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第一部 転生高校生活編

第66話 勧誘2(前川亮子視点)

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 昼休みに入ってすぐ、圭ちんは席を立ち小走りで廊下に出ていった。

 お昼の時間は、いつもあーしらは食堂に行くんだよね。あーしは自分の弁当作って持ってきてっから別に食堂に行く必要ないんだけど、由美や未久はいつも昼飯買ってるからな。由美とかは、「他の生徒と同じように食堂に並んで注文するのはたりぃ」とか言ってたけど、近くのコンビニも意外に距離があって(←昼休み時間帯に校舎外に出るのは校則違反だけど無視してる)、残念ながら大人しく学食で並んで待った方が結局早い。

 で、まあ今日もあーしは弁当学食に持ってってみんなで食べようとしてたんだけど、圭ちんの動きが気になった。圭ちんはいつも弁当を持ってきてて、教室で食べる。行動パターンがいつもと違う(どんだけ注目してんだよ。。)。いや、トイレに行きたいだけってこともあるんだろうけど、なんか三島が教室出たのを追っかけて行った気がしたんだよな。他のみんなは普通にトイレに行ったと思ったみたいであまり気にしていない。

 すぐ学食行くためにみんな席立ったんで、そのまま廊下に出た時にトイレの方をチラ見してみたらさ、トイレの向こうの階段のところを小柄な男子生徒が下りてくのが一瞬見えたんだよ。あーしらが教室出るのと、その男子が階段おり始めるのがほぼ同時だったんで、姿が見えたのはほんの一瞬だったけど、体格からしてあれは間違いなく圭ちんだった。


「亮子ー!どうしたの?」(未久)
「早く学食行こうぜ!行列ができちまう。」(由美)


 おっと、いけねぇ。考え込んで立ち止まってしまった。だけど・・・、トイレに行くにしたって、階段を降りることはありえない。てことは何か特別な用があったって考えたほうがいい。やっぱり三島が先に教室出たのを追った?どういう理由かわからないけど、多分その線が一番濃厚だ。まさか、昼休みに一発やるつもりじゃ。って、まさかなw いくら圭ちんエッチぃって言っても男子だぜ?いくらなんでも昼休みの時間を使ってまでセックスしようなんて考えるとは思えないな。とはいえ何の用かは分かんないけど。若干モヤモヤしたけど、まあいいや。


 (幸い、圭太は前川さんをまくことができたが、かなりギリギリだった。前川さんの臭覚から逃れることは容易ではないのだ。)


ガヤガヤ───


 あーやっぱ人が多いな。弁当持ちで並ばなくていいあーしは先に席を確保しておく。由奈も弁当派なので一緒に席を取る。由奈の場合は時々学食の時もあったけど、今週はずっと弁当だ。多分、あーしと料理張り合ってんだろうねww 綾香も今日は弁当みたいだな。ま、こいつは自分で作ってるわけじゃないらしい。親が忙しい時は学食になったりする。

 で、学食で席につくと、食堂は混んでるのにあーしらの周りは3席ぐらい空くwww 1年の間じゃ、他のクラスの奴らもあーしらに恐れをなしてるからな。ああ、この学校の食堂はトラブル防止のために学年ごとにテーブルが決まってるから、元々2年以上は来ないんだよ。おかげで混んでるってのに伸び伸びできる。お、由美たちが戻ってきた。

「おまた―!」(由美)
「ふー、行列待つのホンっとめんどい。」(未久)
「ま、しゃーねーよ。食べようぜ。」(あーし)


パクパク─────

 うん、今日もまあまあだな。あーしの弁当は、昨日の晩飯の肉じゃがと朝適当に揚げた冷凍のチキンナゲットをレタスに包んで放り込んだのとプチトマト、後はごはん。ま、こんなもんよ。夕飯の残り利用して手間省かないと毎日やってらんねっからな。

 由奈の方はというと、綺麗に配置した鳥そぼろ飯にニンジンとグリンピースのサラダか?女の子っぽく綺麗に作ってんな。なんかあーしの料理に対するライバル意識がにじみ出てんよ。いーよいーよ、そこは由奈の勝ちってことで。あ、そうだ!

「みんな、これ見てちょ。」(あーし)
「「「?」」」
「創部届?」(綾香)
「ああ、前言ってた同好会作るってやつ?」(由奈)
「そそ、でさ。部名どうしよっかって思ってさ。」(あーし)
「てかさ。顧問、保健の安川なん?」(未久)

「うん♪頼んで先に名前書いといてもらった。」(あーし)
「いや、普通いろいろ書いた後じゃないと、ハンコとか押してくんなくね?」(由美)
「そこはほれ、、したんだよ。」(あーし)
「お願いという名の脅しのように聞こえるよ♪」(綾香)
「人聞き悪いなーww まるであーしがしょっちゅう人に脅しをかけて回ってるみたいじゃんか。」(あーし)
「実際そうだしなwww」(由美)

「亮子はそういうのほんとすごいもんね。」(未久)
「あ、で、どうしよっか。部名。」(由奈)
「何かやりたいことある?」(綾香)
「何かって・・・、やるのはセックスだろ?」(由美)

「ちょ・・!!(ジュル)やだ!!(よだれたれた)」(未久)
「由美、学食だから!聞かれないように気を付けよ!」(由奈)
「あ、ワリ。そうだった。でもさ、そういうことだから、名前なんかどうでもいいじゃん。」(由美)
「まあね、名前はほんとに「名前」だけになるからね。」(綾香)

「あ、でも圭ちゃんが入りたい名前にはしないといけなくない?」(未久)
「そうか?ヤリサーにおいでよーっていえば、喜んで入ってくれんじゃね?」(あーし)
「いや・・・」(由奈)
「いくら圭太でも男子なんだから、そんなこと言ったら逃げられちまうだろ?」

 そうかなー。圭ちんのエロっぷりを考えると意外といけそうな気がするんだが。

「あ、じゃあこんなのどうだ?「ドイツ料理研究会」www」(あーし)
「ドイツ・・・」(由奈)
「料理?」(未久)
「・・・・・なんで?」(由美)
「あ!ソーセージだから?」(綾香)
「・・・よく分かったな。何となく表向き高尚そうでいいだろ?」(あーし)

 だが綾香・・・。そっち方面のお前の発想力が恐ぇよ。あーし今結構ひねり効いたと思ったのに瞬殺かよ。お前絶対普段からそんなことばっか考えてるだろ。

「な、なるほど・・・。いいな、それ!圭太のソーセージをいかにおいしく味わうかいろいろ試す同好会だな!!」(由美)
「う、うわぁ。想像するとちょっと濡れるね///」(由奈)
「いいと思う。賛成!」(未久)

 マジか。。ギャグのつもりだったのに決まっちった。ま、いっか。実際ちゃんと部活やってるとこ見せようと思えば、できなくもないしな。そしたら、家庭科準備室辺りに圭ちんを連れ込んで・・・ぐへへ。

男体おたい盛りとかもできそうだね!ソーセージ2本くらい圭くんの股間に挟んでもらってさ、本物はどれだ―!とかさ(*´▽`*)!!」(綾香)
「「「「・・・・・・」」」」
「・・あ、あれ(´・ω・`)?」(綾香)
「いや・・・・・・。ま、そういうのも、いいかもね。」(由美)

 いやほんと。発想が恐ぇよ、綾香。
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