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1.フィルシールド誕生
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しおりを挟むベイルマート王国ナイトパレス内、国王の執務室にて
「陛下、第一王子殿下の命名宣言に対する各派閥内での反響ですが、概ね肯定的なようです。但し、派閥に属さない貴族達の動きが怪しいとの報告が、数件程上がってきております。」
「そうか。意外だが、派閥はどこも肯定的か。ならば、その動こうとしている愚か者共を一掃せねばな。」
「主な家としては、ブヨーゼフ伯爵家やシイダール子爵家、ハンバート男爵家ですね。」
「ブヨーゼフ伯爵家か。ここは、リズベルトから警告してもらうか?確か、あいつの母さんの実家だろう?」
「えぇ、そうですね。現当主は、リズベルト様の従兄に当たるハンベル伯爵ですね。ですが、彼はリズベルト様が国王に成れなかったことで、彼の母を追放していますので無意味かと思われますが?」
「また厄介な奴が。もういい、ブヨーゼフ伯爵家は、ハンベルが当主に成ってから問題ばかりだし、弟のシルベスタは人望が厚かったはずだ。ハンベルの監督責任で司法部に回せ。」
「了解しました。その旨の書類を司法部とブヨーゼフ伯爵家の両方に出しておきます。」
「んじゃ、次はシイダール子爵家か。あの家の当主は、コーナウドに敵愾心剥き出しだからなぁー。正直に言って結構嫌いなんだがなぁ。ハンバート男爵家は、・・・・・・・・・あぁ、元冒険者の新興男爵家のことか!・・・・・・・・・そう言えば、冒険者ギルドのことを忘れていたな。あそこは、もはや “初代陛下信仰” と言う名の新しい宗教状態だからなぁ。面倒だなぁーー!」
「陛下、口が悪いですよ。 “執務の時は王らしい口調にするから私生活は見逃してくれ” と、言ったのは何処の誰ですか?それでは、普段から王らしい口調にしますか?」
「よ、よせ!余が悪かった。だから、普段からこの鬱陶しい口調に強制するのは止めてくれ。」
「はぁ、それで?冒険者ギルドの方は、どうなさりますか?」
「冒険者ギルドは、手紙を出そう。恐らくだが、成長した我が子のステータスは、間違いなく奴等に、勇者の再来を見せてくれるぞ。」
「そうですか。分かりました。それで、シイダール子爵家の方は、どうなさるのですか?」
「そうじゃな、シイダール子爵家当主はコーナウドを含む王家への敵愾心剥き出しの行為を不敬罪として監察処分とし、王都での生活を強制しろ。後、奴の妹のクァーナティを代理で子爵として叙任する。そのうち、代理から正式になるだろうが、今のところは、この処理だけで十分だろう。」
「了解しました!陛下。」
「ふむ、後はどうしたものか・・・・・・・・・。」
「しかし、各派閥の反応は、本当に予想外でしたね。」
「そうじゃな。・・・・・・・・・しかし、結構、酷いのう。司法派閥なんか、関心無しじゃと?それはそれで、なんだか可哀想ではないか?あの子は一応でも、第一王子なんじゃがのぅ。」
「宗教派閥は、脅しに出ましたか。」
「学院派閥は、危険人物がおるのか?余は、不安になって来たのじゃが。」
「ッ!陛下、商業派閥の反応を見る限り、近々、初代陛下ブームが来るかと。」
「それはまぁ、面白そうじゃが・・・・・・・・・はっ!そうじゃ!これを利用して第一王子の軽ぅーい、お披露目をすれば。多くの国民に認識してもらえるぞ!」
「おぉ、陛下にしては良い案ですね。商業部に回しておきますね。」
「そうじゃろ、そうじゃろ。って、お主!今、 “陛下にしては良い案ですね。” と、言ったか!?言ったな!?ちょくちょく思うのだが、お主も大概、不敬ではないか!?」
「今更ですよ陛下。自分は、陛下が指をしゃぶっているどころか、先代の陛下が、先々代の妃殿下のお腹の中にいた頃から、このナイトパレスで働いているのですが?」
「むー。ジーク、お主は、エルフ族だったな。悔しいが、事実は変わらんしのぅ。こればかりは、どうもならんがのぅ。」
「はっ。陛下は、執務中でありましたか。申し訳ございません、陛下。失礼致します。陛下、トレイズ公爵家より手紙が届きました。差出人は、アンリエッタ様のようでしたので、至急お持ち致しました。」
「ッ!よくやった!ジーク、開封しておくれ!」
「了解しました、陛下。・・・・・・・・・どうぞ。」
「あぁ。」
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