276 / 813
第二部 宰相閣下の謹慎事情
334 墓穴は自ら掘るものです⁉︎
しおりを挟む
※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
「ふむ…これはやはり、バリエンダールのミラン王太子が最も情報を持っていそうだと言う話に、俄然信憑性が増したと見える」
サレステーデの情報弱者っぷりを目の当たりにしたせいもあるだろうけど、この部屋で、それまで黙って一連のやり取りを見ていたアンディション侯が、顎のあたりに手をやりながら、そう呟いた。
「どうやらアンディション侯爵領は、まだまだ終の住処たり得ぬか――テオドル大公。伝手もまだ錆びていないようだしな」
そして、国王陛下が「テオドル大公」と呼んだ事で、当面の復帰が事実上認められた形になった。
「いつ、誰に引き継ごうかと悩んでおったのですがな、陛下。どうやら良い後継者が出来そうですので、せいぜい今回仕込んで参りますよ」
うん?今、こっち見ました?
陛下は面白そうに、微笑ってるけど。
「なるほど、いつになく書記官に拘ると思ったら――そう言う事か」
「今回の件も含めて、何せ目のつけどころが良いと言うか、動きと判断が早い。我が国の様に、大国の動向を常に気にかけておかねばならん中にあっては、外交面でうってつけの人材になり得るでしょうな。サレステーデに掠め取られるなどと、とんでもない」
アンディション侯爵、もといテオドル大公は、呵呵と笑った。
「宰相は、婚約だけで良しとするかも知れんが、儂も儂で、アンディション侯爵領から叛旗を翻さんと企んでいる、などと思われん為の保険は必要でな。レイナ嬢を同行させれば、誰もが後ろに宰相の姿を見る。儂を担ぎ出そうなどと、馬鹿な事を考える輩もいなくなるであろうよ」
「!」
エドヴァルドが、目を瞠っただけで反論をしないのは、一理あると思ってしまったからだろう。
たとえ一時的にせよ、表舞台へ復帰をする時点で、要らぬ憶測はどうしたって流れるだろうからだ。
「それにレイナ嬢とて、商会の会頭となる事に加えて、儂との繋がりが公に周囲に知れ渡るのだ。悪い話ではないと思うがな」
アンディション侯爵のままであれば、ただ自領で可愛がられていると受け取られるところが「大公の覚えがめでたい」となると、自領以外の周囲からの評価とてまた変わるだろう。
「レイナ嬢も、王宮内での実績の一つや二つ、あったとて良かろう。これからアンジェスの新たな聖女となるシャルリーヌ嬢とも、対等は言い過ぎかも知れんが、それに近い関係ではいられようて」
それは…と唸るエドヴァルドの歯切れは悪いけれど、私としては、テオドル大公の話は充分に検討の余地があると思ってしまった。
「ああ、もちろん普段の外交がコンティオラ公爵の裁量下にある事は分かっておるよ。ただ今回だけはな、儂とレイナ嬢とシャルリーヌ嬢が、恐らくバリエンダール王宮の情報に最も精通しておるのでな。ただシャルリーヌ嬢は、聖女交代の事を考えると、今回は同行させられん。故の、儂とレイナ嬢のバリエンダール行きと理解して貰えるか?」
「―――」
その途端、五公爵家のテーブルの視線全てが、一斉にこちらを向いた。
…多分エドヴァルドの視線だけは、今にもため息が出そうな、一人意味の違う視線になってたと思うけど。
あれはもう、この場で何かを言う事を諦めた感じだ。
ちょっと、公爵邸に帰るのが怖いかも知れない…。
「その…大公殿下がバリエンダールと太いパイプをお持ちなのは、以前から存じておりますが……」
さすがにちょっと懐疑的なコンティオラ公爵だけど、何故か大公サマの表情が自信満々、下手したらドヤ顔じゃないかと言うくらいに微笑っておられた。
「どう言う情報かは言わぬがな。希少な情報が本人の強みになるのは、外交でも公安でも言える事だ。ただ確実に、外交部の資料にはないだろう話を幾つも知っているとだけは言うておくわ」
どんな情報通とか思われそうなんだけど……何と言うか……。
『何て言うか、元ネタが乙女ゲームだと思うと、そんなに威張れないわよね……』
場の空気を読んで、十中八九日本語で、シャルリーヌが私の心境をも過不足なく表現してくれた。
『居た堪れないわ…って言うか、うっかり〝蘇芳戦記〟との齟齬を確かめておこうとして、自分で首絞めたわ……』
『ああ…ちょっと宰相閣下の表情、痙攣ってるものね……』
そして、小声にしろ日本語の会話で、更に二人して首を絞めている事を、この時は私もシャルリーヌも、心の底からは理解出来ていなかった。
この時は、なるほど…と、コンティオラ公爵がそこで妙に納得していたのだけは、理解が出来ていた。
「分かりました。ではそこも含め置いた上で、同行者を選出しましょう。いくら手紙を運ぶのが主な目的と言えど、さすがに二人と護衛と言うのもいただけない。外交部の沽券にも関わる」
「まあ、そうだな。だが話に口を出さず、その場限りですぐに忘れる者にするのが条件ぞ。今回、事態が事態でもあるし、縄張り意識を持たれでもしたら、まとまる話もまとまらぬわ」
要は向こうでは置物になっていろ、と言う事だ。
確かにミラン王太子が、サレステーデ王家の血筋に関して、何をどこまで知っているのかと言う事を探りながら、サレステーデ側の100%有責で、自治領に落としたい旨仄めかせつつ、その条約をギーレンに悟られる前に締結する事と、締結にあたってはミラン王太子なりメダルド国王なりに、アンジェスまで来て貰う事とを両立させなくてはならないのだ。
下手にこれを自分の功績にしようなどと、あれこれ勝手に動き出されたりすれば、目も当てられない。
その辺り、気付いて釘を刺してくる辺りは、さすがは元王族と言えよう。
「……承知致しました、善処します」
コンティオラ公爵も、頭を下げるしかないだろうな…とは思った。
「えーっと…私はもう、大公殿下に付き従う前提なんですね?」
念の為、私がおずおずと国王陛下に最終確認をすれば「今頃何を言っている」と、もの凄く、エドヴァルドばりに冷ややかな声をぶつけられた。
「アレコレ許可してやっただろう。対価に合うだけ働いてこい。コンティオラ公も、バリエンダール王家への第一報をすぐに出せ。内容を考えれば、明日とか悠長な事を言わないほうが良かろうよ。こちらの信用問題にも関わってくるからな」
テオドル大公に忖度したとはとても思えなかったけど、至極、と言うか、ものスゴく真っ当な事を、この時のフィルバートは口にしていた。
「ふむ…これはやはり、バリエンダールのミラン王太子が最も情報を持っていそうだと言う話に、俄然信憑性が増したと見える」
サレステーデの情報弱者っぷりを目の当たりにしたせいもあるだろうけど、この部屋で、それまで黙って一連のやり取りを見ていたアンディション侯が、顎のあたりに手をやりながら、そう呟いた。
「どうやらアンディション侯爵領は、まだまだ終の住処たり得ぬか――テオドル大公。伝手もまだ錆びていないようだしな」
そして、国王陛下が「テオドル大公」と呼んだ事で、当面の復帰が事実上認められた形になった。
「いつ、誰に引き継ごうかと悩んでおったのですがな、陛下。どうやら良い後継者が出来そうですので、せいぜい今回仕込んで参りますよ」
うん?今、こっち見ました?
陛下は面白そうに、微笑ってるけど。
「なるほど、いつになく書記官に拘ると思ったら――そう言う事か」
「今回の件も含めて、何せ目のつけどころが良いと言うか、動きと判断が早い。我が国の様に、大国の動向を常に気にかけておかねばならん中にあっては、外交面でうってつけの人材になり得るでしょうな。サレステーデに掠め取られるなどと、とんでもない」
アンディション侯爵、もといテオドル大公は、呵呵と笑った。
「宰相は、婚約だけで良しとするかも知れんが、儂も儂で、アンディション侯爵領から叛旗を翻さんと企んでいる、などと思われん為の保険は必要でな。レイナ嬢を同行させれば、誰もが後ろに宰相の姿を見る。儂を担ぎ出そうなどと、馬鹿な事を考える輩もいなくなるであろうよ」
「!」
エドヴァルドが、目を瞠っただけで反論をしないのは、一理あると思ってしまったからだろう。
たとえ一時的にせよ、表舞台へ復帰をする時点で、要らぬ憶測はどうしたって流れるだろうからだ。
「それにレイナ嬢とて、商会の会頭となる事に加えて、儂との繋がりが公に周囲に知れ渡るのだ。悪い話ではないと思うがな」
アンディション侯爵のままであれば、ただ自領で可愛がられていると受け取られるところが「大公の覚えがめでたい」となると、自領以外の周囲からの評価とてまた変わるだろう。
「レイナ嬢も、王宮内での実績の一つや二つ、あったとて良かろう。これからアンジェスの新たな聖女となるシャルリーヌ嬢とも、対等は言い過ぎかも知れんが、それに近い関係ではいられようて」
それは…と唸るエドヴァルドの歯切れは悪いけれど、私としては、テオドル大公の話は充分に検討の余地があると思ってしまった。
「ああ、もちろん普段の外交がコンティオラ公爵の裁量下にある事は分かっておるよ。ただ今回だけはな、儂とレイナ嬢とシャルリーヌ嬢が、恐らくバリエンダール王宮の情報に最も精通しておるのでな。ただシャルリーヌ嬢は、聖女交代の事を考えると、今回は同行させられん。故の、儂とレイナ嬢のバリエンダール行きと理解して貰えるか?」
「―――」
その途端、五公爵家のテーブルの視線全てが、一斉にこちらを向いた。
…多分エドヴァルドの視線だけは、今にもため息が出そうな、一人意味の違う視線になってたと思うけど。
あれはもう、この場で何かを言う事を諦めた感じだ。
ちょっと、公爵邸に帰るのが怖いかも知れない…。
「その…大公殿下がバリエンダールと太いパイプをお持ちなのは、以前から存じておりますが……」
さすがにちょっと懐疑的なコンティオラ公爵だけど、何故か大公サマの表情が自信満々、下手したらドヤ顔じゃないかと言うくらいに微笑っておられた。
「どう言う情報かは言わぬがな。希少な情報が本人の強みになるのは、外交でも公安でも言える事だ。ただ確実に、外交部の資料にはないだろう話を幾つも知っているとだけは言うておくわ」
どんな情報通とか思われそうなんだけど……何と言うか……。
『何て言うか、元ネタが乙女ゲームだと思うと、そんなに威張れないわよね……』
場の空気を読んで、十中八九日本語で、シャルリーヌが私の心境をも過不足なく表現してくれた。
『居た堪れないわ…って言うか、うっかり〝蘇芳戦記〟との齟齬を確かめておこうとして、自分で首絞めたわ……』
『ああ…ちょっと宰相閣下の表情、痙攣ってるものね……』
そして、小声にしろ日本語の会話で、更に二人して首を絞めている事を、この時は私もシャルリーヌも、心の底からは理解出来ていなかった。
この時は、なるほど…と、コンティオラ公爵がそこで妙に納得していたのだけは、理解が出来ていた。
「分かりました。ではそこも含め置いた上で、同行者を選出しましょう。いくら手紙を運ぶのが主な目的と言えど、さすがに二人と護衛と言うのもいただけない。外交部の沽券にも関わる」
「まあ、そうだな。だが話に口を出さず、その場限りですぐに忘れる者にするのが条件ぞ。今回、事態が事態でもあるし、縄張り意識を持たれでもしたら、まとまる話もまとまらぬわ」
要は向こうでは置物になっていろ、と言う事だ。
確かにミラン王太子が、サレステーデ王家の血筋に関して、何をどこまで知っているのかと言う事を探りながら、サレステーデ側の100%有責で、自治領に落としたい旨仄めかせつつ、その条約をギーレンに悟られる前に締結する事と、締結にあたってはミラン王太子なりメダルド国王なりに、アンジェスまで来て貰う事とを両立させなくてはならないのだ。
下手にこれを自分の功績にしようなどと、あれこれ勝手に動き出されたりすれば、目も当てられない。
その辺り、気付いて釘を刺してくる辺りは、さすがは元王族と言えよう。
「……承知致しました、善処します」
コンティオラ公爵も、頭を下げるしかないだろうな…とは思った。
「えーっと…私はもう、大公殿下に付き従う前提なんですね?」
念の為、私がおずおずと国王陛下に最終確認をすれば「今頃何を言っている」と、もの凄く、エドヴァルドばりに冷ややかな声をぶつけられた。
「アレコレ許可してやっただろう。対価に合うだけ働いてこい。コンティオラ公も、バリエンダール王家への第一報をすぐに出せ。内容を考えれば、明日とか悠長な事を言わないほうが良かろうよ。こちらの信用問題にも関わってくるからな」
テオドル大公に忖度したとはとても思えなかったけど、至極、と言うか、ものスゴく真っ当な事を、この時のフィルバートは口にしていた。
1,136
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約者が私以外の人と勝手に結婚したので黙って逃げてやりました〜某国の王子と珍獣ミミルキーを愛でます〜
平川
恋愛
侯爵家の莫大な借金を黒字に塗り替え事業を成功させ続ける才女コリーン。
だが愛する婚約者の為にと寝る間を惜しむほど侯爵家を支えてきたのにも関わらず知らぬ間に裏切られた彼女は一人、誰にも何も告げずに屋敷を飛び出した。
流れ流れて辿り着いたのは獣人が治めるバムダ王国。珍獣ミミルキーが生息するマサラヤマン島でこの国の第一王子ウィンダムに偶然出会い、強引に王宮に連れ去られミミルキーの生態調査に参加する事に!?
魔法使いのウィンロードである王子に溺愛され珍獣に癒されたコリーンは少しずつ自分を取り戻していく。
そして追い掛けて来た元婚約者に対して少女であった彼女が最後に出した答えとは…?
完結済全6話
2025.10〜連載版構想書き溜め中
2025.12 〜現時点10万字越え確定
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です。
秋月一花
恋愛
「すまないね、レディ。僕には愛しい婚約者がいるんだ。そんなに見つめられても、君とデートすることすら出来ないんだ」
「え? 私、あなたのことを見つめていませんけれど……?」
「なにを言っているんだい、さっきから熱い視線をむけていたじゃないかっ」
「あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です」
あなたの護衛を見つめていました。だって好きなのだもの。見つめるくらいは許して欲しい。恋人になりたいなんて身分違いのことを考えないから、それだけはどうか。
「……やっぱり今日も格好いいわ、ライナルト様」
うっとりと呟く私に、ライナルト様はぎょっとしたような表情を浮かべて――それから、
「――俺のことが怖くないのか?」
と話し掛けられちゃった! これはライナルト様とお話しするチャンスなのでは?
よーし、せめてお友達になれるようにがんばろう!
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
私の事を婚約破棄した後、すぐに破滅してしまわれた元旦那様のお話
睡蓮
恋愛
サーシャとの婚約関係を、彼女の事を思っての事だと言って破棄することを宣言したクライン。うれしそうな雰囲気で婚約破棄を実現した彼であったものの、その先で結ばれた新たな婚約者との関係は全くうまく行かず、ある理由からすぐに破滅を迎えてしまう事に…。
【完結・全3話】不細工だと捨てられましたが、貴方の代わりに呪いを受けていました。もう代わりは辞めます。呪いの処理はご自身で!
酒本 アズサ
恋愛
「お前のような不細工な婚約者がいるなんて恥ずかしいんだよ。今頃婚約破棄の書状がお前の家に届いているだろうさ」
年頃の男女が集められた王家主催のお茶会でそう言ったのは、幼い頃からの婚約者セザール様。
確かに私は見た目がよくない、血色は悪く、肌も髪もかさついている上、目も落ちくぼんでみっともない。
だけどこれはあの日呪われたセザール様を助けたい一心で、身代わりになる魔導具を使った結果なのに。
当時は私に申し訳なさそうにしながらも感謝していたのに、時と共に忘れてしまわれたのですね。
結局婚約破棄されてしまった私は、抱き続けていた恋心と共に身代わりの魔導具も捨てます。
当然呪いは本来の標的に向かいますからね?
日に日に本来の美しさを取り戻す私とは対照的に、セザール様は……。
恩を忘れた愚かな婚約者には同情しません!
今さら「間違いだった」? ごめんなさい、私、もう王子妃なんですけど
有賀冬馬
恋愛
「貴族にふさわしくない」そう言って、私を蔑み婚約を破棄した騎士様。
私はただの商人の娘だから、仕方ないと諦めていたのに。
偶然出会った隣国の王子は、私をありのまま愛してくれた。
そして私は、彼の妃に――。
やがて戦争で窮地に陥り、助けを求めてきた騎士様の国。
外交の場に現れた私の姿に、彼は絶句する。
見捨ててくれてありがとうございます。あとはご勝手に。
有賀冬馬
恋愛
「君のような女は俺の格を下げる」――そう言って、侯爵家嫡男の婚約者は、わたしを社交界で公然と捨てた。
選んだのは、華やかで高慢な伯爵令嬢。
涙に暮れるわたしを慰めてくれたのは、王国最強の騎士団副団長だった。
彼に守られ、真実の愛を知ったとき、地味で陰気だったわたしは、もういなかった。
やがて、彼は新妻の悪行によって失脚。復縁を求めて縋りつく元婚約者に、わたしは冷たく告げる。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。