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第05話 過去のレティツィア④-④★別れ
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ゲルハ伯爵は日を追うごとに弱って行く。
固形物が食べられなくなり、寝ている時間も多くなった。
「おじさま、お加減はどう?」
「・・・」
レティツィアが話しかければ優しい瞳を向けてくれるだけ。もう声を出す事もゲルハ伯爵は出来なくなった。レティシアは屋敷に来ると何をする訳でもなく、ゲルハ伯爵の横たわる寝台の隣で静かに本を読んだり、編み物をする。
薬の時間になれば、水で溶き、唇に指で湿らせる程度の量を時間をかけて飲ませていく。
レティツィアが17歳の誕生日を迎える事が出来るまではとゲルハ伯爵は消えかけた命の火を懸命に燃やした。
誕生日さえ来れば自動的に婚姻となる。
夫婦の契りは交わせなくても、その日さえ迎える事が出来れば豪遊は出来ずとも20年はレティツィアが気ままに過ごせる財もある。
寡婦となった後は再婚しても良いし、旅行や好きな事をして過ごしてくれれば。そう思ってゲルハ伯爵は遺言も残していた。
ただレティツィアも再婚をする気はなかった。
ゲルハ伯爵は命の恩人とも言える。
ゲルハ伯爵の妻として若い未亡人と言われても倹しく生きて行く。
そこには口にすることは出来ない「年下の想い人」とは結ばれる事もない諦めもあった。
アルマンドの初恋はレティツィアだが、レティツィアも初恋はアルマンドだった。
しかしアルマンドは第1王子。この先は王太子となり国王となる。
国王の隣に立つ女性に求められるのは身綺麗であり、初婚である事。
ゲルハ伯爵の病状からして本物の夫婦となる事はないだろうが、結婚歴は消す事が出来ない。
そんなレティツィアを慮ってかゲルハ伯爵はまだ容態が安定していた頃に「操を立てなくていい」とレティツィアに告げていた。
酷な言葉だとはゲルハ伯爵も解っていた。
レティツィアはアルマンドの妃にはなれない。だから寵妃となって側に居ろ。そんな意味合いになってしまうが、それでも愛し合う者が結ばれる方が人として心穏やかに過ごせるのではないか。そう思ったのだ。
「嫌よ。そんな事をすればお母様と同じだわ」
「そうじゃ無い。アルにはレティを思う気持ちがある」
「だとすれば余計に嫌。アルにはアルに相応しい本当のお妃様が選ばれるわ。女だから解るの。一時的な事だとしても他の人に思いのある夫を許せるはずがないと思うの。それにおじさま?おじさまは妻が他の男性とどうにかなって欲しいと思っていらっしゃるの?」
ゲルハ伯爵は苦笑した。
まだ女性は人としても認めてもらえず、娘であっても父親は駒のように扱うのが当たり前。しかしゲルハ伯爵がレティツィアのためにと集めた講師は変わり者と言われてはいたが、時代の先駆者とも言える教えをレティツィアに教えていた。
その教えの中には書類の上だけの「一夫一妻」ではなく夫婦の在り方としての一夫一妻を説く講師もいた。
レティツィアの幸せな時間は17歳の誕生日の1か月前。
ゲルハ伯爵は天に召された事により終わりを告げた。
誕生日を迎えていなかったレティツィアは妻とはなれなかった。
婚約者の立場で1年喪に服すことになったのだが…。
ゲルハ伯爵の埋葬が終わり、まだ1週間も経っていないのに侯爵家に押しかけて来たのはゲルハ伯爵の親族だった。
「相続を放棄?」
クラン侯爵は相手の言い分に不快感を示した。
「えぇ。彼女は婚約者でしかありませんのでね」
ゲルハ伯爵の残した財産は、レティツィアが寡婦となっても苦労せずに暮らせるようにと言っていただけあって、それなりの額があった。
「馬鹿な事を言うな。遺言の通りこちらが頂く」
「ならばこちらは正当な取り分を申し立てるまでだ」
親族たちとクラン侯爵は激しく対立し、遂には王家が仲裁に入るまでに至った。
彼らは親族かも知れないが、床に臥せるゲルハ伯爵の見舞いに来た事は一度もなかった。それはクラン侯爵も同じ。
面倒な事には顔を背け、手を貸さなかったのに金が手に入るとなれば群がってくる。
レティツィアには死肉に群がる害虫にしか見えなかった。
「私・・・財産は不要です」
「何を言うんだ!!」
親族たちがほくそ笑む中、父のクラン侯爵だけが声を荒げた。
レティツィアは遺産で揉めれば揉めるだけゲルハ伯爵が穢されているようで早くこんなつまらない諍いを止めたかった。
――この中に1人もおじさまを弔おうって人はいないなんて――
レティツィアは相続を放棄したのだがそれが父である侯爵の怒りを買った。
そしてこの時、レティツィアの心がさらに砕ける出来事が起きた。
ゲルハ伯爵家を出る時、初めて貰った贈り物であるウサギのぬいぐるみを事もあろうかアルマンドが捨ててしまったのだ。
ゲルハ伯爵には少なからず世話になっていたアルマンドは遺品整理の場に来た時に、親族たちが無造作に積み上げた荷物の中に高齢のゲルハ伯爵に似合わない人形を見つけた。
ゲルハ伯爵家にはレティツィアの部屋もあったのだが、築100年を超える古い屋敷を取り壊し新しい屋敷を新築するため屋敷の中の荷物を「売れるか売れないか」で分けていた。
積み上がった不用品の山からアルマンドが掴んだ人形は何度か洗濯をしたのか手触りも悪く、くたびれてもいた。
残した遺産の額を見聞きしていた事もあり「なんでこんなものを?」疑問には思ったが、遺産に群がる親族の子供が遊びに来た際に忘れてしまったのだろうと、庭で従者達が書類の類を焼却している場に持っていき、炎の中に放り込んだ。
アルマンドはその炎を見て、在りし日のゲルハ伯爵を思いだしていた。
遅れてやって来たレティツィアは積み上げられた荷物の中からあるはずのないウサギの人形を探した。
「何をしてるんだ?」
「あ、アル。人形を探しているの」
「人形?ビスクドールの類は骨董屋に売られたんじゃないかな」
「違うわ。ぬいぐるみなの。ウサギのぬいぐるみ」
「え?あの汚いぬいぐるみ?もう捨てたよ」
「捨てた?!どこに?!」
「何処って…庭で焼却してるからさ」
「焼却っ?!」
従者達が不用品を燃している場についた時、少し前に更に紙類を放り込んだ事もあって炎は轟轟と立ち上っていた。
「危ないよ!火傷するじゃないか」
「そんなのっ!!ウサギが!ウサギがっ!」
「新しいのを僕が買ってあげるよ。なんなら生きたウサギの方が良い?」
アルマンドは知らなかったのだ。
アルマンドがゲルハ伯爵家に来るようになった頃、レティツィアはウサギは部屋に置いていたし、眠る時に隣で添い寝をするだけとなっていてもう四六時中ウサギのぬいぐるみを抱いてはいなかった。
何よりレティツィアは間もなく17歳の誕生日を迎える。
その年齢でぬいぐるみを後生大事にしているとは思えなかったのだ。
「新しいぬいぐるみなんか要らないっ!」
「レティ!?」
燃え盛る炎の中に長めの火掻き棒を突っ込んだレティツィアは必死になってぬいぐるみを探したのだがもうぬいぐるみと解る残骸も残ってはいなかった。
固形物が食べられなくなり、寝ている時間も多くなった。
「おじさま、お加減はどう?」
「・・・」
レティツィアが話しかければ優しい瞳を向けてくれるだけ。もう声を出す事もゲルハ伯爵は出来なくなった。レティシアは屋敷に来ると何をする訳でもなく、ゲルハ伯爵の横たわる寝台の隣で静かに本を読んだり、編み物をする。
薬の時間になれば、水で溶き、唇に指で湿らせる程度の量を時間をかけて飲ませていく。
レティツィアが17歳の誕生日を迎える事が出来るまではとゲルハ伯爵は消えかけた命の火を懸命に燃やした。
誕生日さえ来れば自動的に婚姻となる。
夫婦の契りは交わせなくても、その日さえ迎える事が出来れば豪遊は出来ずとも20年はレティツィアが気ままに過ごせる財もある。
寡婦となった後は再婚しても良いし、旅行や好きな事をして過ごしてくれれば。そう思ってゲルハ伯爵は遺言も残していた。
ただレティツィアも再婚をする気はなかった。
ゲルハ伯爵は命の恩人とも言える。
ゲルハ伯爵の妻として若い未亡人と言われても倹しく生きて行く。
そこには口にすることは出来ない「年下の想い人」とは結ばれる事もない諦めもあった。
アルマンドの初恋はレティツィアだが、レティツィアも初恋はアルマンドだった。
しかしアルマンドは第1王子。この先は王太子となり国王となる。
国王の隣に立つ女性に求められるのは身綺麗であり、初婚である事。
ゲルハ伯爵の病状からして本物の夫婦となる事はないだろうが、結婚歴は消す事が出来ない。
そんなレティツィアを慮ってかゲルハ伯爵はまだ容態が安定していた頃に「操を立てなくていい」とレティツィアに告げていた。
酷な言葉だとはゲルハ伯爵も解っていた。
レティツィアはアルマンドの妃にはなれない。だから寵妃となって側に居ろ。そんな意味合いになってしまうが、それでも愛し合う者が結ばれる方が人として心穏やかに過ごせるのではないか。そう思ったのだ。
「嫌よ。そんな事をすればお母様と同じだわ」
「そうじゃ無い。アルにはレティを思う気持ちがある」
「だとすれば余計に嫌。アルにはアルに相応しい本当のお妃様が選ばれるわ。女だから解るの。一時的な事だとしても他の人に思いのある夫を許せるはずがないと思うの。それにおじさま?おじさまは妻が他の男性とどうにかなって欲しいと思っていらっしゃるの?」
ゲルハ伯爵は苦笑した。
まだ女性は人としても認めてもらえず、娘であっても父親は駒のように扱うのが当たり前。しかしゲルハ伯爵がレティツィアのためにと集めた講師は変わり者と言われてはいたが、時代の先駆者とも言える教えをレティツィアに教えていた。
その教えの中には書類の上だけの「一夫一妻」ではなく夫婦の在り方としての一夫一妻を説く講師もいた。
レティツィアの幸せな時間は17歳の誕生日の1か月前。
ゲルハ伯爵は天に召された事により終わりを告げた。
誕生日を迎えていなかったレティツィアは妻とはなれなかった。
婚約者の立場で1年喪に服すことになったのだが…。
ゲルハ伯爵の埋葬が終わり、まだ1週間も経っていないのに侯爵家に押しかけて来たのはゲルハ伯爵の親族だった。
「相続を放棄?」
クラン侯爵は相手の言い分に不快感を示した。
「えぇ。彼女は婚約者でしかありませんのでね」
ゲルハ伯爵の残した財産は、レティツィアが寡婦となっても苦労せずに暮らせるようにと言っていただけあって、それなりの額があった。
「馬鹿な事を言うな。遺言の通りこちらが頂く」
「ならばこちらは正当な取り分を申し立てるまでだ」
親族たちとクラン侯爵は激しく対立し、遂には王家が仲裁に入るまでに至った。
彼らは親族かも知れないが、床に臥せるゲルハ伯爵の見舞いに来た事は一度もなかった。それはクラン侯爵も同じ。
面倒な事には顔を背け、手を貸さなかったのに金が手に入るとなれば群がってくる。
レティツィアには死肉に群がる害虫にしか見えなかった。
「私・・・財産は不要です」
「何を言うんだ!!」
親族たちがほくそ笑む中、父のクラン侯爵だけが声を荒げた。
レティツィアは遺産で揉めれば揉めるだけゲルハ伯爵が穢されているようで早くこんなつまらない諍いを止めたかった。
――この中に1人もおじさまを弔おうって人はいないなんて――
レティツィアは相続を放棄したのだがそれが父である侯爵の怒りを買った。
そしてこの時、レティツィアの心がさらに砕ける出来事が起きた。
ゲルハ伯爵家を出る時、初めて貰った贈り物であるウサギのぬいぐるみを事もあろうかアルマンドが捨ててしまったのだ。
ゲルハ伯爵には少なからず世話になっていたアルマンドは遺品整理の場に来た時に、親族たちが無造作に積み上げた荷物の中に高齢のゲルハ伯爵に似合わない人形を見つけた。
ゲルハ伯爵家にはレティツィアの部屋もあったのだが、築100年を超える古い屋敷を取り壊し新しい屋敷を新築するため屋敷の中の荷物を「売れるか売れないか」で分けていた。
積み上がった不用品の山からアルマンドが掴んだ人形は何度か洗濯をしたのか手触りも悪く、くたびれてもいた。
残した遺産の額を見聞きしていた事もあり「なんでこんなものを?」疑問には思ったが、遺産に群がる親族の子供が遊びに来た際に忘れてしまったのだろうと、庭で従者達が書類の類を焼却している場に持っていき、炎の中に放り込んだ。
アルマンドはその炎を見て、在りし日のゲルハ伯爵を思いだしていた。
遅れてやって来たレティツィアは積み上げられた荷物の中からあるはずのないウサギの人形を探した。
「何をしてるんだ?」
「あ、アル。人形を探しているの」
「人形?ビスクドールの類は骨董屋に売られたんじゃないかな」
「違うわ。ぬいぐるみなの。ウサギのぬいぐるみ」
「え?あの汚いぬいぐるみ?もう捨てたよ」
「捨てた?!どこに?!」
「何処って…庭で焼却してるからさ」
「焼却っ?!」
従者達が不用品を燃している場についた時、少し前に更に紙類を放り込んだ事もあって炎は轟轟と立ち上っていた。
「危ないよ!火傷するじゃないか」
「そんなのっ!!ウサギが!ウサギがっ!」
「新しいのを僕が買ってあげるよ。なんなら生きたウサギの方が良い?」
アルマンドは知らなかったのだ。
アルマンドがゲルハ伯爵家に来るようになった頃、レティツィアはウサギは部屋に置いていたし、眠る時に隣で添い寝をするだけとなっていてもう四六時中ウサギのぬいぐるみを抱いてはいなかった。
何よりレティツィアは間もなく17歳の誕生日を迎える。
その年齢でぬいぐるみを後生大事にしているとは思えなかったのだ。
「新しいぬいぐるみなんか要らないっ!」
「レティ!?」
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