異世界物語 ~転生チート王子と愉快なスローライフ?~

星鹿カナン

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1.フィルシールド誕生

1-012,13

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 —・・・・・・ガタンッ、コトッ!・・・・・・ガタッ!ットン! ッ!カララッララー・・・・・・—


 あれから、1週間が経ちました。
 今日はお母さん達と一緒に、王都にあるお城へ帰ることになりました。
 僕は今、お母さんの腕の中で眠っているふりをしています。
 でも、馬車が揺れていてちょっと気分が悪いんだよね。僕は前世でも車酔いとかしやすかったからなぁ。これは厳しいや。


 ん?あ、あれれれ?


—ピコッ!—


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

スキル《苦痛耐性》 を獲得しました。
スキル《精神強化》 を獲得しました。
スキル《酔い醒まし》 を獲得しました。

スキル《偽装》がレベルアップしました。
スキル《隠蔽》がレベルアップしました。

固有スキル:成長率上昇 が発動しました。

変化したステータスを表示します。

○ステータス

・生命力 : 1200(+45)
・魔力  : 2300(+1490)(+300)
・体力  : 1800(+35)
・攻撃力 : 540
・知力  : 2500(+3300)
・器用  : 1600(+910)(+540)
・耐久力 : 860
・筋力  : 1100

※スキル《偽装》の効果で増加したステータス
 値を( )内に別表記しています。
※スキル《隠蔽》の効果で( )内が表示されて
 いません。

○スキル

(・《苦痛耐性》 レベル 1 )

(・《酔い醒まし》 レベル 1 )

(・《精神強化》 レベル 1 )

(・《隠蔽》 レベル 6 )
(・《偽装》 レベル 7 )


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 えっと、また新しいスキルを獲得したんだね。
  少しだけ、気分が良くなったけど・・・・・・・・・


 って、あれ?急に馬車が止まったみたいだけど・・・・・・・・・?
  ど、どうしたのかなぁ?


「あら、ようやく休憩かしら?」


 !どうやら、休憩に入ったみたいだね。


 って、うわっ!眩しい!
 お母さんに抱っこされたままだけど、僕は今、外に出ているのかな。

「ここは、相変わらず綺麗だねぇ。サーシャも降りて来るといい。馬車に乗りっぱなしよりも外に出た方が、ゆっくり休めるよ♪」

 えっと、この声は・・・・・・・・・確かサーシャさんのお兄さんだったかな?

「ここの木陰で休むと良いよ、アンリエッタ。いくらステータスが優れていようともフィルはまだ、赤ちゃんだ。馬車での長距離移動はかなり辛いだろうからね。」

 こっちの声は、確か・・・・・・・・・お母さんのお兄さんだったはず。だから、伯父さんか。

 お母さんも、馬車から降りたみたいだから、もう、寝たふりは終了かな。

 っと、お母さんが伯父さんの言葉に従ったのかな?この木陰、とっても涼しくて、気持ち良い風も当たるね。

「フィル、気分はどう?」

「あーあ、うーうあっあーあ、うーうー」

“お母さん、僕は新しいスキルのおかげで今の気分は悪くないよ。”
 って、伝わったかな?まだ、首が据わってないし、手足とかも上手く動かせないから他に伝えることが出来ないんだよね。


 あっ、でも、ちょっとお腹空いてきなぁ。なんて、どうやって伝えよう?


「大丈夫そうかな?」


 あ、あれ?もしかして、僕の顔、少し暗かったりするのかな?お母さんを心配させちゃってるのかな。大丈夫だよ?ただの空腹だよ。


「どうしたんだ?アンリエッタ。顔色悪いぞ。気分でも悪くなったか?」

「あら、サーシャ。いえ、今、フィルの気分が悪くなっていないか確認していたの。」

「そうか。それで?気分が悪そうなのか?」

「大丈夫?みたいよ。」

「何故に疑問形?まぁ、あまり気分が悪そうではないな。……あぁ、そういえば、今はお昼時だな。だから、時間的にお腹が空いてるだけなのでは?」

 おぉ、流石さすがサーシャさん。はい、そうです!僕は今、お腹が空いてるんです。


「!それも、そうね。」

 やったぁ♪ご飯の時間だ!

 確かこれは、牛頭竜ミノサウルスのミルクだったっけ。牛頭竜ミノサウルスのミルクは、高級品だし、とても栄養価が高いらしい。だから、僕に用意する食事?は、サーシャさんがこれに拘っているらしい。

 このミルク、僕は大好きなんだよね。美味しいし、飲みやすいから。サーシャさん、いつもありがとうございます。


 ウクッ、ぷはー!
 お腹もいっぱいになったからか、気分がかなり良くなってきた!


_____________________



 しかし、今日の空は明るいなぁ。空が真っ青だし、お日様がとっても眩しいよぉ。

 やっぱり、今日はなんだか心地良いなぁ。・・・・・・ハハハ、ふぅー、暖かい。風や木陰が涼しいけど、お母さんの体温が暖かいね。こ のま ま、寝て しま い そう だ なぁー。・・・・・・・・・すぅー、すー・・・・・・・・・


_____________________


「あらあら、フィルってば。フフフ、また寝てしまったのね。」

「あぁ、そうだな。それにしても、随分と気持ち良さそうな顔をしているな。」

「ハハ、サーシャもここにいたんだね。丁度良かった。そろそろ出発するから、馬車に戻ってねって、おや?フィル君は寝てしまったのかい?フフ、可愛い顔だね。」

「あぁ、そういえば、アンリエッタも赤ちゃんの頃に母上の腕の中でブランケットにくるまって眠るのが好きだったよね。いつも、今のフィルと同じ様な気持ち良さそうな顔をしていたからね。あの頃はとても可愛らしかったよ。」

「あら、お兄様?それではまるで、今の私は可愛らしくないと言っているように聞こえるのですが?」

「そう言っているんだよ。頬を優しくぷにぷにすると、いつも頬擦りしてくれたアンリエッタはいったい何処へ行ってしまったのだろうか。兄や友人をからかって遊ぶような子に育てた記憶は無いのだが。」

「そんなに変わっていませんよ?それよりも、お兄様にシェルネオンお義兄様にいさまはいつまでフィルの頬を触っているのですか?早く移動したいのですが?」

「ハハハ、うちのサーシャも昔は真面目だったんだよ。まぁ、今じゃすっかりツンデ……」

「あ、兄上!?な、何を言おうとしているのですか!?謂れの無い誹謗中傷ひぼうちゅうしょうは止めて下さい!」

「そんなことは言ってないんだけどなぁー。女の子になってからのサーシャは以前の面影が徐々に消えてきているよねぇ。あぁ、『将来は、不真面目な兄上を厳しく管理し、手伝う“優秀な補佐官”になるつもりです。』なんて言っていたサーシャは何処へ行っちゃったのだろうかねぇー。」

「シェルネオン、お前も苦労しているんだな。少々、いや、かなり意外だったが。」

「オルフェリオス、それは思っていても言わないで欲しかったなぁ。僕の心はねぇ、“硝子ガラスハート”なんだよぉ?」

「兄上・・・・・・・・・。それは、破壊不能魔結晶石ダイヤモンドクリスタル製の硝子ガラスなのでは?」

「アハハ、バレちゃった?」

「・・・・・・・・・お前。」

「お兄様に、シェルネオンお義兄様にいさま?話を反らさないで下さいませんか?もぉ、二人とも、早くフィルから離れてください。あぁッ、ちょっと、引っ付かないで下さい!サーシャ!助けて下さい!」

「兄上、・・・・・・オルフェリオス義兄上あにうえも早く行きましょう。あまり騒がしくするとフィル君も起きてしまいますから。」

「うぅーむ。それは、よくないねぇ。まぁ、皆をからかうのは止めにして、そろそろ馬車へ戻ろうか。」

「ハァー。お前は、また私達をからかっていたのか?相手が今回も私達だったから許されているわけで・・・・・・・・・陛下をからかって遊ぶようなことだけはするなよ?不敬罪で、処罰されても知らんぞ?まったく。」

「ソル君をからかって良いのは私とかサーシャとか……限られた人だけなのよ?だから、安心して下さい、お兄様。他の人はしてはいけないの。そう決まっているの。」

「アンリエッタ・・・・・・・・・火に油をぶっかけるようなことは言わないでくれ。ハァー、僕は、疲れたよ。さっさと、馬車に戻ろう。」


_____________________


 同時刻、ナイトパレス 王 城 にて

「のぅ、ジーク。アンリ達が帰ってくるのは、今日だったかの?それにしてはちと、遅くなかろうか。これは、まさか事件にでも巻き込まれておったりは・・・・・・・・・」

「陛下、余計なことは言わないで下さい。そんなことより、早く執務へ戻りましょう。トレイズ公爵領は、王都から近い方の領地であるとはいえ、馬車で半日はかかる距離なのですから、もう少し時間が掛かることでしょう。それとも、“格好いい王様ごっこ”は、もうお止めになるのですか?」

「むむ・・・・・・・・・。余が悪かった。執務室へ戻るとするか。ハァー、早く会いたいものだ。」


 草原での平和な出来事など露ほども知らない国王は、妻と息子の帰還を待ちわびているのでした。
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