ヒロインだと言われたって知るか!

ふにゃー

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第2章 乙女ゲームの矯正力は強いのか

悪役令嬢と言われるのか

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  コーデリア・ロッテンマイヤー侯爵家令嬢として生まれた私が、前世と言われる記憶を思い出したのは……

  3歳の誕生日で、お誕生日会をガーデンパーティーで開いた時でした。

  年の離れた兄のレオンことレオンハルトには可愛がって貰えてたので、同じ気分で、兄の友人に纏わりついていたからか……

  ほんの拍子に、払われた手に体が傾き、場所も悪く坂を転がってしまったのです。

  体の柔らかい幼児だったので、治癒魔法で軽く治る擦り傷で済んだ話で……

  傷を付けたという事で婚約が結ばれる事もなく、後になって安堵したのですが……

  夜になって熱が出て、前世を思い出したのです。


  熱自体は1日で下がったのに、安静を強いられたので、その機会に色々と考察しました。

  死因は全く思い出せませんし、名前も何処に住んでいたかも思い出せません。

  ですが、この世界とは違う世界だとは気付きました。

  馬が付いてないのに走る箱に、黒い道路、ほぼ全員が黒髪黒目ですが懐かしく感じるのを、夢の様に思えた途端、記憶が雪崩込んで来たのです。

  その世界の価値観を持って来ようとは思わない。と考えられるほど、自身は大人だった様だけど……

  その為、コーデリアとして育って来てた幼く稚拙な自我を凌駕してしまったのです。

  兄と歳が離れて生まれた事で、蝶よ花よで育てられ、我儘で傲慢になりつつあった事に、気付いたのです。

  坂を転がる事になった原因も、王子様の様な兄の友人に、お姫様の様に扱って欲しかったのです。

  後に、本当に王子様、それも第1王子だったと聞き、冷や汗を掻いたの。

  ただ、気になったのは、自身の風貌で……

  艶やかな白銀の波打つ長い髪に、アメジストを思わせる瞳、やや釣り上がった猫目、口角をあげれば何か企んでいそうな、美人だけどキツい印象を受ける顔。

  坂を転がった時は、銀髪を巻いて赤いリボンを結わえていた。

  どう考えても、ラノベや乙女ゲームに出てくる悪役令嬢ではないか。

  という事は、私は攻略対象である王子様に、婚約破棄され、国外追放される!?


  そう気付いた日から、前世の記憶を使い、逃走資金を貯める事を画策し始めました。

  だけど、意外に多く、この世界にあちらの物が多くあり、驚けば……

  100年以上前に、魔王が存在した際、帝国で勇者を召喚したらしいのです。

  魔王が現れれば、顕現する勇者の剣を抜ける者が、帝国はおろか近隣国に居らず苦肉の策だったとの事。

  巷では、おとぎ話の様になった魔王と勇者ですが、史実であったと知り、乙女ゲームではなかったのか?と首を傾げはしましたが……

  攻略対象と言える第2王子に、宰相の次男、騎士団長の嫡男、魔術師塔の大魔導師の嫡男が同い年におり、婚約者候補だと知らされた事もあって、乙女ゲームではないとは思えなかったのです。

  ただ、候補と言われたまま、年月は過ぎ……

  候補のまま、オーディナル魔法学園に入学する15歳になったのです。

  それまでは、候補だけに初等科に通う事なく、屋敷にて家庭教師での教育でした。

  そこで……

  ヒロインと思えるピンク頭に若草色の瞳のとても可愛らしい風貌のライラと遭遇したのですが……

  ざまあのビッチ系でも、第2王子を支える健気なタイプでもなく、Aランクの冒険者になると言う斜め上を行くヒロインでした。

  そのライラとの出逢いも、第2王子殿下の強行という考えてもいなかった行動にテンパっていた時だけに、不意打ちでしたが……

  良い方向に転がったと思える邂逅でした。

  自由に生きるというライラから齎された情報は、侯爵令嬢ゆえ自身で探しにいけない身としては、とても貴重で。

  更に、第2王子妃候補の筆頭に近いだけに、徒党を組んで派閥を作りやすい令嬢方から、媚びと値踏みの視線を送られ、困っていただけに……

  ライラとの付き合いで、中立派のブルックナー侯爵家のイルラと懇意になれたおかげで、王子妃争いから抜け出せた様でした。

  今後、チートの様だと口にするAランクになるライラとの付き合いは、元日本人同士、保っていたいと思っているのです。

  先ずは、ライラが口にしてたサロンを開くのと、領地からさほど遠くない南の隣国ローランドに、以前から探してはおりましたがスパイスとカカオを探しに行きましょうか。







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