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居場所のないモンスターたち
2.フェンネルの家族
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前にも説明しましたが、ドラゴンたちの心の図書館とは直接のご先祖さまが記録した資料を読めるとても便利な精神世界です。
わたしたちが図書館に足を運ぶように、ドラゴンたちは夢を見るように意識だけをそこに向かわせて、調べ物をすることができるのです。
そこには自分が記録した情報だけでなく、お父さんやお母さんとよぶべき生みの親や、おじいちゃんやおばあちゃんとよぶべき先祖たちによる記録をすぐに読むことができます。そして、自分が記録したものも、いつかは自分の子孫が読むことになるのです。
とても便利ではありますが、そのかわり、おじさんやおばさん、兄弟姉妹のように血が近いけれど直接の先祖ではないドラゴンの記録は読めません。けれど、たとえば生みの親の記録を読んでいるところに、同じ血をわけて生まれた兄弟姉妹にあたるドラゴンの意識がやってくるという可能性はあるのです。
そう、それは、フェンネルにとって、はじめての体験でした。
手まりネコについて何か書いていないか記録をあさろうと近寄った本棚の前に、見知らぬドラゴンの意識があったのです。
まるで夢の中で家族や友達と再会するかのよう。影のように存在するその姿が、同じドラゴンであり、自分と血の近い存在なのだと理解した瞬間、フェンネルは思わず声を上げてしまいました。
「わっ、だ、誰?」
もちろん、そんな状況はいつものように近くでくつろいでいたポポには分かりません。彼はおどろいてたずねました。
「どうしたんだ、フェンネル。何かあったのかい?」
しかし、フェンネルが答えるよりも先に、図書館ではちあわせた別のドラゴンの方がフェンネルに対して声をかけてきました。
『お前こそ誰だ……なぜここに……いや、ここにいるということは、同じ血を分けているということ。名を名乗るがいい』
男性にも女性にも聞こえる中性的な声ながら、ずいぶんと堅苦しく、きびしそうな印象でした。
そのため、その眼差しがどうなっているかも分からないにも関わらず、フェンネルはドキドキしながら答えました。
「ボクは……フェンネル。フェンネルっていうの」
「おい、フェンネル? いったい誰とお話しているんだい?」
すぐそばにいるポポはたずねましたが、フェンネルはやはり答えません。
どうやら答える余裕がないようです。そのことに気づくと、ポポはようやくさとりました。きっとこれは電話をしている時のような状態だと納得し、静かに見守る事に決めたのです。
そんなポポの気遣いの中、心の図書館の中では話が進んでいきました。
『フェンネル? 知らない名前だな』
そう言ったのは図書館にいた知らないドラゴンの方です。
『だが、この本棚をさわろうとしたということは……ふむ、どうやらセンオウに詳しく事情を聞かねばならないようだ』
「センオウ?」
フェンネルが首をかしげると、相手のドラゴンはじっと見下ろしてきました。そして、少しだけやさしい声で説明をしました。
『先代の王。われわれの父でもあり、母でもある生みの親のことだ。親は分かるな、フェンネル。お前がかえるのを見守っていたはずだろう。……それにしても、いつの間に? ここ最近、タマゴが生まれたなんて聞いた覚えはなかったはずだが……』
──先代の王。
その言葉を聞いて、フェンネルはほうけてしまいました。
──それってつまり……?
フェンネルは考え込みました。
まるで、頭の中にある脳みそが考え事の糸でぐるぐる巻きにされてしまったようです。そんなフェンネルに対して、ドラゴンはさらにたずねました。
『フェンネルよ。お前は何歳になる? 何年前にタマゴからかえったんだ?』
「わからない。でも、何年か前って聞いている」
『聞いている? 誰に? 先王か?』
「違うの。ボク……ボクね、タマゴのまま光の国に流れてきて、そこで拾われてかえしてもらったの。それからずっと光の国にいるんだ」
フェンネルはそう言うと、なぜだか泣きそうになりました。
今、会話をしている相手は、同じ親から生まれ、血を分けた兄弟姉妹にあたるドラゴンです。つまりそれは、家族ということ。血を分けた家族と会話をしているのです。そのことがようやく実感となり、フェンネルの小さな心身をふるわせ始めたのです。
一方、フェンネルの言葉に、相手のドラゴンはおどろきをしめしました。
『光の国……だって……?』
そして、我に返ったように、そのドラゴンはフェンネルに顔を近づけたのです。
『フェンネル……フェンネルと言ったな。なるほど、そうか。いいか、フェンネル。我らドラゴンはタマゴとしてこの世に生み落とされれば必ず生みの親よりゆりかごをさずかる。そのゆりかごから何らかの理由で落ちてしまった場合は、運のなきドラゴンとして見放されるのがオキテだ。ああ、フェンネルよ。私は思い出したぞ。あれは七年ほど前だったか。私の弟妹にあたるタマゴが百年に一度とも言われる暴風雨にさらわれ、だくりゅうにのまれて消えてしまったのだ。ドラゴンたちはみな悲しんだが、オキテはオキテ。ゆりかごをはなれたタマゴとして、死したドラゴンとして扱われた。そうか、あの時のタマゴがお前だったのか』
ドラゴンはそう言うと、大きくため息をついてから続けました。
『……だが、再会をよろこぶことはどうやら出来ないらしい。フェンネルよ。我らが火の国にて、お前はすでに死したドラゴンとなった。死したドラゴンはよみがえれぬ。わかるね。このオキテは生みの親がたとえ先王であってもさからうことはできない。むろん、今の王であるこの私──タラゴンの名をもってしてもだ。ましてや光の国で育ったとあっては……』
──タラゴン。
フェンネルはふるえました。その名を名乗るドラゴンの影を見上げたまま、何度も、何度も、その名前を心の中でくり返したのです。
──タラゴン……タラゴン……タラゴン!
忘れもしません。それは、間違いなく火の国の王さまの名前です。闇の国の女王さまのパートナー。そして、生まれ育った光の国と対立する者の名前。
フェンネルはそのままぼうぜんとしてしまいました。
──おそろしいドラゴンの王さまが……ボクのきょうだいなの……?
すっかりだまりこんでしまったフェンネルを前に、タラゴンは大きな体ながらほんの小さなため息をつきました。
『かわいい弟妹よ。どうかうらまないでくれ。火の国のことは忘れるがいい。先祖の記録に触れる権利は奪ったりしない。しかし、火の国に戻るならば、私はお前を追い返さねばならない。かわいい弟妹よ。どうかそれだけは私にさせないでおくれ』
そう言い残したかと思うと、タラゴンの気配はあっさりと消えてしまいました。
残されたフェンネルはしばらくそのまま放心していました。しかし、ふと我に返ると、角を光らせるのをやめて、地下倉庫の天井を見上げました。
フェンネルの様子が変わったことに気づき、ポポがそっと声をかけました。
「おい、フェンネル。何があったんだい?」
そのやさしい声に包まれたためでしょう。やがて、フェンネルは大きな目から大粒の涙を流しはじめました。
「ボク……ボク……お家に帰れなくなっちゃった」
そして、わんわん泣き始めてしまいました。
わたしたちが図書館に足を運ぶように、ドラゴンたちは夢を見るように意識だけをそこに向かわせて、調べ物をすることができるのです。
そこには自分が記録した情報だけでなく、お父さんやお母さんとよぶべき生みの親や、おじいちゃんやおばあちゃんとよぶべき先祖たちによる記録をすぐに読むことができます。そして、自分が記録したものも、いつかは自分の子孫が読むことになるのです。
とても便利ではありますが、そのかわり、おじさんやおばさん、兄弟姉妹のように血が近いけれど直接の先祖ではないドラゴンの記録は読めません。けれど、たとえば生みの親の記録を読んでいるところに、同じ血をわけて生まれた兄弟姉妹にあたるドラゴンの意識がやってくるという可能性はあるのです。
そう、それは、フェンネルにとって、はじめての体験でした。
手まりネコについて何か書いていないか記録をあさろうと近寄った本棚の前に、見知らぬドラゴンの意識があったのです。
まるで夢の中で家族や友達と再会するかのよう。影のように存在するその姿が、同じドラゴンであり、自分と血の近い存在なのだと理解した瞬間、フェンネルは思わず声を上げてしまいました。
「わっ、だ、誰?」
もちろん、そんな状況はいつものように近くでくつろいでいたポポには分かりません。彼はおどろいてたずねました。
「どうしたんだ、フェンネル。何かあったのかい?」
しかし、フェンネルが答えるよりも先に、図書館ではちあわせた別のドラゴンの方がフェンネルに対して声をかけてきました。
『お前こそ誰だ……なぜここに……いや、ここにいるということは、同じ血を分けているということ。名を名乗るがいい』
男性にも女性にも聞こえる中性的な声ながら、ずいぶんと堅苦しく、きびしそうな印象でした。
そのため、その眼差しがどうなっているかも分からないにも関わらず、フェンネルはドキドキしながら答えました。
「ボクは……フェンネル。フェンネルっていうの」
「おい、フェンネル? いったい誰とお話しているんだい?」
すぐそばにいるポポはたずねましたが、フェンネルはやはり答えません。
どうやら答える余裕がないようです。そのことに気づくと、ポポはようやくさとりました。きっとこれは電話をしている時のような状態だと納得し、静かに見守る事に決めたのです。
そんなポポの気遣いの中、心の図書館の中では話が進んでいきました。
『フェンネル? 知らない名前だな』
そう言ったのは図書館にいた知らないドラゴンの方です。
『だが、この本棚をさわろうとしたということは……ふむ、どうやらセンオウに詳しく事情を聞かねばならないようだ』
「センオウ?」
フェンネルが首をかしげると、相手のドラゴンはじっと見下ろしてきました。そして、少しだけやさしい声で説明をしました。
『先代の王。われわれの父でもあり、母でもある生みの親のことだ。親は分かるな、フェンネル。お前がかえるのを見守っていたはずだろう。……それにしても、いつの間に? ここ最近、タマゴが生まれたなんて聞いた覚えはなかったはずだが……』
──先代の王。
その言葉を聞いて、フェンネルはほうけてしまいました。
──それってつまり……?
フェンネルは考え込みました。
まるで、頭の中にある脳みそが考え事の糸でぐるぐる巻きにされてしまったようです。そんなフェンネルに対して、ドラゴンはさらにたずねました。
『フェンネルよ。お前は何歳になる? 何年前にタマゴからかえったんだ?』
「わからない。でも、何年か前って聞いている」
『聞いている? 誰に? 先王か?』
「違うの。ボク……ボクね、タマゴのまま光の国に流れてきて、そこで拾われてかえしてもらったの。それからずっと光の国にいるんだ」
フェンネルはそう言うと、なぜだか泣きそうになりました。
今、会話をしている相手は、同じ親から生まれ、血を分けた兄弟姉妹にあたるドラゴンです。つまりそれは、家族ということ。血を分けた家族と会話をしているのです。そのことがようやく実感となり、フェンネルの小さな心身をふるわせ始めたのです。
一方、フェンネルの言葉に、相手のドラゴンはおどろきをしめしました。
『光の国……だって……?』
そして、我に返ったように、そのドラゴンはフェンネルに顔を近づけたのです。
『フェンネル……フェンネルと言ったな。なるほど、そうか。いいか、フェンネル。我らドラゴンはタマゴとしてこの世に生み落とされれば必ず生みの親よりゆりかごをさずかる。そのゆりかごから何らかの理由で落ちてしまった場合は、運のなきドラゴンとして見放されるのがオキテだ。ああ、フェンネルよ。私は思い出したぞ。あれは七年ほど前だったか。私の弟妹にあたるタマゴが百年に一度とも言われる暴風雨にさらわれ、だくりゅうにのまれて消えてしまったのだ。ドラゴンたちはみな悲しんだが、オキテはオキテ。ゆりかごをはなれたタマゴとして、死したドラゴンとして扱われた。そうか、あの時のタマゴがお前だったのか』
ドラゴンはそう言うと、大きくため息をついてから続けました。
『……だが、再会をよろこぶことはどうやら出来ないらしい。フェンネルよ。我らが火の国にて、お前はすでに死したドラゴンとなった。死したドラゴンはよみがえれぬ。わかるね。このオキテは生みの親がたとえ先王であってもさからうことはできない。むろん、今の王であるこの私──タラゴンの名をもってしてもだ。ましてや光の国で育ったとあっては……』
──タラゴン。
フェンネルはふるえました。その名を名乗るドラゴンの影を見上げたまま、何度も、何度も、その名前を心の中でくり返したのです。
──タラゴン……タラゴン……タラゴン!
忘れもしません。それは、間違いなく火の国の王さまの名前です。闇の国の女王さまのパートナー。そして、生まれ育った光の国と対立する者の名前。
フェンネルはそのままぼうぜんとしてしまいました。
──おそろしいドラゴンの王さまが……ボクのきょうだいなの……?
すっかりだまりこんでしまったフェンネルを前に、タラゴンは大きな体ながらほんの小さなため息をつきました。
『かわいい弟妹よ。どうかうらまないでくれ。火の国のことは忘れるがいい。先祖の記録に触れる権利は奪ったりしない。しかし、火の国に戻るならば、私はお前を追い返さねばならない。かわいい弟妹よ。どうかそれだけは私にさせないでおくれ』
そう言い残したかと思うと、タラゴンの気配はあっさりと消えてしまいました。
残されたフェンネルはしばらくそのまま放心していました。しかし、ふと我に返ると、角を光らせるのをやめて、地下倉庫の天井を見上げました。
フェンネルの様子が変わったことに気づき、ポポがそっと声をかけました。
「おい、フェンネル。何があったんだい?」
そのやさしい声に包まれたためでしょう。やがて、フェンネルは大きな目から大粒の涙を流しはじめました。
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