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2.計画実行と兄妹登場

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【  (マスターは、あまり理解されていないようですが、固有スキルの新規獲得は、通常、命懸けで行う事柄です。マスターが新規獲得された固有スキルのランクを考えると、それこそ、後に勇者や英雄と呼ばれる存在が、命懸けの戦いの真っ只中で獲得することが、稀にある程度、なのです。)  】

  ウィーシュから、無言の圧力のようなものを感じる気がするなぁ。何故だろう?

  それよりも、創神教の………、教会だっけ?それとも、神殿?取り敢えず、そこに行ってみたいけど、どうしたらいいのかな?

【マスターは、技能神ユードラ・ティニカルより、直接ステータスを与えられた、とのことでしたね。これだけの祝福を受けたのですから、信仰したくなる理由も分かります。ですが、その他にも、創造神アフトラ・ゼネディエルや、生命神ライム・エフェレット、豊穣神イルミッド・ファニリティ、そして、転生神アノマ・リーカネーシアの、4柱の祝福があったからこそ、マスターは、界を渡っても無事に転生することと、強大な魂の力を持つことが出来た、と言えます。】

  そ、そっか。そうだよね。
  ユードラ様以外にも神様は、たくさんいるんだから、僕がお礼をしなくちゃいけない神様だって、他にもたくさんいるよね。

  いつになったら、行けるようになるのかな?


_____________________


「今日の俺は、有給休暇を取得した、イクメンのパパだ。」

  休・祝日だった、昨日や一昨日ではなく、今日に、お父さんが訪ねて来たのには、立派な理由があるんだ。

  先週の『風の日』の出来事により、「謹慎」と「罰則」を兼ねた「休日返上勤務」の刑を受けていたんだよね。

  「休日返上勤務」って、恐ろしいなぁ、と思っていたんだけど、よくよく考えてみれば、王様の仕事が滞っているのって、部下や国民からしたら、困った話だろうし、危険な状態だろう、とも思う。

「よし、フィル。今から、俺が抱っこするからな。じっとして、待っててくれよ?」

  今のお父さんは、漸く、仕事から解放された、というのもあってか、精神状態はものすごく、不安定、だと思うんだ。
  今のお父さんの目には、獲物を見つけた、猛禽類のような恐ろしさがある 。

「おい、ソルト。フィル君が、困ったような顔を浮かべているぞ。お前は、今の自分自身を顧みて、どういう状態かを考えてみろ。」

  うわぁっ!
  びっくりしたぁ。

  いつの間にか、サーシャさんが来ていたみたいだね。
  全然、気付かなかっ………、スキルで近づいていたのは判っていた?

  ごめん、ウィーシュ。

  どうやら、僕、ウィーシュの話を全然聞いていなかったみたいだね。
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