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第11話 嫌よ嫌、嫌、子供じゃないのよっ!
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「アララ~本当に出て行っちゃいました」
文句だけを言うのなら邪魔だし、説明ならスティルから聞けばいいので問題はないが本当に出て行くとはリサも思わなかった。
部屋を出て行ったレンダールを追いかけもしないスティルたちに問うと「放っておきましょう」と言われてしまったリサは「いいのかな?」と思いつつも予定が大幅に変わってしまったため軌道修正を余儀なくされた。
「うーん。侯爵夫人は適当って言うと変ですけど、ガッツリ役目を果たす必要は無くなったんですよね」
「はい。そうなります。申し訳ございません」
「スティル様が謝る事ではないと思うんですケド」
「そう言って頂けると。本当に困ったものです」
項垂れるスティル。
きっとレンダールの世話をずっとして来たんだろうな~
血は繋がってないし主従関係にはあるけど、子供のように思ってたんだろうな~
そう思うとレンダールよりもスティルに同情したくなってくるが同時に思う。
――いい歳した大人が嫌だ、嫌だ?周囲を困らせる子供かよ!!――
使用人に罪はない。
リサはグッと拳を握ってガッツポーズ。
「元気出しましょう!私も出来ることがあればお手伝いします!」
「奥様…」
「その奥様って言うのは堅苦しいので、リサ!と呼んでください。あとは…対外的にはレンタル奥様であることは気付かれてはいけないと思うので、講師の方から講義は受けますね」
「宜しいのですか?」
「宜しいも何も。突然キャンセルになったら講師の方も困るでしょう?ウチもね~困ったんですよ。見積もりに行って ”これは!” って品を引き取りの当日に他に頼んだからとか、やっぱり手元に置いときたいとか言われちゃうと。だって引き取りに行くのに他の予定を調整して時間作ったりしてましたし。なので講義は予定通りで!」
そしてリサはスティルやベリー兄姉妹に「他の方にもありのままを伝えて。但し他言無用で」と指示を出した。
「本当の侯爵夫人ではないんですけど、レンタル中は精一杯頑張ります!外から見て ”おやぁ?” って見破られないようにするには皆さんの協力も必要ですからね。手始めになんでもかんでも申し訳ございませんって謝るのは止めましょう」
「そうですね。解りました。リサ様の指示に従いましょう」
「では早速レンタル奥様として仕事をしたいんですが、侯爵家では食事はどうされていますか?」
「食事?旦那様の?」
「違いますよ。皆さんの食事です」
スティルたちは顔を見合わせて何故そんな事を聞くのだ?とリサに向かって首を傾げた。
「使用人の食事は旦那様にお出しする食事の毒味も兼ねて賄いで出しておりますが?」
――ふぉぉぉ。毒味。デンジャーな響きだわ――
リサとしてはあんなつっけんどんな態度のレンダールと2人で食事なんてしたくない。
美味しいものを美味しく食べたいのに目の前にフキハラ男がいたら味も半減してしまうのは目に見えている。
なら楽しく皆で食べられればいいなと導きだした答えが使用人と一緒に食べればいい!!毒味を兼ねるとなれば長年粗食で培ってきた特技が発揮できるのでは?!と喜んだ。
皆と一緒に食事も出来て一石二鳥じゃないか!
目が輝いた。
「じゃぁ、私も毒味に参加します!」
「そんな!奥様の食す食事でもあるんですよ?その毒味だなんて!」
「いいんです。こう見えて ”枯れすすき雑食系” ですから大抵のものは食べられます!」
<< 枯れすすき雑食系?! >>
「えぇ‥オヤツ代わりにニラ炒めを食べようと間違って水仙を食べた時は死ぬかと思いましたが見事復活!傷んでるな~と思ったけど行っちゃえ!と鮮度の落ちた魚の煮つけを完食し本当に逝くかと悶えた事もあります」
「壮絶な食生活だったんですね」
「えぇ!しかぁし!!乗り越えてきました。今では野に自生する草もキノコも口に入れた瞬間に危険度を察知できるようにもなったんです。火を通したから大丈夫なんて戯言ッ!レンタル奥様の初陣は毒味!!見事期待に応えてみせますわ」
ストロは思った。
野に自生する草なんて侯爵家で出されることは先ずないんだけどな。と。
文句だけを言うのなら邪魔だし、説明ならスティルから聞けばいいので問題はないが本当に出て行くとはリサも思わなかった。
部屋を出て行ったレンダールを追いかけもしないスティルたちに問うと「放っておきましょう」と言われてしまったリサは「いいのかな?」と思いつつも予定が大幅に変わってしまったため軌道修正を余儀なくされた。
「うーん。侯爵夫人は適当って言うと変ですけど、ガッツリ役目を果たす必要は無くなったんですよね」
「はい。そうなります。申し訳ございません」
「スティル様が謝る事ではないと思うんですケド」
「そう言って頂けると。本当に困ったものです」
項垂れるスティル。
きっとレンダールの世話をずっとして来たんだろうな~
血は繋がってないし主従関係にはあるけど、子供のように思ってたんだろうな~
そう思うとレンダールよりもスティルに同情したくなってくるが同時に思う。
――いい歳した大人が嫌だ、嫌だ?周囲を困らせる子供かよ!!――
使用人に罪はない。
リサはグッと拳を握ってガッツポーズ。
「元気出しましょう!私も出来ることがあればお手伝いします!」
「奥様…」
「その奥様って言うのは堅苦しいので、リサ!と呼んでください。あとは…対外的にはレンタル奥様であることは気付かれてはいけないと思うので、講師の方から講義は受けますね」
「宜しいのですか?」
「宜しいも何も。突然キャンセルになったら講師の方も困るでしょう?ウチもね~困ったんですよ。見積もりに行って ”これは!” って品を引き取りの当日に他に頼んだからとか、やっぱり手元に置いときたいとか言われちゃうと。だって引き取りに行くのに他の予定を調整して時間作ったりしてましたし。なので講義は予定通りで!」
そしてリサはスティルやベリー兄姉妹に「他の方にもありのままを伝えて。但し他言無用で」と指示を出した。
「本当の侯爵夫人ではないんですけど、レンタル中は精一杯頑張ります!外から見て ”おやぁ?” って見破られないようにするには皆さんの協力も必要ですからね。手始めになんでもかんでも申し訳ございませんって謝るのは止めましょう」
「そうですね。解りました。リサ様の指示に従いましょう」
「では早速レンタル奥様として仕事をしたいんですが、侯爵家では食事はどうされていますか?」
「食事?旦那様の?」
「違いますよ。皆さんの食事です」
スティルたちは顔を見合わせて何故そんな事を聞くのだ?とリサに向かって首を傾げた。
「使用人の食事は旦那様にお出しする食事の毒味も兼ねて賄いで出しておりますが?」
――ふぉぉぉ。毒味。デンジャーな響きだわ――
リサとしてはあんなつっけんどんな態度のレンダールと2人で食事なんてしたくない。
美味しいものを美味しく食べたいのに目の前にフキハラ男がいたら味も半減してしまうのは目に見えている。
なら楽しく皆で食べられればいいなと導きだした答えが使用人と一緒に食べればいい!!毒味を兼ねるとなれば長年粗食で培ってきた特技が発揮できるのでは?!と喜んだ。
皆と一緒に食事も出来て一石二鳥じゃないか!
目が輝いた。
「じゃぁ、私も毒味に参加します!」
「そんな!奥様の食す食事でもあるんですよ?その毒味だなんて!」
「いいんです。こう見えて ”枯れすすき雑食系” ですから大抵のものは食べられます!」
<< 枯れすすき雑食系?! >>
「えぇ‥オヤツ代わりにニラ炒めを食べようと間違って水仙を食べた時は死ぬかと思いましたが見事復活!傷んでるな~と思ったけど行っちゃえ!と鮮度の落ちた魚の煮つけを完食し本当に逝くかと悶えた事もあります」
「壮絶な食生活だったんですね」
「えぇ!しかぁし!!乗り越えてきました。今では野に自生する草もキノコも口に入れた瞬間に危険度を察知できるようにもなったんです。火を通したから大丈夫なんて戯言ッ!レンタル奥様の初陣は毒味!!見事期待に応えてみせますわ」
ストロは思った。
野に自生する草なんて侯爵家で出されることは先ずないんだけどな。と。
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