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第4章 魔界チェルノボグ・サーカスでの彷徨
45: 元凶の亡霊
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セーフハウスでの一日目は、何事もなく過ぎた。
一度、阿木から例のホットラインを使って「何か用事はないか?」と連絡があった。
ホットラインのテストも兼ねていたのだろう。
普段の俺なら、こんな巣ごもり生活なら、阿木に食材を差し入れて貰って、料理三昧を楽しむ所だったが、今は何をする元気もなかった。
かろうじて作ったのは、玉子焼きを挟んだサンドイッチだけだった。
いつもは美味く感じるはずのマスタードが妙に辛かった。
あとはカップラーメンだけを啜っていた。
それでも最近の即席麺は優秀で、以前のラーメン風スナック菓子に毛の生えた状態から、生麺に近い食感が出せるレベルまで来ている。
それが、この貧しい食事の唯一の救いだった。
ちなみに件の即席麺はノンフライ麺のジャンルに入るらしいのだが、この商品は麺を揚げていないだけでなく、蒸してもおらず切り出した生の麺をそのまま乾燥させているらしい。
生麺を一気に乾燥させると、その美味しさを封じ込めることができ、それを茹でれば、また元の状態に戻るという仕掛けだ。
その乾燥の過程に秘密があるんだろうが、俺には判らない。
・・・こうやって見ると、世の中、知らない事だらけだ。
『阿木さんよう、あんたは何故、この倉庫の中に入ってこないんだ?』とホットラインで訪ねたら、監視の死角を作りたくないからだという答えが返ってきていた。
俺は、倉庫の高い天井につけてある明かり取り用の小さな天窓を見て、その言葉を納得した。
出入り口はドアしかなく、数少ない窓も、人の頭がかろうじて潜り抜けられるかどうかの大きさしかない。
そして壁はきわめて頑丈で、防火・耐震にも優れているようだった。
つまりこの倉庫は、要塞のようなもので、その中に人がいるなら、守る側の人間はその出入り口だけを監視していればいいのだ。
それに俺だって、ここを見張ってもらうなら、あの二人の若者より百戦錬磨の阿木の方が良い。
俺の日課は、一日中、この要塞における外部との接点であるテレビを見ることだった。
もちろん情報収集の意味が大きい。
十龍城のショッピングゾーンが、なんの前触れもなく、閉鎖されたと言うニュースが流れたのは、俺が此処に来てから三日後だった。
肝心の居住区域が、どうなったのか知りたくて仕方がなかったが、そちらの方のニュースは流れていなかった。
平常時でさえ、裏十龍はアンタッチャブルな居住区域だったが、俺の行為が蛇喰のいう崩壊ドミノの最初の一枚なら、もうそろそろ、具体的な大きな異変が現れてもいい頃だった。
つまりシュレディンガーの作った物騒な箱は、もう開けられているのだ。
箱の中の猫が生きているのか、死んでいるのか、もう判るはずだった。
心根が弱いからなのか、1日中、家の中に閉じこもっていると、夢見がよくなかった。
そんな時は、こいつとは絶対に会いたくないと思っている奴が、夢の中に登場するもんだ。
そいつは銭高零だった。
俺がやっとこさ追い詰めた、香代のレイプ犯の主犯格だった男だ。
追い詰めただけで、奴の生死は未だに判ってはいない。
俺としては、あの状況で銭高零が生き延びるのは不可能だと思いたいんだが、奴の事だ、もしかしてと言う事はある。
その銭高零がニヤニヤ笑いながら、俺の前に立っていた。
亡霊みたいなものなのか?どっちにしても夢の中だから、そんな区分に意味はないのだが。
だが、ゴォークの中の夢なんだから、すべての事に油断がならない。
「よう、涙目のオッチャン。十蔵からは、上手く逃げおおせそうかい?」
涙目のオッチャンか、その言いぐさにムカついたが、相手が一見美少年風の銭高零だと、そう言われても俺の場合、冴えない中年の風体だから仕方がない。
素敵なチョイ悪だって、オヤジはオヤジだ、美少年に敵うはずがない。
それに下手に感情を露わにすると、コイツは直ぐにそれにつけ込んでくる。
「零。お前死んだんじゃないのか?」
「冗談言うな。俺がお前みたいなポンコツにやられる訳がないだろう。つまりお前はまだ、あの女子高校生の仇は討ててないってことだ。香代って言ったっけ?頼りない叔父貴と、父親を持つと苦労するよな。相変わらず植物人間のままなんだろ?耳元でさ、俺がお前の仇を討ってやったぜ、って囁いてやるだけで、目が覚めると思うんだがな。いや、駄目か?最近、煙猿の野郎までウロチョロしだしたらしいからな。可愛い香代ちゃんは、怖くて起きるに起きられないってさ。」
零が嬉しそうに言う。
「お前、煙猿の何を知ってる?」
「別にぃ、大した事は知らないな。」
零は、カメラの前でポーズを付けるみたいに、自分の手の指先で頬から首筋をなぞりながら顎を上げて見せる。
悔しいがゾッとする程、綺麗な仕草だ。
だが、俺はその偽りの美しさを叩き潰したかった。
「おっと、そんなに睨むなよ。俺と奴とは何の関係もないし、お前とは一度は寝た間柄なんだから、知ってりゃ、奴のことは洗いざらい教えてよるよ。その方が、お前の苦しむ確率が高くなるからな。、、いや、やっぱりアイツはあまり相手をしない方がいいかもな、、。この俺が言うくらいなんだから、判るよな?奴は、なんでもかんでも直ぐに壊して、それで全てを、お仕舞いにするタイプだ。俺とは、そこが違う。」
一度は寝た間柄・・嫌なことを思い出させる奴だ。
だがこれも、零の挑発の一つだ。
いちいち反応していてはこちらの身が、いや心がもたない。
「煙猿は香代に、一体何をしたんだ?」
「何もしてない。ただ俺達がやってるのを、黙って笑いながら横で見てた。しかし最後の最後に、黙ったまま、ボロボロになったあの女子高校生に小便をひっかけやがった。あれにはさすがの俺も驚いたぜ。後で俺の仲間の一人が、奴にその理由を聞いたんだが、煙猿はこう答えたそうだ。」
仲間?ヒヨコの事か、、奴ならまだ人の心が少しは残っていそうだから、そう聞いたかも知れない。
「理由?理由なんてない。ただ小便がしたかったからだ、とよ。ホントに、そんな感じだった。ひょっとすると煙猿は俺より、タチが悪いかも知れんな。」
クククッと零は笑った。
俺は、とうとう切れた。
「ざけんなっ!」
俺は零に飛びかかったが、その時にはもう、零の姿は綺麗にかき消えていた。
一度、阿木から例のホットラインを使って「何か用事はないか?」と連絡があった。
ホットラインのテストも兼ねていたのだろう。
普段の俺なら、こんな巣ごもり生活なら、阿木に食材を差し入れて貰って、料理三昧を楽しむ所だったが、今は何をする元気もなかった。
かろうじて作ったのは、玉子焼きを挟んだサンドイッチだけだった。
いつもは美味く感じるはずのマスタードが妙に辛かった。
あとはカップラーメンだけを啜っていた。
それでも最近の即席麺は優秀で、以前のラーメン風スナック菓子に毛の生えた状態から、生麺に近い食感が出せるレベルまで来ている。
それが、この貧しい食事の唯一の救いだった。
ちなみに件の即席麺はノンフライ麺のジャンルに入るらしいのだが、この商品は麺を揚げていないだけでなく、蒸してもおらず切り出した生の麺をそのまま乾燥させているらしい。
生麺を一気に乾燥させると、その美味しさを封じ込めることができ、それを茹でれば、また元の状態に戻るという仕掛けだ。
その乾燥の過程に秘密があるんだろうが、俺には判らない。
・・・こうやって見ると、世の中、知らない事だらけだ。
『阿木さんよう、あんたは何故、この倉庫の中に入ってこないんだ?』とホットラインで訪ねたら、監視の死角を作りたくないからだという答えが返ってきていた。
俺は、倉庫の高い天井につけてある明かり取り用の小さな天窓を見て、その言葉を納得した。
出入り口はドアしかなく、数少ない窓も、人の頭がかろうじて潜り抜けられるかどうかの大きさしかない。
そして壁はきわめて頑丈で、防火・耐震にも優れているようだった。
つまりこの倉庫は、要塞のようなもので、その中に人がいるなら、守る側の人間はその出入り口だけを監視していればいいのだ。
それに俺だって、ここを見張ってもらうなら、あの二人の若者より百戦錬磨の阿木の方が良い。
俺の日課は、一日中、この要塞における外部との接点であるテレビを見ることだった。
もちろん情報収集の意味が大きい。
十龍城のショッピングゾーンが、なんの前触れもなく、閉鎖されたと言うニュースが流れたのは、俺が此処に来てから三日後だった。
肝心の居住区域が、どうなったのか知りたくて仕方がなかったが、そちらの方のニュースは流れていなかった。
平常時でさえ、裏十龍はアンタッチャブルな居住区域だったが、俺の行為が蛇喰のいう崩壊ドミノの最初の一枚なら、もうそろそろ、具体的な大きな異変が現れてもいい頃だった。
つまりシュレディンガーの作った物騒な箱は、もう開けられているのだ。
箱の中の猫が生きているのか、死んでいるのか、もう判るはずだった。
心根が弱いからなのか、1日中、家の中に閉じこもっていると、夢見がよくなかった。
そんな時は、こいつとは絶対に会いたくないと思っている奴が、夢の中に登場するもんだ。
そいつは銭高零だった。
俺がやっとこさ追い詰めた、香代のレイプ犯の主犯格だった男だ。
追い詰めただけで、奴の生死は未だに判ってはいない。
俺としては、あの状況で銭高零が生き延びるのは不可能だと思いたいんだが、奴の事だ、もしかしてと言う事はある。
その銭高零がニヤニヤ笑いながら、俺の前に立っていた。
亡霊みたいなものなのか?どっちにしても夢の中だから、そんな区分に意味はないのだが。
だが、ゴォークの中の夢なんだから、すべての事に油断がならない。
「よう、涙目のオッチャン。十蔵からは、上手く逃げおおせそうかい?」
涙目のオッチャンか、その言いぐさにムカついたが、相手が一見美少年風の銭高零だと、そう言われても俺の場合、冴えない中年の風体だから仕方がない。
素敵なチョイ悪だって、オヤジはオヤジだ、美少年に敵うはずがない。
それに下手に感情を露わにすると、コイツは直ぐにそれにつけ込んでくる。
「零。お前死んだんじゃないのか?」
「冗談言うな。俺がお前みたいなポンコツにやられる訳がないだろう。つまりお前はまだ、あの女子高校生の仇は討ててないってことだ。香代って言ったっけ?頼りない叔父貴と、父親を持つと苦労するよな。相変わらず植物人間のままなんだろ?耳元でさ、俺がお前の仇を討ってやったぜ、って囁いてやるだけで、目が覚めると思うんだがな。いや、駄目か?最近、煙猿の野郎までウロチョロしだしたらしいからな。可愛い香代ちゃんは、怖くて起きるに起きられないってさ。」
零が嬉しそうに言う。
「お前、煙猿の何を知ってる?」
「別にぃ、大した事は知らないな。」
零は、カメラの前でポーズを付けるみたいに、自分の手の指先で頬から首筋をなぞりながら顎を上げて見せる。
悔しいがゾッとする程、綺麗な仕草だ。
だが、俺はその偽りの美しさを叩き潰したかった。
「おっと、そんなに睨むなよ。俺と奴とは何の関係もないし、お前とは一度は寝た間柄なんだから、知ってりゃ、奴のことは洗いざらい教えてよるよ。その方が、お前の苦しむ確率が高くなるからな。、、いや、やっぱりアイツはあまり相手をしない方がいいかもな、、。この俺が言うくらいなんだから、判るよな?奴は、なんでもかんでも直ぐに壊して、それで全てを、お仕舞いにするタイプだ。俺とは、そこが違う。」
一度は寝た間柄・・嫌なことを思い出させる奴だ。
だがこれも、零の挑発の一つだ。
いちいち反応していてはこちらの身が、いや心がもたない。
「煙猿は香代に、一体何をしたんだ?」
「何もしてない。ただ俺達がやってるのを、黙って笑いながら横で見てた。しかし最後の最後に、黙ったまま、ボロボロになったあの女子高校生に小便をひっかけやがった。あれにはさすがの俺も驚いたぜ。後で俺の仲間の一人が、奴にその理由を聞いたんだが、煙猿はこう答えたそうだ。」
仲間?ヒヨコの事か、、奴ならまだ人の心が少しは残っていそうだから、そう聞いたかも知れない。
「理由?理由なんてない。ただ小便がしたかったからだ、とよ。ホントに、そんな感じだった。ひょっとすると煙猿は俺より、タチが悪いかも知れんな。」
クククッと零は笑った。
俺は、とうとう切れた。
「ざけんなっ!」
俺は零に飛びかかったが、その時にはもう、零の姿は綺麗にかき消えていた。
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