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だいきたちと別れ、自主練を終えたあと、とわさんと合流した。
「とわさん~!!ごめんなさい、待たせちゃって。」
「ひなた、さっき来たばかりだから大丈夫だよ」
そう言って、とわさんの隣に立つと、
先輩がぎゅっと僕の手を握った。
「とわ、さん……?」
「手、繋ぎたくなっちゃって。
……少し早く来てたのも、ひなたに会いたかったから」
照れながらそう言うとわさんの顔を見て、
僕まで恥ずかしくなってしまう。
(あ……僕、愛されてるんだな)
胸の奥がじんわり温かくなった。
(ずっと……ずーっと、
とわさんの隣にいたい)
とわさんは、僕の運命の番。
きっと……そう。
「んー!このハンバーグ美味しい……美味しすぎます!」
僕は、とわさんおすすめのハンバーグ店にやってきていた。
最近流行りの、真ん中で切って鉄板の上でジュッと焼くタイプだ。
中から溢れ出す肉汁は甘みがあって、とってもジューシー。
ソースはこの店オリジナルの焦がし玉ねぎで作られていて、
綺麗な飴色をしているのも特徴だ。
これがまた、びっくりするほど美味しい。
お腹が空いていたのもあって、
夢中でご飯をかき込んでしまう。
「ひなた、そんな急いで食べなくても
ハンバーグは逃げていかないよ?」
くすっと笑いながら、とわさんが言う。
「ひなたが美味しそうに食べるところ、俺好きなんだよね。
……これからも、たくさん美味しいところ行こうな」
「……っ、はい!!もちろんです!!」
胸がじんわり温かくなる。
「ありがとう。
ひなたと旅行も行きたいな。
俺、海が好きなんだ。
ひなたと一緒に海を見に行きたい」
「僕も、とわさんと色んなところに行って、
色んな景色を見たいです」
海も、星も、全部――
とわさんと一緒に見たい。
そう思いながら顔を上げると、
とわさんは少し遠くを見るような目をしていた。
「……とわさん、どうしたんですか?」
「ん?あぁ、ごめん。
なんでもないよ」
少しだけ、胸がざわっとした。
でも、とわさんにも秘密くらいあるよね、と
それ以上は聞かなかった。
僕たちは会計を済ませて、店を後にする。
いつもなら、ここで解散。
でも――今日は違った。
「……ひなた、今日は帰らなくていいよ」
とわさんの声は、いつもより低くて。
その意味を理解した瞬間、
身体がじわっと熱くなる。
心臓がどくんと跳ねて、
僕は思わず正直に言った。
「……僕も、今日は
とわさんと離れたくない」
僕は、とわさんの家に来た。
「おじゃましまーす」
家に上がると、ふわっととわさんの香りがする。
落ち着く、心地いい匂い。
(こんなにも安心できるなんて……
やっぱり、とわさんと僕は運命の番なのかもしれない)
荷物を置いて、シャワーを借りる。
とわさんがシャワーを浴びている間、
僕はそわそわして落ち着かなかった。
――これから起きることを想像して、
緊張していたのだ。
(付き合って半年……
ついに今日……)
とわさんと、ひとつになる。
そう思うと、胸がぎゅっと締めつけられる。
今までも家には遊びに来ていたけれど、
“そういうこと”は、まだしたことがなかった。
ガチャ、と
シャワーの扉が開く音がする。
その瞬間、
とわさんの香りとシャンプーの匂いが混ざって、
頭がくらっとした。
(……すごく、いい匂い。
あぁ……僕、今からこの人と……)
そう考えていると、
隣にとわさんが腰掛ける。
二人分の体重で、
ベッドがきしっと小さく音を立てた。
「……ひなた、大好きだよ」
「……先輩、僕も……愛してます」
額と額が、こつん、と触れる。
「……大丈夫?」
そう聞かれて、
僕は小さく頷いた。
次の瞬間――
唇に触れたのは、
とわさんの温かい唇だった。
⸻
ちゅんちゅん、と鳥のさえずりが聞こえる。
カーテンの隙間から、眩しい光が差し込んだ。
(……あぁ、もう朝か)
起き上がろうとした瞬間、
腰に鈍い痛みが走る。
一瞬理解できなかったけれど、
隣で眠るとわさんを見て、すぐ思い出した。
(……あ、僕たち……とうとう……)
昨夜のことを思い出すと、
顔が一気に熱くなる。
でも――
とわさんと、こんなにも深く繋がれたことが、
ただただ嬉しかった。
あの夜のことを思い出すたび、
今でも胸の奥が熱くなる。
この温かい気持ちを、
ずっと大切にしよう。
「とわさん~!!ごめんなさい、待たせちゃって。」
「ひなた、さっき来たばかりだから大丈夫だよ」
そう言って、とわさんの隣に立つと、
先輩がぎゅっと僕の手を握った。
「とわ、さん……?」
「手、繋ぎたくなっちゃって。
……少し早く来てたのも、ひなたに会いたかったから」
照れながらそう言うとわさんの顔を見て、
僕まで恥ずかしくなってしまう。
(あ……僕、愛されてるんだな)
胸の奥がじんわり温かくなった。
(ずっと……ずーっと、
とわさんの隣にいたい)
とわさんは、僕の運命の番。
きっと……そう。
「んー!このハンバーグ美味しい……美味しすぎます!」
僕は、とわさんおすすめのハンバーグ店にやってきていた。
最近流行りの、真ん中で切って鉄板の上でジュッと焼くタイプだ。
中から溢れ出す肉汁は甘みがあって、とってもジューシー。
ソースはこの店オリジナルの焦がし玉ねぎで作られていて、
綺麗な飴色をしているのも特徴だ。
これがまた、びっくりするほど美味しい。
お腹が空いていたのもあって、
夢中でご飯をかき込んでしまう。
「ひなた、そんな急いで食べなくても
ハンバーグは逃げていかないよ?」
くすっと笑いながら、とわさんが言う。
「ひなたが美味しそうに食べるところ、俺好きなんだよね。
……これからも、たくさん美味しいところ行こうな」
「……っ、はい!!もちろんです!!」
胸がじんわり温かくなる。
「ありがとう。
ひなたと旅行も行きたいな。
俺、海が好きなんだ。
ひなたと一緒に海を見に行きたい」
「僕も、とわさんと色んなところに行って、
色んな景色を見たいです」
海も、星も、全部――
とわさんと一緒に見たい。
そう思いながら顔を上げると、
とわさんは少し遠くを見るような目をしていた。
「……とわさん、どうしたんですか?」
「ん?あぁ、ごめん。
なんでもないよ」
少しだけ、胸がざわっとした。
でも、とわさんにも秘密くらいあるよね、と
それ以上は聞かなかった。
僕たちは会計を済ませて、店を後にする。
いつもなら、ここで解散。
でも――今日は違った。
「……ひなた、今日は帰らなくていいよ」
とわさんの声は、いつもより低くて。
その意味を理解した瞬間、
身体がじわっと熱くなる。
心臓がどくんと跳ねて、
僕は思わず正直に言った。
「……僕も、今日は
とわさんと離れたくない」
僕は、とわさんの家に来た。
「おじゃましまーす」
家に上がると、ふわっととわさんの香りがする。
落ち着く、心地いい匂い。
(こんなにも安心できるなんて……
やっぱり、とわさんと僕は運命の番なのかもしれない)
荷物を置いて、シャワーを借りる。
とわさんがシャワーを浴びている間、
僕はそわそわして落ち着かなかった。
――これから起きることを想像して、
緊張していたのだ。
(付き合って半年……
ついに今日……)
とわさんと、ひとつになる。
そう思うと、胸がぎゅっと締めつけられる。
今までも家には遊びに来ていたけれど、
“そういうこと”は、まだしたことがなかった。
ガチャ、と
シャワーの扉が開く音がする。
その瞬間、
とわさんの香りとシャンプーの匂いが混ざって、
頭がくらっとした。
(……すごく、いい匂い。
あぁ……僕、今からこの人と……)
そう考えていると、
隣にとわさんが腰掛ける。
二人分の体重で、
ベッドがきしっと小さく音を立てた。
「……ひなた、大好きだよ」
「……先輩、僕も……愛してます」
額と額が、こつん、と触れる。
「……大丈夫?」
そう聞かれて、
僕は小さく頷いた。
次の瞬間――
唇に触れたのは、
とわさんの温かい唇だった。
⸻
ちゅんちゅん、と鳥のさえずりが聞こえる。
カーテンの隙間から、眩しい光が差し込んだ。
(……あぁ、もう朝か)
起き上がろうとした瞬間、
腰に鈍い痛みが走る。
一瞬理解できなかったけれど、
隣で眠るとわさんを見て、すぐ思い出した。
(……あ、僕たち……とうとう……)
昨夜のことを思い出すと、
顔が一気に熱くなる。
でも――
とわさんと、こんなにも深く繋がれたことが、
ただただ嬉しかった。
あの夜のことを思い出すたび、
今でも胸の奥が熱くなる。
この温かい気持ちを、
ずっと大切にしよう。
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