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2.計画実行と兄妹登場
2-011
しおりを挟む“セルシェーダ” セルシェーダ。
確かこの辺りに・・・・・・・・・
「あら?どうしたのですか?フィル君。・・・・・・・・・あぁ、その本たちの中に気になる物があるのですね?ルイ。」
「はい、セルシェーダ様。フィル殿下、こちらの本でよろしいでしょうか?」
あっ、それだ。
「あう、おええう。あうあおー。」
例え何かに気を取られていたとしても、感謝を忘れてはいけない。サーシャさんから何度も言い聞かされたからね。気をつけないと。
っと、やっぱり合っていたね。
『セルシェーダ著 司法・法律書』
これには、 “セルシェーダ著” と書かれている。この人の著書なのかな?
だとしたら、サインとか欲しいな。
前世では、著者や作者のサイン集めを趣味としてる友達がいたけど・・・・・・・・・なるほど。確かに、ワクワクするし、ドキドキするなぁ。
「あうっ、おーえっえ・・・・・・・・・」
「 !? これは。何故、フィル君がこの本を?この手の内容の本を読むには、まだ早すぎませんか?」
うんうん、僕もそれは思ったよ。
「セルシェーダ様が8年前に書いたものですね。当時は、気が付いた時にはミリオンセラー作品となっていました。まさか、セルシェーダ様の著書を妹に先に見つけられるとは・・・・・・・・・と、悔しい思いをしたものです。」
えっ、8年前!?
セルシェーダさん、まだ20歳前後にしか見えないのに。
「その、ような、情報、は、不要、です!」
セルシェーダさんが、この本と一緒に積まれている本を読み始めた。
何をしているんだろう?
「因みにですね、私がこの本を知ったのは、ラスタリア様が5年前の大遠征前に、ラスタリア様らしくない系統の、この本を読んでいたのを見掛けたのがきっかけですね。軍人になるようなお転婆な姫様が法律書など・・・・・・・・・驚かない方がおかしいですから。」
ラスタリア様?
その人は、セルシェーダさんの身内かな?
「あぁ、ラスタリア様は、セルシェーダ様の姉君に当たる方です。と、言われていますが、セルシェーダ様とラスタリア様は双子ですし、容姿も生まれながらにして瓜二つだったそうなので、実は、どちらが本当に姉であるのかは、判っていないのだそうです。」
なるほど。
ラスタリアさんって言う人が、元第一王女であると。
セルシェーダさんのお姉さんで、お父さんの異母妹。
でも、 “大遠征” って・・・・・・・・・仮にも王女だったんだよね?
内容が戦争かどうかは分からないけど、戦闘系ではあるよね?軍人みたいだし。
参加し・・・・・・・・・参加させて良かったの?しかも5年も前に。
「ルイ、余計な事だけは、絶、対、に!言わないでくださいね。」
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