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第2章 乙女ゲームの矯正力は強いのか
中級ダンジョンにLet go!
しおりを挟む領都ベーゼルを南門から出る時、ギルドから、中級ダンジョンに入る許可を貰って来た。
んだけど、「パーティーは組まないのですか?」とは聞かれた。
「召喚獣が3体居るからねえ」
そう言えば、納得はしてくれたんだ。
mapは高いので買わなかったけど、情報は貰って来たよ。
フィールド系ダンジョンで、階層は15階層と深くないけど、出て来る魔物のランクが高いので、中級ダンジョンと呼ばれてる。
そして、5、10に中ボスが居るとの事だった。
領都ベーゼルの見張り塔から見て、ギリギリ異常があるか否かが分かる範囲なので、2キロ圏内にある。
中級ダンジョンが、この地で1番古く、魔の森の向こうにある東の隣国に対し砦を築く際、中級ダンジョンも見張れる場所として、この地だったそうだ。
その後、領都ベーゼルの北東に、上級ダンジョンが現れたそうだけど、踏破出来ていないんだってー。
何でも、今でも成長してるそうで、当初30階層だったのが、今は45階層以上あるそうだ。
踏破した!と思ったのに、まだ階下に降りる階段があったら、ショックだよねえ。
その上、魔の森から、定期的にスタンピードが起きるって事は、領都ベーゼルの北西の位置に、もう1つダンジョンがあるんだよ。
そう思いながら、中級ダンジョンに向け、歩いてるんだけど、街道ではなく、街道沿いの森の中。
道に近いので、植生は同じではないだろうけど、準じた物が生えてるだろうと思い、植生を知るのに採集しに入ったんだ。
だけど、凄いねえ、鬱蒼としてる割に、羊歯などが生えてないので、湿気てない。
水はけの良い土なのか、木が十分に水を吸い上げて溜めてるのかな?
ほどいい土な上、日陰なので、回復薬の基材になる薬草がいっぱい生えてる!
ちなみに、領都ベーゼルを出て直ぐに、レイトルもベリンダも、イベルダも小屋から出したよ。
小屋の中に充分な餌があるので、食べてる筈なのに、出て来た外でも、摘んでる。
処々に生えてるジューンベリーに似た物とか、桑の実ぽい物とか……
桑の実がある=桑の葉、蚕と連想されて探せば……
居たけど、大きすぎるって!
虫嫌いなのに、探すなって、自分、馬鹿~!
大慌てで、その場を離れ、ダンジョンに向かおうとした自分だった。
中級ダンジョンの入口前には、冒険者ギルドの出張所に、商業ギルドの出張所が間借りする様にあった。
え?と思いながら、特に買い足す物もなかったので、許可証とタグを見せて、足を踏み入れたんだけど……
自分の肩に2匹に、後ろにレイトルが居るので、門番にはギョッとされた。
けど、ソロでも大丈夫だと思ったのか、特段、何も言われる事なかったんだ。
それで、暗闇の中直ぐは、本当にただの洞窟で、数段降り、少し奥に歩けば、今度は10数段ありそうな階段があった。
レイトルが通るには、少し頭を下げなきゃ行けない高さだったけど。
降りて行けば……
目の前が開けて、森の中に出た。
魔力を薄く流して、土地把握でmapを展開すれば、初級ダンジョンと違い、土地把握出来きらない!広い!
その中に、数体ずつ動く赤い点がある。
中央部が草原なのは分かったけど、何の魔物だろうね。
そう思ってる時には、ブレンダは肩から飛んで行ったんだけど、嬉しそうな鳴き声と思えば、木に巻き付いたかなり大きいサイズの葡萄が生ってる!
鑑定すれば、ワインと言うより、ブランデー向きの濃厚芳醇な香りになる物だった。
但し、霜にあて、少し干からびさせる過程が必要な様で、ダンジョンの中ででは何時まで経っても、無理。
ならば、氷魔法で凍らせたらどうなる?
そう思い、氷魔法をぶち込めば……
泣きそうな声に羽根を膨らませ真ん丸になったブレンダが居て、突っ付いて来た。
「あー、ごめんごめん」
そう謝るくらいに、周囲凍ってしまっていた。
それでも、凍らせた葡萄から凍った部分を取り除き、再び鑑定すれば……
上手く行った様だったの!
それで凍らせたまま摘んでたら、ブレンダやレイトル凍ったまま食べ始めた。
そうしたら、気に行ったんだろうね、凄い勢いで食べ始めた。
巨峰くらい黒い粒だけど、大きさは1周りくらい小さいの。
中級ダンジョンを踏破したら、ヴィルジーク様に報告しておこう。
そう思いながら、葡萄を取って、草原に行けば、凍えて動きが鈍いオオトカゲ?が居て……
青とグリーンの鱗を持っていて、草原内には特に採集するべき物がなさそうだったので、追加で一帯を凍らせれば、直ぐにドロップ品になった。
皮に肉に、牙に爪がドロップ品だと思うのに、落ちたのは皮と肉だけだった。
中級ダンジョンだよね?
柔くない?と思うけど、鑑定ではCランクだよね?
寒さに弱いのは知ってるけど、首を傾げる程だった。
その後、2階層に降りても、ほぼ同じだったので、2階層全部を広範囲氷魔法で凍らせた。
自分たち以外に冒険者が居なかったからなんだけど……
ドロップ品を拾い、凍った葡萄を摘んでたら、冒険者パーティー降りて来て、「寒っ!」と叫んでた。
まあ、「そうか?涼しくて気持ち良いけどな」と言ってる者も居たけど。
葡萄を摘んだり食んだりしてる自分たちに気付き、見倣ったのか葡萄を摘んでる奴が居た。
「おい!この階層の葡萄、食えねえぞ渋いんだ!」
そう言われてたけど、「え?美味いけど?」と食べてる者に言われて、眉を顰めつつ、手を伸ばし……
「嘘だろ!?すげえ美味いんだけど……」
叫んで絶句した。
パーティー4人、猛烈に食べ始めたんだけど、凍らせる事で食べれると気付いた模様。
まあ、大量に生ってるから、別に支障はないんだけど、レイトルは怒ってるぽい。
3階層に降りる様に促し、ようやっと動くくらいに、レイトル気にいった様だった。
3階層に降りたら、葡萄以外にスグリがあったので、
1と2同様に凍らせて収穫したんだけど、スグリは凍らせてないよ。
ただ、鑑定に「ルルと一緒に酒精にすると良い」と出ており、凍った葡萄を鑑定すれば……
「ルルーシュ」と葡萄の品種があった。
なるほど、スグリと葡萄って事は、カシスリキュールを作るって事か。と納得してた。
そうしてたら、この階層には隠し部屋がある様だった。
mapにある部分に行けば、普通の壁なのが隠し部屋の特徴なんだけど、罠も、赤い点も無くて、首を傾げながら、その位置に魔弾を叩き込めば……
中腰にならないと入れない穴が開いた。
開いたは良いんだけど、むちゃくちゃ濃いアルコールと果物の匂いがする!!
従魔が全員引くくらいで、匂いに敏感な犬系なら失神してるだろうってくらい。
彼らの鼻に、風魔法で防御してあげれば、マシになった様だった。
自分の鼻にも同じ様にして、穴に顔を突っ込んだら、予想通り、お酒、それも果物酒が色々、10Lクラスの水瓶が壁に並んでいて……
満たされてるだけじゃなく、何故か溢れていない。
と言うのも、壁から流れ出していて、瓶に差し込まれてる金属?の長い板を伝って、瓶に入っていってるんだもん。
とりあえず貰って行くか。
そう思い、密閉出来る500mlのガラス瓶を出して、複製魔法を掛けながら、サイフォンの原理で、ホースモドキを使って、入れて行く作業を始めた。
他の冒険者が来て、邪魔されてるのも嫌だったので、一帯に、風魔法で匂いの遮断と結界を張っておいた。
レイトルたちは食べに行きたそうだったので、「行ってきて良いよ」と言ったので、近場で葡萄を食べてる。
全員、葡萄が好きな様なので、小屋に植えてあげよう。
そう思いながら、主に、洞穴の中と外を行き来しながら、作業をしてたんだ。
だって、お酒って飲むだけじゃなく、匂いだけでも酔うんだね。
状態異常回復薬を飲まなかったら、酩酊状態になって、魔物に狩られて死んでるよ。
お酒がある意味、罠って訳だ。
4階層に降りる時には、インベントリの中には、10種類のフルーツ酒と言うかリキュールが50本ずつ入ってた。
こんなに沢山汲み出したのは、自分用もあるけど、コーデリアやイルラに、婆ちゃんに、店のお姉さんグリセルダに、ヴィルジーク様に進呈分に……と考えてたら、こうなった。
後で、魔法ですれば良かったと思うほど、時間が掛かってしまったの。
5階層の中ボスを倒したら、夕食を兼ね小屋を出そうと思いながら、1~3階層とほぼ同じと思えるオオトカゲを凍らせて倒し、凍った葡萄を摘んでた。
多少、オオトカゲの大きさが大きくなった気はしないでもないけど、寒さに弱いのは一緒で、氷像にはなれない様で、直ぐにドロップ品に。
本当に、中級ダンジョン?と思いながら、小屋を出して、凍ったまま葡萄を植えたんだけど……
あら不思議。
小屋の中では凍った葡萄がなるみたい。
コーデリアとイルラには分けて上げなくちゃ。
しかし、ブランデーにするには、ワインの10倍の葡萄が要るから、摘んでも摘んでも足りないよ~!
とりあえず、自分の分1本ずつとしても、ヴィルジーク様に進呈する物は、国王陛下の分も要るだろうから……何本要る?
それ以降は、辺境伯領の仕事にして貰えば良いので、自分の手を離れるけど、それまでだよねえ。
そんな事を考えてたら、中ボスが居る5階層に降りる手前に、隠し部屋発見!
真っ赤なモンスタールームだけど、開けよう。
「いっぱい出て来るから、やっつけるよ」
そう言えば、全員、鼻息荒い。
初級ダンジョンではゴブリン一択だったんだけど、中級ダンジョンのモンスタールームは何だろう?
そう思いながら開ければ……
蛇がいっぱい居た~!!
何か、さっきから爬虫類ばっかり出るんだけど!
そう思いながら、氷魔法を展開する前に、レイトルの広範囲氷魔法が決まってた。
従魔に競り負けたと思いながら、蛇革と肉、毒袋、毒牙などを拾ってる間、レイトルが魔石を齧ってる。
奥にあった宝箱は、銀色で何だろう?と思いながら開ければ……
また腕輪だったんだけど、鑑定結果に眉を顰めた。
「人魚の腕輪」
人魚の鱗とシャークの骨で製作られた腕輪。水中で息が出来る様になる。
とあって、初級ダンジョンでの虫除け腕輪に次ぐフラグの様な気がする。
もしかして、海の中に行く可能性があるって事だよね。
この世界で、水泳を習うって、国が海に面してないと有り得ないからね。
それだけじゃなく、自分、泳げないんだよ!
フレスベルグのブレンダにまで、数に入ってるのか、腕輪が入っていて……
とりあえず、腕輪の説明をして、各自に渡しておいた。
そう、アイテムボックスを小さく出来ないか模索しまして、いっぱいあった素材を使っちゃったんだ。
まあ、結果は出来たんだけど、当人が開けれなければ使えないんだけどね。
ただ、ヨダレ掛けに見えるのが難点なんだけど……
自分は、さっさと左手首に付けた。
それを見て、イベルダは腕の付け根、ブレンダは足の付け根に付けたけど、レイトルはマジックボックスに入れてた。
それから、5階層に降りて、中ボスの扉を開けた。
んだけど、タッチ式自動ドアか!
古代文字が書き込まれた土壁に、行く手を阻まれ、文字を読んでたら、レイトルが急かして、蹴りを入れたら、ゴゴゴと音を立てて、扉が両脇にずれて開いた。
何やら、不可思議ダンジョン解明の糸口があった気がしたんだけど……
もうちょっと読んでみたかったと思いながら、中に入ったら、またトカゲか。
確か、凄く硬い鱗を持ち、尻尾の棘による攻撃が侮れないって、あったリザードだけど、色違わない?
鉄錆色じゃなく、青紫色じゃなかった?
まあ、いいや、何色でも、トカゲは寒さに弱いんだから。
そう思い、レイトルも氷の塊を放ってるけど……
まず、頭の上に大きな水球を出して、びしょ濡れにしたら、ブレンダが雷を落とした。
イベルダは自分の首巻きになってる中、氷と風でブリザードにしたら……
やられるままだったリザード、消えてドロップ品に。
おお!という大きさの魔石が出て、レイトルに齧られる前に直した自分。
その時、レイトルは魔石じゃなく、尻尾にあった鋭く尖ってた棘が出てた様で、蹄で粉砕して口にしてて……
立派だったので、辛うじて1本確保。
この種のトカゲには、アイテムボックスを製作する素材の頬袋はないのが、残念なんだけど。
そう思いながら、持ち上がらなさそうなサイズの肉と鉄錆色の大きい皮をインベントリに収納。
オオトカゲの皮は、青緑色、赤紫色、青紫色と合わせ、いっぱい取れたな。
ホクホクしながら、宝箱を開ければ……
銛?
いよいよ6階層からは、水の中が確定?
まあ、この国で食べられる魚は川魚で、それも運送の都合で、干物が多いんだよ。
財力権力もあるコーデリアでも、生魚は難しいって言って、嘆いてたからねえ。
海には、やはり鮭やマグロも魔物として、大きくなって居るとは聞いたけど。
侯爵家としての付き合いで、他国訪問で行った時に、料理で出て来たんだってー。
料理で、ふと思い出したのが、ダーイン伯爵家で戴いた夕食で、魚が出て来てた事。
鱒っぽい焼魚だったよね。
干物を戻して料理となれば、焼魚は無理。
となったら!
このダンジョンの魚って事か!
小屋の中に魚や蟹は、初級ダンジョンに居たのを放りこんだけど、小さいの!
乗り気になった自分、踊り場に留まらず、6階層に降りて行けば……
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