悪魔を惑わす喪女の甘言

南野うり

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 悲鳴のように甲高い声を上げ、ぶるぶる震えるつむぎに驚いたルイは、慌てて顔を離して彼女を支える。

「ど、どうした?! 大丈夫か?!」
「あっ……あっ、はぁ……んっ、はぁ……」

 内側の収縮が落ち着いても紬の震えはなかなか治まらず、女性の身体の事情を知らないルイは青褪めた。

「まさか、恥ずかしさで死ぬ事があるのか? くっ、病院へ行くぞ!」
「や、め……ふあ……っ」

 大真面目に見当違いな心配をするルイにツッコむ余裕も無い紬は必死に首を横に振り、彼にしがみついたまま、長い長い余韻に暫くの間その身を震わせ続けた。

「……も、大丈夫だから……離してくれる……?」

 紬を抱き締め、現在進行形で背中を擦さすり続けるルイに恥ずかしさと居たたまれなさを感じながら、彼女は彼の胸を押して身体を離そうとした。だがルイは離れようとせず、更に力を込めて抱き込んだ。

「本当に、大丈夫なのか?」
「……ただ、イッただけなんだけど……」

 紬の言葉に、ルイはぽかんと口を開ける。そして、がくりと脱力した。

「そうか、そうだった、女も、達するのだったな……なんだ……そうか……」

 生命の危機だと、本気で思っていたらしい。紬の胸から、恥ずかしさと共に愛おしさが込み上げる。意地っ張りでプライドが高いが、無知で純粋で真面目な彼を、紬は本当に愛してしまったようだ。

「……ルイ、心配してくれて、ありがとう」
「わ、我は心配などっ――」

 紬はルイの背中に腕を回し、ぎゅっと抱き着いて言った。

「続き、したいな……」
「なっ……」
「ルイは、もうしたくなくなった?」

 固まるルイの脚の間に手を伸ばした紬が、柔らかくなった男根に指を這わすと、それは見る間に硬さを取り戻す。

「お、お前が、どうしてもと言うなら、してやっても……」

 紬はルイを見上げ、にっこり笑って見詰める。余裕ぶっている彼女だが、勿論心臓は爆発しそうな程激しく脈動していた。そんな紬の心中に気付いているのかいないのか、笑顔で見詰められ続けたたルイは、観念したように項を垂れた。

「……嘘だ……我も、したい……」

 紬の身体が後ろに倒される。膝を割り開かれると、濡れた秘部が空気に触れ、ひやりと冷えた。

「はっ……ぅ……」

 ルイの長い指の腹が秘裂をなぞると、紬の唇から思わず甘い声が漏れ出る。蜜をまとわせた指に少し力を込めると、簡単に沈み込み内側に引き込まれた。

「ふぁ……っはぁ……」
「痛くはないか?」
「だいじょぶ……んっ」

 紬が答えた途端、慎重に探るような手付きで内部を行き来していた指が引き抜かれた。

「……指でも、もっと慣らした方がいいんだろうが……」

 蜜口に硬い物が触れる。それが限界まで膨張した彼自身だと気付いた紬は、カァッと顔に血が上るのを感じた。
 一度無理矢理それを体内に埋め込んだ時は、痛みばかりで快感には程遠かったが、今回はきっと違うだろう事が容易に想像できる。羞恥と期待と僅かな恐怖で、紬の身体が小刻みに震え出す。

「……止めておくか?」

 心配そうに聞かれて、紬はふるふると首を振った。

「大丈夫、どれだけ気持ち良いんだろうって思うと、少し怖いだけ」
「……期待に応えられるよう、善処しよう」

 ルイがフッと笑った。

「え、笑っ……あああっ!!!!」

 笑顔に驚いた瞬間、紬の中心は彼によって最奥まで貫かれた。
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