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最終章☆それぞれの立ち位置(22話)
ヨハンの相棒と進路
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架空、創作の話です。現実世界と混同しないようご注意ください。
この章は最終章となりますので第一章から第四章のインシュアの保険販売とは読んだ時の受け取り方(感じ方)が変わるかも知れません。
中間にあるライアル伯爵家日記に近いと思って頂いて構いません。
架空、創作の話です。現実世界と混同しないようご注意ください。
◇~◇~◇
マルクスが所有し、インシュアが賃貸契約を結んでいる離れの隣に広い更地が出来た。
兎に角広いだけの更地のド真ん中で薪で火を起こし、水路の水で料理をしてテントで寝泊まりをする奇妙な隣人が現れた頃・・・。
リンデバーグの屋敷で仔馬が生まれた。
リンデバーグが若かりし頃。
学院の中等科から高等科にエスカレーター進学した祝いに贈られた馬の仔馬である。
年齢的に16、17歳となっていた馬だったのでその馬の最後の仔馬となる。
愛着もあるリンデバーグは有給を使って馬の出産に付き合った。
その場にヨハンもいた。
「よぅし‥‥いいぞ。もう少しだ。頑張れ」
「ブルッ…ブルルッ…」
息の苦しそうな母馬は足を折って敷き詰められた藁の上に座るような態勢からコロンと横になると一層息が荒くなり、馬丁の「出て来たぞ。あと一息だ!」の声に白い羊膜と共に仔馬の頭が見えた。
仔馬の全身が出てくると、母馬がペロペロと仔馬を舐める。
ヨハンには汚いだとか気持ち悪いという気持ちは起こらなかった。新しい藁と汚れた藁を交換する馬丁がヨハンにそっと耳打ちした。
「もうちょっと見ててごらん」
なんだろう?と思っているとさっき生まれたばかりの仔馬は足をガクガクさせながら、失敗もしつつ自分で立ったのだ。ヨハンの目からはどうしてだが判らないが涙が溢れて頬を伝っていた。
「ヨハン、この仔馬に名前を付けてやれ」
「えっ?僕が?‥‥いいの?」
「あぁ、この馬の名前はヨハンにお願いしようと思っていたんだ」
「じゃ‥‥じゃぁ…アイトン…一昨日習ったんだ」
「太陽神の馬か。なるほどな。よし。この仔馬の名前はアイトンだ。ちゃんと世話するんだぞ」
「手伝って良いの?僕も世話を手伝っていいの?!」
目を丸くして、その丸くした目を輝かせてヨハンはリンデバーグに問うた。
わざと困ったふりをしたリンデバーグは首に巻いたタオルを柵に引っ掛けるとヨハンの前にしゃがみこんだ。目線を合わせてヨハンの肩を掴む。
「ヨハン‥‥誰が仔馬に名前を付けたんだ?」
「僕だよ」
「名前を付けたんだからヨハンの馬だ。自分の馬の世話をするのは当たり前だ」
「ぼっ僕の馬っ?!」
ヨハンは驚いて上ずった声ををあげてしまった。
「しぃぃ~。母馬は仔馬を産んだばかりだからな。静かに」
パッと両手で口をヨハンは塞いで、うんうんと何度も頷いた。
「アイトンが生まれたその瞬間を見ただろう?最期を看取るのもヨハン。お前の務めだ。アイトンはヨハンの相棒だ。ヨハンはアイトンの相棒でもある。どっちが上でどっちが下でもない。それが相棒だ」
「うんっ。ありがとう!おじさんっ!」
翌日からヨハンは朝起きると自分で着替えを済ませて馬丁と共に厩舎の掃除をするようになった。朝食が終わると講師が来るので午前中は勉強、昼食をはさんで午後も3時半まで勉強である。
それが終わると夕食の時間までヨハンは厩舎に行ってアイトンの世話をする。
「あぁダメですよ。耳を伏せて顔を前に突き出している時は柵の中に入っちゃダメだ」
「どうして」
「馬の機嫌が悪い時だ。体当たりされたり蹴られたりする。仔馬でも蹴られれば威力はあるから大怪我で済むかどうかになってしまうぞ」
「馬丁さんは、馬の事が判るの?」
「ちょっとだけだがね。馬は人の言葉は話せないけれどその分耳や鼻、鼻息なんかで教えてくれるのさ。歩かせたりするときは尻尾や足取りでもわかる。馬はそうやって教えてくれるが女性はさっぱりだ」
「女の人は判らないの?」
「旦那様を見てみな?判らなさ過ぎてもうすぐ32だ。ガッハッハ」
ふむ‥‥と考えたヨハンだった。
ここはリンデバーグの屋敷。
ここではリンデバーグとインシュアが隣同士でソファに座り、向かいにはヨハンが座っている。テーブルの上にはまだ開かれていないが、4つのパンフレットがヨハンの方向に向けて置かれている。
「ヨハン。これは早いもので半年後、長いもので8カ月後に新年度を迎える学園、学院のパンフレットです。今後を考えて、ヨハンには適切な教育が必要だと考えた結果です。
ですが、選ぶのはヨハン。あなたです。
学びたいと言う気持ちがあっても、この4校は違うなと少しでも思うところがあれば保留しましょう。人間の直感はあながちバカに出来ません。
今すぐに決めるのではありません。時間はありますからこの4校以外の選択肢もあります。
そして、これだけは心の根底に敷き詰めてください。
かの日の裁判で判ったと思いますが、わたくしはヨハンにとって近所のおばさんにしかなれません。後見人となる事も養子縁組をして親子になる事も出来ません。なのでヨハンの後見人はリンデバーグなのです。
ですが、ヨハンの友達であり、ヨハンの事が大好きなおばさんであり続ける事は出来ます。ヨハンよりも少しだけ年上ですから助けられる時は助けます」
「はいっ。えっと…」
「どうしたの?」
「馬のお医者さんになるにはどうしたらいいですか?」
「馬の‥‥獣医さんという事?」
「獣医っていうか‥‥馬のお医者さんかな…馬が怪我したりした時に治すお医者さん」
「勉強は動物の生態など専門分野に特化した物も含みますよ?」
「大丈夫。判らなければ判る様に勉強するよ。年下の子と一緒のクラスになったって平気」
「ならば、隣国リーン国のカモシッカ学園ですね。今年度の願書受付はもう終わっているので次の年になります。12歳から15歳まで一般科目を履修、つまりその学問をきちんと理解したという事です。履修すると高等科にあがる際試験があります。騎士、文官、外交官などそれぞれの分野に分かれますがそこに獣医学科があります。他の学科は3年で終わるので卒業していきますが、獣医学科は更に3年。6年間学ぶと国家試験があります。国家試験に合格すればリーン国で獣医として働けます。その後このシャボーン国の国家試験を受け合格すればシャボーン国でも獣医として働けます。最短で21歳までは学問をせねばなりませんよ。
この屋敷から通学は無理なので寄宿舎か下宿などするようになります。食事は用意してくれるでしょうけど掃除や洗濯など身の回りのことは勉強をしながら自分でしなければなりません。出来ますか?」
「出来るかは判らない。だけど自分のことは自分でするよ。それでも試験はダメかも知れない。でもダメだったら1年勉強してまた挑戦してもいい?僕はどうしても馬のお医者さんになりたい」
「ヨハン、獣医さんは馬も診れますが、ウサギや豚、犬や猫も診るのです」
「えっ…そうなの?でも‥‥厩舎には野良猫もくるし…鳥も来るし…アイトンの友達かも知れないから…診るよ。何でも診られるように勉強するっ」
「念のため、シャボーン国なら18歳で学院を卒業した後、獣医科のある大学で6年間という道もありますよ」
「ダメだよ。それだとえーっと…3を足すから…24歳になっちゃう。病気やけがはいつ起こるか判らないんだよ?早く診てあげられるようになりたいんだ。ここにも書いてあるよ!」
ヨハンがビシーッと指を指したその先には…。
しまった。学園、学院のパンフレットに交じってペット保険のチラシが見え隠れしているではないか!本格的に保険販売員に復活しているインシュア。備えは人間だけではなくペットにも必要と保険を売っているのだった。
この章は最終章となりますので第一章から第四章のインシュアの保険販売とは読んだ時の受け取り方(感じ方)が変わるかも知れません。
中間にあるライアル伯爵家日記に近いと思って頂いて構いません。
架空、創作の話です。現実世界と混同しないようご注意ください。
◇~◇~◇
マルクスが所有し、インシュアが賃貸契約を結んでいる離れの隣に広い更地が出来た。
兎に角広いだけの更地のド真ん中で薪で火を起こし、水路の水で料理をしてテントで寝泊まりをする奇妙な隣人が現れた頃・・・。
リンデバーグの屋敷で仔馬が生まれた。
リンデバーグが若かりし頃。
学院の中等科から高等科にエスカレーター進学した祝いに贈られた馬の仔馬である。
年齢的に16、17歳となっていた馬だったのでその馬の最後の仔馬となる。
愛着もあるリンデバーグは有給を使って馬の出産に付き合った。
その場にヨハンもいた。
「よぅし‥‥いいぞ。もう少しだ。頑張れ」
「ブルッ…ブルルッ…」
息の苦しそうな母馬は足を折って敷き詰められた藁の上に座るような態勢からコロンと横になると一層息が荒くなり、馬丁の「出て来たぞ。あと一息だ!」の声に白い羊膜と共に仔馬の頭が見えた。
仔馬の全身が出てくると、母馬がペロペロと仔馬を舐める。
ヨハンには汚いだとか気持ち悪いという気持ちは起こらなかった。新しい藁と汚れた藁を交換する馬丁がヨハンにそっと耳打ちした。
「もうちょっと見ててごらん」
なんだろう?と思っているとさっき生まれたばかりの仔馬は足をガクガクさせながら、失敗もしつつ自分で立ったのだ。ヨハンの目からはどうしてだが判らないが涙が溢れて頬を伝っていた。
「ヨハン、この仔馬に名前を付けてやれ」
「えっ?僕が?‥‥いいの?」
「あぁ、この馬の名前はヨハンにお願いしようと思っていたんだ」
「じゃ‥‥じゃぁ…アイトン…一昨日習ったんだ」
「太陽神の馬か。なるほどな。よし。この仔馬の名前はアイトンだ。ちゃんと世話するんだぞ」
「手伝って良いの?僕も世話を手伝っていいの?!」
目を丸くして、その丸くした目を輝かせてヨハンはリンデバーグに問うた。
わざと困ったふりをしたリンデバーグは首に巻いたタオルを柵に引っ掛けるとヨハンの前にしゃがみこんだ。目線を合わせてヨハンの肩を掴む。
「ヨハン‥‥誰が仔馬に名前を付けたんだ?」
「僕だよ」
「名前を付けたんだからヨハンの馬だ。自分の馬の世話をするのは当たり前だ」
「ぼっ僕の馬っ?!」
ヨハンは驚いて上ずった声ををあげてしまった。
「しぃぃ~。母馬は仔馬を産んだばかりだからな。静かに」
パッと両手で口をヨハンは塞いで、うんうんと何度も頷いた。
「アイトンが生まれたその瞬間を見ただろう?最期を看取るのもヨハン。お前の務めだ。アイトンはヨハンの相棒だ。ヨハンはアイトンの相棒でもある。どっちが上でどっちが下でもない。それが相棒だ」
「うんっ。ありがとう!おじさんっ!」
翌日からヨハンは朝起きると自分で着替えを済ませて馬丁と共に厩舎の掃除をするようになった。朝食が終わると講師が来るので午前中は勉強、昼食をはさんで午後も3時半まで勉強である。
それが終わると夕食の時間までヨハンは厩舎に行ってアイトンの世話をする。
「あぁダメですよ。耳を伏せて顔を前に突き出している時は柵の中に入っちゃダメだ」
「どうして」
「馬の機嫌が悪い時だ。体当たりされたり蹴られたりする。仔馬でも蹴られれば威力はあるから大怪我で済むかどうかになってしまうぞ」
「馬丁さんは、馬の事が判るの?」
「ちょっとだけだがね。馬は人の言葉は話せないけれどその分耳や鼻、鼻息なんかで教えてくれるのさ。歩かせたりするときは尻尾や足取りでもわかる。馬はそうやって教えてくれるが女性はさっぱりだ」
「女の人は判らないの?」
「旦那様を見てみな?判らなさ過ぎてもうすぐ32だ。ガッハッハ」
ふむ‥‥と考えたヨハンだった。
ここはリンデバーグの屋敷。
ここではリンデバーグとインシュアが隣同士でソファに座り、向かいにはヨハンが座っている。テーブルの上にはまだ開かれていないが、4つのパンフレットがヨハンの方向に向けて置かれている。
「ヨハン。これは早いもので半年後、長いもので8カ月後に新年度を迎える学園、学院のパンフレットです。今後を考えて、ヨハンには適切な教育が必要だと考えた結果です。
ですが、選ぶのはヨハン。あなたです。
学びたいと言う気持ちがあっても、この4校は違うなと少しでも思うところがあれば保留しましょう。人間の直感はあながちバカに出来ません。
今すぐに決めるのではありません。時間はありますからこの4校以外の選択肢もあります。
そして、これだけは心の根底に敷き詰めてください。
かの日の裁判で判ったと思いますが、わたくしはヨハンにとって近所のおばさんにしかなれません。後見人となる事も養子縁組をして親子になる事も出来ません。なのでヨハンの後見人はリンデバーグなのです。
ですが、ヨハンの友達であり、ヨハンの事が大好きなおばさんであり続ける事は出来ます。ヨハンよりも少しだけ年上ですから助けられる時は助けます」
「はいっ。えっと…」
「どうしたの?」
「馬のお医者さんになるにはどうしたらいいですか?」
「馬の‥‥獣医さんという事?」
「獣医っていうか‥‥馬のお医者さんかな…馬が怪我したりした時に治すお医者さん」
「勉強は動物の生態など専門分野に特化した物も含みますよ?」
「大丈夫。判らなければ判る様に勉強するよ。年下の子と一緒のクラスになったって平気」
「ならば、隣国リーン国のカモシッカ学園ですね。今年度の願書受付はもう終わっているので次の年になります。12歳から15歳まで一般科目を履修、つまりその学問をきちんと理解したという事です。履修すると高等科にあがる際試験があります。騎士、文官、外交官などそれぞれの分野に分かれますがそこに獣医学科があります。他の学科は3年で終わるので卒業していきますが、獣医学科は更に3年。6年間学ぶと国家試験があります。国家試験に合格すればリーン国で獣医として働けます。その後このシャボーン国の国家試験を受け合格すればシャボーン国でも獣医として働けます。最短で21歳までは学問をせねばなりませんよ。
この屋敷から通学は無理なので寄宿舎か下宿などするようになります。食事は用意してくれるでしょうけど掃除や洗濯など身の回りのことは勉強をしながら自分でしなければなりません。出来ますか?」
「出来るかは判らない。だけど自分のことは自分でするよ。それでも試験はダメかも知れない。でもダメだったら1年勉強してまた挑戦してもいい?僕はどうしても馬のお医者さんになりたい」
「ヨハン、獣医さんは馬も診れますが、ウサギや豚、犬や猫も診るのです」
「えっ…そうなの?でも‥‥厩舎には野良猫もくるし…鳥も来るし…アイトンの友達かも知れないから…診るよ。何でも診られるように勉強するっ」
「念のため、シャボーン国なら18歳で学院を卒業した後、獣医科のある大学で6年間という道もありますよ」
「ダメだよ。それだとえーっと…3を足すから…24歳になっちゃう。病気やけがはいつ起こるか判らないんだよ?早く診てあげられるようになりたいんだ。ここにも書いてあるよ!」
ヨハンがビシーッと指を指したその先には…。
しまった。学園、学院のパンフレットに交じってペット保険のチラシが見え隠れしているではないか!本格的に保険販売員に復活しているインシュア。備えは人間だけではなくペットにも必要と保険を売っているのだった。
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