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3 英雄トーナメント
12.漁夫の利
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体重をかけてホライヨンの振り下ろした拳を、ルーワンが横跳びに飛んで避ける。
「おのれ、躱したな!」
すかさず飛び上がり、二度三度、ホライヨンはルーワンめがけて打ち込む。
「俺のことをアホウドリと言いやがって。違うぞ。俺は、鷲の王だ!」
「ふうん」
「お前が言ったんじゃないか!」
「そうだっけ?」」
再び振り下ろされた拳を避けながら、ルーワンがにやりと笑う。
ホライヨンの顔が歪んだ。
「くそっ、すばしこい奴め。あのな。俺は嬉しかったんだぞ。鷲の王って言われて」
「へえ?」
「だって、家来がいるなんて、どんなに誇らしいか!」
「知恵の足りない鳥どもなのに、家来がいるのがそんなに嬉しいか」
ホライヨンの一撃を横に飛んで避け、ルーワンが嘲る。
「うるさい、黙れ。馬鹿なやつほど可愛いんだ」
「同族だからか。呆れた奴だ」
ルーワンは背負った鞘から剣を抜いた。
「そろそろ、こっちからもお返しする」
「あ?」
ルーワンが真剣を突き出し、ホライヨンは後方にのけぞって、切っ先を逃れた。
「俺、剣を持ってないんだよな」
「ホライヨン!」
叫んでタビサが煌めく何かを投げた。
剣だ。
「え? 母上。まともにこいつと殺し合えと?」
「そうよ! 売られた喧嘩は買わなくちゃ」
「年下の文官ですよ?」
「従弟であっても息子であってもよ!」
ホライヨンには意味が分からなかったが、タビサの叱咤激励を受け、しぶしぶ剣を構える。
ルーワンが横に剣を構えた。
ホライヨンが切り込み、双方の剣が火花を散らした。
◇
「ルーワンに死なれたら困るでしょ」
少し離れたところで観戦中のサハルの耳元で、誰かが囁いた。
「あいつは死なないさ。なにせ、緑色の肌をしているからな」
「でも、ホライヨンは強大です。英雄トーナメントの優勝者だ」
「大丈夫。ルーワンを仕込んだのは俺だ」
「なるほど。彼は、貴重ですからね。なにしろ、貴方の兄上を殺せるたった一人の人材だ」
ぎょっとしたようにサハルは隣を見た。
そこにいたのは、いつもの従者ではなかった。
「ジョルジュ……」
「お迎えに上がりました、サハル殿下。いえ、陛下」
◇
「ちょ、ちょっと待て!」
天空に舞い上がったホライヨンがだらりと剣を垂らした。
「待つか。下りて来い、卑怯者が!」
地上でルーワンが鼻を膨らませた。
「もし、僕が空を飛べないのをペナルティーだと考えていやがるなら……」
「叔父様!」
ルーワンを無視して、ホライヨンが金切り声を上げる。
「賊だ! こらっ! 叔父様をどこへ連れて行く!」
ぎょっとしてルーワンも振り返った。
すらりとした金髪の男が、馬車の扉を閉めたところだった。一条の赤い髪が閃いて、すぐに馬車の中に吸い込まれた。
「叔父様!」
「義父殿!」
空中のホライヨンと、地上のルーワンが同時に叫ぶ。
馬車は、勢いよく走り始めた。
「ダメだ! 叔父様は僕の物だ!」
「義父殿をどこへ連れて行く!」
空と地上から、ホライヨンとルーワンが、凄まじい勢いで逃げる馬車を追い始めた。
御者台から金髪の男が身を乗り出した。
「悪いね。彼には先約があるんだ」
軽薄な青い目が笑っている。
「あっ、お前は!」
鷲の目を持つホライヨンには、それが誰かはっきりとわかった。
「あの時のインゲレ人!」
無銭飲食をしたロンダを捕まえた時に会った男だ。
「くそっ、お前のお陰で、危うく英雄トーナメントで負けそうになったんだぞ!」
「インゲレ人?」
地上のルーワンが、驚いたように繰り返す。
「前に会った! 英雄トーナメントの直前に! 無銭飲食をしたインゲレ人をこらしめた時!」
「なんでその時に捕まえておかなかったんだよ?」
我を忘れ、ルーワンが喚き散らす。
「叔父様をさらうなんて、知らなかったんだよ。くそう! インゲレ人なんて、やっぱり大嫌いだーーーーっ!」
ホライヨンの絶叫を聞いて、馬車の男がにやりと笑った。
「嫌いで結構。ところで、もっと前に、君らは僕に会ったことがある。当時から、君ら二人は、いけ好かないガキだったけどね!」
「ちょっと! インゲレ王が何の用なの? 隣国の内政に干渉するとは何事?」
ひときわ高い場所からタビサが問い詰める。
「これはこれは、タビサ殿下。お久しぶりです」
「久しぶりもクソもあったもんじゃないわ! そもそもあんたの姉が、サハルとの婚約を破棄するから、こんなことになったんでしょ!」
エルドラードとインゲレ、双方の王は、自分たちの王子と王女を婚約させた。けれどこの婚姻は、インゲレ王女ヴィットーリアから、一方的に破棄されてしまった。もともと仲の悪かった両国の講和は、白紙に戻ってしまった。
婚約を破棄された悪役令息サハルは祖国へ帰った。彼は、元婚約者の懐妊を知らされ、そして、彼女の裏切りを知った。彼女と、自分の兄との。
激怒した彼は、兄である王を殺し、そして……。
「おかげさまで姉は幸せに暮らしています。男爵令嬢のポメリアとね」
苦々し気に、ヴィットーリアの弟ジョルジュは吐き捨てた。
「彼女らの選択のお陰で、私は災難ですよ。とにかく、サハル陛下は頂いていきます。もともと彼は、今は亡き父陛下から、我が国が頂いた方ですからね!」
言い終わるなり、馬に鞭をくれた。
二頭立ての馬車には、インゲレ王家の魔法がかけられていたようだ。驚くほどのスピードだ。
馬車が突進し、内庭の囲いが破られた。
王宮の外は砂漠だ。熱い砂の上を、馬車は軽快に走り去っていく。
「うわあっ! 叔父様ぁっ!」
「義父殿を返せっ!」
「叔父様ぁーーーっ!」
「義父殿ぉーーーーーっ!」
「うるさい! 耳が潰れる! 音量を落としなさいーーーーっ!」
大いなる砂漠に、ホライヨンとルーワンの絶叫、そして、自分の耳を塞いで叱りつけるタビサの怒声が響き渡った。
……。
夕日が、少し離れた無人の荒野を照らし出した。
小さく空気をつんざいて、はるか上空から、何かが落ちて来た。柔らかい音を立てて、枯れ葉が受け止める。
ダレイオの頭だ。さきほどルーワンが投げ、受け取ったホライヨンが投げ捨てた……。
木枯らしの吹き抜ける地面をころころと転がったそれは、誰かの足にぶつかって止まった。緑色の足だ。
地面に転がったまま、閉じていた目が、かっと見開かれた。
太い腕が伸びてきた。横向きに倒れた頭を拾い上げる。
小脇に抱え、どこかへ歩み去っていく。
ーーーーーーーーーーーーーー
※お読み下さって、ありがとうございます。おつきあい頂けて、本当に嬉しいです。
3章はここまでです。
Mojito先生の「Ennead」のローカライズと言いながら、ますます違う方向へ突っ走りつつあります……が、BL味だけは、これからも死守してまいります。
ストックが尽きてしまいました。
私は後からかなり手直しするタイプなので、ご迷惑にならぬよう、ある程度まとまりましてから、更新を再開したいと思います。
どうか気長にお待ちいただけると嬉しいです。
「おのれ、躱したな!」
すかさず飛び上がり、二度三度、ホライヨンはルーワンめがけて打ち込む。
「俺のことをアホウドリと言いやがって。違うぞ。俺は、鷲の王だ!」
「ふうん」
「お前が言ったんじゃないか!」
「そうだっけ?」」
再び振り下ろされた拳を避けながら、ルーワンがにやりと笑う。
ホライヨンの顔が歪んだ。
「くそっ、すばしこい奴め。あのな。俺は嬉しかったんだぞ。鷲の王って言われて」
「へえ?」
「だって、家来がいるなんて、どんなに誇らしいか!」
「知恵の足りない鳥どもなのに、家来がいるのがそんなに嬉しいか」
ホライヨンの一撃を横に飛んで避け、ルーワンが嘲る。
「うるさい、黙れ。馬鹿なやつほど可愛いんだ」
「同族だからか。呆れた奴だ」
ルーワンは背負った鞘から剣を抜いた。
「そろそろ、こっちからもお返しする」
「あ?」
ルーワンが真剣を突き出し、ホライヨンは後方にのけぞって、切っ先を逃れた。
「俺、剣を持ってないんだよな」
「ホライヨン!」
叫んでタビサが煌めく何かを投げた。
剣だ。
「え? 母上。まともにこいつと殺し合えと?」
「そうよ! 売られた喧嘩は買わなくちゃ」
「年下の文官ですよ?」
「従弟であっても息子であってもよ!」
ホライヨンには意味が分からなかったが、タビサの叱咤激励を受け、しぶしぶ剣を構える。
ルーワンが横に剣を構えた。
ホライヨンが切り込み、双方の剣が火花を散らした。
◇
「ルーワンに死なれたら困るでしょ」
少し離れたところで観戦中のサハルの耳元で、誰かが囁いた。
「あいつは死なないさ。なにせ、緑色の肌をしているからな」
「でも、ホライヨンは強大です。英雄トーナメントの優勝者だ」
「大丈夫。ルーワンを仕込んだのは俺だ」
「なるほど。彼は、貴重ですからね。なにしろ、貴方の兄上を殺せるたった一人の人材だ」
ぎょっとしたようにサハルは隣を見た。
そこにいたのは、いつもの従者ではなかった。
「ジョルジュ……」
「お迎えに上がりました、サハル殿下。いえ、陛下」
◇
「ちょ、ちょっと待て!」
天空に舞い上がったホライヨンがだらりと剣を垂らした。
「待つか。下りて来い、卑怯者が!」
地上でルーワンが鼻を膨らませた。
「もし、僕が空を飛べないのをペナルティーだと考えていやがるなら……」
「叔父様!」
ルーワンを無視して、ホライヨンが金切り声を上げる。
「賊だ! こらっ! 叔父様をどこへ連れて行く!」
ぎょっとしてルーワンも振り返った。
すらりとした金髪の男が、馬車の扉を閉めたところだった。一条の赤い髪が閃いて、すぐに馬車の中に吸い込まれた。
「叔父様!」
「義父殿!」
空中のホライヨンと、地上のルーワンが同時に叫ぶ。
馬車は、勢いよく走り始めた。
「ダメだ! 叔父様は僕の物だ!」
「義父殿をどこへ連れて行く!」
空と地上から、ホライヨンとルーワンが、凄まじい勢いで逃げる馬車を追い始めた。
御者台から金髪の男が身を乗り出した。
「悪いね。彼には先約があるんだ」
軽薄な青い目が笑っている。
「あっ、お前は!」
鷲の目を持つホライヨンには、それが誰かはっきりとわかった。
「あの時のインゲレ人!」
無銭飲食をしたロンダを捕まえた時に会った男だ。
「くそっ、お前のお陰で、危うく英雄トーナメントで負けそうになったんだぞ!」
「インゲレ人?」
地上のルーワンが、驚いたように繰り返す。
「前に会った! 英雄トーナメントの直前に! 無銭飲食をしたインゲレ人をこらしめた時!」
「なんでその時に捕まえておかなかったんだよ?」
我を忘れ、ルーワンが喚き散らす。
「叔父様をさらうなんて、知らなかったんだよ。くそう! インゲレ人なんて、やっぱり大嫌いだーーーーっ!」
ホライヨンの絶叫を聞いて、馬車の男がにやりと笑った。
「嫌いで結構。ところで、もっと前に、君らは僕に会ったことがある。当時から、君ら二人は、いけ好かないガキだったけどね!」
「ちょっと! インゲレ王が何の用なの? 隣国の内政に干渉するとは何事?」
ひときわ高い場所からタビサが問い詰める。
「これはこれは、タビサ殿下。お久しぶりです」
「久しぶりもクソもあったもんじゃないわ! そもそもあんたの姉が、サハルとの婚約を破棄するから、こんなことになったんでしょ!」
エルドラードとインゲレ、双方の王は、自分たちの王子と王女を婚約させた。けれどこの婚姻は、インゲレ王女ヴィットーリアから、一方的に破棄されてしまった。もともと仲の悪かった両国の講和は、白紙に戻ってしまった。
婚約を破棄された悪役令息サハルは祖国へ帰った。彼は、元婚約者の懐妊を知らされ、そして、彼女の裏切りを知った。彼女と、自分の兄との。
激怒した彼は、兄である王を殺し、そして……。
「おかげさまで姉は幸せに暮らしています。男爵令嬢のポメリアとね」
苦々し気に、ヴィットーリアの弟ジョルジュは吐き捨てた。
「彼女らの選択のお陰で、私は災難ですよ。とにかく、サハル陛下は頂いていきます。もともと彼は、今は亡き父陛下から、我が国が頂いた方ですからね!」
言い終わるなり、馬に鞭をくれた。
二頭立ての馬車には、インゲレ王家の魔法がかけられていたようだ。驚くほどのスピードだ。
馬車が突進し、内庭の囲いが破られた。
王宮の外は砂漠だ。熱い砂の上を、馬車は軽快に走り去っていく。
「うわあっ! 叔父様ぁっ!」
「義父殿を返せっ!」
「叔父様ぁーーーっ!」
「義父殿ぉーーーーーっ!」
「うるさい! 耳が潰れる! 音量を落としなさいーーーーっ!」
大いなる砂漠に、ホライヨンとルーワンの絶叫、そして、自分の耳を塞いで叱りつけるタビサの怒声が響き渡った。
……。
夕日が、少し離れた無人の荒野を照らし出した。
小さく空気をつんざいて、はるか上空から、何かが落ちて来た。柔らかい音を立てて、枯れ葉が受け止める。
ダレイオの頭だ。さきほどルーワンが投げ、受け取ったホライヨンが投げ捨てた……。
木枯らしの吹き抜ける地面をころころと転がったそれは、誰かの足にぶつかって止まった。緑色の足だ。
地面に転がったまま、閉じていた目が、かっと見開かれた。
太い腕が伸びてきた。横向きに倒れた頭を拾い上げる。
小脇に抱え、どこかへ歩み去っていく。
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※お読み下さって、ありがとうございます。おつきあい頂けて、本当に嬉しいです。
3章はここまでです。
Mojito先生の「Ennead」のローカライズと言いながら、ますます違う方向へ突っ走りつつあります……が、BL味だけは、これからも死守してまいります。
ストックが尽きてしまいました。
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