637 / 785
第三部 宰相閣下の婚約者
679 ここは現実の世界
しおりを挟む
「……応接間ではちょっと手狭になったかも知れませんね」
ヒルダ夫人やらデレツィア夫人の子どもたちやらが入って来たのを見たヒース君が、微かに嘆息していた。
「母上……」
そしてやっぱり来た、と言いたげなお義兄様の声に、私も「ははは」と乾いた笑い声で応えてしまう。
見た目には淑女中の淑女の様なエリィ義母様、存外アクティブです。
「オノレ子爵閣下。このような場ですので、略儀でのご挨拶失礼致しますわ」
「いえ、こちらこそ職務中ですので」
何せ息子の上司。
略儀と言いながらもその挨拶は優雅で丁寧。
さすがにオノレ子爵も恐縮している感があった。
その横をデリツィア夫人の子どもたちが「母上!」とそれぞれに声を上げながら走り寄っている。
「ヒース……マリセラは……」
子どもたちを見送れば、当然視界にソファに横たわるマリセラ嬢が視界に入る。
母としての心配は当然だろうと思ったけれど、聞いた相手がヒース君。
これ以上はない、と言った冷ややかな声が返されることになった。
「自分に都合の悪い言葉を聞かされて意識を手放せるとか、便利でいいですね。気絶して事態が好転するなら僕だってそうしたいくらいだ」
「……ヒース……」
ヒルダ夫人は明らかにショックで表情を強張らせているけれど、私はちょっと、ヒース君の気持ちは理解出来てしまった。
これは夢だと現実を拒否して、それで目が覚めたら今までの生活が、望む明日がまた戻って来るのなら、誰だってそうしたいに決まっている。
けれど私は、もう目が覚めても日本に戻ることはないと知ってしまったし、ヒース君も、ひと晩眠ったところでコンティオラ家が置かれた現状が好転する筈もないと、頭のどこかで理解している。
だからマリセラ嬢に、どうしても優しくなれないのだ。
周りはその言葉を当然と思う者やらキツイと思っている者やら、反応は様々だ。
だけど共通しているのは、そこに口を挟めるのは家族だけだと理解していると言うことだ。
誰もヒルダ夫人の擁護も、ヒース君を窘めることもしない。
身分云々と言う前に、家族間で解決すべき話だと思っているから。
「オノレ子爵閣下」
そしてヒース君はそれ以上母に対しては何も言わず、オノレ子爵の方へと向き直っていた。
「実は今日、あの子に学園見学を……と言うことで、学園にも以前から許可を取ってあったのですが……一度この場を失礼させていただくことは難しいでしょうか?」
ナルディーニ侯爵の実弟の息子・ティスト君に目線を向けるようにしながら言うと、オノレ子爵は少し考える表情を見せた。
「うむ……証拠隠滅だ、逃亡だと、そんな恐れがないのはここにいれば分かるが……裁判時に余計な隙を生むやも知れんから……諸手を上げての賛成はしかねるな……」
被告側が無駄な足掻きを試みた時に、難癖を付けられそうな行動はとらない方が良いと言うことらしい。
「計画した側ではなく、狙われた側に当たる分、牢に入れとは誰も言わないだろう。ただ、事情が明らかになり判決の目処が立つまでのしばらくの間、全員邸宅で軟禁となることは間違いない。その子だけで学園に向かうことは難しいかね? 何ならボードリエ理事長に連絡を入れて、別の案内人を立てて貰うよう依頼をすることはやぶさかではないが」
「彼……だけで、ですか……」
ヒース君には若干の躊躇いがあるようだけど、多分オノレ子爵の頭の中には、学園入学前の年齢で公爵家当主となったエドヴァルドや、14歳になるかならないかの頃自ら裁判を起こしたヤンネ・キヴェカスの存在がある。
一人で馬車に揺られて学園に行くくらい何ほどのことぞ、と思っているのかも知れなかった。
「――閣下」
結論を出せない、そんな二人の間に割って入ったのは意外にもお義兄様だった。
「今、キヴェカス法律事務所には事務手伝いとしてカッレ侯爵令息がいます。彼は確かコンティオラ公爵令息と学園の同学年。既に彼は事務所で今回の事件をある程度見聞きしていますし、守秘義務もよく分かっている筈です。一人で行かせるとなると、学園側でいらぬ憶測を招く可能性もありますし、いきなりの中止もまたしかりでしょう。彼に頼むと言うのは如何ですか」
「「‼」」
お義兄様の言葉に二人ともが「想像していなかった」と言った表情を垣間見せた。
「アストリッドに……?」
「ふむ……それなら、まだいいか……?」
「閣下からキヴェカス卿に一筆をいただければ、学園見学の時間くらいは、お一人ででも何とかされるでしょう」
お義兄様自身、この後事務所に戻るつもりではいたようだけど、オノレ子爵がどこまでを「関係者」として、なるべく外部との接触を避けるよう周知徹底させたいのかが分からず、とりあえず「ヤンネちょっとだけ一人で頑張れ」に論が傾いたらしかった。
「起きている事態が事態なんでな。スヴェンテを除く各公爵邸には見張りを立たせて貰う許可を取る予定だ。だがまあ、外出禁止令を出させて貰うのは、恐らくはコンティオラ公爵家のみになるだろうがな」
邸宅に立たせる者に行先を告げる、あるいは同行を許可するかすれば、私やお義兄様が出かけたりするのは構わないと言うことなんだろう。
クヴィスト公爵家もですか? と首を傾げたお義兄様に、オノレ子爵は淡々と「ヒチル伯爵家のこともあるからな」と答えていた。
「と言うか、あの邸宅の前には既に王宮から見張りが派遣されている。そのまま続行されるだけのことだ」
「ああ……なるほど」
現時点で故人となった先代クヴィスト公爵のやらかしで、少なくとも三国会談が終わるまではと、既に謹慎処分が言い渡されていたのだ。
さすがに五公爵会議を臨時に開くとなれば、発言権はなさそうながら出席は余儀なくされるだろう、と言うことらしい。
「なのでユセフがヤンネの事務所に行ったり、学園の案内に同行したりすることまでは誰も咎めまいよ。考えて、最善と思うように動くと良い」
「閣下……」
「…………あの」
オノレ子爵の「信頼」に、お義兄様が感動しているらしい最中申し訳なかったけれど、私も念のため確認しておきたかった。
「私が例えば王都商業ギルドに行ったり、キヴェカス法律事務所に行ったり……あと、学園に行ったりすることは問題ありませんでしょうか?」
「…………うん?」
そっと片手を上げた私に、幾人もの視線が集中した。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
レンタル分とかが絡んで分かりづらくなっているのですが、
本来の流れとして、なんと数えてびっくり本編+Side Storyで800話を超えました……!
読んで下さる皆さまのおかげですm(_ _)m
頑張りますのでこれからも宜しくお願いします……!!
ヒルダ夫人やらデレツィア夫人の子どもたちやらが入って来たのを見たヒース君が、微かに嘆息していた。
「母上……」
そしてやっぱり来た、と言いたげなお義兄様の声に、私も「ははは」と乾いた笑い声で応えてしまう。
見た目には淑女中の淑女の様なエリィ義母様、存外アクティブです。
「オノレ子爵閣下。このような場ですので、略儀でのご挨拶失礼致しますわ」
「いえ、こちらこそ職務中ですので」
何せ息子の上司。
略儀と言いながらもその挨拶は優雅で丁寧。
さすがにオノレ子爵も恐縮している感があった。
その横をデリツィア夫人の子どもたちが「母上!」とそれぞれに声を上げながら走り寄っている。
「ヒース……マリセラは……」
子どもたちを見送れば、当然視界にソファに横たわるマリセラ嬢が視界に入る。
母としての心配は当然だろうと思ったけれど、聞いた相手がヒース君。
これ以上はない、と言った冷ややかな声が返されることになった。
「自分に都合の悪い言葉を聞かされて意識を手放せるとか、便利でいいですね。気絶して事態が好転するなら僕だってそうしたいくらいだ」
「……ヒース……」
ヒルダ夫人は明らかにショックで表情を強張らせているけれど、私はちょっと、ヒース君の気持ちは理解出来てしまった。
これは夢だと現実を拒否して、それで目が覚めたら今までの生活が、望む明日がまた戻って来るのなら、誰だってそうしたいに決まっている。
けれど私は、もう目が覚めても日本に戻ることはないと知ってしまったし、ヒース君も、ひと晩眠ったところでコンティオラ家が置かれた現状が好転する筈もないと、頭のどこかで理解している。
だからマリセラ嬢に、どうしても優しくなれないのだ。
周りはその言葉を当然と思う者やらキツイと思っている者やら、反応は様々だ。
だけど共通しているのは、そこに口を挟めるのは家族だけだと理解していると言うことだ。
誰もヒルダ夫人の擁護も、ヒース君を窘めることもしない。
身分云々と言う前に、家族間で解決すべき話だと思っているから。
「オノレ子爵閣下」
そしてヒース君はそれ以上母に対しては何も言わず、オノレ子爵の方へと向き直っていた。
「実は今日、あの子に学園見学を……と言うことで、学園にも以前から許可を取ってあったのですが……一度この場を失礼させていただくことは難しいでしょうか?」
ナルディーニ侯爵の実弟の息子・ティスト君に目線を向けるようにしながら言うと、オノレ子爵は少し考える表情を見せた。
「うむ……証拠隠滅だ、逃亡だと、そんな恐れがないのはここにいれば分かるが……裁判時に余計な隙を生むやも知れんから……諸手を上げての賛成はしかねるな……」
被告側が無駄な足掻きを試みた時に、難癖を付けられそうな行動はとらない方が良いと言うことらしい。
「計画した側ではなく、狙われた側に当たる分、牢に入れとは誰も言わないだろう。ただ、事情が明らかになり判決の目処が立つまでのしばらくの間、全員邸宅で軟禁となることは間違いない。その子だけで学園に向かうことは難しいかね? 何ならボードリエ理事長に連絡を入れて、別の案内人を立てて貰うよう依頼をすることはやぶさかではないが」
「彼……だけで、ですか……」
ヒース君には若干の躊躇いがあるようだけど、多分オノレ子爵の頭の中には、学園入学前の年齢で公爵家当主となったエドヴァルドや、14歳になるかならないかの頃自ら裁判を起こしたヤンネ・キヴェカスの存在がある。
一人で馬車に揺られて学園に行くくらい何ほどのことぞ、と思っているのかも知れなかった。
「――閣下」
結論を出せない、そんな二人の間に割って入ったのは意外にもお義兄様だった。
「今、キヴェカス法律事務所には事務手伝いとしてカッレ侯爵令息がいます。彼は確かコンティオラ公爵令息と学園の同学年。既に彼は事務所で今回の事件をある程度見聞きしていますし、守秘義務もよく分かっている筈です。一人で行かせるとなると、学園側でいらぬ憶測を招く可能性もありますし、いきなりの中止もまたしかりでしょう。彼に頼むと言うのは如何ですか」
「「‼」」
お義兄様の言葉に二人ともが「想像していなかった」と言った表情を垣間見せた。
「アストリッドに……?」
「ふむ……それなら、まだいいか……?」
「閣下からキヴェカス卿に一筆をいただければ、学園見学の時間くらいは、お一人ででも何とかされるでしょう」
お義兄様自身、この後事務所に戻るつもりではいたようだけど、オノレ子爵がどこまでを「関係者」として、なるべく外部との接触を避けるよう周知徹底させたいのかが分からず、とりあえず「ヤンネちょっとだけ一人で頑張れ」に論が傾いたらしかった。
「起きている事態が事態なんでな。スヴェンテを除く各公爵邸には見張りを立たせて貰う許可を取る予定だ。だがまあ、外出禁止令を出させて貰うのは、恐らくはコンティオラ公爵家のみになるだろうがな」
邸宅に立たせる者に行先を告げる、あるいは同行を許可するかすれば、私やお義兄様が出かけたりするのは構わないと言うことなんだろう。
クヴィスト公爵家もですか? と首を傾げたお義兄様に、オノレ子爵は淡々と「ヒチル伯爵家のこともあるからな」と答えていた。
「と言うか、あの邸宅の前には既に王宮から見張りが派遣されている。そのまま続行されるだけのことだ」
「ああ……なるほど」
現時点で故人となった先代クヴィスト公爵のやらかしで、少なくとも三国会談が終わるまではと、既に謹慎処分が言い渡されていたのだ。
さすがに五公爵会議を臨時に開くとなれば、発言権はなさそうながら出席は余儀なくされるだろう、と言うことらしい。
「なのでユセフがヤンネの事務所に行ったり、学園の案内に同行したりすることまでは誰も咎めまいよ。考えて、最善と思うように動くと良い」
「閣下……」
「…………あの」
オノレ子爵の「信頼」に、お義兄様が感動しているらしい最中申し訳なかったけれど、私も念のため確認しておきたかった。
「私が例えば王都商業ギルドに行ったり、キヴェカス法律事務所に行ったり……あと、学園に行ったりすることは問題ありませんでしょうか?」
「…………うん?」
そっと片手を上げた私に、幾人もの視線が集中した。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
レンタル分とかが絡んで分かりづらくなっているのですが、
本来の流れとして、なんと数えてびっくり本編+Side Storyで800話を超えました……!
読んで下さる皆さまのおかげですm(_ _)m
頑張りますのでこれからも宜しくお願いします……!!
964
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
事情があってメイドとして働いていますが、実は公爵家の令嬢です。
木山楽斗
恋愛
ラナリアが仕えるバルドリュー伯爵家では、子爵家の令嬢であるメイドが幅を利かせていた。
彼女は貴族の地位を誇示して、平民のメイドを虐げていた。その毒牙は、平民のメイドを庇ったラナリアにも及んだ。
しかし彼女は知らなかった。ラナリアは事情があって伯爵家に仕えている公爵令嬢だったのである。
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。
しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。
私たち夫婦には娘が1人。
愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。
だけど娘が選んだのは夫の方だった。
失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。
事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。
再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
継子いじめで糾弾されたけれど、義娘本人は離婚したら私についてくると言っています〜出戻り夫人の商売繁盛記〜
野生のイエネコ
恋愛
後妻として男爵家に嫁いだヴィオラは、継子いじめで糾弾され離婚を申し立てられた。
しかし当の義娘であるシャーロットは、親としてどうしようもない父よりも必要な教育を与えたヴィオラの味方。
義娘を連れて実家の商会に出戻ったヴィオラは、貴族での生活を通じて身につけた知恵で新しい服の開発をし、美形の義娘と息子は服飾モデルとして王都に流行の大旋風を引き起こす。
度々襲来してくる元夫の、借金の申込みやヨリを戻そうなどの言葉を躱しながら、事業に成功していくヴィオラ。
そんな中、伯爵家嫡男が、継子いじめの疑惑でヴィオラに近づいてきて?
※小説家になろうで「離婚したので幸せになります!〜出戻り夫人の商売繁盛記〜」として掲載しています。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。