エンディングノート

環流 虹向

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Re:FRAIL

だめなの思考

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「いれ…て、いい…?」

と、成くんが潤んだ目で私の胸を貪りつきながら聞いてきた。

明人「…ダメ。触るだけ。」

成「うん…。ごめん…。」

触るだけだったらまだ友達だから。

ハグとか肩組みとかそういうのと同じだけだから、自分の手が成くんのか私のか分からないほどぬるぬるになってても大丈夫。

成「…触るだけ、だから。手、どかして。」

そう言って成くんは私の手をあつあつな自分からそっと離すと、擦り付けてきた。

私はその硬さに触れるのが久しぶりで体が勝手に入れようとしてしまうのを、ギリギリ保っている理性で止める。

成「入っちゃうから…。動かないでね。」

明人「…分かってる。」

分かってるけど、動いちゃう。

求めてるものじゃないのに、穴埋め要員として入れようとしてしまう。

気持ちはこの人じゃないのに、体はこの人でもいいっていっちゃう。

本当に私ってなんでもかんでも惚れやすくて嫌になる。

成「だ…ぁっ、明人…。」

明人「終わるまで何も言わないで。おねがい…。」

私は成くんの首に抱きつき、自分から迎えてしまった成くんの熱だけに集中しようとすると成くんは1度頷き、私の漏れる声を無視して黙ったまま信之の穴埋めをしてくれた。

私はあの時、このベッドでやられて嫌だったことを成くんにしてしまった罪悪感が生まれたけど、謝罪の言葉を出したら夢で終わってくれなさそうで部屋着を貸してくれた優しい成くんにお礼も言えなかった。

そんな自己中な私はシャワーを借りて、またあの日のように汚れを落とすけれど涙ではなく思考を洗い流し、ベッドに戻った。

成「水とさっき買ったオレンジジュース置いといた。シーツは変えたから冷たくないはず。」

明人「…ありがとう。」

成「うん。俺もシャワー入ってくる。」

そう言って成くんは今までの距離感で笑顔を見せてシャワーに向かった。

私はやっと1人になったと同時に一気に疲れが押し寄せて助兵衛に抱きつくようにベッドに寝転がる。

明人「内緒ね。信之に言ったら燃やす。」

私はずっと見ていた助兵衛を無意味に脅して、自分から記憶を抹消しようとしていると成くんがお昼ごはんのフィッシュポテトを持って帰ってきた。

成「ドラマの続き見る?」

明人「うん。ちょっと巻き戻してもいい?」

成「もちろん。どこまで見たか覚えてる?」

大丈夫。

この元の距離感ならまだ友達に戻れる。

戻らなくてもなれるからこれからは成くんの家で夢を見るのはやめよう。

私は揚げたての白身魚のふわふわに感動しながらいつも通り友達の成くんと時間を過ごした。


…………
成くんは友達。
だから夢は見ないようにする。
信之とだけ、見るようにする。
…………


環流 虹向/エンディングノート
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