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2.計画実行と兄妹登場
2-016
しおりを挟む「ティニー、その招待状は、エルにも渡している招待状と同じ物だよね?3枚分も招待状を用意することが出来たのかい?」
エル?さんにも渡していると。
ここにも1枚あって、・・・・・・・・・2枚分の招待状を用意するのって、大変じゃないのかなぁ?
って、3枚!?リズベルトさんの言う通りなら、3枚も確保するのって、とても大変なはずだよね。
「えぇ、そうですわね。実は私、今回の舞台で、遂に、楽劇団全体の部門での主人公級女性役に抜擢されましたの。ですので、晴れの舞台にエル姉様とユージオ様を招待することは、最初から決めていましたわ。そして、フィルの分の招待状についてですが、こちらは、楽劇団の団長直々に、フィル宛で用意された招待状なのですわ。流石の私でも、招待状を3枚も用意することは不可能でしたわ。ですので、残念ながら、リット兄様を今回の公演に招待することは、できないのですわ。」
成程。
ティファニアさんが所属している楽劇団の団長さんからの招待状なら、ありがたく受け取らせて貰います。
“アンルイーズ” と言う役が、どういった役なのかは分からないけど、でも、身内を招待したいと思っていた、っていうことは、きっと、かなり大物の役、だよね。すごいなぁ。
あと、エル?さんは、ティファニアさんより年上で、リズベルトさんよりは年下なのかな?ティファニアさんは、 “エル姉様” って呼んでいたけど、リズベルトさんは、 “エル” って呼んでいるみたいだからね。
となると、お父さんの兄弟は、年上から順に、お父さん、ラスタリアさん、セルシェーダさん、リズベルトさん、エル?さん、ティファニアさん、かな?
いや、他にも兄弟がいる、という可能性もあるのか。
実際のところはどうなのか、とかは、今考える事じゃないよね。
「あうっ、あうあおーおあうあぅ。」
「フフフッ、えぇ、どうぞ。・・・・・・・・・はァ~、私、こんな可愛い弟が欲しかったですわ。」
「ティニー、残念だけど、この世に存在する、全ての弟たちに、こういった、フィル君の様な可愛げがある訳では無いんだよ。あぁ、コーディにも、こういった可愛げが有れば、僕だって、もっと、可愛がったんだけどなぁ。」
他にもいたんだ!お父さんの兄弟。
7人目だよね。
えっと、コーディ?さん、って言う人はリズベルトさんの弟さんで、ティファニアさんのお兄さんなんだよね。たぶん。
エル?さんよりも年上、なのかな?
「ですが、そのおかげで、ソルト兄様には似なかったわけですから、良かったのではありませんか?何せ、同腹の兄弟は、性格が似る傾向にある、と言いますので。」
なんと!?
コーディ?さんは、お父さんと同腹の兄弟なんですか?
「確かに、そうは言いますが………。ティニー、僕は、姉様方と似ているように見えますか?・・・・・・・・・見えませんよね。それに、エルとティニーも、あまり似ているとは思いませんよ。」
「そ、そう言われると、そうですわね。ルー姉様やラティ姉様とリット兄様は、似ていませんわ。ソルト兄様の性格や態度などが悪すぎることが原因で、ソルト兄様とナード兄様は、似ていない、と言う印象を、強く受けていたのかもしれませんね。」
「ははは。・・・・・・・・・そうだ、コーディとエルを来週中にでも呼んでみようか。きっと2人も、フィル君と会ってみたい、と思っているだろうからね。」
「それは、いい案ですわ。明日からは休暇日ですから、エル姉様なら、きっと、来てくださりますわ。私、今からエル姉様に連絡してきますわ。それではっ。」
えっと、来週中に、新しくお父さんの兄弟2人に、会う予定ができたみたいです。それから、ティファニアさんの、淑女的な振る舞いが剥がれ落ちて来ています。
「ティニー、廊下を走ってはいけないですよ。リーナに見つかれば再教育を受けることになりますからね。ソルト兄様と一緒に。」
再教育を施されているんだ、お父さん。
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