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王妃の覚悟
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「では、国王陛下、前にどうぞ」
項垂れたまま動かない国王に王妃が立ち上がった。
立ったままで手をあげ議長に国王の代わりに立つと宣言をし、答弁台に向かった。
ちらりと国王を見下ろしたが、動かない夫に心で溜息を吐いたその時…。
「きゃぁっ!」
「おいっ!どういうつもりだ!何を言うつもりだ!」
前を通り過ぎようとした王妃を後ろから羽交い絞めにして腕で首を締めあげた。
国王の腕に王妃の爪がギリギリと食い込み、数名の官吏が国王を引き剥がそうとする。
貴族議員席からは第一、第二騎士団の団長、副団長を務める貴族が柵を乗り越えて国王の腕を力の限り捻りあげてようやく王妃は咳き込みながらも逃れられた。
「その女は嘘つきだ!女はみんな嘘つきなんだ!大人しいふりをして近づいて!この女狐ッ!」
「陛下っ」
「放せっ!その女の言う事など信用をしてはならん!妃教育でも毎回しんがりで出来の悪かった女だ!私に召し上げられなかったらただの穀潰しだ!生き残るためなら魂も悪魔に売る女だ!放せっ!私ではないっ押さえるのはその女だ!」
喉を押さえ、ハァハァと苦しい息をしながらも王妃は助けを借りて立ち上がると、一度よろめいたが国王の元に歩み寄り、【パンッ】っとその顔面に扇を叩きこんだ。
「出来が悪くて申し訳ございませんでした。ですが!悪魔売るような魂は持ち合わせておりません。この命は意に添わぬ婚姻をした日から民に捧げたのですッ」
「意に添わぬ…何をバカな!妃だぞ?王妃だぞ?散々に贅沢をしてきたお前如きが何を言うか!」
「言わせて頂きます。貴方の行いは全て間違いなのです。わたくしを妃にした事も!イデオットの育成も!民に対する行いも!貴方の尻拭いをどれだけの臣下が、どんな思いでやってきたかも知らぬ分際で国の長を名乗る恥を知りなさいませッ」
鼻血をたらりと垂らした国王は、もう一度王妃が扇を振り下ろすの見て固く目を閉じた。
しかし、痛みは襲ってこない。薄く目を開ける。拳1つ分を開けて扇は止まっていた。
「この扇は輿入れの時に父が持たせてくれたもの。一発目で曲がってしまいましたがわたくしは生涯この扇を手放さず戒めとします。二発目で貴方は目を閉じた。知っていますか?王妃教育は目の前に剣が振り下ろされても目を閉じると鞭で打たれるのですよ?お前如きと言われたわたくしは閉じる事が出来ません。しないのではなく出来ないのです。目を閉じれば最後の盾には成り得ないと教育されたのです。だけど貴方は閉じた。この失望感も貴方はわからないでしょうね」
王妃は指から指輪を抜き、頭に乗せたティアラを髪が乱れるのも厭わず取り払った。
国王の目の前に2つをポンと放り投げる。1つ、2つと跳ねたティアラは逆向きに転がり、指輪は椅子の下に転がっていった。
「王妃教育を受ければ、離縁も出来ずわたくしは毒杯を賜るのみ。王家に嫁ぐという重さすらも理解をしていない者に仕える臣下の心労は如何ほどか。爵位の低い卑しい王妃でも間者の一人や二人養っております。蜂の一刺しは出来ましてよ?」
今度こそ動かなくなった国王の前を王妃は通り過ぎ、先ずは議員や、その後方の庶民に深く、長く頭を下げた。ティアラを取り払い乱れた髪はピンが外れて髪がさらりと腰まで落ちた。
あげた顔は微笑んでいて、ゆっくりと議長のほうに体を回した。
「議長、この場に立つことを許可頂きありがとうございます。王妃として最後の仕事を致します。よろしいでしょうか」
「妃殿下‥‥どうぞ…」
「先程メングローザ公爵が仰った事は事実。その他にまだ公になっていない事が御座います。どうされるか議会、そして国全体でご判断を頂きたく存じます」
「妃殿下…なんでしょうか」
「書面には後日まとめた物を提出するようにいたしますが、丁度よい機会ですし口頭でお知らせをしておきます。第三王女とベルン国の王子との婚約を陛下は結んだのですが、この婚約は同時に国土の10%。ベルン国に接するセン湖の漁業権、湖水の分水権もベルン国に付与するものとしております」
「なんと‥‥」
「待ってください!!当家はセン湖を含んだ領地を管理、管轄していますがそんな話は聞いていない!」
議員席から一人の貴族議員が大声をあげた。
領の収入の6割は湖で獲れる魚の漁獲量で占められていて、水については先ごろ自費で水路を設置し領内の田畑に分配するようにしたばかりである。寝耳に水だと身を乗り出した。
「ご存じないのは無理もありません。この国で知る者は国王1人ですから」
「そんなバカな!王家と言えど領主である貴族の了承もなしに?!あり得ません」
「あり得たのです。皆様もご存じのように恥ずかしながらイデオットは非常に問題のある王子です。矯正できなかったわたくしの責任は重いと感じております。そのイデオットがメングローザ公爵令嬢と婚約を結んでいる時でございましたが、陛下はメングローザ公爵令嬢でもイデオットの愚行を押さえるのは長くて5年と判断されておられました。その5年の間に第三王女はベルン国の成人年齢18歳になりますので、婚姻と同時に一緒にベルンに移住を考えておられました。その手土産がセン湖の漁業権、湖水の分水権です」
ざわざわとし始めた会場。王妃は続けた。
「ルーレ男爵。先程自費で水路を設置と仰いましたね?ルーレ男爵の水路設置については補助金の申請が出されており、わたくしは【可】と致しました。ですが陛下は【否】とされた。その結果全額自費になったのです。その他にも乾物などを出荷する際、ルーレ男爵領から街道に出るまでの間では崩落を何度もしている個所があります。そこの補強工事、修繕工事なども何度も申請をされていますが全て却下。陛下は年数をかけてルーレ男爵家の財力を削いでいるのです。それを知りわたくしはブルーメ王国第4王子に相談したのです」
「だから…ブルーメ王国から大量の発注が?!」
「真偽の判断はお任せします。この件はブルーメ王国第4王子にも証言頂く事は可能です。また第二王女の婚約者であるリアーノ国の第8王子のお力を借りて第三王女の婚約は取り消しし、白紙にするよう進めております。
それから…国王とわたくしは審理の結果如何に問わず毒杯を賜る事が出来ればと願います。ただ王女、王子については寛大な処分を頂ければ…イデオットについては償う罪も多くそのままとはならないでしょう。こちらも後日、廃太子、廃嫡とする議案を提出致します」
議長席に向かい長く、深く頭を垂れた王妃は振り返り、議員、庶民にも頭を下げた。
背を伸ばし、退場。姿が見えなくなるまで会場の誰一人息を飲む音も出せなかった。
項垂れたまま動かない国王に王妃が立ち上がった。
立ったままで手をあげ議長に国王の代わりに立つと宣言をし、答弁台に向かった。
ちらりと国王を見下ろしたが、動かない夫に心で溜息を吐いたその時…。
「きゃぁっ!」
「おいっ!どういうつもりだ!何を言うつもりだ!」
前を通り過ぎようとした王妃を後ろから羽交い絞めにして腕で首を締めあげた。
国王の腕に王妃の爪がギリギリと食い込み、数名の官吏が国王を引き剥がそうとする。
貴族議員席からは第一、第二騎士団の団長、副団長を務める貴族が柵を乗り越えて国王の腕を力の限り捻りあげてようやく王妃は咳き込みながらも逃れられた。
「その女は嘘つきだ!女はみんな嘘つきなんだ!大人しいふりをして近づいて!この女狐ッ!」
「陛下っ」
「放せっ!その女の言う事など信用をしてはならん!妃教育でも毎回しんがりで出来の悪かった女だ!私に召し上げられなかったらただの穀潰しだ!生き残るためなら魂も悪魔に売る女だ!放せっ!私ではないっ押さえるのはその女だ!」
喉を押さえ、ハァハァと苦しい息をしながらも王妃は助けを借りて立ち上がると、一度よろめいたが国王の元に歩み寄り、【パンッ】っとその顔面に扇を叩きこんだ。
「出来が悪くて申し訳ございませんでした。ですが!悪魔売るような魂は持ち合わせておりません。この命は意に添わぬ婚姻をした日から民に捧げたのですッ」
「意に添わぬ…何をバカな!妃だぞ?王妃だぞ?散々に贅沢をしてきたお前如きが何を言うか!」
「言わせて頂きます。貴方の行いは全て間違いなのです。わたくしを妃にした事も!イデオットの育成も!民に対する行いも!貴方の尻拭いをどれだけの臣下が、どんな思いでやってきたかも知らぬ分際で国の長を名乗る恥を知りなさいませッ」
鼻血をたらりと垂らした国王は、もう一度王妃が扇を振り下ろすの見て固く目を閉じた。
しかし、痛みは襲ってこない。薄く目を開ける。拳1つ分を開けて扇は止まっていた。
「この扇は輿入れの時に父が持たせてくれたもの。一発目で曲がってしまいましたがわたくしは生涯この扇を手放さず戒めとします。二発目で貴方は目を閉じた。知っていますか?王妃教育は目の前に剣が振り下ろされても目を閉じると鞭で打たれるのですよ?お前如きと言われたわたくしは閉じる事が出来ません。しないのではなく出来ないのです。目を閉じれば最後の盾には成り得ないと教育されたのです。だけど貴方は閉じた。この失望感も貴方はわからないでしょうね」
王妃は指から指輪を抜き、頭に乗せたティアラを髪が乱れるのも厭わず取り払った。
国王の目の前に2つをポンと放り投げる。1つ、2つと跳ねたティアラは逆向きに転がり、指輪は椅子の下に転がっていった。
「王妃教育を受ければ、離縁も出来ずわたくしは毒杯を賜るのみ。王家に嫁ぐという重さすらも理解をしていない者に仕える臣下の心労は如何ほどか。爵位の低い卑しい王妃でも間者の一人や二人養っております。蜂の一刺しは出来ましてよ?」
今度こそ動かなくなった国王の前を王妃は通り過ぎ、先ずは議員や、その後方の庶民に深く、長く頭を下げた。ティアラを取り払い乱れた髪はピンが外れて髪がさらりと腰まで落ちた。
あげた顔は微笑んでいて、ゆっくりと議長のほうに体を回した。
「議長、この場に立つことを許可頂きありがとうございます。王妃として最後の仕事を致します。よろしいでしょうか」
「妃殿下‥‥どうぞ…」
「先程メングローザ公爵が仰った事は事実。その他にまだ公になっていない事が御座います。どうされるか議会、そして国全体でご判断を頂きたく存じます」
「妃殿下…なんでしょうか」
「書面には後日まとめた物を提出するようにいたしますが、丁度よい機会ですし口頭でお知らせをしておきます。第三王女とベルン国の王子との婚約を陛下は結んだのですが、この婚約は同時に国土の10%。ベルン国に接するセン湖の漁業権、湖水の分水権もベルン国に付与するものとしております」
「なんと‥‥」
「待ってください!!当家はセン湖を含んだ領地を管理、管轄していますがそんな話は聞いていない!」
議員席から一人の貴族議員が大声をあげた。
領の収入の6割は湖で獲れる魚の漁獲量で占められていて、水については先ごろ自費で水路を設置し領内の田畑に分配するようにしたばかりである。寝耳に水だと身を乗り出した。
「ご存じないのは無理もありません。この国で知る者は国王1人ですから」
「そんなバカな!王家と言えど領主である貴族の了承もなしに?!あり得ません」
「あり得たのです。皆様もご存じのように恥ずかしながらイデオットは非常に問題のある王子です。矯正できなかったわたくしの責任は重いと感じております。そのイデオットがメングローザ公爵令嬢と婚約を結んでいる時でございましたが、陛下はメングローザ公爵令嬢でもイデオットの愚行を押さえるのは長くて5年と判断されておられました。その5年の間に第三王女はベルン国の成人年齢18歳になりますので、婚姻と同時に一緒にベルンに移住を考えておられました。その手土産がセン湖の漁業権、湖水の分水権です」
ざわざわとし始めた会場。王妃は続けた。
「ルーレ男爵。先程自費で水路を設置と仰いましたね?ルーレ男爵の水路設置については補助金の申請が出されており、わたくしは【可】と致しました。ですが陛下は【否】とされた。その結果全額自費になったのです。その他にも乾物などを出荷する際、ルーレ男爵領から街道に出るまでの間では崩落を何度もしている個所があります。そこの補強工事、修繕工事なども何度も申請をされていますが全て却下。陛下は年数をかけてルーレ男爵家の財力を削いでいるのです。それを知りわたくしはブルーメ王国第4王子に相談したのです」
「だから…ブルーメ王国から大量の発注が?!」
「真偽の判断はお任せします。この件はブルーメ王国第4王子にも証言頂く事は可能です。また第二王女の婚約者であるリアーノ国の第8王子のお力を借りて第三王女の婚約は取り消しし、白紙にするよう進めております。
それから…国王とわたくしは審理の結果如何に問わず毒杯を賜る事が出来ればと願います。ただ王女、王子については寛大な処分を頂ければ…イデオットについては償う罪も多くそのままとはならないでしょう。こちらも後日、廃太子、廃嫡とする議案を提出致します」
議長席に向かい長く、深く頭を垂れた王妃は振り返り、議員、庶民にも頭を下げた。
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