たとえ運命じゃなくても、僕は

mimi

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Finale

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運命の人へ


運命の人が現れた。
雨の日の匂いが、再び蘇った。

強く、強く、
自分のものにしたいと思った。

だが、愛の力には勝てなかった。
僕が、勝てなかったのだ。

負けたのは、二回目だ。

一回目は、
ヴァイオリンのコンクールで一位を取れなかった、あの雨の日。

二回目は、
運命の番に、振られた日。

兄ちゃんより先に、
僕の方が好きだった。

ひなたのこと。

あの匂いは、呪いのように今も残っている。
名前を知らなくても、
身体に刻まれていたんだ。

ひなたの存在が。

それでも――
運命の人の幸せを願うのも、
僕の役目だと思っている。

だから僕は、
二人の幸せを願って、日本を立つことにした。

この手紙が届く頃には、
もう日本にはいないだろう。

「さようなら、
世界でたった一人の、運命の人へ」

二人の幸せを、心から願って。
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