たとえ運命じゃなくても、僕は

mimi

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僕ととわさん、だいきとりさちゃんの4人で会場を後にした。

とわさんはずっと無言で、
だいきとりさちゃんは僕たちの様子を心配そうに見ている。

――だって。

今付き合っている恋人じゃなくて、
その恋人の双子の弟が運命の番だなんて。

どうして運命は、こんなにも残酷なんだろう。

一番愛している人が、
運命の番じゃなかった。

その事実に、僕は深く傷ついていた。

「……ひなた、今日はここで解散しよう。」

とわさんが静かに言った。

「だいきくん、りささん。今日は一日ありがとう。
気をつけて帰ってね。」

――今、離れちゃいけない。

そう強く思った。

「とわさん……!
今日、とわさんの家に……」

「ひなた、ごめん。
今日は一人にさせてくれ。」

「待って、とわさん……!」

背中に向かって叫ぶけど、
とわさんは振り返らなかった。

悪い夢であってほしい。

そう願うことしか、僕にはできなかった。

ーーーーー

とわさんと別れたあと、
だいきとりさちゃん、僕の三人で飲みに行くことになった。

本当はそのまま家に帰ろうと思っていたけど、
僕の心情を察した二人が声をかけてくれた。

……とはいえ、
楽しいはずの飲み会は完全にお通夜状態だった。

今日の出来事が重すぎる。

「……ひなた、マジで大丈夫か?
まさかkaiさんがひなたの運命の番で、
しかもとわさんの双子の弟なんてな……」

“かいさんが運命の番”

その事実を突きつけられるたび、
心臓がきゅっと締め付けられる。

気持ちはとわさんにあるのに、
身体はかいさんを求めてしまう。

ヒートで倒れた時――
かいさんの手でめちゃくちゃにしてほしい、
そんな邪な考えまで浮かんでしまった自分が怖い。

「……運命の番って、解消する方法ないのかな。」

「聞いたことないな。
そもそも運命って神様が決めたみたいなもんだろ?
解消とか無理なんじゃね?」

「……それか、
ひなたくんとかいさん、
どっちかが物理的に距離置くしかないよね。
抑制剤飲んでても、
近づいたら惹かれ合っちゃうんだと思う。」

「私はβだから分からないけど……」
と、りさちゃんが続ける。

「そうだな……
とりあえず物理的に近づかない方がいいよな。
ひなたからは近づかないだろうけど、
kaiさん“迎えに行く”って言ってたし……」

「……うん。
幸い、僕が通ってる大学とかは
まだバレてないと思う。」

「いやー、分かんねぇぞ?
あっちはずっと運命の番探してたんだろ?
簡単に逃がしてくれないと思うけどな。」

「……そっか……」

肩が重くなる。

とわさんからも、まだ連絡は来ない。

絶対、とわさんから離れたくない。

どうにかして――
かいさんに“番にはなれない”って
伝えなきゃいけない。
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