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番外編 巣作りするのはどっち? ※
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私はタザキル公爵家当主、アラン。
私には命より大切な番がいる。
出会った時はまだ10歳の子供だったナーシュ。私はナーシュと常に一緒にいたくて、ナーシュそっくりの人形を作り傍に置いた。
その人形が原因で、危うくナーシュと離婚の危機になったが、無事に誤解も解け、実家に帰っていたナーシュを連れて帰ってきた。
昨日はナーシュを安心させる為に、何もせずにただ抱きしめ合って眠った。
今日こそは、発情期ではないナーシュを絶対に抱きたいと思っていた矢先、ナーシュが私が公子時代に使っていた部屋まで来てくれと言ってきた。
そう、あの部屋は、ナーシュに人形を見られた苦い思い出の部屋でもあるが、私が初めてナーシュに触れた、甘酸っぱい思い出の部屋でもある。
私は期待に胸と愚息を膨らませ部屋へ向かった。
何故、私はベッドの上で正座をさせられているんだ?
目の前には、人形を抱いて、ぷんぷん怒るナーシュがいる。
そして私の周りには、白い下穿きと白いハンカチがベッドいっぱいに敷き詰められている。
「アラン様!これは何ですか?人形が一人じゃ可哀想だと思って来てみれば、クローゼットに何か白い布が挟まってて、僕の下穿きはアラン様が処分するって言ってたでしょ!」
「あ⋯、これは⋯その⋯ごにょ、にょ⋯」
「はあっ?聞こえません!」
「いや⋯、それは⋯、ちゃんと洗ってあるんだ」
「当たり前ですっ!そんな事を聞いているんじゃありません!このハンカチも、もしかして僕の口を拭いたり、涙を拭いた時のですか?」
「そ、そうだ。それは洗って、ない⋯、かも⋯」
「はあっ!?」
ナーシュが可愛い顔で怒りながら、ベッドのへりをペチペチ叩く度に、並べられた下穿きとハンカチがふわっ跳ねる。
可愛い、可愛すぎる。たまらん。
「これは何ですかって聞いてるんです!」ペチ
こんな事で誤魔化せるはずはないか、私は苦し紛れにくだらない嘘を吐いた。
「これはαの巣作りだ」
「そんなの聞いた事ありません!」ペチ
それはそうだろう。そんなものは無い。
「いいかいナーシュ、αは番を愛しすぎると巣作りをするんだ。体が勝手にやってしまうんだ」
流石に無理があるか⋯。
「知らなかった⋯。アラン様、ごめんなさい」
いけた。
「いいんだよナーシュ。じゃあ、恥ずかしいから、仕舞ってもいいかい?」
「えっ?捨てないんですか?」
「ああ、また巣作りの衝動が来たら困るからね」
私はちょっと物悲しい表情をつくった。
「あっ⋯ないとアラン様が困る⋯。分かりました。じゃあ、僕が仕舞っときますね」
「ナーシュ、私も一緒に⋯」
「一人で大丈夫です!」
「ナーシュ?」
「だって⋯、アラン様が僕の下穿きを触るなんて、恥ずかしい⋯、です」
たまらん!!!
ただでさえ膨らんでいた愚息がもうはち切れんばかりになり、私は広げてあったナーシュの下穿きとハンカチを目にも止まらぬ速さで片付けた。
呆気にとられているナーシュから人形を奪うとソファに座らせ、すぐさまナーシュをベッドに押し倒した。
「あっ⋯、アラン様」
ナーシュも流石に今から自分が何をされるか分かったみたいで、頬を赤く色づかせた。
「ナーシュ、発情期じゃないから辛いかもしれないけど、抱いていいかい?」
ナーシュは瞳を潤ませて、小さく頷いた。
日の光を浴びてキラキラ輝く蜂蜜色の髪に口付けをし、潤んだ大きな浅葱色の瞳を見つめながら、紅を引いたような赤い小ぶりな唇に吸い付いた。
舌を絡め、歯列をなぞり、喉の奥まで舐め回した。ナーシュは苦しげに、はふはふと息をしている。それがまた可愛い。
「ああっ、もう、ふぅ⋯ん、苦し⋯い、はふっ」
私は思う存分ナーシュの唇を味わうと、首筋に舌を這わせた。
「チョーカーがないとナーシュの私だけの首筋が見えてしまうね」
「外ではちゃんと着けてるから⋯、家でだけ」
「ああ、私を誘ってるんだね」
「もう、アラン様の意地悪」
ぷくっと頬を膨らませ、ナーシュが横を向いた。
その仕草がたまらなく可愛かった。
ナーシュを一糸まとわぬ姿にすると、もじもじと恥じらう姿がまた私に火をつける。
「ナーシュの体は私が愛した跡でいっぱいだね」
まだ発情期の名残りがあるナーシュの体を、上から下まで舐めるように眺めた。
恥じらうナーシュの手首をシーツに縫い付けると、また唇を貪った。
首筋から舌を這わせ、胸の尖りを舌で転がす。わざと音を立てると、ナーシュが太ももを擦り合わせて、はぁっと吐息を漏らす。
ナーシュの細い腰を掴んで、舌をぬろぬろと下へとずらしていく。
ナーシュの小ぶりな昂りも、もう立派に立ち上がっていて、私は躊躇いもなくその昂りを口に含んだ。
「ああっ!やっ、そこ、アラン様っ、やあぁっ」
腰を左右に揺らし、ナーシュが弱々しい抵抗をするが、腰を掴む私の力に適うはずがない。
私は口に含んだまましつこく舌を這わせた。
「ふええぇん⋯」
やり過ぎてナーシュが泣いてしまった。
「ナーシュ、嫌だったか?」
「そこ、こわい、アラン様の顔が見えない⋯」
ああ、何て可愛い事を言うんだ。
もう我慢の限界だ。
「ナーシュ、足を開くよ」
私はナーシュの太ももを撫でながら、ゆっくり左右に開き、双丘の中心が見えるようにした。
「発情期じゃないから蜜が足りない分、ちゃんと解さないとナーシュが辛いからね」
ナーシュが小さく頷いたのを確かめて、私は枕元のチェストの引き出しから香油の瓶を取り出し、ナーシュの後孔に馴染ませていった。
香油を絡めた指を出し入れる度に、ナーシュから甘い吐息が漏れる。
指を二本、三本と増やしていき、充分に柔らかくなってから、ナーシュの腹側にある、こりっと固い一点を指で押さえながら擦った。
「ひっ!」
ナーシュの甘い喘ぎが悲鳴に近いものに変わり、腰が上へと逃げていく。
私は片手でナーシュの腰を掴み、後孔に差し入れた指の抽挿を速めた。
「ああぁっ!やあぁっ!きちゃう!」
ナーシュの昂りがきつく張り詰め、精を吐き出す瞬間、私は指をぬるりと抜いた。
「あっ⋯」
「ナーシュ、そんな顔しなくても、今から私のもので気持ちよくしてあげるからね」
瞳を潤ませるナーシュの腰を掴み、私は昂りの先端をナーシュの後孔に押し当て、触れている所に香油をたらりと垂らした。
腰を小刻みに前後に揺らしながら、少しずつ入っていく。
先端の太い部分がナーシュの小さな窄まりに吸い込まれていき、固い一点をかすめながら進んでいく。
「ナーシュ、辛くないかい?」
私の問い掛けにナーシュは小さく何度も頷いた。
トンっと最奥に当たった瞬間、ナーシュは声にならない声を出し、体を仰け反らせた。
「あ、あ、ああぁぁぁっ!」
「はぁはぁ、ナーシュ、私も気持ちいいよ」
発情期の時とはまた違うナーシュのきつい締め付けに、私もたまらず腰を揺らした。
「まだだよ。ナーシュ、もう少し我慢して」
私はギリギリまで抜いた昂りを、腰をしならせながら、また最奥まで打ち込む。
そして徐々に律動を速めるとナーシュの喘ぎも高くなり掠れてきた。
「くうっ、もう、もたない、出すよ」
「きちゃうぅぅっ!やあぁっ」
私達は同時に果てた。
ああ、なんて幸せなんだ。怖いくらいに幸せだ。
ん?何か視線を感じる⋯。
私はすやすやと眠ってしまったナーシュを抱き締めながら、視線を感じる方へと目をやった。
あっ⋯。ソファに座らせていたナーシュの人形と目が合った。
私はナーシュの体からそっと腕を抜いてベッドから下りると、ソファに座る人形をおもむろに抱き上げた。
「こっちのナーシュにも随分癒してもらったな」
ナーシュの子供の頃を思い出し、人形を抱き締めて頬ずりをした。
ナーシュが待っているベッドに戻り、人形を私とナーシュの間に入れ、ナーシュと一緒に抱き締めて眠った。
『ちちうえ、とうさま、あそぼぉ!』
『ちちぃ、とうしゃぁ、あしょぼっ!』
その日見た夢には、楽しそうに庭を駆け回りながら私とナーシュを呼ぶ、私にそっくりな5歳位の男の子と、ナーシュにそっくりな1歳位の男の子が出てきた。
夢の中の私もナーシュも、とても幸せそうに笑っていた。
番外編 終わり
最後まで読んでいただき、そして思いがけずたくさんのお気に入り登録もしていただき、ありがとうございました。
私には命より大切な番がいる。
出会った時はまだ10歳の子供だったナーシュ。私はナーシュと常に一緒にいたくて、ナーシュそっくりの人形を作り傍に置いた。
その人形が原因で、危うくナーシュと離婚の危機になったが、無事に誤解も解け、実家に帰っていたナーシュを連れて帰ってきた。
昨日はナーシュを安心させる為に、何もせずにただ抱きしめ合って眠った。
今日こそは、発情期ではないナーシュを絶対に抱きたいと思っていた矢先、ナーシュが私が公子時代に使っていた部屋まで来てくれと言ってきた。
そう、あの部屋は、ナーシュに人形を見られた苦い思い出の部屋でもあるが、私が初めてナーシュに触れた、甘酸っぱい思い出の部屋でもある。
私は期待に胸と愚息を膨らませ部屋へ向かった。
何故、私はベッドの上で正座をさせられているんだ?
目の前には、人形を抱いて、ぷんぷん怒るナーシュがいる。
そして私の周りには、白い下穿きと白いハンカチがベッドいっぱいに敷き詰められている。
「アラン様!これは何ですか?人形が一人じゃ可哀想だと思って来てみれば、クローゼットに何か白い布が挟まってて、僕の下穿きはアラン様が処分するって言ってたでしょ!」
「あ⋯、これは⋯その⋯ごにょ、にょ⋯」
「はあっ?聞こえません!」
「いや⋯、それは⋯、ちゃんと洗ってあるんだ」
「当たり前ですっ!そんな事を聞いているんじゃありません!このハンカチも、もしかして僕の口を拭いたり、涙を拭いた時のですか?」
「そ、そうだ。それは洗って、ない⋯、かも⋯」
「はあっ!?」
ナーシュが可愛い顔で怒りながら、ベッドのへりをペチペチ叩く度に、並べられた下穿きとハンカチがふわっ跳ねる。
可愛い、可愛すぎる。たまらん。
「これは何ですかって聞いてるんです!」ペチ
こんな事で誤魔化せるはずはないか、私は苦し紛れにくだらない嘘を吐いた。
「これはαの巣作りだ」
「そんなの聞いた事ありません!」ペチ
それはそうだろう。そんなものは無い。
「いいかいナーシュ、αは番を愛しすぎると巣作りをするんだ。体が勝手にやってしまうんだ」
流石に無理があるか⋯。
「知らなかった⋯。アラン様、ごめんなさい」
いけた。
「いいんだよナーシュ。じゃあ、恥ずかしいから、仕舞ってもいいかい?」
「えっ?捨てないんですか?」
「ああ、また巣作りの衝動が来たら困るからね」
私はちょっと物悲しい表情をつくった。
「あっ⋯ないとアラン様が困る⋯。分かりました。じゃあ、僕が仕舞っときますね」
「ナーシュ、私も一緒に⋯」
「一人で大丈夫です!」
「ナーシュ?」
「だって⋯、アラン様が僕の下穿きを触るなんて、恥ずかしい⋯、です」
たまらん!!!
ただでさえ膨らんでいた愚息がもうはち切れんばかりになり、私は広げてあったナーシュの下穿きとハンカチを目にも止まらぬ速さで片付けた。
呆気にとられているナーシュから人形を奪うとソファに座らせ、すぐさまナーシュをベッドに押し倒した。
「あっ⋯、アラン様」
ナーシュも流石に今から自分が何をされるか分かったみたいで、頬を赤く色づかせた。
「ナーシュ、発情期じゃないから辛いかもしれないけど、抱いていいかい?」
ナーシュは瞳を潤ませて、小さく頷いた。
日の光を浴びてキラキラ輝く蜂蜜色の髪に口付けをし、潤んだ大きな浅葱色の瞳を見つめながら、紅を引いたような赤い小ぶりな唇に吸い付いた。
舌を絡め、歯列をなぞり、喉の奥まで舐め回した。ナーシュは苦しげに、はふはふと息をしている。それがまた可愛い。
「ああっ、もう、ふぅ⋯ん、苦し⋯い、はふっ」
私は思う存分ナーシュの唇を味わうと、首筋に舌を這わせた。
「チョーカーがないとナーシュの私だけの首筋が見えてしまうね」
「外ではちゃんと着けてるから⋯、家でだけ」
「ああ、私を誘ってるんだね」
「もう、アラン様の意地悪」
ぷくっと頬を膨らませ、ナーシュが横を向いた。
その仕草がたまらなく可愛かった。
ナーシュを一糸まとわぬ姿にすると、もじもじと恥じらう姿がまた私に火をつける。
「ナーシュの体は私が愛した跡でいっぱいだね」
まだ発情期の名残りがあるナーシュの体を、上から下まで舐めるように眺めた。
恥じらうナーシュの手首をシーツに縫い付けると、また唇を貪った。
首筋から舌を這わせ、胸の尖りを舌で転がす。わざと音を立てると、ナーシュが太ももを擦り合わせて、はぁっと吐息を漏らす。
ナーシュの細い腰を掴んで、舌をぬろぬろと下へとずらしていく。
ナーシュの小ぶりな昂りも、もう立派に立ち上がっていて、私は躊躇いもなくその昂りを口に含んだ。
「ああっ!やっ、そこ、アラン様っ、やあぁっ」
腰を左右に揺らし、ナーシュが弱々しい抵抗をするが、腰を掴む私の力に適うはずがない。
私は口に含んだまましつこく舌を這わせた。
「ふええぇん⋯」
やり過ぎてナーシュが泣いてしまった。
「ナーシュ、嫌だったか?」
「そこ、こわい、アラン様の顔が見えない⋯」
ああ、何て可愛い事を言うんだ。
もう我慢の限界だ。
「ナーシュ、足を開くよ」
私はナーシュの太ももを撫でながら、ゆっくり左右に開き、双丘の中心が見えるようにした。
「発情期じゃないから蜜が足りない分、ちゃんと解さないとナーシュが辛いからね」
ナーシュが小さく頷いたのを確かめて、私は枕元のチェストの引き出しから香油の瓶を取り出し、ナーシュの後孔に馴染ませていった。
香油を絡めた指を出し入れる度に、ナーシュから甘い吐息が漏れる。
指を二本、三本と増やしていき、充分に柔らかくなってから、ナーシュの腹側にある、こりっと固い一点を指で押さえながら擦った。
「ひっ!」
ナーシュの甘い喘ぎが悲鳴に近いものに変わり、腰が上へと逃げていく。
私は片手でナーシュの腰を掴み、後孔に差し入れた指の抽挿を速めた。
「ああぁっ!やあぁっ!きちゃう!」
ナーシュの昂りがきつく張り詰め、精を吐き出す瞬間、私は指をぬるりと抜いた。
「あっ⋯」
「ナーシュ、そんな顔しなくても、今から私のもので気持ちよくしてあげるからね」
瞳を潤ませるナーシュの腰を掴み、私は昂りの先端をナーシュの後孔に押し当て、触れている所に香油をたらりと垂らした。
腰を小刻みに前後に揺らしながら、少しずつ入っていく。
先端の太い部分がナーシュの小さな窄まりに吸い込まれていき、固い一点をかすめながら進んでいく。
「ナーシュ、辛くないかい?」
私の問い掛けにナーシュは小さく何度も頷いた。
トンっと最奥に当たった瞬間、ナーシュは声にならない声を出し、体を仰け反らせた。
「あ、あ、ああぁぁぁっ!」
「はぁはぁ、ナーシュ、私も気持ちいいよ」
発情期の時とはまた違うナーシュのきつい締め付けに、私もたまらず腰を揺らした。
「まだだよ。ナーシュ、もう少し我慢して」
私はギリギリまで抜いた昂りを、腰をしならせながら、また最奥まで打ち込む。
そして徐々に律動を速めるとナーシュの喘ぎも高くなり掠れてきた。
「くうっ、もう、もたない、出すよ」
「きちゃうぅぅっ!やあぁっ」
私達は同時に果てた。
ああ、なんて幸せなんだ。怖いくらいに幸せだ。
ん?何か視線を感じる⋯。
私はすやすやと眠ってしまったナーシュを抱き締めながら、視線を感じる方へと目をやった。
あっ⋯。ソファに座らせていたナーシュの人形と目が合った。
私はナーシュの体からそっと腕を抜いてベッドから下りると、ソファに座る人形をおもむろに抱き上げた。
「こっちのナーシュにも随分癒してもらったな」
ナーシュの子供の頃を思い出し、人形を抱き締めて頬ずりをした。
ナーシュが待っているベッドに戻り、人形を私とナーシュの間に入れ、ナーシュと一緒に抱き締めて眠った。
『ちちうえ、とうさま、あそぼぉ!』
『ちちぃ、とうしゃぁ、あしょぼっ!』
その日見た夢には、楽しそうに庭を駆け回りながら私とナーシュを呼ぶ、私にそっくりな5歳位の男の子と、ナーシュにそっくりな1歳位の男の子が出てきた。
夢の中の私もナーシュも、とても幸せそうに笑っていた。
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