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第38話 狂気の沙汰じゃないの!
「そっか…」
「どうした?」
エルフィンに告げるか迷ったがアリアは後で拗れるよりも、エルフィンが怒ったところで今片付けておくべきだと打ち明けることにした。
「エルフィン様は事業のために結婚したんですよね。だから…ご両親に会うのに本当の事を言われると困るから…指輪とか…好きだとか言ったんですよね」
「違うッ!!」
エルフィンは即座に否定をした。
アリアは泣きそうだった。
エルフィンがアリアに惹かれたと言ったが、アリアも心の中にエルフィンの居場所をもう作っていたから。
でも結局は打算だったと思うとダリオンの裏切りを知った時以上に心は雑巾の如く絞られている気がした。
「違うんだ。アリア。信じてほしい。確かに出会いの場ではそうだった。事業を継続するためには父上に取り上げられては困ると切羽詰まっていた。それは認める。でも今は違う。私は心からアリアの事を愛している。片時も離れたくないし、アリアの目に使用人であろうと男の姿を映したくないんだ」
エルフィンが必死になればなるほど「信じなきゃ」と思ってしまう。
同時にその思いがミスリードだったらと思うと拒否する自分もいた。
「私はアリアが好きだ。約束する。アリアに嘘は吐かない。アリア以外を愛したりもしない。生涯この身と心はアリアに捧げる。どうしたら信じてくれる?アリアを失わずに済むのなら私は全てを捨てる。アリア以外はいらないんだ」
「お願い。信じてくれ」そう言いながらアリアを抱きしめるエルフィンの体も声も震えていた。そっとエルフィンの背中に手を回し、抱きしめ返すとエルフィンの声は嗚咽に変わった。
「エルフィン様、泣いてるの?」
「うん…アリアに嫌われたら私は狂う」
「大袈裟です」
「大袈裟じゃない。アリアが私の元から去ると決めたのなら私は…」
(諦めるのかな?)
そんなアリアの考えは甘かった。
「アリアを私だけの世界に一生閉じ込めて愛でる。鎖で体を繋ぎカギを捨てて一生離れられなくする」
(こっわ!!狂気の沙汰じゃないの!)
エルフィンが抱きしめる力を緩め、体が少し離れると本当に泣いていてアリアは指の背でエルフィンの涙を拭った。
「美丈夫って泣いても美丈夫ね。私の泣き顔なんて見れたものじゃないもの」
「泣かさないから問題ない。もし泣いてもその顔を見るのは私だけだ。誰にも見せたりしない」
「じゃぁ泣き虫のエルフィン様を知ってるのも私だけにして?」
「勿論だ。本当はかっこいいところだけを見せたいけれどアリアの前だけは情けない自分も晒すようにする」
「それは面倒くさそうだから我慢して」
「善処する。・・・・・愛してる。アリア。キスしても?」
「どうぞ。お手柔らーーー」
最初は唇同士が軽く触れるだけ。エルフィンの唇はアリアの鼻、頬、耳、目、額とあらゆる場所にキスを落としていく。
もう一度唇に戻ってくるとツンツン。啄むようにキスが始まりだんだん深く長くなるとアリアの脳内に警鐘が鳴り響く。
「んっ?!エルフィン様?なんで寝台に?!」
「まだキスをしていないところが沢山あるから」
「しなくていい!湯も浴びてないのよ?!」
「フフフ…アリアはどこもかしこも甘いから気にしなくていい」
寝台に押し倒される格好のアリアにエルフィンが覆いかぶさってきて、長くて少しごつごつした指が体を這って行く。
「甘くないっ!甘くにゃいからぁぁぁ!!星も出てないのにこういうのだめぇぇ!!」
「アリア、私を勃こしたんだから責任は取ってもらうぞ?なぁんてな。アリアがダメだというなら待つ。約束したろ?」
身動きが制限されていた体が自由になると突いた肘を枕に何とも艶めいて色っぽさ全開のエルフィンがアリアを見ていた。
(ぐぅぅ!!こういうのも絵になるってズルい!!)
アリアの脳内にいつぞや流行った歌が流れる。
【女に生まれてぇきたけれどぉ~】
色気駄々洩れのエルフィンには勝てそうにない。
アリアは打ち消すようにブンブンと首を横に振った。
(幸せは始まったのよ!!そう、スタートなのっ!)
しかしながらこの色っぽい夫が自制できたことを褒めるべきか。
言葉にするなら「キュゥン」お預けを食らったワンコのように上目遣いのエルフィンの高い鼻梁をお返しだ!とばかりに指でクイっと抓んだら首から肩をガッと掴まれて懐に寝かされてしまった。
「ここ、アリアの定位置」
「えぇ~!!これじゃ片方にしか転がれないじゃない」
「だろ?超えれるものなら超えていけ」
超えようものなら翌朝体力の限界を知り起きられない、若しくは腰のだるさが限界を超えて大惨事になりそうな気がする。
でも、冬だからか定位置と指定された場所はとても温かい事をアリアは心地よく感じた。
「どうした?」
エルフィンに告げるか迷ったがアリアは後で拗れるよりも、エルフィンが怒ったところで今片付けておくべきだと打ち明けることにした。
「エルフィン様は事業のために結婚したんですよね。だから…ご両親に会うのに本当の事を言われると困るから…指輪とか…好きだとか言ったんですよね」
「違うッ!!」
エルフィンは即座に否定をした。
アリアは泣きそうだった。
エルフィンがアリアに惹かれたと言ったが、アリアも心の中にエルフィンの居場所をもう作っていたから。
でも結局は打算だったと思うとダリオンの裏切りを知った時以上に心は雑巾の如く絞られている気がした。
「違うんだ。アリア。信じてほしい。確かに出会いの場ではそうだった。事業を継続するためには父上に取り上げられては困ると切羽詰まっていた。それは認める。でも今は違う。私は心からアリアの事を愛している。片時も離れたくないし、アリアの目に使用人であろうと男の姿を映したくないんだ」
エルフィンが必死になればなるほど「信じなきゃ」と思ってしまう。
同時にその思いがミスリードだったらと思うと拒否する自分もいた。
「私はアリアが好きだ。約束する。アリアに嘘は吐かない。アリア以外を愛したりもしない。生涯この身と心はアリアに捧げる。どうしたら信じてくれる?アリアを失わずに済むのなら私は全てを捨てる。アリア以外はいらないんだ」
「お願い。信じてくれ」そう言いながらアリアを抱きしめるエルフィンの体も声も震えていた。そっとエルフィンの背中に手を回し、抱きしめ返すとエルフィンの声は嗚咽に変わった。
「エルフィン様、泣いてるの?」
「うん…アリアに嫌われたら私は狂う」
「大袈裟です」
「大袈裟じゃない。アリアが私の元から去ると決めたのなら私は…」
(諦めるのかな?)
そんなアリアの考えは甘かった。
「アリアを私だけの世界に一生閉じ込めて愛でる。鎖で体を繋ぎカギを捨てて一生離れられなくする」
(こっわ!!狂気の沙汰じゃないの!)
エルフィンが抱きしめる力を緩め、体が少し離れると本当に泣いていてアリアは指の背でエルフィンの涙を拭った。
「美丈夫って泣いても美丈夫ね。私の泣き顔なんて見れたものじゃないもの」
「泣かさないから問題ない。もし泣いてもその顔を見るのは私だけだ。誰にも見せたりしない」
「じゃぁ泣き虫のエルフィン様を知ってるのも私だけにして?」
「勿論だ。本当はかっこいいところだけを見せたいけれどアリアの前だけは情けない自分も晒すようにする」
「それは面倒くさそうだから我慢して」
「善処する。・・・・・愛してる。アリア。キスしても?」
「どうぞ。お手柔らーーー」
最初は唇同士が軽く触れるだけ。エルフィンの唇はアリアの鼻、頬、耳、目、額とあらゆる場所にキスを落としていく。
もう一度唇に戻ってくるとツンツン。啄むようにキスが始まりだんだん深く長くなるとアリアの脳内に警鐘が鳴り響く。
「んっ?!エルフィン様?なんで寝台に?!」
「まだキスをしていないところが沢山あるから」
「しなくていい!湯も浴びてないのよ?!」
「フフフ…アリアはどこもかしこも甘いから気にしなくていい」
寝台に押し倒される格好のアリアにエルフィンが覆いかぶさってきて、長くて少しごつごつした指が体を這って行く。
「甘くないっ!甘くにゃいからぁぁぁ!!星も出てないのにこういうのだめぇぇ!!」
「アリア、私を勃こしたんだから責任は取ってもらうぞ?なぁんてな。アリアがダメだというなら待つ。約束したろ?」
身動きが制限されていた体が自由になると突いた肘を枕に何とも艶めいて色っぽさ全開のエルフィンがアリアを見ていた。
(ぐぅぅ!!こういうのも絵になるってズルい!!)
アリアの脳内にいつぞや流行った歌が流れる。
【女に生まれてぇきたけれどぉ~】
色気駄々洩れのエルフィンには勝てそうにない。
アリアは打ち消すようにブンブンと首を横に振った。
(幸せは始まったのよ!!そう、スタートなのっ!)
しかしながらこの色っぽい夫が自制できたことを褒めるべきか。
言葉にするなら「キュゥン」お預けを食らったワンコのように上目遣いのエルフィンの高い鼻梁をお返しだ!とばかりに指でクイっと抓んだら首から肩をガッと掴まれて懐に寝かされてしまった。
「ここ、アリアの定位置」
「えぇ~!!これじゃ片方にしか転がれないじゃない」
「だろ?超えれるものなら超えていけ」
超えようものなら翌朝体力の限界を知り起きられない、若しくは腰のだるさが限界を超えて大惨事になりそうな気がする。
でも、冬だからか定位置と指定された場所はとても温かい事をアリアは心地よく感じた。
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