑らかな肌、パッチリと大きな青い瞳、小鳥の様に耳障りの良い声。
そのあまりにもの美しさが、逆に妖しく艶やかであり、和服と西洋風の内装という違和感を感じさせなかった。
「・・・因みに、あの2人夫婦なのよ。」
静かに近寄って来たユミルは、小さな声で、ユウとミーシアに、衝撃の事実を教えた。
「えっ!?・・・ぇぇぇぇぇっ!?」
「マジか!?」
ミーシアは、一瞬大きな声を出し、直ぐに口を塞ぎ、小さな声で驚く。
(美女と野獣ってか!?)
先に中へと入ったヤスが、女帝と中睦まじく言葉を交わす様は、まさに、美女と野獣であった。
ユウは、一通り車両内を見回りながら、そんな事を黙々と考えていた。
(とは言えど、俺には現在、戦闘手段が無い。いや、全く当てが無いわけでもないが・・・。)
ユウは、砕けた赤い宝玉を外した龍神剣とダンジョン攻略の証の宝玉を取り出す。
(まぁ見事に、サイズが同じ。これはもう、嵌め込めと言っている様な物だ。・・・が、ダンジョンの外で死ねば、そのまま死ぬと言うことらしいからな。試すならやはり、ダンジョン内で試したい。)
そう考えをまとめると、龍神剣は鞘へ、ダンジョン攻略の証の宝玉はポーチへと納める。
「あぁ、こんなところに居たのかい!もう着くから、降りる用意をしといておくれ!」
「あぁ。」
ユミルに声を掛けられてから、数分と経たない内に、目的地へと到着する。
(惜しむらくは、地下からそのまま、街の中へと入るから、外観を拝めない所だな~。)
「さぁ、こっちさね。」
因みに、実は、メイドカフェ、ソーマの店員は、ミーシア以外の全員がインバーテッドクロスのメンバーらしく、未だ意識の戻らないライザックは、彼女らが輸送してくれている。
(壁や柱は金属か。)
コンコンッ!と軽く叩き、ユウは、材質を確かめる。
「す、凄いですねぇ~!なんだか、違う世界に来たみたいですぅ~!」
ミーシアはそう驚きの声を漏らしながら、スッと、ユウの一歩後ろをちょこちょこと着いていく。
「さ、中に入っておくれ!」
「・・・これは、エレベーターか??」
ユウは、瞳を輝かせてユミルへと問い掛けた。
「あぁ、そうさね!」
エレベーターと言っても、実際には、昇降する檻と言った方が伝わりやすいだろう。
ボタンやレバーなんかも有るが、歯車など、色々な物が、ほぼ剥き出しなのだ。
(むしろこの仕様の方が、俺的に高まるッ!!)
人知れず、テンションを高めるユウであった。
ガシャンッ!!プシューッ!!ガラガラガラッ!!
(あぁ、なんかこう、動いているぜッ!!って感じだな~!)
「こ、これ、だだだ、大丈夫なんですかッ!?落ちたりしませんかッ!?揺れてますっ!凄く揺れてますよッ!?」
と言いながら、ユウの左腕にしがみつくミーシア。
「大丈夫さね!まぁ、あんたはそそっかしいから、そのまましがみついとくのが良いさねぇ~!」
「・・・はぁ~。」
ユウは、放せ、暑苦しい!と言おうとしたが、プルプルと目を閉じて震えるミーシアを見て、ポリポリと頭を掻き、仕方なく口を閉じる。
ガタガタガタッ!ゴトンッ!!
「よぉ~!久し振りだなぁ~!元気にしてたかユミルッ!!ハハハハッ!!」
目的のフロアに待ち構えて居たのは、褐色の肌に、ムキムキとした肉体を、ノースリーブのシャツで際立たせた、両腕が機械仕掛けのスキンヘッドの男だ。
「あらヤスっ!久し振りねぇ!戻ってたのかい?」
「あぁっ!なんてったって、勇者が来るんだからな!ハハハハッ!」
ユウは、そんなヤスと呼ばれる男を見て、思った。
(たまに居るよね~!室内なのに、何故か、黒のサングラスを着けてる奴!)
と。
「おっと!すまねぇな!入ってくれ!ミーナも待ってるぜ!」
と言って、ヤスは、自身の背丈よりも大きな鉄扉を、勢い良く開けた。
「・・・ようこそ、勇者殿。妾が、眠らない街、雅の女帝、ミーナと申します。そんな所に突っ立って居らず、どうぞ、中へと御入り下さいませ。」
内装は、西洋風の王城、謁見の間といった感じであり、大理石をふんだんに用いた造りだ。
だがしかし、扉から真正面の奥に置かれた重厚な椅子に座る金髪の女性は、真っ赤な着物に身を包み、花魁の様な派手な髪型をしていた。
白くシミ1つない滑らかな肌、パッチリと大きな青い瞳、小鳥の様に耳障りの良い声。
そのあまりにもの美しさが、逆に妖しく艶やかであり、和服と西洋風の内装という違和感を感じさせなかった。
「・・・因みに、あの2人夫婦なのよ。」
静かに近寄って来たユミルは、小さな声で、ユウとミーシアに、衝撃の事実を教えた。
「えっ!?・・・ぇぇぇぇぇっ!?」
「マジか!?」
ミーシアは、一瞬大きな声を出し、直ぐに口を塞ぎ、小さな声で驚く。
(美女と野獣ってか!?)
先に中へと入ったヤスが、女帝と中睦まじく言葉を交わす様は、まさに、美女と野獣であった。
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