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愛馬はポニー
教会を後にする数台の馬車。先頭を走るのはフェリックスの馬車ですが誰も乗っていませんね。
その後ろはフェリックスの叔父の馬車、続いて叔母の馬車。
少し遅れてトルシア伯爵家の馬車です。
あれ?フェリックスは?というと、すでに一人侯爵邸について門の前で仁王立ちしております。
その手には愛馬の手綱が握られていますね。
フェリックスの馬は他の馬よりもかなり脚も太くて大きな馬です。
通常は競走馬ほどではないですがスラリとしたシルエットの馬に騎士は騎乗しますが、なんせフェリックスは体が大きいのもありますが、敵と対峙した時に我先にと乗り込む血気盛んな騎士なのです。
自分の納得できる馬を探しまわっていた時に、ふらりと立ち寄った【ドーカイホー】という街で大きな荷馬車を引くこの馬を見つけます。
「この馬を譲ってくれないか!」
フェリックスは頼み込んで、通常の荷馬車を引く馬4頭とこの大きな馬を交換してもらいました。
体重はおよそ1トン、どっしりとした太い足は短いですがとても力持ち。ばん馬と呼ばれる馬です。
名前を【ポニー】とつけて大変に可愛がっております。ちなみにオスです。
侯爵邸に移動するため馬車に乗りこもうとする御一行のすぐ横でトルシア伯爵家を満面の笑みで待っているフェリックス。
馬車に乗りこもうとするオパールの元に駆け寄ってきます。
オパールの前に立つ大きな黒い影はフェリックス。
思わず一家で見上げております。
あ、勿論股間部分にあて布で応急処理を施しております。
凶器はもう隠されております。
「あ、あのオパール…」
「キェェッ!(ドゴッ!!)」
言いかけた所に猛ダッシュしてくる義叔母。まるで静止画をみているかのような飛び蹴りが決まります。
「オホホホ。ごめんなさいね。直ぐに片づけますわ。ホホホ」
ギュゥっと後ろ足で倒れたフェニックスの背中を踏みつけております。
さらに、踏み台に乗るかのように叔母は何の違和感もなくフェリックスの背中に立っています。
「さぁ、乗り込んでくださいまし。オホホホホ」
申し訳なさそうに叔父たちが冷や汗をハンカチで押さえながら
「ここはわたくし達にお任せください。早く馬車に!」
驚きつつも馬車に一家が乗り込んだのを確認すると叔父、叔母たちがフェリックスを囲います。
「何をするんだ!オパールと一緒に帰ろうと思ったのに!」
「お前はどこまでおバカなのです!侯爵邸に入り、伯爵様からきちんと挨拶を受け!それからです!」
「ええっ?そんな馬鹿な!」
「どうでもいい!お前が先に屋敷に戻り、出迎えるんだ!!夫として屋敷に妻を迎え入れる準備をするんだ!」
「そ、そうなのか‥‥初めてだから知らなかった…だが!」
「だが?まだそんな疑問符を口にしてっ!結婚式の当事者など何度も経験があればわたくし達、誰も苦労はしません!」
「もし、馬車が襲われたらどうする?俺がオパールを守らねば誰が守るんだ!!」
叔母はもっていた扇で思いっきりフェリックスの頭をパチコーン!!
「その馬車を襲いそうなのがリック!貴方です!だいたいです!貴方の妻になってくれるなど天然記念物指定された上に、国宝認定されてもおかしくないのですよッ!!そんな貴重な全宇宙の重荷を背負ってくれるオパールちゃんにこれ以上の無体は許しませんっ!!」
「リック。この先に見えるアレはなんです」
「アレ?決まってるじゃないか。俺の屋敷だ」
「わかっているではありませんか。歩いて5分、馬車なら2分で着くこの距離!おまけに貴方を襲おうなんて命知らずがどこにいるというのです!」
「叔母上!オパールと離れろと?俺に死ねというのか!!」
「惚気るのは大変結構。ですがオパールちゃんと会ったのはほんの2時間も前!リック!貴方はそれまで27年と10か月11日!お一人様だったでしょうが!!」
再度、扇でペチリと叩かれるフェリックス。
チラリとオパールの乗った馬車を見ると扉越しに見えるオパール。
耳元で義叔母が囁きます。
「可愛いわねぇ…あと1つ、2つ挨拶で貴方の奥さんになってくれるのねぇ…」
さらに耳元で叔母が囁きます。
「屋敷に初めて足を踏み入れる妻を迎えれる夫……夫婦として歩めるのねぇ…」
バっと叔父夫婦、叔母夫婦に礼をすると、ばん馬の愛馬ポニーに跨り屋敷に走らせます。
「はぁ‥‥騎士は惚れると面倒というけれど…」
「ここまで面倒だとは思いませんでしたわ」
馬車に乗りこむ叔父夫婦、叔母夫婦。そして冒頭の並びですぐそこに見える侯爵邸に向かって馬車を走らせるのでした。
その後ろはフェリックスの叔父の馬車、続いて叔母の馬車。
少し遅れてトルシア伯爵家の馬車です。
あれ?フェリックスは?というと、すでに一人侯爵邸について門の前で仁王立ちしております。
その手には愛馬の手綱が握られていますね。
フェリックスの馬は他の馬よりもかなり脚も太くて大きな馬です。
通常は競走馬ほどではないですがスラリとしたシルエットの馬に騎士は騎乗しますが、なんせフェリックスは体が大きいのもありますが、敵と対峙した時に我先にと乗り込む血気盛んな騎士なのです。
自分の納得できる馬を探しまわっていた時に、ふらりと立ち寄った【ドーカイホー】という街で大きな荷馬車を引くこの馬を見つけます。
「この馬を譲ってくれないか!」
フェリックスは頼み込んで、通常の荷馬車を引く馬4頭とこの大きな馬を交換してもらいました。
体重はおよそ1トン、どっしりとした太い足は短いですがとても力持ち。ばん馬と呼ばれる馬です。
名前を【ポニー】とつけて大変に可愛がっております。ちなみにオスです。
侯爵邸に移動するため馬車に乗りこもうとする御一行のすぐ横でトルシア伯爵家を満面の笑みで待っているフェリックス。
馬車に乗りこもうとするオパールの元に駆け寄ってきます。
オパールの前に立つ大きな黒い影はフェリックス。
思わず一家で見上げております。
あ、勿論股間部分にあて布で応急処理を施しております。
凶器はもう隠されております。
「あ、あのオパール…」
「キェェッ!(ドゴッ!!)」
言いかけた所に猛ダッシュしてくる義叔母。まるで静止画をみているかのような飛び蹴りが決まります。
「オホホホ。ごめんなさいね。直ぐに片づけますわ。ホホホ」
ギュゥっと後ろ足で倒れたフェニックスの背中を踏みつけております。
さらに、踏み台に乗るかのように叔母は何の違和感もなくフェリックスの背中に立っています。
「さぁ、乗り込んでくださいまし。オホホホホ」
申し訳なさそうに叔父たちが冷や汗をハンカチで押さえながら
「ここはわたくし達にお任せください。早く馬車に!」
驚きつつも馬車に一家が乗り込んだのを確認すると叔父、叔母たちがフェリックスを囲います。
「何をするんだ!オパールと一緒に帰ろうと思ったのに!」
「お前はどこまでおバカなのです!侯爵邸に入り、伯爵様からきちんと挨拶を受け!それからです!」
「ええっ?そんな馬鹿な!」
「どうでもいい!お前が先に屋敷に戻り、出迎えるんだ!!夫として屋敷に妻を迎え入れる準備をするんだ!」
「そ、そうなのか‥‥初めてだから知らなかった…だが!」
「だが?まだそんな疑問符を口にしてっ!結婚式の当事者など何度も経験があればわたくし達、誰も苦労はしません!」
「もし、馬車が襲われたらどうする?俺がオパールを守らねば誰が守るんだ!!」
叔母はもっていた扇で思いっきりフェリックスの頭をパチコーン!!
「その馬車を襲いそうなのがリック!貴方です!だいたいです!貴方の妻になってくれるなど天然記念物指定された上に、国宝認定されてもおかしくないのですよッ!!そんな貴重な全宇宙の重荷を背負ってくれるオパールちゃんにこれ以上の無体は許しませんっ!!」
「リック。この先に見えるアレはなんです」
「アレ?決まってるじゃないか。俺の屋敷だ」
「わかっているではありませんか。歩いて5分、馬車なら2分で着くこの距離!おまけに貴方を襲おうなんて命知らずがどこにいるというのです!」
「叔母上!オパールと離れろと?俺に死ねというのか!!」
「惚気るのは大変結構。ですがオパールちゃんと会ったのはほんの2時間も前!リック!貴方はそれまで27年と10か月11日!お一人様だったでしょうが!!」
再度、扇でペチリと叩かれるフェリックス。
チラリとオパールの乗った馬車を見ると扉越しに見えるオパール。
耳元で義叔母が囁きます。
「可愛いわねぇ…あと1つ、2つ挨拶で貴方の奥さんになってくれるのねぇ…」
さらに耳元で叔母が囁きます。
「屋敷に初めて足を踏み入れる妻を迎えれる夫……夫婦として歩めるのねぇ…」
バっと叔父夫婦、叔母夫婦に礼をすると、ばん馬の愛馬ポニーに跨り屋敷に走らせます。
「はぁ‥‥騎士は惚れると面倒というけれど…」
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