34 / 44
34.しのぶれど道ならぬ恋
しおりを挟む
【ジズside】
「ど、どないせぇちゅうんじゃ・・・。」
我は、昇ってもおた三日月を見上げて呆然と立ち尽くしちょった。
アニキがヤッパで殺られるなんて、しかも聖人の取り合いなんて陳腐な理由でじゃ。
「我、このままバックレたらいかんじゃろか。」
ホンマにココを本部にしてもええんか??
あそこに生えちょるの世界樹ちゃうよな?誰でもええからちゃう言うてくれ・・。
これ下っ端の悪魔呼び寄せたら、即死やんけ。
それに分家筋の3男が魔王になってまうなんて、本家が黙ってへんじゃろ。コレから血で血を洗うタマの取り合いに発展せんとええんじゃが。
「んっ。はぁ。」
聖人が、目ぇさました。なんか苦しそうじゃ。よぉ見たら闇の縄を身体中に巻かれてるやんけ。締め付けられて鬱血しちょる。そら、気ぃも失うは・・。
「オリッち、大丈夫か??」
気遣うフリして、カイトが目隠しと猿轡拾っとん。大人しそうな顔しといてヤバい性癖持ちなんじゃろか。悪魔は、見かけによらんもんじゃの。
「・・・。」
聖人は何かの呪いにかかっちょるようじゃ。ポロリと涙をこぼしてはくはくとちいさい唇を開いて、辞めた。
「俺っちが、ロープを外してやるよ。脚、血が出てる。解剖室へ行こう。ジズ、手伝って。」
「しゃあないのぉ・・。」
聖人は、イヤイヤと首を振っとるけど、大丈夫なんけ?カイトが、手袋を付けた手で抱え上げる。我を巻き込まんといて欲しいんじゃが。
ワレらは、実験道具の置かれた薄暗い室内に移転する。聖人を解剖台に載せた。唇と脚に打撲の跡、足枷を無理矢理取ったのか擦り傷が出来ている。
「オリッち。唇と、脚のアザは、アイツにやられたのか?」
アイツってアニキの事か?まぁ、アニキ聖人殺すぅ、言うとったしのぉ。
聖人が自分の耳を指してジェスチャーする。よぉ見たらなんか耳栓もされとるやんけ。自分じゃ取れへんような呪いじゃろか??ホンマワケがわからんわ。
「んっ。」
カイトがピンセットで耳栓を取ってやると、その聖人は俺に話しかけてきた。
「ねぇ、貴方の名前は?僕を殺す??」
「い、いやっ、我は、その。」
「ジズ、オリッちを殺すのか??」
カイトが殺気だって睨みつけてくる。ほら、言わんこっちゃない。
「はぁ、殺さんかったらええんやろ。」
「ジズ、ありがとう!」
一瞬やった。我は、勝手に契約を結ばされてもうた。コレ悪魔式やんけ。この聖人、手際良すぎんか。我、冷や汗が止まらんわ。
「えへへ、ボク。とっても怖かったんだ。」
力無く笑った顔は、まだあどけのぉて、聖人はイモ引いとったんじゃと思い直す。
「オリッち、俺っちは、絶対オリッちを傷つけたりしない。」
カイトとは、話せんなんかがあるんか、俺を介してわっぱが話しかけてくる。
「悪魔はみんな、僕を虐めるんだ。本当に僕を傷付けたりしない??」
「オリッち当たり前だろ!俺っちの命を掛けてもいい。」
カイト、ワレ本気け?魔法陣ビュンビュン飛んでるやんけ。こんなん命いくってあっても足りんわ。ワレラはいつも、こんな変態プレイやっとるんけ。
「ジズ。命はいらないから、破ったら何でも言う事を聞くって言って?僕、大人しくロープを解いて貰うから。」
「俺っちは、いつだってオリッちの言う事聞いてやる。ジズは?」
ギロリと睨め付けられる。カイト、威圧なんか使って来んなや!大人気ないじゃろ。
「はぁ、しゃーないな。」
また速攻、契約で縛られてもうた。コレで我は、わっぱを殺すんも、致命傷負わすんも出来へん。
「オリッち横になって?紐を解く。」
「う、うん。」
足首に酷い鬱血痕が出来とる。無理に引っ張ったせぇで締まってもおたんじゃろ。
しゅるり、しゅるりと闇の手袋を嵌めたカイトが、丁寧に解いていく。そして、太ももに差し掛かる頃。
「んっ。はぁ、はぁ。うっ。じ、じずぅ。止めてって言って。」
ごくっ。潤んだ瞳でわっぱが懇願しちょる。
「か、カイト。一旦辞めたれや。なんか、ヤバそうじゃろ?」
「オリッち、鬱血してるから早めに解かないと。血が止まって、手足の色が悪くなってる。お、俺っちなるべく優しくするから。」
「う、うん。ジズ。わかった。でもっ、耳は塞いでて?」
わっぱは油断してたんか、陣までは飛ばさんかった。だからか、カイトも我も何故か耳は塞がんかった。我はそれを後々後悔する事になるんじゃ。
「んぅ。は、はぁ。あ、あん。やっ。うっ。だめぇ。」
わ、我は何を魅せられとるんじゃ・・・。わっぱが布を噛み締めて声を押し殺しとる。ワレ、聖人じゃよな?清純そうな顔して、とんだ閨狂いやんけ。
「すっ、すきって言うからぁ。もう、許してぇ。」
カイトは、聖人にどんな調教施したんじゃ。コレ天罰もんちゃうよな??
「あ゛っ。い゛たっ!ひあっ。きもちっ。だめっ。やめっ。いたいの、きもちくなっちゃぅっ。」
無垢な聖人をカイトの手練手管で、たらし込んだんじゃろうか。あかん、想像が膨らんでまう。
我はいつのまにか、わっぱをじっとりと視姦してもおてた。
蕩けた瞳、唇からチラリと覗く舌、白い太ももに赤い緊縛の跡、締め付けられて、ピンと勃ったピンクの乳首。
いつのまにか、すっかり縄は全部解けとった。
「あうっ。はぁ、はぁ、はぁ。じ、じずぅ。解いてくれて、ありがとう。ボクもう行くね。」
よろけながらわっぱは、おぼつかん手つきでするりとガウンの前を結びよる。
「わ、わっぱ。きぃつけるんじゃぞ?そ、その。なんか困った事あったら、話聞いたるけのう。」
「うん。嬉しい、またね。」
我はコレにも契約を結ばれとったけど、その頃にはそんな事もぉ、どおでもよぉなっとった。
「ど、どないせぇちゅうんじゃ・・・。」
我は、昇ってもおた三日月を見上げて呆然と立ち尽くしちょった。
アニキがヤッパで殺られるなんて、しかも聖人の取り合いなんて陳腐な理由でじゃ。
「我、このままバックレたらいかんじゃろか。」
ホンマにココを本部にしてもええんか??
あそこに生えちょるの世界樹ちゃうよな?誰でもええからちゃう言うてくれ・・。
これ下っ端の悪魔呼び寄せたら、即死やんけ。
それに分家筋の3男が魔王になってまうなんて、本家が黙ってへんじゃろ。コレから血で血を洗うタマの取り合いに発展せんとええんじゃが。
「んっ。はぁ。」
聖人が、目ぇさました。なんか苦しそうじゃ。よぉ見たら闇の縄を身体中に巻かれてるやんけ。締め付けられて鬱血しちょる。そら、気ぃも失うは・・。
「オリッち、大丈夫か??」
気遣うフリして、カイトが目隠しと猿轡拾っとん。大人しそうな顔しといてヤバい性癖持ちなんじゃろか。悪魔は、見かけによらんもんじゃの。
「・・・。」
聖人は何かの呪いにかかっちょるようじゃ。ポロリと涙をこぼしてはくはくとちいさい唇を開いて、辞めた。
「俺っちが、ロープを外してやるよ。脚、血が出てる。解剖室へ行こう。ジズ、手伝って。」
「しゃあないのぉ・・。」
聖人は、イヤイヤと首を振っとるけど、大丈夫なんけ?カイトが、手袋を付けた手で抱え上げる。我を巻き込まんといて欲しいんじゃが。
ワレらは、実験道具の置かれた薄暗い室内に移転する。聖人を解剖台に載せた。唇と脚に打撲の跡、足枷を無理矢理取ったのか擦り傷が出来ている。
「オリッち。唇と、脚のアザは、アイツにやられたのか?」
アイツってアニキの事か?まぁ、アニキ聖人殺すぅ、言うとったしのぉ。
聖人が自分の耳を指してジェスチャーする。よぉ見たらなんか耳栓もされとるやんけ。自分じゃ取れへんような呪いじゃろか??ホンマワケがわからんわ。
「んっ。」
カイトがピンセットで耳栓を取ってやると、その聖人は俺に話しかけてきた。
「ねぇ、貴方の名前は?僕を殺す??」
「い、いやっ、我は、その。」
「ジズ、オリッちを殺すのか??」
カイトが殺気だって睨みつけてくる。ほら、言わんこっちゃない。
「はぁ、殺さんかったらええんやろ。」
「ジズ、ありがとう!」
一瞬やった。我は、勝手に契約を結ばされてもうた。コレ悪魔式やんけ。この聖人、手際良すぎんか。我、冷や汗が止まらんわ。
「えへへ、ボク。とっても怖かったんだ。」
力無く笑った顔は、まだあどけのぉて、聖人はイモ引いとったんじゃと思い直す。
「オリッち、俺っちは、絶対オリッちを傷つけたりしない。」
カイトとは、話せんなんかがあるんか、俺を介してわっぱが話しかけてくる。
「悪魔はみんな、僕を虐めるんだ。本当に僕を傷付けたりしない??」
「オリッち当たり前だろ!俺っちの命を掛けてもいい。」
カイト、ワレ本気け?魔法陣ビュンビュン飛んでるやんけ。こんなん命いくってあっても足りんわ。ワレラはいつも、こんな変態プレイやっとるんけ。
「ジズ。命はいらないから、破ったら何でも言う事を聞くって言って?僕、大人しくロープを解いて貰うから。」
「俺っちは、いつだってオリッちの言う事聞いてやる。ジズは?」
ギロリと睨め付けられる。カイト、威圧なんか使って来んなや!大人気ないじゃろ。
「はぁ、しゃーないな。」
また速攻、契約で縛られてもうた。コレで我は、わっぱを殺すんも、致命傷負わすんも出来へん。
「オリッち横になって?紐を解く。」
「う、うん。」
足首に酷い鬱血痕が出来とる。無理に引っ張ったせぇで締まってもおたんじゃろ。
しゅるり、しゅるりと闇の手袋を嵌めたカイトが、丁寧に解いていく。そして、太ももに差し掛かる頃。
「んっ。はぁ、はぁ。うっ。じ、じずぅ。止めてって言って。」
ごくっ。潤んだ瞳でわっぱが懇願しちょる。
「か、カイト。一旦辞めたれや。なんか、ヤバそうじゃろ?」
「オリッち、鬱血してるから早めに解かないと。血が止まって、手足の色が悪くなってる。お、俺っちなるべく優しくするから。」
「う、うん。ジズ。わかった。でもっ、耳は塞いでて?」
わっぱは油断してたんか、陣までは飛ばさんかった。だからか、カイトも我も何故か耳は塞がんかった。我はそれを後々後悔する事になるんじゃ。
「んぅ。は、はぁ。あ、あん。やっ。うっ。だめぇ。」
わ、我は何を魅せられとるんじゃ・・・。わっぱが布を噛み締めて声を押し殺しとる。ワレ、聖人じゃよな?清純そうな顔して、とんだ閨狂いやんけ。
「すっ、すきって言うからぁ。もう、許してぇ。」
カイトは、聖人にどんな調教施したんじゃ。コレ天罰もんちゃうよな??
「あ゛っ。い゛たっ!ひあっ。きもちっ。だめっ。やめっ。いたいの、きもちくなっちゃぅっ。」
無垢な聖人をカイトの手練手管で、たらし込んだんじゃろうか。あかん、想像が膨らんでまう。
我はいつのまにか、わっぱをじっとりと視姦してもおてた。
蕩けた瞳、唇からチラリと覗く舌、白い太ももに赤い緊縛の跡、締め付けられて、ピンと勃ったピンクの乳首。
いつのまにか、すっかり縄は全部解けとった。
「あうっ。はぁ、はぁ、はぁ。じ、じずぅ。解いてくれて、ありがとう。ボクもう行くね。」
よろけながらわっぱは、おぼつかん手つきでするりとガウンの前を結びよる。
「わ、わっぱ。きぃつけるんじゃぞ?そ、その。なんか困った事あったら、話聞いたるけのう。」
「うん。嬉しい、またね。」
我はコレにも契約を結ばれとったけど、その頃にはそんな事もぉ、どおでもよぉなっとった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
47
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる