9 / 41
1 悪役令息
9.大艦隊襲来
しおりを挟む
※サハル視点に戻ります
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ダレイオの謁見室を出て、中庭を横切っていた時だった。
にわかに車寄せが騒がしくなり、馬の嘶きが聞こえた。
「早馬だ!」
「港から早馬が!」
人々が集まって来る。
「早馬だと?」
急ぎの伝令が遣わされるのは、よほどのことだ。たとえば、王族が死んだ時とか、国境を侵犯された時とか……。
「メラウィーの岸辺に敵艦隊接近中! 迎撃の準備を!」
旗を持った伝令が大声で叫びながら、王の謁見室めがけて走っていく。
「おい! 敵艦隊って、どこの国だ? ロードシアか? フェーブルか」
北の帝国か東の帝国か。
「違います!」
踵から煙が出そうな勢いで急停止し、伝令は敬礼した。俺が誰だかわかったのだ。
「隣国インゲレの艦隊です! 旗艦ヴィクトリー号以下戦艦60は下りません!」
「ヴィクトリー号!?」
それは、インゲレ王女ヴィットーリアの船だ。
「つか、なんで陸続きの隣国なのに海から攻めてくんだ、あの女」
しかも大艦隊を従えて。インゲレとの国境は、どこまでも続く砂漠地帯だ。砂漠越えは大変であることは認めるが、大艦隊を動かすよりは金がかからない。それに、インゲレの、海への接岸部分は少なく、港はひとつしかない。しかもそれは、我が国の軍港のすぐ近くだ。
つまり、わざわざ艦隊を率いてやってくるほどの距離ではないのだ。
「存じません! しかし、大艦隊であることは間違いありません!」
再び伝令が敬礼する。
「よし。すぐに王の部屋へ行こう」
ヒステリー女のすることはよくわからない。だが、国家の一大事だ。いがみ合っている場合ではない。こういう時は、兄弟で協力し合わねばならない。それが王族の、聖なる義務というものだ。
エルナを思うと後ろ髪を引かれる思いだったが、俺は潔く、伝令と共に、兄の元へ戻った。
珍しいことに、ダレイオは、女官長と一緒だった。俺の顔をひと目見るなり、女官長は真っ青になった。
そんなに恐れられるツラではないのだが。むしろ、肌の白さのせいで、女性には好まれることが多い。
だが、深くは考えなかった。それどころではない。なにしろ、隣国が攻めて来たのだから。
俺と伝令の姿を見ると、ダレイオは顎をしゃくって女官長を下がらせた。
「インゲレの船団が攻めてきました! 」
伝令が報告した。
「ほう。それでこの騒ぎか」
さすがはエメドラードの王、ダレイオは落ち着き払っている。
「すぐに、メラウィーの軍港へ参らねばなるまい」
「いや、兄貴は宮殿に残ってくれ」
即座に俺は彼を制した。
「兄貴はこの国の王だ。もし万が一のことでもあったら、国は滅びる」
「だが、軍の総司令官は国王だ」
「俺が行こう」
それはもう、既定路線のように思えた。王弟が軍を率いて、国を守護するのは。それなのに、ダレイオは目を丸くした。
「お前がか、サハル?」
「ああ。肌の色こそ違うが、俺だって王族だ。俺が軍の指揮を執る」
「ダメだ!」
厳しい声が制した。
やはりそうか。
俺は思った。軍は、王の部隊だ。それを誰かに託すなど、王としての威厳と誇りが許さないのだろう。それに、俺が軍を牛耳り、クーデターを起こす可能性だってある。つまり、ダレイオは、俺を信用していないのだ。
「ダレイオ、俺を信じてくれないのか?」
「そうじゃない」
苦しそうな声だった。
「隣国の艦隊が攻めて来たという事は、戦争がはじまるということだ。戦場にお前を送り込むなど……」
潤んだ目で俺を見つめた。
「お前に万が一のことがあったら、俺は一体、どうしたらいい?」
「万が一のことなんか起こらないさ」
「そう言い切れるか?」
「まあな」
「なら、誓え。髪の毛一本も傷つけないと、王の前で誓うのだ」
「いや、そう言われると……」
王の前での誓いは厳粛だ。破れば、恐ろしい罰が下るとされている。
「サハル、お前を失うわけにはいかないのだ。お前は俺の全てだ。お前だけを黄泉の国に送り込むことはできない。いっそ共に討ち死にを」
何言ってんだ、この王は。
「いや、待って、ダレイオ。お前、王だろ。つか、俺は死ぬつもりも負けるつもりもないから。第一、国を守るのは、王弟の役目だ。王であるお前は、しっかり国を治めてくれ」
「サハル……。そんなに俺のことを思ってくれているなんて」
「兄貴の為じゃない。エメドラードの為だ。俺の祖国でもあるからな」
両親には全く可愛がられなかったけど。だが、民を守るのは王族の義務だ。
「それでもお前を戦場にやるわけにはいかぬ。もし万が一にも、お前が戦死したりなどしたら……」
言いかけて、ダレイオはわなわなと震え出した。堂々巡りしてる。
「お前のいないこの世界で、俺は生きていける気がしない」
「いやいやいや。王だろ。生きてけよ」
「できない! サハル、ダメだ! 戦場には俺が行く」
「馬鹿、ダレイオ。王は後方から国を守るものだ。それができない者に、王の資格はない!」
ああ、くそ! いっそ俺が国を乗っ取ってやろうか。
いや、ダメだ。俺の肌は緑じゃない……。
「構わない。お前を失うことに比べたら」
「ありえねーから」
これが初陣ではない。軍属としての俺の腕を嘗めて貰っちゃ困るのよ。
「とにかく、お前は宮殿に残れ」
「許さん。サハル! 行くな! お前が大事だ!」
「王にとって大事なのは国と民だろ……」
「そんなものはどうでもいい! 俺にとって一番大事なものは、お前なんだ!」
「……あの。お取込み中ですが、ちょっと失礼しますよ」
その時、執務室に入って来た者がいた。聞き覚えのある声だ。
「あっ、お前はジョルジュ!」
思わず俺は叫んだ。
所在なさそうに立っていたのは、結婚式場に置き去りにしてきたはずの隣国の王子、ジョルジュだった。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ダレイオの謁見室を出て、中庭を横切っていた時だった。
にわかに車寄せが騒がしくなり、馬の嘶きが聞こえた。
「早馬だ!」
「港から早馬が!」
人々が集まって来る。
「早馬だと?」
急ぎの伝令が遣わされるのは、よほどのことだ。たとえば、王族が死んだ時とか、国境を侵犯された時とか……。
「メラウィーの岸辺に敵艦隊接近中! 迎撃の準備を!」
旗を持った伝令が大声で叫びながら、王の謁見室めがけて走っていく。
「おい! 敵艦隊って、どこの国だ? ロードシアか? フェーブルか」
北の帝国か東の帝国か。
「違います!」
踵から煙が出そうな勢いで急停止し、伝令は敬礼した。俺が誰だかわかったのだ。
「隣国インゲレの艦隊です! 旗艦ヴィクトリー号以下戦艦60は下りません!」
「ヴィクトリー号!?」
それは、インゲレ王女ヴィットーリアの船だ。
「つか、なんで陸続きの隣国なのに海から攻めてくんだ、あの女」
しかも大艦隊を従えて。インゲレとの国境は、どこまでも続く砂漠地帯だ。砂漠越えは大変であることは認めるが、大艦隊を動かすよりは金がかからない。それに、インゲレの、海への接岸部分は少なく、港はひとつしかない。しかもそれは、我が国の軍港のすぐ近くだ。
つまり、わざわざ艦隊を率いてやってくるほどの距離ではないのだ。
「存じません! しかし、大艦隊であることは間違いありません!」
再び伝令が敬礼する。
「よし。すぐに王の部屋へ行こう」
ヒステリー女のすることはよくわからない。だが、国家の一大事だ。いがみ合っている場合ではない。こういう時は、兄弟で協力し合わねばならない。それが王族の、聖なる義務というものだ。
エルナを思うと後ろ髪を引かれる思いだったが、俺は潔く、伝令と共に、兄の元へ戻った。
珍しいことに、ダレイオは、女官長と一緒だった。俺の顔をひと目見るなり、女官長は真っ青になった。
そんなに恐れられるツラではないのだが。むしろ、肌の白さのせいで、女性には好まれることが多い。
だが、深くは考えなかった。それどころではない。なにしろ、隣国が攻めて来たのだから。
俺と伝令の姿を見ると、ダレイオは顎をしゃくって女官長を下がらせた。
「インゲレの船団が攻めてきました! 」
伝令が報告した。
「ほう。それでこの騒ぎか」
さすがはエメドラードの王、ダレイオは落ち着き払っている。
「すぐに、メラウィーの軍港へ参らねばなるまい」
「いや、兄貴は宮殿に残ってくれ」
即座に俺は彼を制した。
「兄貴はこの国の王だ。もし万が一のことでもあったら、国は滅びる」
「だが、軍の総司令官は国王だ」
「俺が行こう」
それはもう、既定路線のように思えた。王弟が軍を率いて、国を守護するのは。それなのに、ダレイオは目を丸くした。
「お前がか、サハル?」
「ああ。肌の色こそ違うが、俺だって王族だ。俺が軍の指揮を執る」
「ダメだ!」
厳しい声が制した。
やはりそうか。
俺は思った。軍は、王の部隊だ。それを誰かに託すなど、王としての威厳と誇りが許さないのだろう。それに、俺が軍を牛耳り、クーデターを起こす可能性だってある。つまり、ダレイオは、俺を信用していないのだ。
「ダレイオ、俺を信じてくれないのか?」
「そうじゃない」
苦しそうな声だった。
「隣国の艦隊が攻めて来たという事は、戦争がはじまるということだ。戦場にお前を送り込むなど……」
潤んだ目で俺を見つめた。
「お前に万が一のことがあったら、俺は一体、どうしたらいい?」
「万が一のことなんか起こらないさ」
「そう言い切れるか?」
「まあな」
「なら、誓え。髪の毛一本も傷つけないと、王の前で誓うのだ」
「いや、そう言われると……」
王の前での誓いは厳粛だ。破れば、恐ろしい罰が下るとされている。
「サハル、お前を失うわけにはいかないのだ。お前は俺の全てだ。お前だけを黄泉の国に送り込むことはできない。いっそ共に討ち死にを」
何言ってんだ、この王は。
「いや、待って、ダレイオ。お前、王だろ。つか、俺は死ぬつもりも負けるつもりもないから。第一、国を守るのは、王弟の役目だ。王であるお前は、しっかり国を治めてくれ」
「サハル……。そんなに俺のことを思ってくれているなんて」
「兄貴の為じゃない。エメドラードの為だ。俺の祖国でもあるからな」
両親には全く可愛がられなかったけど。だが、民を守るのは王族の義務だ。
「それでもお前を戦場にやるわけにはいかぬ。もし万が一にも、お前が戦死したりなどしたら……」
言いかけて、ダレイオはわなわなと震え出した。堂々巡りしてる。
「お前のいないこの世界で、俺は生きていける気がしない」
「いやいやいや。王だろ。生きてけよ」
「できない! サハル、ダメだ! 戦場には俺が行く」
「馬鹿、ダレイオ。王は後方から国を守るものだ。それができない者に、王の資格はない!」
ああ、くそ! いっそ俺が国を乗っ取ってやろうか。
いや、ダメだ。俺の肌は緑じゃない……。
「構わない。お前を失うことに比べたら」
「ありえねーから」
これが初陣ではない。軍属としての俺の腕を嘗めて貰っちゃ困るのよ。
「とにかく、お前は宮殿に残れ」
「許さん。サハル! 行くな! お前が大事だ!」
「王にとって大事なのは国と民だろ……」
「そんなものはどうでもいい! 俺にとって一番大事なものは、お前なんだ!」
「……あの。お取込み中ですが、ちょっと失礼しますよ」
その時、執務室に入って来た者がいた。聞き覚えのある声だ。
「あっ、お前はジョルジュ!」
思わず俺は叫んだ。
所在なさそうに立っていたのは、結婚式場に置き去りにしてきたはずの隣国の王子、ジョルジュだった。
21
あなたにおすすめの小説
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新!
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
妹を救うためにヒロインを口説いたら、王子に求愛されました。
藤原遊
BL
乙女ゲームの悪役令息に転生したアラン。
妹リリィが「悪役令嬢として断罪される」未来を変えるため、
彼は決意する――ヒロインを先に口説けば、妹は破滅しない、と。
だがその“奇行”を見ていた王太子シリウスが、
なぜかアラン本人に興味を持ち始める。
「君は、なぜそこまで必死なんだ?」
「妹のためです!」
……噛み合わないはずの会話が、少しずつ心を動かしていく。
妹は完璧令嬢、でも内心は隠れ腐女子。
ヒロインは巻き込まれて腐女子覚醒。
そして王子と悪役令息は、誰も知らない“仮面の恋”へ――。
断罪回避から始まる勘違い転生BL×宮廷ラブストーリー。
誰も不幸にならない、偽りと真実のハッピーエンド。
悪役令息(Ω)に転生したので、破滅を避けてスローライフを目指します。だけどなぜか最強騎士団長(α)の運命の番に認定され、溺愛ルートに突入!
水凪しおん
BL
貧乏男爵家の三男リヒトには秘密があった。
それは、自分が乙女ゲームの「悪役令息」であり、現代日本から転生してきたという記憶だ。
家は没落寸前、自身の立場は断罪エンドへまっしぐら。
そんな破滅フラグを回避するため、前世の知識を活かして領地改革に奮闘するリヒトだったが、彼が生まれ持った「Ω」という性は、否応なく運命の渦へと彼を巻き込んでいく。
ある夜会で出会ったのは、氷のように冷徹で、王国最強と謳われる騎士団長のカイ。
誰もが恐れるαの彼に、なぜかリヒトは興味を持たれてしまう。
「関わってはいけない」――そう思えば思うほど、抗いがたいフェロモンと、カイの不器用な優しさがリヒトの心を揺さぶる。
これは、運命に翻弄される悪役令息が、最強騎士団長の激重な愛に包まれ、やがて国をも動かす存在へと成り上がっていく、甘くて刺激的な溺愛ラブストーリー。
本当に悪役なんですか?
メカラウロ子
BL
気づいたら乙女ゲームのモブに転生していた主人公は悪役の取り巻きとしてモブらしからぬ行動を取ってしまう。
状況が掴めないまま戸惑う主人公に、悪役令息のアルフレッドが意外な行動を取ってきて…
ムーンライトノベルズ にも掲載中です。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる