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九話
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清潔で綺麗に整頓された老人ホーム。その中の一室には、速水哲郎と名前札が付いている。
フード付きのパーカーを着た律佳は、肩にリュックを背負い、腕にコートをかけていた。
部屋の扉の前で小さな深呼吸をする。無意識に息を殺しながら扉を開いた。
「じいちゃん、来たよ」
窓の外の景色を眺めていた老人は、ゆっくりとこちらへ顔を向けた。
すると目元に皺を寄せ、朗らかな笑顔になる。
「律佳、よう来たな」
目を大きく開き、呼吸をするのも忘れていた。祖父の言葉に耳を疑ったのだ。
「どうした、立ってないで入ってこい」
ベッドに座っているのは間違いなく自分の祖父だ。けれど理解が追いつかずに、おずおずと祖父のもとへ寄った。
「大きくなったなぁ。幾つだ?」
「……二十二」
祖父はさらに顔をほころばせる。律佳がベッド脇の丸椅子へ腰掛ければ、おもむろに腕を伸ばしてきた。
「もう、そんな歳か。父ちゃんに似て、男前になったな」
皺の入った大きな掌が頬に触れる。カサついた温かな手は、とても心地が良かった。
一年ぶりに聞いた祖父からの『律佳』という呼び声は、酷く暖かくて、長く止まっていた心を溶かしていく。
目頭が熱くなるのを堪えながら、唇を強く噛み締めた。
「そう……律佳だよ。律佳だよ、じいちゃん」
耐えるのは限界だった。声は震え、顔を伏せると鼻をすする。
「なんだ、どうした律佳」
幼い頃から聞いていた、甘やかすような優しい声音だ。
目を擦りながら、律佳は祖父との再会を喜んでいた。
◇
テーブルに現像した写真を並べる。ギリシャの海、カフェテラス、自由気ままな地域猫たち。
それらを見せながらギリシャの旅を語っていた。
「こんな国もあるのか、綺麗なところだな」
と祖父は感心したように言う。
写真は祖父と見ようと決めていた。律佳自身もギリシャの記憶を思い返しながら写真を眺めていく。
(……ん?)
写真を並べる律佳の手が止まった。大事なものが抜け落ちているのだ。
椅子から立ち上がり、もう一度よく写真を見返していく。一枚一枚、目に焼き付けていくように。
「おい、なんだ?」
怪訝な顔をする祖父をよそに、写真を確認する手は止まらない。
(ない……どうして……?)
肝心な写真が見当たらないのだ。
風景の写真、猫の写真、そして──不自然にテーブル上を写したものと、石造りのベンチを写した写真。
そこには映っているはずのものがない。
(クロスケが、いない)
写真を持つ手が震える。手に汗が滲み、嫌な動悸がしてきた。
カメラのデータには確かにクロスケの姿があったのだ。急いでリュックからカメラを取り出すと、履歴を確認していく。ボタンを押していくが、クロスケの写真がない。現像したものと同じく、テーブルとベンチだけ。
「そんな、なんで……」
あのとき──クロスケが姿を消したのと同時に、存在そのものが消滅したのだろうか。
それとも、クロスケという存在自体が偽りだったのか。
「大丈夫か?」
「ああ……うん、ちょっと、写真が上手く撮れてなくて」
「そうか?よく撮れてるぞ」
カメラをテーブルに置けば、祖父の手帳をリュックのポケットから取り出した。
表紙を撫でながら、祖父へ視線を向ける。
「じいちゃん、これ……」
挟んであった写真だけ抜き取り、古びた旅行手帳を渡す。
「なんだ、これ」
首を傾げながら手帳を開く祖父を、律佳は緊張した面持ちで眺める。
「それ、じいちゃんの手帳。旅行に行ったのを日記に書いてたんだよ。覚えてない?」
「いやぁ……覚えてねぇーな。歳いくと、物覚えも悪い」
そう言って祖父は笑う。
最後の確認のため、律佳は祖父の写真をテーブルに置くのだ。
「これも、覚えてない?」
祖父は目を細めながら写真を覗き込んだ。
じっと見つめたまま沈黙し、その無言の時間が重く感じた。
「これは……俺だな。で、この猫は……」
皺くちゃな指はサングラスをかけた若かりし自分を差し、指をスライドさせて黒猫を指差す。トントン、と指の腹で突きながら首を傾げたのだ。
次の言葉を律佳は息を呑んで待つ。
「デカい猫だな。こんな写真も撮っていたのか」
重い空気を背負ったように体は硬直した。言葉が出てこず、古い写真だけを手早く回収する。
「クロスケって、ギリシャに行ったじいちゃんがこの猫に付けたんだよ」
「ギリシャ?俺が、ギリシャに行ってたのか。そうだったか……母さんと京都や奈良には行ったが、ギリシャは……律佳が行ったんだろう?」
「……俺も行ったけど、じいちゃんも行ってる。その手帳にも日記書いてあるし」
そう言うが、祖父にはピンときてないようだ。首を傾げながら記憶を辿っているが、片隅に置かれた記憶を探し出すことは困難なようで、律佳は天井を仰ぐ。
「……ごめん、トイレ行ってくる」
祖父の返事も待たず、逃げるように部屋を飛び出してしまった。
男子トイレの個室。律佳は声を押し殺しながら、止まらない涙をひたすら拭う。
視界は歪み、顔は涙で濡れていた。混ざり合う感情に思考が追いついていない。
祖父が『律佳』と呼んでくれた嬉しさと、クロスケの存在がどこにもない悲しみ。何かを得て、何かを失った。
今まで抱えたことのない感情の混濁に、抑える術もなく肩を震わせていたのだ。
◇
部屋に戻れば、祖父は手帳を読んでいる。老眼鏡をかけている姿を見るのは新鮮だった。祖父はずっと老眼鏡も補聴器も嫌がっていたのだ。
手帳を読み耽る横顔は、どこか若々しい。懐かしさに微笑んでいるようであり、記憶にない日記を楽しんでいるようでもある。
「お前は、読んだのか」
ふと視線がこちらへ向き、律佳は頷いた。
手帳を閉じた祖父は窓の外へ視線を移す。律佳も窓の外へと顔を向ければ、秋空に薄雲がかかっている。紅葉した葉をつけた枝が伸びていた。
「歳をとるとな、見えていたもんも、見えなくなってくる。仕方がねえな、俺が人間だからよ。記憶も薄くなっていきやがる」
「………」
律佳は静かに耳を傾けた。
「でもよ、心だけは代わりやしない。心だけはな」
律佳がいなかった、たった数分間で祖父の纏う雰囲気は少しばかり変化したように思う。
哀愁を漂わせた小さく細い背中が、やけに印象に残ったのだ。
祖父が手帳を手渡してくるので、律佳はそれを受け取る。
例のページを開いた。
『約束の地 ここで』
そのページに祖父とクロスケの写真を挟む。
過去の二人は、ここで生き続けるのだ。
◇
秋空が広がる涼しい日和。生徒たちで賑やかな大学校舎。その中に紛れ込むかのようにして律佳の姿があった。
背筋を伸ばし、真っ直ぐに前を見て歩く。
「律、おはよー」
背後からの呼びかけに、振り返ると笑顔を見せる。
「おはよう」
すると友人は、言いたくてたまらないと、うずうずした様子だ。
「ギリシャ行ってたんだって?すげーな、いいなぁ、地中海!」
「うん、料理もめっちゃ美味かった」
友人と雑談しながら廊下を歩く。
「今から食堂?女子もいるけど来る?」
「ごめん、寄るところあってさ」
「……老人ホームか」
気を遣うように声のトーンを抑えた友人へ、律佳は首を振る。
「ううん、今日は別」
友人と別れ、足早に目的の場所へ向かうのだった。
熊谷豪志と書かれたネームプレートの部屋の前。
リュックを担ぎ直して、緊張しながら扉を叩く。
「速水です」
扉の向こうから「どうぞ」と声がして、扉をあけた。
「待ってたよ、コーヒーでいいかな」
律佳が来ることを分かっていたかのように、教授は棚からコップを二つ出す。それから律佳の返事も聞かずに、手早くコーヒーを淹れるのだ。
リュックを下ろしてパイプ椅子へ座る。リュックからノートを取り出すと、教授が座る側にむけて置いた。
こぽこぽとお湯を注ぐ音がして、銀のスプーンがかき混ぜられる音が響く。
「どうぞ」と白い湯気が立ち上る温かなコーヒーが出された。
「ケット・シーは見つかった?」
座りながら教授は直球に本題へ入る。
自然と背筋が伸び、真っ直ぐに教授の顔を見て口にする。
「見つかりました」
一瞬驚いた顔をする教授だが、すぐに目元を下げ口元を緩めた。
「妖精は、いたんだね」
律佳は頷く。
「信じるって、そういうことですよね」
教授は言葉を返さず、ただ静かに微笑んだ。
律佳の耳には、どこからか猫の甘える鳴き声が聞こえてくる気がした。
フード付きのパーカーを着た律佳は、肩にリュックを背負い、腕にコートをかけていた。
部屋の扉の前で小さな深呼吸をする。無意識に息を殺しながら扉を開いた。
「じいちゃん、来たよ」
窓の外の景色を眺めていた老人は、ゆっくりとこちらへ顔を向けた。
すると目元に皺を寄せ、朗らかな笑顔になる。
「律佳、よう来たな」
目を大きく開き、呼吸をするのも忘れていた。祖父の言葉に耳を疑ったのだ。
「どうした、立ってないで入ってこい」
ベッドに座っているのは間違いなく自分の祖父だ。けれど理解が追いつかずに、おずおずと祖父のもとへ寄った。
「大きくなったなぁ。幾つだ?」
「……二十二」
祖父はさらに顔をほころばせる。律佳がベッド脇の丸椅子へ腰掛ければ、おもむろに腕を伸ばしてきた。
「もう、そんな歳か。父ちゃんに似て、男前になったな」
皺の入った大きな掌が頬に触れる。カサついた温かな手は、とても心地が良かった。
一年ぶりに聞いた祖父からの『律佳』という呼び声は、酷く暖かくて、長く止まっていた心を溶かしていく。
目頭が熱くなるのを堪えながら、唇を強く噛み締めた。
「そう……律佳だよ。律佳だよ、じいちゃん」
耐えるのは限界だった。声は震え、顔を伏せると鼻をすする。
「なんだ、どうした律佳」
幼い頃から聞いていた、甘やかすような優しい声音だ。
目を擦りながら、律佳は祖父との再会を喜んでいた。
◇
テーブルに現像した写真を並べる。ギリシャの海、カフェテラス、自由気ままな地域猫たち。
それらを見せながらギリシャの旅を語っていた。
「こんな国もあるのか、綺麗なところだな」
と祖父は感心したように言う。
写真は祖父と見ようと決めていた。律佳自身もギリシャの記憶を思い返しながら写真を眺めていく。
(……ん?)
写真を並べる律佳の手が止まった。大事なものが抜け落ちているのだ。
椅子から立ち上がり、もう一度よく写真を見返していく。一枚一枚、目に焼き付けていくように。
「おい、なんだ?」
怪訝な顔をする祖父をよそに、写真を確認する手は止まらない。
(ない……どうして……?)
肝心な写真が見当たらないのだ。
風景の写真、猫の写真、そして──不自然にテーブル上を写したものと、石造りのベンチを写した写真。
そこには映っているはずのものがない。
(クロスケが、いない)
写真を持つ手が震える。手に汗が滲み、嫌な動悸がしてきた。
カメラのデータには確かにクロスケの姿があったのだ。急いでリュックからカメラを取り出すと、履歴を確認していく。ボタンを押していくが、クロスケの写真がない。現像したものと同じく、テーブルとベンチだけ。
「そんな、なんで……」
あのとき──クロスケが姿を消したのと同時に、存在そのものが消滅したのだろうか。
それとも、クロスケという存在自体が偽りだったのか。
「大丈夫か?」
「ああ……うん、ちょっと、写真が上手く撮れてなくて」
「そうか?よく撮れてるぞ」
カメラをテーブルに置けば、祖父の手帳をリュックのポケットから取り出した。
表紙を撫でながら、祖父へ視線を向ける。
「じいちゃん、これ……」
挟んであった写真だけ抜き取り、古びた旅行手帳を渡す。
「なんだ、これ」
首を傾げながら手帳を開く祖父を、律佳は緊張した面持ちで眺める。
「それ、じいちゃんの手帳。旅行に行ったのを日記に書いてたんだよ。覚えてない?」
「いやぁ……覚えてねぇーな。歳いくと、物覚えも悪い」
そう言って祖父は笑う。
最後の確認のため、律佳は祖父の写真をテーブルに置くのだ。
「これも、覚えてない?」
祖父は目を細めながら写真を覗き込んだ。
じっと見つめたまま沈黙し、その無言の時間が重く感じた。
「これは……俺だな。で、この猫は……」
皺くちゃな指はサングラスをかけた若かりし自分を差し、指をスライドさせて黒猫を指差す。トントン、と指の腹で突きながら首を傾げたのだ。
次の言葉を律佳は息を呑んで待つ。
「デカい猫だな。こんな写真も撮っていたのか」
重い空気を背負ったように体は硬直した。言葉が出てこず、古い写真だけを手早く回収する。
「クロスケって、ギリシャに行ったじいちゃんがこの猫に付けたんだよ」
「ギリシャ?俺が、ギリシャに行ってたのか。そうだったか……母さんと京都や奈良には行ったが、ギリシャは……律佳が行ったんだろう?」
「……俺も行ったけど、じいちゃんも行ってる。その手帳にも日記書いてあるし」
そう言うが、祖父にはピンときてないようだ。首を傾げながら記憶を辿っているが、片隅に置かれた記憶を探し出すことは困難なようで、律佳は天井を仰ぐ。
「……ごめん、トイレ行ってくる」
祖父の返事も待たず、逃げるように部屋を飛び出してしまった。
男子トイレの個室。律佳は声を押し殺しながら、止まらない涙をひたすら拭う。
視界は歪み、顔は涙で濡れていた。混ざり合う感情に思考が追いついていない。
祖父が『律佳』と呼んでくれた嬉しさと、クロスケの存在がどこにもない悲しみ。何かを得て、何かを失った。
今まで抱えたことのない感情の混濁に、抑える術もなく肩を震わせていたのだ。
◇
部屋に戻れば、祖父は手帳を読んでいる。老眼鏡をかけている姿を見るのは新鮮だった。祖父はずっと老眼鏡も補聴器も嫌がっていたのだ。
手帳を読み耽る横顔は、どこか若々しい。懐かしさに微笑んでいるようであり、記憶にない日記を楽しんでいるようでもある。
「お前は、読んだのか」
ふと視線がこちらへ向き、律佳は頷いた。
手帳を閉じた祖父は窓の外へ視線を移す。律佳も窓の外へと顔を向ければ、秋空に薄雲がかかっている。紅葉した葉をつけた枝が伸びていた。
「歳をとるとな、見えていたもんも、見えなくなってくる。仕方がねえな、俺が人間だからよ。記憶も薄くなっていきやがる」
「………」
律佳は静かに耳を傾けた。
「でもよ、心だけは代わりやしない。心だけはな」
律佳がいなかった、たった数分間で祖父の纏う雰囲気は少しばかり変化したように思う。
哀愁を漂わせた小さく細い背中が、やけに印象に残ったのだ。
祖父が手帳を手渡してくるので、律佳はそれを受け取る。
例のページを開いた。
『約束の地 ここで』
そのページに祖父とクロスケの写真を挟む。
過去の二人は、ここで生き続けるのだ。
◇
秋空が広がる涼しい日和。生徒たちで賑やかな大学校舎。その中に紛れ込むかのようにして律佳の姿があった。
背筋を伸ばし、真っ直ぐに前を見て歩く。
「律、おはよー」
背後からの呼びかけに、振り返ると笑顔を見せる。
「おはよう」
すると友人は、言いたくてたまらないと、うずうずした様子だ。
「ギリシャ行ってたんだって?すげーな、いいなぁ、地中海!」
「うん、料理もめっちゃ美味かった」
友人と雑談しながら廊下を歩く。
「今から食堂?女子もいるけど来る?」
「ごめん、寄るところあってさ」
「……老人ホームか」
気を遣うように声のトーンを抑えた友人へ、律佳は首を振る。
「ううん、今日は別」
友人と別れ、足早に目的の場所へ向かうのだった。
熊谷豪志と書かれたネームプレートの部屋の前。
リュックを担ぎ直して、緊張しながら扉を叩く。
「速水です」
扉の向こうから「どうぞ」と声がして、扉をあけた。
「待ってたよ、コーヒーでいいかな」
律佳が来ることを分かっていたかのように、教授は棚からコップを二つ出す。それから律佳の返事も聞かずに、手早くコーヒーを淹れるのだ。
リュックを下ろしてパイプ椅子へ座る。リュックからノートを取り出すと、教授が座る側にむけて置いた。
こぽこぽとお湯を注ぐ音がして、銀のスプーンがかき混ぜられる音が響く。
「どうぞ」と白い湯気が立ち上る温かなコーヒーが出された。
「ケット・シーは見つかった?」
座りながら教授は直球に本題へ入る。
自然と背筋が伸び、真っ直ぐに教授の顔を見て口にする。
「見つかりました」
一瞬驚いた顔をする教授だが、すぐに目元を下げ口元を緩めた。
「妖精は、いたんだね」
律佳は頷く。
「信じるって、そういうことですよね」
教授は言葉を返さず、ただ静かに微笑んだ。
律佳の耳には、どこからか猫の甘える鳴き声が聞こえてくる気がした。
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