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2 数日後
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入学式から数日が経ちました。
山本さんこと『もっちゃん』の超情報収集能力のおかげで、私もすでに情報通。
結論。
この学校にはイケメンと美女が多すぎ。
しかもキャラが濃い、濃すぎる。
イケメンと美女軍団の生徒会。
天才ピアニストの留学生。
野球部やバスケ部には当然のようにスターがおり(もちろん爽やか美形)
アルバイトにモデルをやってるチャラ男から、
果ては、たて巻きロールの令嬢まで揃ってました。
ついでに理事にも若い素敵な実業家がいるとかいないとか。
山田さんこと『だんだん』も、目移りしすぎてファンクラブ作るのを断念。
とは言え、源野弟は目立つわけで、
幼馴染の君に逢いに源野弟が教室に来たら黄色い声は飛ぶわけで、
幼馴染の君の性格がどうこうと言う前に、連日源野弟がやってくる状況で、
平さんには固定の友人はできないわけです。
ところで、平さんを私はどこかで見たことある……気がする。この、知ってる感は幼い時から時々出会った事があるけど、人に対して感じたことは今まで無かったのに。
うーん。あんなに可愛い子だったら覚えてると思うんだけどなぁ。
「しーまん。聞いてる?」
「だんだん、ごめん。聞いてなかった」
いけない。また考え事してしまっていた。目の前でだんだんは膨れてる。
「もー。しーーまーん。何考え込んでたのよう」
「いやぁ、平さん可愛いなぁ。とか?」
「源野弟かっこいいなぁでなく?」
「んー。平さんの方が気になるかなぁ。あ、でも、なんで毎日源野弟が来るのかは気になる」
「じゃあ聞きに行こう!」
突然もっちゃんが平さんに突撃した。そうか、こうやって情報は集められるのか。
志操堅固。猪突猛進。
「平さん、ちょっと聞いていい?」
「えっと、山本さん?私で分かることなら…」
「源野弟は彼氏なの?!」
おおぅ。もっちゃん、直球すぎ。フォローフォロー。
「平さん、いきなり不躾な事聞いてごめんね。あんまり毎日会いに来るから、気になっちゃって」
「違うよお。ただの幼馴染。でも、確かに毎日来ると気になるよね。普通」
「そうそう、イケメンすぎだし」
だんだん、それはただの感想だよ。
「あーうー。言っても良いと思うんだけど、多分もうすぐ来るから本人に聞いてみる?」
「「いや、いいです!」」
もっちゃんとだんだんがハモった。
「と、ほら来た。じゃあ、山下さんも来て?」
え?わたし?
「……というわけで、海里はなんで毎日三組に来てるのか不思議がられてるよ」
「……というわけでって言われてもなぁ」
廊下には平さんと源野弟、そして私。
おーい、もっちゃーん!猪突猛進はどうしたー?
それにしても、美形だ。やはり近くで見てもイケメンだ。横を向いて困った風に頭を描く姿すらかっこいい。そしてそのメガネはやっぱり特注か。何故ツルの所に魚の模様が描いてあるのか。
「えっと、そんなに見られると流石に恥ずかしいというか…」
「はっ。ご、ごめん。ついメガネが」
「メガネ?」
と平さんが首を傾げれば、
「さ、さ、さ、さかな描いてあってつい」
「さかな?」
と源野弟がメガネをクイっとあげる。
私はフォトジェニックを図示したみたいな立ち絵にしばし見とれてしまった。
山本さんこと『もっちゃん』の超情報収集能力のおかげで、私もすでに情報通。
結論。
この学校にはイケメンと美女が多すぎ。
しかもキャラが濃い、濃すぎる。
イケメンと美女軍団の生徒会。
天才ピアニストの留学生。
野球部やバスケ部には当然のようにスターがおり(もちろん爽やか美形)
アルバイトにモデルをやってるチャラ男から、
果ては、たて巻きロールの令嬢まで揃ってました。
ついでに理事にも若い素敵な実業家がいるとかいないとか。
山田さんこと『だんだん』も、目移りしすぎてファンクラブ作るのを断念。
とは言え、源野弟は目立つわけで、
幼馴染の君に逢いに源野弟が教室に来たら黄色い声は飛ぶわけで、
幼馴染の君の性格がどうこうと言う前に、連日源野弟がやってくる状況で、
平さんには固定の友人はできないわけです。
ところで、平さんを私はどこかで見たことある……気がする。この、知ってる感は幼い時から時々出会った事があるけど、人に対して感じたことは今まで無かったのに。
うーん。あんなに可愛い子だったら覚えてると思うんだけどなぁ。
「しーまん。聞いてる?」
「だんだん、ごめん。聞いてなかった」
いけない。また考え事してしまっていた。目の前でだんだんは膨れてる。
「もー。しーーまーん。何考え込んでたのよう」
「いやぁ、平さん可愛いなぁ。とか?」
「源野弟かっこいいなぁでなく?」
「んー。平さんの方が気になるかなぁ。あ、でも、なんで毎日源野弟が来るのかは気になる」
「じゃあ聞きに行こう!」
突然もっちゃんが平さんに突撃した。そうか、こうやって情報は集められるのか。
志操堅固。猪突猛進。
「平さん、ちょっと聞いていい?」
「えっと、山本さん?私で分かることなら…」
「源野弟は彼氏なの?!」
おおぅ。もっちゃん、直球すぎ。フォローフォロー。
「平さん、いきなり不躾な事聞いてごめんね。あんまり毎日会いに来るから、気になっちゃって」
「違うよお。ただの幼馴染。でも、確かに毎日来ると気になるよね。普通」
「そうそう、イケメンすぎだし」
だんだん、それはただの感想だよ。
「あーうー。言っても良いと思うんだけど、多分もうすぐ来るから本人に聞いてみる?」
「「いや、いいです!」」
もっちゃんとだんだんがハモった。
「と、ほら来た。じゃあ、山下さんも来て?」
え?わたし?
「……というわけで、海里はなんで毎日三組に来てるのか不思議がられてるよ」
「……というわけでって言われてもなぁ」
廊下には平さんと源野弟、そして私。
おーい、もっちゃーん!猪突猛進はどうしたー?
それにしても、美形だ。やはり近くで見てもイケメンだ。横を向いて困った風に頭を描く姿すらかっこいい。そしてそのメガネはやっぱり特注か。何故ツルの所に魚の模様が描いてあるのか。
「えっと、そんなに見られると流石に恥ずかしいというか…」
「はっ。ご、ごめん。ついメガネが」
「メガネ?」
と平さんが首を傾げれば、
「さ、さ、さ、さかな描いてあってつい」
「さかな?」
と源野弟がメガネをクイっとあげる。
私はフォトジェニックを図示したみたいな立ち絵にしばし見とれてしまった。
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