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本編
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「指がうまく滑らねぇな」
唾液で濡らしたらしい人差し指を1本入れられただけなのにキツい。
それに、とっても恥ずかしい。
四つん這いで尻の穴を晒している状況が。
「油を使っていいか?」
「うん。キッチンの上の棚に青い瓶があるから…」
言うが早いか、ウェストはあっという間にガラスの瓶を取ってきた。
「すまない。お前が作ってくれた貴重な油だが…、行商人が来たら大瓶1本買ってくるから、沢山使うことを許してくれ」
『お前を傷付けたくないんだ』
後ろから耳に注がれた甘い声に、背中がゾクゾクと震えた。
油を作る大変さを理解し、身体を気遣ってくれるウェスト。
「愛してる。…もう好きにして」
そういえば孤児院にいた頃、シスターが畑一面に花を育ててくれてさ、
綺麗な黄色の花が枯れた後、みんなで種を集めたんだよな。
小さな小さな種をサヤから出してさ、本当に大変だったんだ。
それでさ、シスターと神父様とみんなで苦労して種を搾ったらさ、ほんの少ししか油がとれなくて…。
がっかりしてたらシスターが、その油を使ってパンケーキを焼いてくれたんだよね。
蜂蜜をたっぷりかけてくれてさ。
美味しかったよな。
ウェストもあの時のこと、たぶん覚えてるんだろうな。
「あ…、も…う、大丈夫、だから、」
ぬちゅぬちゅと出し入れされる、お前の指先が擦るんだ。
おへそ側の、びくんと身体を跳ねさせてしまう場所。
「や…、そこ、だめだ。…もう指ぬいて、」
後ろを慣らされながら、前をぐちゅぐちゅ扱かれると…。
「も、イッちゃうから、はやく。はやく、お前の…いれて?」
「お前の感じてる声、ずっと聴いていたい」
「いじわる…しないで、はやくッ」
「ああ。…そろそろ大丈夫か」
ぐるりと穴を拡げるみたいに指を回して、ぐちゅんと引き抜かれるのが堪らない。
濡れた音が耳に恥ずかしい。
ぴとっと押し付けられた熱くて硬いもの。
あの悍ましいものと大違いだ。
早く欲しくて、穴が勝手に開いて、ちゅっちゅっと吸い付いてしまう。
「はぁ。たまんねぇ」
グッと腰を掴まれて引き寄せられる。
必然的に、オレの中へとお前のが入ってくる。
「ぐっ…、」
「息を吐いて、オレを入れてくれ」
「は…ぁ…、」
早く、ひとおもいに、くれよ。
「あぁぁ!!!」
1番太いところがぐぷりと嵌り込んできた。
お腹が苦しい。
苦しいのに、気持ちいい。
「あっ…、あっ、あっ、あっ、」
慣れるのを待って、やがてヌチュヌチュ抽挿が始まる。
「あぁっ…! 孕ませて! 早く、オレをお前と同じにして!」
「ああ! 孕め! オレとお前の子を孕んでくれ」
「うん! うん!」
嬉しい! 嬉しい!という気持ちが胸に溢れてくる。
「オレと一緒に歳をとってくれ。お前と一緒に…同じ時を生きていきたい」
「うん!」
ウェストを好きになってよかった。
また、年越しの鐘を2人で聞きたいな。
蜂蜜酒を酌み交わしてさ。
もしも子どもが生まれたら3人で新しい年を祝おう。
◇
「ぱぱ」
「どうした? ノース」
デレデレと溶けそうな顔でも、ウェストはカッコいい。
あの夜の後、オレたちは結婚した。
孤児院出身の仲間たち、子どもたち、食堂のおばちゃん、フィールズさん夫妻をはじめ、村のみんなに祝福されて式を挙げた。
占い師のばあ…お姉さんも白い花びらを撒いて祝ってくれた。意味深な顔で笑っていたのは、今思えばオレの腹に子が宿ったことを知ったから…なのかもしれない。
神父様とシスターはオレたちを交代に抱き締めてくれた。
一方、ウェストに秋波を送っていた若い娘たちはハンカチをギリギリと噛み締めて悔しがっていたようだ。
男のオレが赤ん坊を産んでも、村では何故か自然に受け入れられてた。…あれ? オレ、女だと思われてる? 占い師のお姉さん…何かした?
「だっこ」
「おう」
この子はオレの血を継いでいる。
淡い色の髪、瞳。
確かに、春の花から集められた蜂蜜みたいだ。
ウェストはよく『お前に似て将来は美人になるなぁ』と言うし、占い師のお姉さんの喜びようを思えば間違いないだろう。
いつかオレたちの寿命が来た時、この子を1人残してしまうのだろうか。
…ん?
…そうだ! この子に弟か妹をたくさん産んであげたらいいんじゃないか?!
古代種の子がもう1人でもいれば寂しくないよな!
◇
「寿命が数千年?! 最高じゃないですか!」
5歳になったうちの天才児は世界中の生き物を研究し尽くしたいらしく、長い命を無邪気に喜んでいる。
この子は古代種で間違いないらしい。オレが今抱いている2人目の子は普通の人間だと占い師のお姉さんは言っていた。
「もう1人産みたいなぁ」
ウェストにそっくりな黒髪の赤子が『んく、んく、』と一生懸命に乳を飲んでいる。
乳首を吸われながらオレが呟いた言葉に、ウェストは首を振る。
「オレは反対だ」
2人目の子…スールを産んだ時、オレはあまりの痛みに記憶がスコッと抜け落ちているのだが、血が止まらなくなって、どうやら死にかけたらしい。
ノースが泣きながら力を使って、オレを助けてくれたそうだ。
それ以来、ウェストはオレの中に出してくれない。達する直前に引き抜いてしまうのだ。
「オレと一緒に歳をとってくれるんだろう?」
「うん…」
「ノースはしっかりした子だ」
「うん。頭がいいし、性格もウェストに似てるよな」
「ああ。だから、いつか必ず愛する相手を見つけるさ。オレに似ているなら間違いない」
「…ふふ。そうだな」
ちゅっちゅっと口付け合う。
「そろそろ畑に行ってくる」
フィールズさんが待ってるからな。
オレは普通の人間になった…筈だったのだが、やはり魔法は使えなかった。
その代わり、生き物を元気にする力はそのまま使うことができている。
「オレも一緒に行こう。ノースも畑に行きたいだろう?」
「もちろん! 森で見つけた珍しい香辛料の種を、畑でも育ててみたい!」
ウェストはオレを片時も離したくないらしい。
スールを抱っこ紐で背負うと、オレの左手をノースに繋がせ、右手を自身の温かく大きな手で包み込んでくれる。
うん。
幸せだ。
お前が結婚相手に選んでくれたのはオレで、
まさかオレ自身が可愛い子どもたちを生むことができるなんて思ってなかった。
これからもお前の隣で、
同じ時を重ねて生きていこう。
ずっと一緒にいような。
愛してるよ、ウェスト。
【おわり】
唾液で濡らしたらしい人差し指を1本入れられただけなのにキツい。
それに、とっても恥ずかしい。
四つん這いで尻の穴を晒している状況が。
「油を使っていいか?」
「うん。キッチンの上の棚に青い瓶があるから…」
言うが早いか、ウェストはあっという間にガラスの瓶を取ってきた。
「すまない。お前が作ってくれた貴重な油だが…、行商人が来たら大瓶1本買ってくるから、沢山使うことを許してくれ」
『お前を傷付けたくないんだ』
後ろから耳に注がれた甘い声に、背中がゾクゾクと震えた。
油を作る大変さを理解し、身体を気遣ってくれるウェスト。
「愛してる。…もう好きにして」
そういえば孤児院にいた頃、シスターが畑一面に花を育ててくれてさ、
綺麗な黄色の花が枯れた後、みんなで種を集めたんだよな。
小さな小さな種をサヤから出してさ、本当に大変だったんだ。
それでさ、シスターと神父様とみんなで苦労して種を搾ったらさ、ほんの少ししか油がとれなくて…。
がっかりしてたらシスターが、その油を使ってパンケーキを焼いてくれたんだよね。
蜂蜜をたっぷりかけてくれてさ。
美味しかったよな。
ウェストもあの時のこと、たぶん覚えてるんだろうな。
「あ…、も…う、大丈夫、だから、」
ぬちゅぬちゅと出し入れされる、お前の指先が擦るんだ。
おへそ側の、びくんと身体を跳ねさせてしまう場所。
「や…、そこ、だめだ。…もう指ぬいて、」
後ろを慣らされながら、前をぐちゅぐちゅ扱かれると…。
「も、イッちゃうから、はやく。はやく、お前の…いれて?」
「お前の感じてる声、ずっと聴いていたい」
「いじわる…しないで、はやくッ」
「ああ。…そろそろ大丈夫か」
ぐるりと穴を拡げるみたいに指を回して、ぐちゅんと引き抜かれるのが堪らない。
濡れた音が耳に恥ずかしい。
ぴとっと押し付けられた熱くて硬いもの。
あの悍ましいものと大違いだ。
早く欲しくて、穴が勝手に開いて、ちゅっちゅっと吸い付いてしまう。
「はぁ。たまんねぇ」
グッと腰を掴まれて引き寄せられる。
必然的に、オレの中へとお前のが入ってくる。
「ぐっ…、」
「息を吐いて、オレを入れてくれ」
「は…ぁ…、」
早く、ひとおもいに、くれよ。
「あぁぁ!!!」
1番太いところがぐぷりと嵌り込んできた。
お腹が苦しい。
苦しいのに、気持ちいい。
「あっ…、あっ、あっ、あっ、」
慣れるのを待って、やがてヌチュヌチュ抽挿が始まる。
「あぁっ…! 孕ませて! 早く、オレをお前と同じにして!」
「ああ! 孕め! オレとお前の子を孕んでくれ」
「うん! うん!」
嬉しい! 嬉しい!という気持ちが胸に溢れてくる。
「オレと一緒に歳をとってくれ。お前と一緒に…同じ時を生きていきたい」
「うん!」
ウェストを好きになってよかった。
また、年越しの鐘を2人で聞きたいな。
蜂蜜酒を酌み交わしてさ。
もしも子どもが生まれたら3人で新しい年を祝おう。
◇
「ぱぱ」
「どうした? ノース」
デレデレと溶けそうな顔でも、ウェストはカッコいい。
あの夜の後、オレたちは結婚した。
孤児院出身の仲間たち、子どもたち、食堂のおばちゃん、フィールズさん夫妻をはじめ、村のみんなに祝福されて式を挙げた。
占い師のばあ…お姉さんも白い花びらを撒いて祝ってくれた。意味深な顔で笑っていたのは、今思えばオレの腹に子が宿ったことを知ったから…なのかもしれない。
神父様とシスターはオレたちを交代に抱き締めてくれた。
一方、ウェストに秋波を送っていた若い娘たちはハンカチをギリギリと噛み締めて悔しがっていたようだ。
男のオレが赤ん坊を産んでも、村では何故か自然に受け入れられてた。…あれ? オレ、女だと思われてる? 占い師のお姉さん…何かした?
「だっこ」
「おう」
この子はオレの血を継いでいる。
淡い色の髪、瞳。
確かに、春の花から集められた蜂蜜みたいだ。
ウェストはよく『お前に似て将来は美人になるなぁ』と言うし、占い師のお姉さんの喜びようを思えば間違いないだろう。
いつかオレたちの寿命が来た時、この子を1人残してしまうのだろうか。
…ん?
…そうだ! この子に弟か妹をたくさん産んであげたらいいんじゃないか?!
古代種の子がもう1人でもいれば寂しくないよな!
◇
「寿命が数千年?! 最高じゃないですか!」
5歳になったうちの天才児は世界中の生き物を研究し尽くしたいらしく、長い命を無邪気に喜んでいる。
この子は古代種で間違いないらしい。オレが今抱いている2人目の子は普通の人間だと占い師のお姉さんは言っていた。
「もう1人産みたいなぁ」
ウェストにそっくりな黒髪の赤子が『んく、んく、』と一生懸命に乳を飲んでいる。
乳首を吸われながらオレが呟いた言葉に、ウェストは首を振る。
「オレは反対だ」
2人目の子…スールを産んだ時、オレはあまりの痛みに記憶がスコッと抜け落ちているのだが、血が止まらなくなって、どうやら死にかけたらしい。
ノースが泣きながら力を使って、オレを助けてくれたそうだ。
それ以来、ウェストはオレの中に出してくれない。達する直前に引き抜いてしまうのだ。
「オレと一緒に歳をとってくれるんだろう?」
「うん…」
「ノースはしっかりした子だ」
「うん。頭がいいし、性格もウェストに似てるよな」
「ああ。だから、いつか必ず愛する相手を見つけるさ。オレに似ているなら間違いない」
「…ふふ。そうだな」
ちゅっちゅっと口付け合う。
「そろそろ畑に行ってくる」
フィールズさんが待ってるからな。
オレは普通の人間になった…筈だったのだが、やはり魔法は使えなかった。
その代わり、生き物を元気にする力はそのまま使うことができている。
「オレも一緒に行こう。ノースも畑に行きたいだろう?」
「もちろん! 森で見つけた珍しい香辛料の種を、畑でも育ててみたい!」
ウェストはオレを片時も離したくないらしい。
スールを抱っこ紐で背負うと、オレの左手をノースに繋がせ、右手を自身の温かく大きな手で包み込んでくれる。
うん。
幸せだ。
お前が結婚相手に選んでくれたのはオレで、
まさかオレ自身が可愛い子どもたちを生むことができるなんて思ってなかった。
これからもお前の隣で、
同じ時を重ねて生きていこう。
ずっと一緒にいような。
愛してるよ、ウェスト。
【おわり】
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