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最終回☆ディアセーラの旦那様
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リーフ子爵領。面積としては広いけれどほとんどが山。小さな平野部には領民達が身を寄せ合うようにいくつかの集落を作って住んでいる。
太陽は山の稜線に顔を出し、反対側の山の稜線に沈んでいく。
決して裕福ではないリーフ子爵領。
領主であるユーミスは嫡男のペルセスですら食べさせる事が出来なかった。
なんとか金を工面して王都に送り出したものの音信不通。
元気なら元気だと返事をしろと手紙は出すものの返信はない。
ペルセスは初級文官となったが、給料は多くない。独身寮といっても部屋以外は共同。決して多くないであろう給料から仕送りの額が桁違いに増えてもう数年になる。
――いったい何をしたんだ?――
しかし、手紙を出しても一向に返事が来ない。
ゼロの数が増えただけでなく、金額を記すコンマの数も増えてしまった事に犯罪じゃないのか?!と小心者故に手を付けられないでいた。
そんなペルセスが王都に行き7年半。
――そろそろ26歳になる頃だな――
痩せた田畑に農夫と共に鍬を振り下ろし耕しているとこの地には珍しい馬車があぜ道を走ってくるのが目に入った。荷馬車なら時折商人がやってくるので見ることはある。
リーフ子爵家は貧乏なので馬車を持っていない。
荷を乗せる荷台に車輪はつけてあり、それを引くのは馬ではなく牛かロバ。引くと言えば聞こえはいいが人力に等しい。何故なら側面と後ろには人間がいて、人が荷台を引いて、押すので進むのだ。
牛かロバが必要なのは前方に高さが必要だからで引くためではない。
そう、馬は高価で手が出せない。なので馬車という物は非常に珍しいのだ。
「領主さま、あれ、もしかして馬車ってやつですか?」
「そうだな。私も王都に行った時にしか見た事はないが馬車だと思う」
田舎の子爵家で貧乏となると登城は免除される。向かう際はリーフ子爵は歩いて皇都(旧王都)に向かっていた。片道2か月半の99%徒歩、稀に荷馬車の荷台の旅である。金もかかるし疲れるのでかれこれ30年は行ってない。
数年前に息子のペルセスではないが手紙が来た。
「国名変更のお知らせ」である。帝国にいつの間にか吸収されたとあるが所属が帝国になっただけで爵位も領地の広さも税率も何も変わらない。通貨は今後10年程度をかけて切り替えをしていくと書いてあった。
と言う事は、やはり貧乏なのは変わらないという事である。
貴族なのに貴族の移動手段である馬車はリーフ子爵家には贅沢品である。リーフ子爵は荷台や辻馬車の乗車経験はあるが「如何にもお貴族様」と言う専用の馬車には乗った事がなかった。
突然馬車が止まり、一人中から飛び降りてごそごそとしている。
農夫たちはリーフ子爵の元に「何事だ?」と集まり始めた。
中からもう1人。こちらはワンピースを着ているのでおそらく女性だろう。
先に降りた者に手を貸してもらい、裾も汚れてしまうのに厭わずに降りて来た。
「親父~!!」
<< えっ? >>
風が運んできたのはリーフ子爵ユーミスの嫡男ペルセスの声だった。
農夫たちと馬車に駆け寄ると、7年半の年月に少し大人びたペルセス。その隣には人形のような整った顔に白い肌。瞬きをしなければ人間なのか?と疑ってしまうような女性がいた。
「親父、ただいま」
「おかえり…それはいいんだが、その女性は?」
「えぇっと…話せば長くなるから省略するけど、嫁さんだ」
<< はぁぁ?! >>
ペルセスと少し目を合わせて微笑んだ女性は一歩前に出た。
「ブロスカキ公爵家が娘、ディアセーラと申します」
「へっ?こっ…公…公爵家っ?」
領民も一緒でビックリである。
金が無かったはずのペルセスはいったいどこでこんな大物と知り合ったのだ?
それよりも公爵家がよくこんな辺鄙な田舎のさしたる産業もない領しか持たず、貧乏で格下の子爵家に娘を嫁がせる事を決めたのか。何より驚くのはディアセーラの経歴である。
公爵令嬢というのは勿論だが、母は強大な力を持ち隆盛を誇るグラニス帝国皇帝の妹。現皇帝の実妹である。ブロスカキ侯爵家と言えば建国以来続く名家で現在の当主でありディアセーラの父親の名は田舎子爵でも知っている。
兄は第一騎士団の団長で将軍まで務めた男。
おや?リーフ子爵ユーミスは首を傾げた。
「ですが…貴女は――」
「えぇ。以前は王太子ベネディクト殿下の婚約者で御座いました」
――やっぱり!――
(いやぁ、どこかで聞いたような名前だと思ったんですよ)とでも朗らかに言いたいところだが、ユーミスは朗らかどころか顔が瞬時に引き攣った。
「御心配は無用で御座います。婚約は破棄となり…(モジモジ)ペルセス様とのご縁は父と兄、それから誰よりもやる気になっている母と皇帝をしております伯父が賛成をしてくださいました(ポッ)」
さらりと笑顔。ころころと鈴が鳴るような声で言い切るディアセーラ。
リーフ子爵ユーミスは悟った。
(( あぁ、王太子殿下。やらかしたんだな ))
だが最早背中は流れ出た冷や汗でぐっしょりである。
――息子よ。お前もいったいなにをしたんだ――
王太子以上にやらかしているのではないかと心配になるのは、やはり親心である。
皇都からはかなり距離のあるリーフ子爵領に皇都の噂が流れてくるのはもう皇都ではそんな話をする者もいなくなって数年した頃である。国内でありながら幾つもの山を超えねばならない。下手すると噂すらすっ飛ばされるリーフ子爵領なのだ。
「わたくし、リーフ子爵家を国一番に担ぎ上げてみせますわ!」
現在でも3本の指に入るほど、領地はあるのに貧乏なリーフ子爵家。
そっちでNO1になるのはそんなに難しい事ではない。
ユーミスだけでなく農夫達も季節は夏なのに震えが止まらなくなったのは言うまでもない。
しかしペルセスは更に父、ユーミスに爆弾を放り投げた。
「ダメだよ。やっと安定期に入ったんだから経理を暇な時にちょっとだけしていればいいよ」
「フェェェ!!まさかのご懐妊?!お前…授かり婚なのか?!公爵令嬢様になんてことをしてくれてるんだ!」
「お義父様、違います。やっと授かったのです。これもペルセスが栄養のある野菜を育ててくれたからですの」
7年半ぶりに帰ってきた息子は嫁だけでなく孫まで連れて帰ってきた。
だが、問題があった。輿入れ道具だと持たせた荷を乗せた馬車は途切れる事がなくずっと続いていて最後尾が全然見えないのだ。自然しかないリーフ子爵領の農地は見渡す限り農地。
そのあぜ道を走る馬車の列が途切れない。
ユーミスはペルセスの肩を掴んだ。
「あの荷物を何処に持って行くんだ?」
「あ…」
大事な所が抜けているペルセス。運んで来た荷物は半分いや4分の1も家に入らない。
その4分の1を家にいれてしまえば人間が家に入れない。
領民の家の空いているスペースを間借りしても入りきらないだろう。
「悪い。公爵家と同じ広さで持って来ちまった」
ポリポリと頭を掻くペルセスにユーミスは魂が抜けた気持ちになった。
だがディアセーラは前向きである。
「家を建てればよろしいのよ?早速手配を致しますわ。雨も少ないと聞いておりますし暫くは外に置いておきましょう。それよりもお父様?土が痩せていると聞きましたの。後は雪が多い。なので堆肥を早急に混ぜて今年の冬は白菜や壬生菜、春菊に蕪を育てましょう」
「あ、あぁ…そうですね。うん、そうしましょう」
「良かった!ご賛同いただけますのね?あ、これは柿です。医者いらずとも言われる果物ですの。召し上がってくださいませね?」
ユーミスに柿を手渡したディアセーラは履いていた靴を脱ぐと畑の畝をまたぎ、農夫たちの元に走って行ってしまった。
「ディア!走るなって!転んだらどうするんだぁー!」
「皆さま~。お話しが御座いますのぉ~!」
農夫達の元でペコリと頭を下げ、何やら身振り手振りを加えて話をし始めたディアセーラを遠くで見つめる父と息子。
「すごい嫁さん…連れてきたな」
「だろ?皇都でも自慢の嫁さんだったんだ」
「お前が旦那様か…なんだか世も末だな」
「何言ってるんだよ。親父。俺がディアセーラの旦那様、唯一の旦那様なんだぜ?」
息子の嫁自慢は何となく聞きたくなかったユーミスは遠い目になった。
「ところで仕送りしてきた金。間違ってるんじゃないかと思ってそのままだ」
「は?何やってんだよ。あれは事業が成功したから増額したんだ。マズイ金じゃないから使ってくれよ」
「なら有難く領地の為に使わせてもらうよ。だが王太子さんの元婚約者か…お前秘密なんか絶対作るなよ?浮気も絶対にダメだ」
「秘密はともかく浮気はしない。ディア以上の女性なんかいないから」
「秘密がもうあるのか?やめておけ。早めに言っとけよ?」
「いや、これは俺の仕返しっていうか…自慢だから」
「自慢が秘密?なんだそりゃ」
ユーミスが首を傾げると、ディアセーラの声が子爵領に響く。
大きく手を振ってピョンピョンと飛び跳ねている。
「ペルセスーッ!鋤と鍬を持って来てぇ」
「うわ、また自分でやろうとしてる。親父、これ持ってて」
ペルセスはディアセーラが脱いだ靴をユーミスに手渡し、自分も靴を脱いで畑を走って行った。
Fin
長い話にお付き合い頂きありがとうございました!
これから週末、コメントの返信を致します(*^-^*)
返信まだかな~っと思われるかと思いますが、少々お待ちくださいませ<(_ _)>
今回は既にキリ番ゲットの100番目、出ておりますよ~\(^▽^)/
ディー農園の野菜セットを手にするのは誰でしょうかっ!!乞うご期待!!
太陽は山の稜線に顔を出し、反対側の山の稜線に沈んでいく。
決して裕福ではないリーフ子爵領。
領主であるユーミスは嫡男のペルセスですら食べさせる事が出来なかった。
なんとか金を工面して王都に送り出したものの音信不通。
元気なら元気だと返事をしろと手紙は出すものの返信はない。
ペルセスは初級文官となったが、給料は多くない。独身寮といっても部屋以外は共同。決して多くないであろう給料から仕送りの額が桁違いに増えてもう数年になる。
――いったい何をしたんだ?――
しかし、手紙を出しても一向に返事が来ない。
ゼロの数が増えただけでなく、金額を記すコンマの数も増えてしまった事に犯罪じゃないのか?!と小心者故に手を付けられないでいた。
そんなペルセスが王都に行き7年半。
――そろそろ26歳になる頃だな――
痩せた田畑に農夫と共に鍬を振り下ろし耕しているとこの地には珍しい馬車があぜ道を走ってくるのが目に入った。荷馬車なら時折商人がやってくるので見ることはある。
リーフ子爵家は貧乏なので馬車を持っていない。
荷を乗せる荷台に車輪はつけてあり、それを引くのは馬ではなく牛かロバ。引くと言えば聞こえはいいが人力に等しい。何故なら側面と後ろには人間がいて、人が荷台を引いて、押すので進むのだ。
牛かロバが必要なのは前方に高さが必要だからで引くためではない。
そう、馬は高価で手が出せない。なので馬車という物は非常に珍しいのだ。
「領主さま、あれ、もしかして馬車ってやつですか?」
「そうだな。私も王都に行った時にしか見た事はないが馬車だと思う」
田舎の子爵家で貧乏となると登城は免除される。向かう際はリーフ子爵は歩いて皇都(旧王都)に向かっていた。片道2か月半の99%徒歩、稀に荷馬車の荷台の旅である。金もかかるし疲れるのでかれこれ30年は行ってない。
数年前に息子のペルセスではないが手紙が来た。
「国名変更のお知らせ」である。帝国にいつの間にか吸収されたとあるが所属が帝国になっただけで爵位も領地の広さも税率も何も変わらない。通貨は今後10年程度をかけて切り替えをしていくと書いてあった。
と言う事は、やはり貧乏なのは変わらないという事である。
貴族なのに貴族の移動手段である馬車はリーフ子爵家には贅沢品である。リーフ子爵は荷台や辻馬車の乗車経験はあるが「如何にもお貴族様」と言う専用の馬車には乗った事がなかった。
突然馬車が止まり、一人中から飛び降りてごそごそとしている。
農夫たちはリーフ子爵の元に「何事だ?」と集まり始めた。
中からもう1人。こちらはワンピースを着ているのでおそらく女性だろう。
先に降りた者に手を貸してもらい、裾も汚れてしまうのに厭わずに降りて来た。
「親父~!!」
<< えっ? >>
風が運んできたのはリーフ子爵ユーミスの嫡男ペルセスの声だった。
農夫たちと馬車に駆け寄ると、7年半の年月に少し大人びたペルセス。その隣には人形のような整った顔に白い肌。瞬きをしなければ人間なのか?と疑ってしまうような女性がいた。
「親父、ただいま」
「おかえり…それはいいんだが、その女性は?」
「えぇっと…話せば長くなるから省略するけど、嫁さんだ」
<< はぁぁ?! >>
ペルセスと少し目を合わせて微笑んだ女性は一歩前に出た。
「ブロスカキ公爵家が娘、ディアセーラと申します」
「へっ?こっ…公…公爵家っ?」
領民も一緒でビックリである。
金が無かったはずのペルセスはいったいどこでこんな大物と知り合ったのだ?
それよりも公爵家がよくこんな辺鄙な田舎のさしたる産業もない領しか持たず、貧乏で格下の子爵家に娘を嫁がせる事を決めたのか。何より驚くのはディアセーラの経歴である。
公爵令嬢というのは勿論だが、母は強大な力を持ち隆盛を誇るグラニス帝国皇帝の妹。現皇帝の実妹である。ブロスカキ侯爵家と言えば建国以来続く名家で現在の当主でありディアセーラの父親の名は田舎子爵でも知っている。
兄は第一騎士団の団長で将軍まで務めた男。
おや?リーフ子爵ユーミスは首を傾げた。
「ですが…貴女は――」
「えぇ。以前は王太子ベネディクト殿下の婚約者で御座いました」
――やっぱり!――
(いやぁ、どこかで聞いたような名前だと思ったんですよ)とでも朗らかに言いたいところだが、ユーミスは朗らかどころか顔が瞬時に引き攣った。
「御心配は無用で御座います。婚約は破棄となり…(モジモジ)ペルセス様とのご縁は父と兄、それから誰よりもやる気になっている母と皇帝をしております伯父が賛成をしてくださいました(ポッ)」
さらりと笑顔。ころころと鈴が鳴るような声で言い切るディアセーラ。
リーフ子爵ユーミスは悟った。
(( あぁ、王太子殿下。やらかしたんだな ))
だが最早背中は流れ出た冷や汗でぐっしょりである。
――息子よ。お前もいったいなにをしたんだ――
王太子以上にやらかしているのではないかと心配になるのは、やはり親心である。
皇都からはかなり距離のあるリーフ子爵領に皇都の噂が流れてくるのはもう皇都ではそんな話をする者もいなくなって数年した頃である。国内でありながら幾つもの山を超えねばならない。下手すると噂すらすっ飛ばされるリーフ子爵領なのだ。
「わたくし、リーフ子爵家を国一番に担ぎ上げてみせますわ!」
現在でも3本の指に入るほど、領地はあるのに貧乏なリーフ子爵家。
そっちでNO1になるのはそんなに難しい事ではない。
ユーミスだけでなく農夫達も季節は夏なのに震えが止まらなくなったのは言うまでもない。
しかしペルセスは更に父、ユーミスに爆弾を放り投げた。
「ダメだよ。やっと安定期に入ったんだから経理を暇な時にちょっとだけしていればいいよ」
「フェェェ!!まさかのご懐妊?!お前…授かり婚なのか?!公爵令嬢様になんてことをしてくれてるんだ!」
「お義父様、違います。やっと授かったのです。これもペルセスが栄養のある野菜を育ててくれたからですの」
7年半ぶりに帰ってきた息子は嫁だけでなく孫まで連れて帰ってきた。
だが、問題があった。輿入れ道具だと持たせた荷を乗せた馬車は途切れる事がなくずっと続いていて最後尾が全然見えないのだ。自然しかないリーフ子爵領の農地は見渡す限り農地。
そのあぜ道を走る馬車の列が途切れない。
ユーミスはペルセスの肩を掴んだ。
「あの荷物を何処に持って行くんだ?」
「あ…」
大事な所が抜けているペルセス。運んで来た荷物は半分いや4分の1も家に入らない。
その4分の1を家にいれてしまえば人間が家に入れない。
領民の家の空いているスペースを間借りしても入りきらないだろう。
「悪い。公爵家と同じ広さで持って来ちまった」
ポリポリと頭を掻くペルセスにユーミスは魂が抜けた気持ちになった。
だがディアセーラは前向きである。
「家を建てればよろしいのよ?早速手配を致しますわ。雨も少ないと聞いておりますし暫くは外に置いておきましょう。それよりもお父様?土が痩せていると聞きましたの。後は雪が多い。なので堆肥を早急に混ぜて今年の冬は白菜や壬生菜、春菊に蕪を育てましょう」
「あ、あぁ…そうですね。うん、そうしましょう」
「良かった!ご賛同いただけますのね?あ、これは柿です。医者いらずとも言われる果物ですの。召し上がってくださいませね?」
ユーミスに柿を手渡したディアセーラは履いていた靴を脱ぐと畑の畝をまたぎ、農夫たちの元に走って行ってしまった。
「ディア!走るなって!転んだらどうするんだぁー!」
「皆さま~。お話しが御座いますのぉ~!」
農夫達の元でペコリと頭を下げ、何やら身振り手振りを加えて話をし始めたディアセーラを遠くで見つめる父と息子。
「すごい嫁さん…連れてきたな」
「だろ?皇都でも自慢の嫁さんだったんだ」
「お前が旦那様か…なんだか世も末だな」
「何言ってるんだよ。親父。俺がディアセーラの旦那様、唯一の旦那様なんだぜ?」
息子の嫁自慢は何となく聞きたくなかったユーミスは遠い目になった。
「ところで仕送りしてきた金。間違ってるんじゃないかと思ってそのままだ」
「は?何やってんだよ。あれは事業が成功したから増額したんだ。マズイ金じゃないから使ってくれよ」
「なら有難く領地の為に使わせてもらうよ。だが王太子さんの元婚約者か…お前秘密なんか絶対作るなよ?浮気も絶対にダメだ」
「秘密はともかく浮気はしない。ディア以上の女性なんかいないから」
「秘密がもうあるのか?やめておけ。早めに言っとけよ?」
「いや、これは俺の仕返しっていうか…自慢だから」
「自慢が秘密?なんだそりゃ」
ユーミスが首を傾げると、ディアセーラの声が子爵領に響く。
大きく手を振ってピョンピョンと飛び跳ねている。
「ペルセスーッ!鋤と鍬を持って来てぇ」
「うわ、また自分でやろうとしてる。親父、これ持ってて」
ペルセスはディアセーラが脱いだ靴をユーミスに手渡し、自分も靴を脱いで畑を走って行った。
Fin
長い話にお付き合い頂きありがとうございました!
これから週末、コメントの返信を致します(*^-^*)
返信まだかな~っと思われるかと思いますが、少々お待ちくださいませ<(_ _)>
今回は既にキリ番ゲットの100番目、出ておりますよ~\(^▽^)/
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面白かったー
コメントありがとうございます。<(_ _)>
他の話に続きこちらも読んで頂きありがとうございます\(^0^)/
面白かったと言って頂けてとても嬉しいです(*^-^*)
ラストまでお付き合いいただきありがとうございました<(_ _)>
面白かったです!
夫婦編and子育て編も読んでみたくなりました!
コメントありがとうございます。<(_ _)>
ディアセーラとペルセスの子供は別の話で登場するんですけども、この2人の新婚生活と言いますか田舎生活の話…面白そうではありますね(*^-^*)考えておきます(〃´∪`〃)ゞ
改心したベネディクトも遠回りながらディアセーラの為に旅?をしますよ(*^-^*)
そちらは異世界転生、それなりに~に登場します。
あのベネディクトもここまで改心したか~っと(笑)馬は買えないので年老いたポニーと旅をしておりますよ~\(^0^)/
かなりペルセスが尻に敷かれそうな話になりそうですけども、ペルセスはさほどイケメンじゃないけど真面目なので案外ディアセーラを上手く使うかも?(政治的にという事ではなく、無理なく楽しく畑をいじらせそう)
面白かったと言って頂けてとても嬉しいです。 ((ノェ`*)っ))タシタシ
遂にGWに突入をしたのでどうしようかな~公開しようかな~っと様子を見ております。
え?何の様子か???‥‥申し訳ない。本業で御座るよ~。今回は1日、2日が平常なので連絡待ちなんですけどもね。何となく大きな奴がドーンと来そうなので(;^_^A
こういう予感って当たるんですよねぇ…。ロト7はちっとも当たらないのに(笑)
ラストまでお付き合いいただきありがとうございました。<(_ _)>
面白くて 夜中に見つけて一気読みしてしまいました。
妹ちゃんを愛しすぎた話とか コスプレイヤーさんの話とか、その他諸々を拝見してファンになり 検索させて頂いて こちらにたどり着きました。
相手が、高位の貴族ではなくて 貧乏子爵子息というところにツボりました。
高位である ということに甘えて努力しなかった男達と何年も虚しい関わりをして、親子共々 「何が一番大切か」ということを実感して 子爵令息を評価した処がとても良い感じでした。
王家の血筋って、わりと短気で 暴力的で、人に左右されやすく 無責任なんですね。
国が滅びる前に、じっくり国家を統率する皇国に 取り込まれて良かったです。
ワタクシも、ワイヤーホイップとは何ぞやと思い 検索してしまったクチです。
鉄扇といい、凄いご家族ですね。ヒロインちゃんの反撃にスッとしてしまいました。自分の為ならそこまでしなかったでしょうが、愛する人の為なら躊躇わないんだろう と思ったら カッコ良くて、マジ惚れましたですわん。
コメントありがとうございます。<(_ _)>
おやまぁ!夜中に?!睡眠不足はお肌の大敵♪夜はぐっすりお休みくださいませ(*^-^*)
話によって温度差があったりしますので、うっかり開いてしまって「ブホッ!」となるか「げぇぇ」となるかで極端なんですけども、そっかぁ…検索まで? (/ω\)ハズカシ ありがとうございます!!
立場に甘えてしまって、それが当然と思う側と、何もなくてただひっそりしている側。
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ディアセーラは王族ではないんですが公爵令嬢なので何でも持っている方になるんですけども、心から愛する人にはドボーンと落ちちゃうタイプ(*^▽^*)
「何してくれとんじゃ!」っと自らワイヤーホイップを振ります(笑)これも真実の愛だからこそかな??
ラストまでお付き合いいただきありがとうございました。<(_ _)>