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衝撃の再会にお嬢さまは気絶する
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サラサラの黒髪を風になびかせローゼに向かって走り寄る男性。それはレイ君。
並んで茫然自失のローゼの前に来ると満面の笑みです。
おっと、レイ君の周りに暖気が!ポカポカとした幸せを感じるような温かさです。
「久しぶりですね。ローゼ嬢」
「アゥアゥ‥‥グッズが…ジャケットが‥‥」
「良かったらお昼でもご一緒しませんか。ほら、向こうのベンチででも」
「あぁぁ‥‥ジャケットが…前日からなんて…」
「どうしたんです?あれ?僕のこと・・・覚えてない??」
ジャケットが…と虚ろな目でブツブツ呟くご令嬢の隣で満面の笑みでご令嬢をナンパするイケメン。
ローゼの近くに並んでいる年配の方々は「青春だねぇ」と見守っていますよ。
ゆっくりとレイ君の方に顔を向けるローゼ。
「あぁ…レイ君だ…聞いてよぉ…うぅぅ~」
小さい声で縋るような仕草のローゼにレイ君、心臓が飛び跳ねてますね
「覚えてくれてたんだね。良かった」
「覚えてるもなにも‥‥うぅぅ~」
「あぁ、どうしたんだい?僕で良かったら話を聞くよ?」
「うわぁぁぁん!!昨日から並んでるなんて知らなかったのぉぉ」
突然また空に向かって咆哮を始めるローゼ。どうしようと慌てるレイ君。
おや?ローゼの2人前に並んでいるオジサン、両手で自分の肩を抱くような仕草をしてますね。
おまけに口パクで何かを言ってます。
オジサンの口の動きに合わせてみましょう
「だ・き・し・め・ろ!」
ハッとするレイ君。ローゼをギュっと抱きしめます。
レイ君の広い胸でうわぁぁんと泣くローゼの髪を優しく撫でていますよ。
「いいわねぇ・若いって」
「そうねぇ。女の子の夢ねぇ…それにイケメン君じゃない」
「旦那も若がえってくれないかしら」
「無理よ。若返ってもイケメンになるわけじゃないもの。オホホ」
抱きしめたはいいものの、周りのほのぼのとした実況中継に思わず我に返るレイ君。
「あ、あの…向こうへ行こうか?」
その声にバっと顔をあげるローゼ。
「何を言ってますの!85番!こうなったらシューマイ食べてグッズ会場に乗り込みますわ!」
「え?何?グッズ??」
「そうですわ!何が何でも手に入れないと!」
「ダメだ!それは許可できない!!」
これ以上何も言わせない!とばかりに更にきつくローゼを胸に抱いているレイ君。
フゴッ!フゴ!っとローゼ暴れております。多分息が出来ないんだと思われます。
しかし、女性経験どころかエスコートすらした事がないレイ君気が付きません!!
バタバタと体を動かそうとして、背中をタップするローゼをまたまたギューっと抱きしめます。
「嫌だ。もう君に会えない時間を過ごすのは!!」
「ンゴッ!!ふごっ!!」
「僕以外の男の物なんて!絶対にダメだ!欲しいものは僕が買ってあげる!」
「フォゴォォ!フゴォォ!」
って・・・あれ?ローゼ動かなくなっちゃったけど??
「あれ?ローゼ嬢??ローゼ嬢??」
ふにゃふにゃになったローゼの肩をゆするレイ君におじさん達が言います。
「兄ちゃん、気持ちはわかるが加減はしたほうがいいぞ」
「そうよ?あんまり力入れるから気絶しちゃってるわよ?」
「向こうで休ませてやれよ。シューマイは買っといてやるから」
やはりエール領の皆さん、優しいですね
並んで茫然自失のローゼの前に来ると満面の笑みです。
おっと、レイ君の周りに暖気が!ポカポカとした幸せを感じるような温かさです。
「久しぶりですね。ローゼ嬢」
「アゥアゥ‥‥グッズが…ジャケットが‥‥」
「良かったらお昼でもご一緒しませんか。ほら、向こうのベンチででも」
「あぁぁ‥‥ジャケットが…前日からなんて…」
「どうしたんです?あれ?僕のこと・・・覚えてない??」
ジャケットが…と虚ろな目でブツブツ呟くご令嬢の隣で満面の笑みでご令嬢をナンパするイケメン。
ローゼの近くに並んでいる年配の方々は「青春だねぇ」と見守っていますよ。
ゆっくりとレイ君の方に顔を向けるローゼ。
「あぁ…レイ君だ…聞いてよぉ…うぅぅ~」
小さい声で縋るような仕草のローゼにレイ君、心臓が飛び跳ねてますね
「覚えてくれてたんだね。良かった」
「覚えてるもなにも‥‥うぅぅ~」
「あぁ、どうしたんだい?僕で良かったら話を聞くよ?」
「うわぁぁぁん!!昨日から並んでるなんて知らなかったのぉぉ」
突然また空に向かって咆哮を始めるローゼ。どうしようと慌てるレイ君。
おや?ローゼの2人前に並んでいるオジサン、両手で自分の肩を抱くような仕草をしてますね。
おまけに口パクで何かを言ってます。
オジサンの口の動きに合わせてみましょう
「だ・き・し・め・ろ!」
ハッとするレイ君。ローゼをギュっと抱きしめます。
レイ君の広い胸でうわぁぁんと泣くローゼの髪を優しく撫でていますよ。
「いいわねぇ・若いって」
「そうねぇ。女の子の夢ねぇ…それにイケメン君じゃない」
「旦那も若がえってくれないかしら」
「無理よ。若返ってもイケメンになるわけじゃないもの。オホホ」
抱きしめたはいいものの、周りのほのぼのとした実況中継に思わず我に返るレイ君。
「あ、あの…向こうへ行こうか?」
その声にバっと顔をあげるローゼ。
「何を言ってますの!85番!こうなったらシューマイ食べてグッズ会場に乗り込みますわ!」
「え?何?グッズ??」
「そうですわ!何が何でも手に入れないと!」
「ダメだ!それは許可できない!!」
これ以上何も言わせない!とばかりに更にきつくローゼを胸に抱いているレイ君。
フゴッ!フゴ!っとローゼ暴れております。多分息が出来ないんだと思われます。
しかし、女性経験どころかエスコートすらした事がないレイ君気が付きません!!
バタバタと体を動かそうとして、背中をタップするローゼをまたまたギューっと抱きしめます。
「嫌だ。もう君に会えない時間を過ごすのは!!」
「ンゴッ!!ふごっ!!」
「僕以外の男の物なんて!絶対にダメだ!欲しいものは僕が買ってあげる!」
「フォゴォォ!フゴォォ!」
って・・・あれ?ローゼ動かなくなっちゃったけど??
「あれ?ローゼ嬢??ローゼ嬢??」
ふにゃふにゃになったローゼの肩をゆするレイ君におじさん達が言います。
「兄ちゃん、気持ちはわかるが加減はしたほうがいいぞ」
「そうよ?あんまり力入れるから気絶しちゃってるわよ?」
「向こうで休ませてやれよ。シューマイは買っといてやるから」
やはりエール領の皆さん、優しいですね
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