ヒロインだと言われたって知るか!

ふにゃー

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第3章 聴講生になったので、自由にします!

何で、こんな羽目に

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  6階層に降りる陣に乗れば、付いて来た御一行様。

  6階層で、召喚獣たちを呼べば……

  召喚獣たちは怪訝な言動で、エイドリアン公爵様はレイトルを見て、爆笑して。

  爆笑してる公爵様に、騎士達は驚いている。

  何処か笑う処あった!?

  とりあえず、気にしない様にしよう!と決め、レイトルたちを連れ、歩き始めたんだけど……

  ほぼ5階層までと同じ、ほぼ真っ直ぐの道だった。


  まあ、そうだよねえ、召喚獣たちが公爵様だと分かる筈ないし、分かったとしても忖度する筈もない。

  好きに、気になる場所に向かって行くよねえ。

  人間は魔石以外の鉱物、気になるけど、レイトルたちにしたら、転がってるただの石だもんねえ。

  だけど、自分にしたら、魔道具作りに使うんだよね、魔石以外に宝石も。

  なので、魔石じゃないからと、レイトルは狩ってドロップした宝石を放置するけど……

  ちょっと待って~!倒しちゃダメ~!

  そう、ラノベで有名な蟻・アントが現れたんだ!

  軍隊蟻と言われるキラーアントじゃないだけマシだったけど、そのアリのドロップって、鉱物と宝石なの!?

  ただ、倒し方によってか、落ちてる鉱物と宝石の種類が変わってるみたいで!

  是非とも検証したいのに、いやいや、倒しちゃダメだって!

  レイトルが先制して蹴りを入れてやっつけちゃうから、出来ない……じゃなくて!

  まあ、アリが柔らかすぎなんだろう、レイトルには。

  キラーアントは赤黒い体躯で、単体でBランク、群れでAランク。

  だけど、目の前に居るアリは、違う意味合いでAランクなの!

  黒とか茶黒の体躯が多いアリだけど、灰色の体躯のハンマーアントは希少で!

  口から出す分泌物が、石と石を繋ぐ糊の効果があるそうで……そう、コンクリートみたいなの!

  だから、ダンジョン外ではあまり見掛けないのよ!

  落ちてる鉱物も、火打ち石とか銅とかだし。じゃなく!

  だけど、宝石は透明度の低いジェイド・翡翠とかラピスラズリと、翠青系の色合いの物が出てる。

  サイズは拳大の大きいものから爪先くらいの物まで、様々だけど。

  そう思いながら、ドロップ品を集めながら、公爵様御一行に、あのアリの有効性を訴えれば、目の色を変えた。

  今、レイトル以外のフレスベルグ夫婦とイベルダは、崖の上の方にある花や実を取って来てる。

  ので、レイトルを押さえたら良いだけだし。

  と思ったら、レイトルの好きな琥珀糖に見えなくない物が、崖にちらほら。

  連れて行けば、レイトルもアリに見向きもしなくなった。

  崖の上に欲しい物があれば、自分も浮いて、採りに向かうんだけどね。

  そう思いながら、目には見えない位置にある何かを探れば……

  ええっ!満月の夜にしか咲いてない筈の月光袋が、咲いてる!?

  なるほど!垂れる蜜に、甘いものに集まるアリが居たのか!

  
  今、公爵様御一行は、このアリの分泌物が領にとって、水晶の次に重要になるので、何人かを外に戻し……

  アリを捕獲して飼って、分泌物を貰うのか、アリの分泌物を採りに入らせるのか、検討中だと思うんだ。

  顔を付き合わせて、話し合ってるから。

  ならば、今のうちに、飛ぶ魔道具の箒がまだないので、飛行魔法の方で月光袋自体を根こそぎ掘って、小屋の中の崖に移植させるよ!

  と言っても、見張りの様に居る公爵様一同に見付からない様にするのは、至難の業だったけど。

  まあ、下から見えない位置に1つだけ居た状態なので、分かってないだろう。

  と思ってるんだけど……大丈夫だよね。



  アリの事もあって、付いてくるとは思わなかったんだけど、10階層の中ボス手前まで、環境はさほども変わり映えしなかった。

  まあ、深さは変わってると思うけど。

  微かに見えてた梢の影からの陽の光も見えなくなったし。

  そう思いながら、ボス部屋に入って行けば……

  何やら後ろで、「!?休憩しないのか!?」とか、「一緒だと判断されなかっただと!?」とか、喧しい声がしてた。

  その時には、中ボス部屋の扉は閉まっていて……

  公爵様の弁じゃないけど、ギルドでパーティ設定されてないとダメなのかな?

  そんな事を考え、前を向いた時には戦闘が始まっていて、灰色ではない黒いアリの部隊が……

  召喚獣の魔法と物理で、ボロボロになってた。

  特に、レイトル容赦なくやったみたい。

  溜息をつきながら、ドロップを拾い、宝箱の処に行けば、銀色で。

  中には召喚獣にとっては、どうでもいいトンファーだった。

  いや、女性向けだといっても、トンファーは要らないね。

  売り一択として、インベントリになおした後、11階層に向かった。

  公爵様御一行を待つ必要もないし、もうすぐ夜なので、開けてる場所があれば、小屋を出したいし。

  召喚獣たちも、始終見て来てるのが落ち着かなかったみたいで、足も軽かった。





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