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留年の確定
自由登校となった教室の中は閑散としている。
成績順にクラス編成がされている訳ではなくこの国の貴族は最低1年間は通学が義務となっているため飛びぬけて出来る子の隣の席が毎回試験でビリかブービーという子の場合もある。
だが、赤点となると留年が決定するようなもの。ほとんどの子女が2年間という期間を学園で過ごすため3年目となると都合が悪い。
学園を成績不良で退学するよりはまだマシだが留年となれば机を並べて学習をした友人が先に社交界にデビューする。社交界は早めに経験をして、その経験を積み重ねる事で生き抜く術を身に纏っていくのだ。
初年度はどうしても先輩となる者達からの洗礼がある。
それを同期でスクラムを組んで跳ね返したり、上手く取り入ったりするのだが留年となると同じ年に卒業したものからは【顔見知りでしょう?頼みますよ】と丸投げをされるが、先輩となった過去の同級生は手心を加えてくれるはずがない。1人で矢面に立たねばならなくなる。
そんな話を同じクラスの女子生徒たちが話をしているのを小耳にしたシェリーだが焦っている素振りはない。先日までは焦りもあって必死に教科書に齧りついていたが今日は違う。
それはカインのティフェルとの婚約がなくなったからだ。
これで堂々と自分を迎えに来てくれる。そう信じて疑わないのだ。
まだ誤解をしているシェリーは2億でどんなドレスを何着作ろうかと物思いに耽る。
――やっぱり侯爵夫人になるんだから豪奢にしなくちゃね――
美術の成績もさほど良くはなかったが、ノートに書くべき数式よりもドレスを描きそこに宝石をここに入れればと付け加えていく。
出来上がればクリスマスイルミネーションの電飾を全身に巻いているのかと思うようなデザイン画が出来上がった。
当然、提出するノートなのでそのページは切り取らねばならない。
ビリリと切り取り、カバンに入れたところで講師が入室をしてくる。
「問題集の45ページは終わりましたか?」
気が付けば与えられた時間50分でデザインを考えていたので1問も解いていない。
書いて消してとした訳ではないのでノートも綺麗なままである。
「まぁ、何も書いていないじゃないの。何をしていたの」
「あの…朝から気分が悪くて。薬も飲んだのですが良くならなくて」
補習、追試はこのクラスでシェリーだけである。
なので何者かにノートを破られたという言い訳は出来なかった。
「具合が悪いのであれば仕方ありませんが、赤点がそれで消えるわけでもありません。この教科は赤点とします。14教科のうち2教科赤点があっても卒業は出来ますからそのうちの1つが数学という事ですね」
同じことは地理でも所作でも物理でも科学でもそれぞれの講師に告げられている。
講師たちは、自分の担当する教科だけなら仕方がないだろうとそれぞれが考えている。
複数赤点があるのなら留年をすれば良いだけなのだ。
これが男子生徒なのであればこの先、家を継ぐ、騎士になる、文官になるなどで食うに困る場合があるため男子生徒のいる学舎では講師が付きっ切りで教えたりもするが女子生徒は違う。
貴族の令嬢なので何処かに嫁ぐためさほどに学力を必要としないのである。
実際赤点切のラインも100点満点の15点。半分以上の問題が二択の選択式で点を落とす方が難しい問題ばかりなのである。
「赤点が全部で10教科かぁ…でも侯爵夫人になるから良いわよね」
背伸びをして筆記用具を片付けて教室を出る。
男子生徒のいる学舎に通じる廊下で毎日カインと待ち合わせをしているのである。
いつもと同じように待つのだがカインが来ることはなかった。
シェリーが試験を受けている間、子爵は退学の手続きをする為に事務室を訪れた。
「ローゲ子爵。退学は出来ませんよ。お嬢さんは留年です」
「いえ、遠くの領地に行くので学園には通えないんですよ」
「いやいや、遠くの領地から出て来て学園に通ってますよね?法で貴族の子女は最低1年は履修する必要があるんです。いいですか?赤点なしの成績若しくは赤点が2教科なら進級なり卒業になるんです。お嬢さんは留年。履修出来ていないので今年一年は通っていないという事と同じ意味を持つんですよ」
残念な事に決まりは決まりと事務方は子爵の意見を突っぱねる。
食い下がるが事務方もそれを許可する権限はない。決まりを守らねば自分が職を失うのだ。
「大丈夫ですよ。過去には8年留年して9年目で卒業した生徒もいます」
しかしその生徒は入学した年に結婚をした高位貴族の令嬢で連日の茶会や夜会に出席をせねばならず単位は初年度で全てを取ったが、出席日数を補うために9年間かかったというだけなのだった。
出席日数なのであれば時間数を加算してくれるが単位は違う。
無遅刻、無欠席でも赤点3つあれば進級も卒業も出来ない。
初年度の1年間で進級出来ていれば次の学年にあがる時に病気や留学で特例卒業をすれば良いのだ。
2学年になってしまえばそれも使えない。
ましてシェリーは最初から2学年目に編入をしたのだ。同じ年齢の子がいたほうがいいだろうという子爵の考えだったが裏目に出た。
もっとも、1学年目なら進級出来たかと言えばそれも微妙である事は間違いない。
「どうしてもというのであれば退学を学園長に問い合わせますが時間がかかりますよ。領地が遠いとの事ですが呼び出しのあった日から2日以内に学園に来られますか?」
子爵は留年しかないと腹を括り、学園の向かいにあるカフェで手紙を書いた。
何人かの親族に金を貸してもらうためである。
小さな子爵領も屋敷も全て売買する契約書にはサインをしているため金を借りる以外に方法がなかった。
やっと20通近く同じ文面を書いた便せんを封筒に入れて子爵は気が付いた。
手紙は出せば届く。しかし返事をもらおうにも今夜は安宿である。
そこも返事が来るまで泊まれるほどの資金はない。つまりは返事を受け取れないのだ。
仕方なく出そうと思っていた家を5家に絞る。比較的近距離にいる親類である。
安宿にいる間に何とか返事をもらえる可能性があった。
手紙を出すためにカフェを出ると肩を落とし学園から出てくるシェリーがいた。
どうしたと聞けば、いつも一緒に帰っていた友人が今日は休んでいるようだと答えた。
子爵はそれが侯爵家の嫡男なのだろうなと思ったが言葉にはせず、シェリーと並んで安宿まで歩いた。
「お父様、今日は宿に泊まるの?」
「あぁ、5日はここに泊る事になる。それから学園は留年だからもう1年頑張りなさい」
「でも、カイン様が迎えに来てくれるわ。結婚したら――」
「結婚をしてても学園は出なければならない。侯爵家の執務の傍らで何年かかっても1年の履修は必ず取っておかねばならないんだ」
子爵はもうカインとの結婚がどうのこうのというのは止めた。
出来るはずがないのであるが、それでシェリーがやる気になるのなら越したことはない。
鼻先に人参をぶら下げないと走らないだろうと思ったのだが――。
「侯爵夫人になるから使用人を代りに行かせればいいのね。どうせ顔なんか覚えてないでしょうしパーティなんかできっと忙しいもの。あ、そうだお父様、ダンスの教室に行きたいわ。ワルツとかもっとちゃんと踊れないと恥ずかしいでしょう?」
鼻先の人参はどうやら見向きもしなかったようだ。
コンコンとノックの音がする。宿屋なのに?と子爵は首を傾げた。
ドアを開けると宿屋の使用人が立っていた。
「ブリュンヘルト公爵家の方がロビーでお待ちになっておりますが?」
「私に?」
「えぇ。ローゲ子爵様ですよね?」
「そうだが…」
「では間違いないですね。ご案内しますのでどうぞ」
ローゲ子爵とて直接の面識はなくともブリュンヘルト公爵家の名前は知っている。
何だろうと思案をしたところで接点がまるでなかったのだ。思いつくような事もない。
宿屋の使用人の後をついてロビーに行くと初老だが眼光の鋭い男がいた。
ブリュンヘルト公爵家の執事はローゲ子爵に丁寧な礼をした。
「当家の当主が是非にと。明日14時にお迎えにあがりますがご予定は?」
「い、いえ…ありませんが…いったいどんな御用ですか」
「この度ローゲ子爵家のご令嬢シェリー様とペルデロ侯爵家ご子息との婚約が整う事となり、当家の当主が王太子殿下の名代を務める事と相成りました。そのご挨拶で御座います」
子爵は自分の脇腹を思い切り抓る。
――シェリーの妄想かと思っていたが…侯爵家は責任を取ってくれるのか――
だが、子爵はいいやと首を振った。ペルデロ侯爵家は恐ろしい額の負債を抱えたのだ。今朝だって人通りも多いというのに財布から札を抜き取っていた。
関わりになる事はさけねばならない。一族郎党6親等まで財産も奪われたと聞く。
だから侯爵はどこにも行くところがなく切羽詰まっていたのだ。
「申し訳ございませんが、何かの間違いかと。侯爵家と子爵家。絶対とは申しませんが身分が違いすぎます。おそらくは何処かで行き違いがあったのだと思います」
「では、王太子殿下、当家の当主が誑かされた…そう仰る?」
「いえ、そ、そうではないのですが…」
「ですが、先程のお言葉はそう解釈を出来るものだと思いますが?」
「あ、いえ…判りました。明日14時…14時ですね」
子爵は生きて来て今までにないほどの絶望を感じる。
だが、逃げたところで意味がない。金もなければ娘はおそらく言う事を聞かない。
今となっては今朝がた一足先に逃げていた元妻の行動が正解だったのだろうと思わざるを得なかった。
成績順にクラス編成がされている訳ではなくこの国の貴族は最低1年間は通学が義務となっているため飛びぬけて出来る子の隣の席が毎回試験でビリかブービーという子の場合もある。
だが、赤点となると留年が決定するようなもの。ほとんどの子女が2年間という期間を学園で過ごすため3年目となると都合が悪い。
学園を成績不良で退学するよりはまだマシだが留年となれば机を並べて学習をした友人が先に社交界にデビューする。社交界は早めに経験をして、その経験を積み重ねる事で生き抜く術を身に纏っていくのだ。
初年度はどうしても先輩となる者達からの洗礼がある。
それを同期でスクラムを組んで跳ね返したり、上手く取り入ったりするのだが留年となると同じ年に卒業したものからは【顔見知りでしょう?頼みますよ】と丸投げをされるが、先輩となった過去の同級生は手心を加えてくれるはずがない。1人で矢面に立たねばならなくなる。
そんな話を同じクラスの女子生徒たちが話をしているのを小耳にしたシェリーだが焦っている素振りはない。先日までは焦りもあって必死に教科書に齧りついていたが今日は違う。
それはカインのティフェルとの婚約がなくなったからだ。
これで堂々と自分を迎えに来てくれる。そう信じて疑わないのだ。
まだ誤解をしているシェリーは2億でどんなドレスを何着作ろうかと物思いに耽る。
――やっぱり侯爵夫人になるんだから豪奢にしなくちゃね――
美術の成績もさほど良くはなかったが、ノートに書くべき数式よりもドレスを描きそこに宝石をここに入れればと付け加えていく。
出来上がればクリスマスイルミネーションの電飾を全身に巻いているのかと思うようなデザイン画が出来上がった。
当然、提出するノートなのでそのページは切り取らねばならない。
ビリリと切り取り、カバンに入れたところで講師が入室をしてくる。
「問題集の45ページは終わりましたか?」
気が付けば与えられた時間50分でデザインを考えていたので1問も解いていない。
書いて消してとした訳ではないのでノートも綺麗なままである。
「まぁ、何も書いていないじゃないの。何をしていたの」
「あの…朝から気分が悪くて。薬も飲んだのですが良くならなくて」
補習、追試はこのクラスでシェリーだけである。
なので何者かにノートを破られたという言い訳は出来なかった。
「具合が悪いのであれば仕方ありませんが、赤点がそれで消えるわけでもありません。この教科は赤点とします。14教科のうち2教科赤点があっても卒業は出来ますからそのうちの1つが数学という事ですね」
同じことは地理でも所作でも物理でも科学でもそれぞれの講師に告げられている。
講師たちは、自分の担当する教科だけなら仕方がないだろうとそれぞれが考えている。
複数赤点があるのなら留年をすれば良いだけなのだ。
これが男子生徒なのであればこの先、家を継ぐ、騎士になる、文官になるなどで食うに困る場合があるため男子生徒のいる学舎では講師が付きっ切りで教えたりもするが女子生徒は違う。
貴族の令嬢なので何処かに嫁ぐためさほどに学力を必要としないのである。
実際赤点切のラインも100点満点の15点。半分以上の問題が二択の選択式で点を落とす方が難しい問題ばかりなのである。
「赤点が全部で10教科かぁ…でも侯爵夫人になるから良いわよね」
背伸びをして筆記用具を片付けて教室を出る。
男子生徒のいる学舎に通じる廊下で毎日カインと待ち合わせをしているのである。
いつもと同じように待つのだがカインが来ることはなかった。
シェリーが試験を受けている間、子爵は退学の手続きをする為に事務室を訪れた。
「ローゲ子爵。退学は出来ませんよ。お嬢さんは留年です」
「いえ、遠くの領地に行くので学園には通えないんですよ」
「いやいや、遠くの領地から出て来て学園に通ってますよね?法で貴族の子女は最低1年は履修する必要があるんです。いいですか?赤点なしの成績若しくは赤点が2教科なら進級なり卒業になるんです。お嬢さんは留年。履修出来ていないので今年一年は通っていないという事と同じ意味を持つんですよ」
残念な事に決まりは決まりと事務方は子爵の意見を突っぱねる。
食い下がるが事務方もそれを許可する権限はない。決まりを守らねば自分が職を失うのだ。
「大丈夫ですよ。過去には8年留年して9年目で卒業した生徒もいます」
しかしその生徒は入学した年に結婚をした高位貴族の令嬢で連日の茶会や夜会に出席をせねばならず単位は初年度で全てを取ったが、出席日数を補うために9年間かかったというだけなのだった。
出席日数なのであれば時間数を加算してくれるが単位は違う。
無遅刻、無欠席でも赤点3つあれば進級も卒業も出来ない。
初年度の1年間で進級出来ていれば次の学年にあがる時に病気や留学で特例卒業をすれば良いのだ。
2学年になってしまえばそれも使えない。
ましてシェリーは最初から2学年目に編入をしたのだ。同じ年齢の子がいたほうがいいだろうという子爵の考えだったが裏目に出た。
もっとも、1学年目なら進級出来たかと言えばそれも微妙である事は間違いない。
「どうしてもというのであれば退学を学園長に問い合わせますが時間がかかりますよ。領地が遠いとの事ですが呼び出しのあった日から2日以内に学園に来られますか?」
子爵は留年しかないと腹を括り、学園の向かいにあるカフェで手紙を書いた。
何人かの親族に金を貸してもらうためである。
小さな子爵領も屋敷も全て売買する契約書にはサインをしているため金を借りる以外に方法がなかった。
やっと20通近く同じ文面を書いた便せんを封筒に入れて子爵は気が付いた。
手紙は出せば届く。しかし返事をもらおうにも今夜は安宿である。
そこも返事が来るまで泊まれるほどの資金はない。つまりは返事を受け取れないのだ。
仕方なく出そうと思っていた家を5家に絞る。比較的近距離にいる親類である。
安宿にいる間に何とか返事をもらえる可能性があった。
手紙を出すためにカフェを出ると肩を落とし学園から出てくるシェリーがいた。
どうしたと聞けば、いつも一緒に帰っていた友人が今日は休んでいるようだと答えた。
子爵はそれが侯爵家の嫡男なのだろうなと思ったが言葉にはせず、シェリーと並んで安宿まで歩いた。
「お父様、今日は宿に泊まるの?」
「あぁ、5日はここに泊る事になる。それから学園は留年だからもう1年頑張りなさい」
「でも、カイン様が迎えに来てくれるわ。結婚したら――」
「結婚をしてても学園は出なければならない。侯爵家の執務の傍らで何年かかっても1年の履修は必ず取っておかねばならないんだ」
子爵はもうカインとの結婚がどうのこうのというのは止めた。
出来るはずがないのであるが、それでシェリーがやる気になるのなら越したことはない。
鼻先に人参をぶら下げないと走らないだろうと思ったのだが――。
「侯爵夫人になるから使用人を代りに行かせればいいのね。どうせ顔なんか覚えてないでしょうしパーティなんかできっと忙しいもの。あ、そうだお父様、ダンスの教室に行きたいわ。ワルツとかもっとちゃんと踊れないと恥ずかしいでしょう?」
鼻先の人参はどうやら見向きもしなかったようだ。
コンコンとノックの音がする。宿屋なのに?と子爵は首を傾げた。
ドアを開けると宿屋の使用人が立っていた。
「ブリュンヘルト公爵家の方がロビーでお待ちになっておりますが?」
「私に?」
「えぇ。ローゲ子爵様ですよね?」
「そうだが…」
「では間違いないですね。ご案内しますのでどうぞ」
ローゲ子爵とて直接の面識はなくともブリュンヘルト公爵家の名前は知っている。
何だろうと思案をしたところで接点がまるでなかったのだ。思いつくような事もない。
宿屋の使用人の後をついてロビーに行くと初老だが眼光の鋭い男がいた。
ブリュンヘルト公爵家の執事はローゲ子爵に丁寧な礼をした。
「当家の当主が是非にと。明日14時にお迎えにあがりますがご予定は?」
「い、いえ…ありませんが…いったいどんな御用ですか」
「この度ローゲ子爵家のご令嬢シェリー様とペルデロ侯爵家ご子息との婚約が整う事となり、当家の当主が王太子殿下の名代を務める事と相成りました。そのご挨拶で御座います」
子爵は自分の脇腹を思い切り抓る。
――シェリーの妄想かと思っていたが…侯爵家は責任を取ってくれるのか――
だが、子爵はいいやと首を振った。ペルデロ侯爵家は恐ろしい額の負債を抱えたのだ。今朝だって人通りも多いというのに財布から札を抜き取っていた。
関わりになる事はさけねばならない。一族郎党6親等まで財産も奪われたと聞く。
だから侯爵はどこにも行くところがなく切羽詰まっていたのだ。
「申し訳ございませんが、何かの間違いかと。侯爵家と子爵家。絶対とは申しませんが身分が違いすぎます。おそらくは何処かで行き違いがあったのだと思います」
「では、王太子殿下、当家の当主が誑かされた…そう仰る?」
「いえ、そ、そうではないのですが…」
「ですが、先程のお言葉はそう解釈を出来るものだと思いますが?」
「あ、いえ…判りました。明日14時…14時ですね」
子爵は生きて来て今までにないほどの絶望を感じる。
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