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2.計画実行と兄妹登場

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  コーナウドさんが、帰って行った後の僕の部屋には、僕以外は誰もいない。

  どうやら、王子・王女の護衛官は学業期間外は、城内に在る宿舎に住むことが規則、ということで、今日の残り時間で、引越し作業を完了させるために、護衛官の4名は、挨拶に来たあと、直ぐに帰ったのだ。

  それから、シアは、何故かお父さんを締めに来ていたセルシェーダさんに会いに行ってしまったし、アネスは、ティファニアさんに呼び出し・・・・・・・・・もとい、連行されてしまった。
  キフリーは、リーナさんに挨拶をするために出掛けてしまったし、バモスは、サーシャさんの所へ出かけて行ってしまったし、ロルクは、イヴザリオスさんに呼ばれて行ってしまったしで、世話・教育係も誰も残らなかったんだ。

  セルシェーダさんの訪ねて来た理由は知りたいような、知りたくないような………。
  でも、“締めに来た”って、言うからには、きっと、まぁ、そういった理由なんだろうなぁ。もしかしたら、ロルクが呼び出された理由も、そのことに関係あるのかもしれないなぁ。

  キフリーが、リーナさんに挨拶に行くのは、止めようとは、思わなかった。『弟子』って言っていたし、リーナさんのことをよく理解しているんだろうなぁ。
  僕もお父さんの二の舞にならないよう、しっかり学ばないとなぁ。

  それにしても、平均年齢、低くないかな?
  いやまぁ、歳がかなり離れているのは、きっと、僕の方が大変だろうけど、………。
  まぁ、いいか。今は、若手の優秀な人材を多く採用できたことを喜ぼう。


—————————————————————


  夜の1刻頃に、リーナさんが、訪ねて来た。
  どうやら、ナギとキフリーから、二人を本採用するという話を聞いたらしい。
  本当は、まだ、外部の人に勝手に話してはいけない、と言うよりも、殆どの場合は、採用試験を受けることすら、家族に伝えることが出来ないのだとか。
  だけど、今回のメンバーは、過半数以上が身内、もとい、城内に勤める家族やそれに該当する者がいる、という珍しいケース。二人も、リーナさんには、報告に行っていたみたいだ。

  ふと思ったんだけど、城内での、リーナさんの地位って、絶対に、メイド長以上の何かが有るよね。
  だって、あの世話・教育係のメンバー全員を選出したのは、リーナさんだ、って言っていたんだから。選出っていうよりは、推薦に近いのかな?全員、リーナさん直属の部下みたいだし。
  本当は、一人の人物が推薦出来る人物の最大数は2名だ、ってコーナウドさんが、言っていたんだけど、それを覆せるリーナさんは、やっぱり、この国、というか、城内部の権力者だよね。

  昔のことらしいけど、リーナさんがここの王子や国王を蹴った事がある、って言う噂話を聞いたんだよね。
  お父さんの頭をバスバス叩いているのを見ると、その噂話は真実味を帯びているんだよねぇ。僕は、お説教されないように気を付けます。

  あっ、キフリーは、大丈夫なのかな?
  まぁ、弟子って言っても、必ず師匠に似るわけじゃないし、大丈夫だよ、ね。


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