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おまけ(1話)
僕のお母さん
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僕の名前はヨハンと言う。
ずっと前もヨハンだったけれど、今は違うヨハンだ。
僕のお母さんの名前はインシュアと言う。ずっと前は【おばさん】と呼んでいた。
僕のお父さんの名前はリンデバーグと言う。ずっと前は【おじさん】と呼んでいた。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
僕はリーン国にあるカモシッカ学園で獣医になる勉強をしている。学園生の寮には毎月お母さんから「差し入れ」という名の寄付が届く。リーン国は工業大国なので農産物がとても高価だ。
だから届く「差し入れ」に食堂のおばちゃんたちはすごく喜ぶが必ず人参が入っている。
僕は本当はあまり野菜が好きじゃない。
ずっとずっと前は嫌いな物を残しても、皿をひっくり返して床を汚しても誰も怒らなかった。嫌いな物を出す方が悪いと怒る人がいた。
でもお母さんは違った。人参もトマトもナスもキュウリもセロリだって残すと「まだ食事は終わってません」と言うのだ。でもある日、3日くらい鍋でお母さんが何かを煮込んでいた。
その日の夕食かな?と思ったけど違った。次の日も違った。
やっと出てきた料理はビーフシチューだった。凄く美味しくて何杯もお代わりをした。
「ちゃんと食べられるじゃない。偉いわ」
っとお母さんは言ったけど何の事だか判らなかった。
あとで使用人さんに聞いたらセロリやトマト、玉ねぎなんかを何日にも煮込んで溶かしたものだと言われた。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
僕はあまり運動が好きじゃない。
ずっとずっと前は一日中好きな事をして起きるのも寝るのもそうしたい時で良かった。眠いのに起こされた時に使用人を叩いても誰も怒らなかった。眠いのに起こす方が悪いと怒る人がいた。
でもお母さんは違った。朝起きる時間は6時。最初は【おじさん】と呼んでいたお父さんと庭で運動をしなさいと言われた。お父さんはとても剣の使い方が上手で僕に剣を教えてくれた。
汗びっしょりになったけど、シャワーを浴びた後の朝食はとても美味しかった。剣は夕方も教えてくれた。
夜寝るのも21時だった。眠くないのに寝るのは嫌だった。朝と、夕方に剣の練習をするからかもしれないけど、寝台に入って目が覚めたらいつも朝だった。
ずっとずっと前は咳がでたら熱も出ていたけど、風邪もひかなくなった。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
僕は勉強は好きだけど、挨拶が苦手だ。
ずっとずっと前は挨拶なんかしなくても誰かがしていたし、挨拶はするものじゃなくてされるものだって言われてた。面倒なことはしなくていいって言われてた。
でもお母さんは違った。朝の挨拶も昼の挨拶も声が小さいと「おはようございます」「こんにちは」と何度も僕に言う。だから同じように【おはようございますっ】と大きな声で言うと「元気のいい声を聞けていい朝だわ」って言う。お客さんが来た時も、ちゃんと挨拶をしなさいって言うし、すれ違う時は一旦止まりなさいって言う。声を出すのは恥ずかしかったけど段々恥ずかしくなくなってきた。
僕は最初お父さんの家に来てくれる先生と勉強をしていたけど、何故か挨拶で褒められるようになった。その後お城で勉強したけど、そこにいるお爺ちゃん先生も【礼儀正しい子だね】って言った。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
僕は暑がりで直ぐに汗を掻いてしまう。それはお父さんも同じだ。学園の冬期休暇は戦いだ。
雪が降る日なんかお母さんは仕事から帰ってくると「寒い、寒い」と言って僕の手を握ってくる。凄く冷たくて「ヒャァァ」って声が出るけど、そうしたら僕の頬っぺたを冷たい手で覆ってしまう。
だけど段々温かくなって「ありがとう」って僕を抱きしめてくれる。
お父さんはそんなお母さんの手をいつも普通に握ってあげている。大人は凄いなと思うけどお父さんはいつもお母さんを見て真っ赤になってるから体温が高いんだと思う。
僕のお母さんはとても冷たい女だ
学園に入って3年目。僕に弟が出来た。名前をトレイルっていった。小さくてフニフニしててとても可愛いんだけどちょっと嫌だった。なんだか独りぼっちになるような気がしたから。
学園の夏季休暇や冬期休暇が憂鬱だなって思った。
でも家に帰ると、寝てばかりの小さな弟が増えただけで他は何も変わらなかった。
寝てばかりの弟は、寝るか、泣くかミルクを飲むだけだった。泣いてるよって言ったらお母さんは【泣くのもトレイルの仕事】って言う。ちょっと酷いよって言ったら僕が抱っこ係になった。
それに僕は兄になったのに「お兄ちゃん」って呼んでくれない。友達は「お兄ちゃんなんだから」って言われるらしいけど僕のことは名前で呼んでお兄ちゃんって呼んでくれなかった。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
トレイルが生まれて2年後、妹のディアナが生まれた。
やっぱりディアナが泣いても「泣くのがディアナの仕事」って言って結局僕が抱っこ係になった。
僕が休みで帰ってこない時、ディアナが泣きっぱなしじゃないかと心配になった。
今度はお兄ちゃんって呼んでくれるかなと思ったけどやっぱり名前だった。トレイルの事も名前だ。
「どうして?」って聞いたら「貴方の名前はヨハン。お兄ちゃんではありません」って言われた。
お母さんはお兄ちゃんって言ってくれないけどトレイルは「にいちゃ」って呼んでくれる。
ディアナも呼んでくれるといいな。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
お父さんが酔っ払って帰ってきたら放りっぱなしだ。あと靴下とかシャツとか脱ぎっぱなしにすると片付けてはくれるけど行き先はゴミ箱だ。
「まだ使う、大事なものなら自分で片付けなさい」って言う。
なのでお父さんはシュンとして洗濯籠に持って行く。それを真似してトレイルもディアナも同じように洗濯籠に持って行くけどディアナがひっくり返して口に入れてしまう。
「お父さんの靴下はダメっ!」って取り上げるからディアナが泣いてしまうけど、それは判る気がする。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
リーン国の国家試験に合格して獣医として勤めてシャボーン国でも国家試験に合格した。
「プレゼント」って渡されたのは封筒だった。厚さは1mmもない。
中を開けたら保険の証券が2つだった。
1つは学費保険、1つは入院とかフル装備の生命保険。お母さんらしいなって思ったら…。
学費保険は満期が来てて受け取りは僕だった。
生命保険も一括で支払いが終わってた。
「これからいろいろお金はかかるんだから」って笑ってた。
ついでに
「結婚したら受け取りはお嫁さんにするのよ」って言われた。
お父さんに言われた。
「ヨハンは死亡が3千万か‥‥俺、1億だった」
結婚した今ならお父さんの気持ちがよく判る。
そして今、僕は子供も生まれて56歳になった。
「お母さんっ」
「お母さんっ」
「インシュア…」
「おばあちゃんっ!!」
「うふふ、聞こえてるわ」
微笑んだままお母さんが天国に召されていった。
握った手はとても優しい温かさだった。
Fin
ずっと前もヨハンだったけれど、今は違うヨハンだ。
僕のお母さんの名前はインシュアと言う。ずっと前は【おばさん】と呼んでいた。
僕のお父さんの名前はリンデバーグと言う。ずっと前は【おじさん】と呼んでいた。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
僕はリーン国にあるカモシッカ学園で獣医になる勉強をしている。学園生の寮には毎月お母さんから「差し入れ」という名の寄付が届く。リーン国は工業大国なので農産物がとても高価だ。
だから届く「差し入れ」に食堂のおばちゃんたちはすごく喜ぶが必ず人参が入っている。
僕は本当はあまり野菜が好きじゃない。
ずっとずっと前は嫌いな物を残しても、皿をひっくり返して床を汚しても誰も怒らなかった。嫌いな物を出す方が悪いと怒る人がいた。
でもお母さんは違った。人参もトマトもナスもキュウリもセロリだって残すと「まだ食事は終わってません」と言うのだ。でもある日、3日くらい鍋でお母さんが何かを煮込んでいた。
その日の夕食かな?と思ったけど違った。次の日も違った。
やっと出てきた料理はビーフシチューだった。凄く美味しくて何杯もお代わりをした。
「ちゃんと食べられるじゃない。偉いわ」
っとお母さんは言ったけど何の事だか判らなかった。
あとで使用人さんに聞いたらセロリやトマト、玉ねぎなんかを何日にも煮込んで溶かしたものだと言われた。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
僕はあまり運動が好きじゃない。
ずっとずっと前は一日中好きな事をして起きるのも寝るのもそうしたい時で良かった。眠いのに起こされた時に使用人を叩いても誰も怒らなかった。眠いのに起こす方が悪いと怒る人がいた。
でもお母さんは違った。朝起きる時間は6時。最初は【おじさん】と呼んでいたお父さんと庭で運動をしなさいと言われた。お父さんはとても剣の使い方が上手で僕に剣を教えてくれた。
汗びっしょりになったけど、シャワーを浴びた後の朝食はとても美味しかった。剣は夕方も教えてくれた。
夜寝るのも21時だった。眠くないのに寝るのは嫌だった。朝と、夕方に剣の練習をするからかもしれないけど、寝台に入って目が覚めたらいつも朝だった。
ずっとずっと前は咳がでたら熱も出ていたけど、風邪もひかなくなった。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
僕は勉強は好きだけど、挨拶が苦手だ。
ずっとずっと前は挨拶なんかしなくても誰かがしていたし、挨拶はするものじゃなくてされるものだって言われてた。面倒なことはしなくていいって言われてた。
でもお母さんは違った。朝の挨拶も昼の挨拶も声が小さいと「おはようございます」「こんにちは」と何度も僕に言う。だから同じように【おはようございますっ】と大きな声で言うと「元気のいい声を聞けていい朝だわ」って言う。お客さんが来た時も、ちゃんと挨拶をしなさいって言うし、すれ違う時は一旦止まりなさいって言う。声を出すのは恥ずかしかったけど段々恥ずかしくなくなってきた。
僕は最初お父さんの家に来てくれる先生と勉強をしていたけど、何故か挨拶で褒められるようになった。その後お城で勉強したけど、そこにいるお爺ちゃん先生も【礼儀正しい子だね】って言った。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
僕は暑がりで直ぐに汗を掻いてしまう。それはお父さんも同じだ。学園の冬期休暇は戦いだ。
雪が降る日なんかお母さんは仕事から帰ってくると「寒い、寒い」と言って僕の手を握ってくる。凄く冷たくて「ヒャァァ」って声が出るけど、そうしたら僕の頬っぺたを冷たい手で覆ってしまう。
だけど段々温かくなって「ありがとう」って僕を抱きしめてくれる。
お父さんはそんなお母さんの手をいつも普通に握ってあげている。大人は凄いなと思うけどお父さんはいつもお母さんを見て真っ赤になってるから体温が高いんだと思う。
僕のお母さんはとても冷たい女だ
学園に入って3年目。僕に弟が出来た。名前をトレイルっていった。小さくてフニフニしててとても可愛いんだけどちょっと嫌だった。なんだか独りぼっちになるような気がしたから。
学園の夏季休暇や冬期休暇が憂鬱だなって思った。
でも家に帰ると、寝てばかりの小さな弟が増えただけで他は何も変わらなかった。
寝てばかりの弟は、寝るか、泣くかミルクを飲むだけだった。泣いてるよって言ったらお母さんは【泣くのもトレイルの仕事】って言う。ちょっと酷いよって言ったら僕が抱っこ係になった。
それに僕は兄になったのに「お兄ちゃん」って呼んでくれない。友達は「お兄ちゃんなんだから」って言われるらしいけど僕のことは名前で呼んでお兄ちゃんって呼んでくれなかった。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
トレイルが生まれて2年後、妹のディアナが生まれた。
やっぱりディアナが泣いても「泣くのがディアナの仕事」って言って結局僕が抱っこ係になった。
僕が休みで帰ってこない時、ディアナが泣きっぱなしじゃないかと心配になった。
今度はお兄ちゃんって呼んでくれるかなと思ったけどやっぱり名前だった。トレイルの事も名前だ。
「どうして?」って聞いたら「貴方の名前はヨハン。お兄ちゃんではありません」って言われた。
お母さんはお兄ちゃんって言ってくれないけどトレイルは「にいちゃ」って呼んでくれる。
ディアナも呼んでくれるといいな。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
お父さんが酔っ払って帰ってきたら放りっぱなしだ。あと靴下とかシャツとか脱ぎっぱなしにすると片付けてはくれるけど行き先はゴミ箱だ。
「まだ使う、大事なものなら自分で片付けなさい」って言う。
なのでお父さんはシュンとして洗濯籠に持って行く。それを真似してトレイルもディアナも同じように洗濯籠に持って行くけどディアナがひっくり返して口に入れてしまう。
「お父さんの靴下はダメっ!」って取り上げるからディアナが泣いてしまうけど、それは判る気がする。
僕のお母さんはとても冷たい女だ。
リーン国の国家試験に合格して獣医として勤めてシャボーン国でも国家試験に合格した。
「プレゼント」って渡されたのは封筒だった。厚さは1mmもない。
中を開けたら保険の証券が2つだった。
1つは学費保険、1つは入院とかフル装備の生命保険。お母さんらしいなって思ったら…。
学費保険は満期が来てて受け取りは僕だった。
生命保険も一括で支払いが終わってた。
「これからいろいろお金はかかるんだから」って笑ってた。
ついでに
「結婚したら受け取りはお嫁さんにするのよ」って言われた。
お父さんに言われた。
「ヨハンは死亡が3千万か‥‥俺、1億だった」
結婚した今ならお父さんの気持ちがよく判る。
そして今、僕は子供も生まれて56歳になった。
「お母さんっ」
「お母さんっ」
「インシュア…」
「おばあちゃんっ!!」
「うふふ、聞こえてるわ」
微笑んだままお母さんが天国に召されていった。
握った手はとても優しい温かさだった。
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(´∀`*)ウフフ(〃艸〃)
ヨハン君、強くなったね、かっこよくもなったね。
素敵な獣医さんになってね。
コメントありがとうございます。<(_ _)>
5つコメント頂いているので一番上のコメントに返信をさせて頂きますね(*^-^*)