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TICKTACK
もぐもぐ日和
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「じゃあまた後でね。」
そう言って信之は私を成くんの家に送ると、早番の仕事を済ませにスーパーに向かってしまった。
今日は綺咲さん主催の紅葉狩りだけど、信之はお昼過ぎまで仕事だから私は成くんと待ち合わせ時間までとりあえず散歩することになった。
成「今の時間、雑貨屋開いてるからスケジュール帳見にいこっか。」
明人「…うん。」
私は信之がいなくて沈みかけてる気持ちをなんとかして上げるために、いつもとは違う可愛いスケジュール帳を選ぶことにして成くんと一緒に雑貨屋に行った。
成「その手帳、洋書の古本みたいで可愛いね。けど、スケジュール帳じゃないよ?」
明人「知ってる。今度はちゃんとした手帳にレシピのメモ残しておこうかなって思って。」
私は目移りの結果、スケジュール帳よりもまだ3分の1残っているもぐもぐノートの新しい候補を眺めていた。
成「明人オリジナルのレシピ集?」
明人「前まではレコーディングダイエットのために書いてたけど、今は信之のごはんを作るために使ったもの書き出して忘れないようにしてるの。」
成「いいなぁ。俺にも作って。」
明人「今度、成くんがお休みの日に作るよ。いつも相手してくれてるお礼。」
成「えぇっ!?やったー!レシピ集から選んでいい?」
明人「それはダメ。日記みたいなものだから。」
私がそう言うと成くんは不貞腐れた顔をして、口をとがらせた。
成「日記って見られるのがお決まりじゃん。」
は?
人の日記は見ちゃいけないものだろ。
私が久しぶりに成くんにイラッとすると、成くんは嬉しそうな顔をして笑った。
成「久しぶりにその顔見た。なに考えた?」
明人「…知らない。」
ムキになった私はなんだか恥ずかしくなり、成くんを無視していつものスケジュール帳でも今年だけのオリジナルデザインを取り、清算を済ませた。
成「このあとなにしよっか。時間になるまで俺の家でドラマ見る?」
明人「うん。あと、3話で終わるから時間的にもちょうどいいかも。」
成「そうだね。じゃあコンビニ寄って飲み物とつまみ買おっと。」
成くんは私の腕にするりと抱きつきコンビニに歩いていく。
明人「腕。」
成「人多いから見失わないように。」
人が多いって言ってもこの間より人通りが少なくて、スムーズに歩けてるのになに言ってんだ。
力強い腕を離せない私は心の中で信之に謝り、腕を組んだ代償にいいオレンジジュースと割高なじゃがりん3つを成くんに買ってもらった。
私は果肉入りのオレンジジュースが飲めることが嬉しくて、今日MGRで朝ごはんを食べられなかった憂さ晴らしが出来きて気分が上がって口角も上げていると、成くんの口角も上がっていた。
成「そんなに楽しみ?」
明人「うん。」
成「はあ…。まだまだだなぁ。」
そう言って家に着いた成くんは鍵を開けて私を先に家に入れた。
明人「なにが?」
成「俺の話。先にベッド行ってて。この間出張で韓国行った時に買ってきたお菓子持ってくる。」
明人「分かった。」
私は手洗いを済ませて成くんに渡された買い物バッグと一緒にベッドに寝転がり、不慣れながらもシアターを起動していると成くんが大きな袋を抱えてやってきた。
明人「そんなに食べられないけど。」
成「後でみんなに配る分も入ってるから。」
なるほどと思っていると、成くんは私が手間取っていたシアターをものの数秒でいつもの画面にさせ、いつも見ているドラマを選択した。
成「これ、ハニーアーモンド。信之さん好きそうならいっぱいあげる。」
私が見る支度を整えるためにベッドに座ると、すでに飛び乗っていた成くんは大きな袋から可愛いらしいハチのイラストが描かれたスナックを見せてきた。
明人「食べてから決める。」
私は成くんの間にいつも通りおつまみを置き、ドラマを見ながら甘々なアーモンドを大量プレゼントしてもらうことを決めて、信之のいない時間を少し楽しんだ。
…………
朝・昨日余ったお鍋
間・おつまみフィーバー
このだらだら好き。
うちにもシアター欲しいけど、壁側にいろんな物があるから無理だなぁ。
…………
環流 虹向/エンディングノート
そう言って信之は私を成くんの家に送ると、早番の仕事を済ませにスーパーに向かってしまった。
今日は綺咲さん主催の紅葉狩りだけど、信之はお昼過ぎまで仕事だから私は成くんと待ち合わせ時間までとりあえず散歩することになった。
成「今の時間、雑貨屋開いてるからスケジュール帳見にいこっか。」
明人「…うん。」
私は信之がいなくて沈みかけてる気持ちをなんとかして上げるために、いつもとは違う可愛いスケジュール帳を選ぶことにして成くんと一緒に雑貨屋に行った。
成「その手帳、洋書の古本みたいで可愛いね。けど、スケジュール帳じゃないよ?」
明人「知ってる。今度はちゃんとした手帳にレシピのメモ残しておこうかなって思って。」
私は目移りの結果、スケジュール帳よりもまだ3分の1残っているもぐもぐノートの新しい候補を眺めていた。
成「明人オリジナルのレシピ集?」
明人「前まではレコーディングダイエットのために書いてたけど、今は信之のごはんを作るために使ったもの書き出して忘れないようにしてるの。」
成「いいなぁ。俺にも作って。」
明人「今度、成くんがお休みの日に作るよ。いつも相手してくれてるお礼。」
成「えぇっ!?やったー!レシピ集から選んでいい?」
明人「それはダメ。日記みたいなものだから。」
私がそう言うと成くんは不貞腐れた顔をして、口をとがらせた。
成「日記って見られるのがお決まりじゃん。」
は?
人の日記は見ちゃいけないものだろ。
私が久しぶりに成くんにイラッとすると、成くんは嬉しそうな顔をして笑った。
成「久しぶりにその顔見た。なに考えた?」
明人「…知らない。」
ムキになった私はなんだか恥ずかしくなり、成くんを無視していつものスケジュール帳でも今年だけのオリジナルデザインを取り、清算を済ませた。
成「このあとなにしよっか。時間になるまで俺の家でドラマ見る?」
明人「うん。あと、3話で終わるから時間的にもちょうどいいかも。」
成「そうだね。じゃあコンビニ寄って飲み物とつまみ買おっと。」
成くんは私の腕にするりと抱きつきコンビニに歩いていく。
明人「腕。」
成「人多いから見失わないように。」
人が多いって言ってもこの間より人通りが少なくて、スムーズに歩けてるのになに言ってんだ。
力強い腕を離せない私は心の中で信之に謝り、腕を組んだ代償にいいオレンジジュースと割高なじゃがりん3つを成くんに買ってもらった。
私は果肉入りのオレンジジュースが飲めることが嬉しくて、今日MGRで朝ごはんを食べられなかった憂さ晴らしが出来きて気分が上がって口角も上げていると、成くんの口角も上がっていた。
成「そんなに楽しみ?」
明人「うん。」
成「はあ…。まだまだだなぁ。」
そう言って家に着いた成くんは鍵を開けて私を先に家に入れた。
明人「なにが?」
成「俺の話。先にベッド行ってて。この間出張で韓国行った時に買ってきたお菓子持ってくる。」
明人「分かった。」
私は手洗いを済ませて成くんに渡された買い物バッグと一緒にベッドに寝転がり、不慣れながらもシアターを起動していると成くんが大きな袋を抱えてやってきた。
明人「そんなに食べられないけど。」
成「後でみんなに配る分も入ってるから。」
なるほどと思っていると、成くんは私が手間取っていたシアターをものの数秒でいつもの画面にさせ、いつも見ているドラマを選択した。
成「これ、ハニーアーモンド。信之さん好きそうならいっぱいあげる。」
私が見る支度を整えるためにベッドに座ると、すでに飛び乗っていた成くんは大きな袋から可愛いらしいハチのイラストが描かれたスナックを見せてきた。
明人「食べてから決める。」
私は成くんの間にいつも通りおつまみを置き、ドラマを見ながら甘々なアーモンドを大量プレゼントしてもらうことを決めて、信之のいない時間を少し楽しんだ。
…………
朝・昨日余ったお鍋
間・おつまみフィーバー
このだらだら好き。
うちにもシアター欲しいけど、壁側にいろんな物があるから無理だなぁ。
…………
環流 虹向/エンディングノート
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