【完結】貴方を愛するつもりはないは 私から

Mimi

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白い結婚、流行ってます! ~グレイス~

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明日は朝から大忙し。
何せ私の結婚式なのです。

早く寝ようとした私を捕まえたのは、

①大叔母様のメアリー・ジェーン
 (自称63歳、恐らく5歳以上サバ読み)

②お母様のロレイン
 (43歳、気持ちは永遠の18歳)

③お姉様のアデライン
 (23歳、自称サバサバ系、婿養子調教中)

の、我がリーヴァイス伯爵家の3人娘?でした。


「独身最後の夜よ!とことん飲みましょう!」と、①が言い。

「そうよそうよ、明日はお話し出来ないのよ」と、②も頷いて。

「あんたに教えることがある」と、③に腕を掴まれて。

私は自分の部屋に連れ込まれたのです。



「早く寝ないと、お肌が~お肌が~」と、抵抗する私に。



「大丈夫、明日はいつもより厚化粧だから!」と、
①が言って、②と③も頷きました。

こうなったら無駄な足掻きなので、諦めましたが。
 (④グレイス 16歳、諦めのいい女)


お父様は明日の花嫁が、自分の部屋に拉致された事はご存じなのでしょうか?


①、もとい大叔母様は、普段はお嫁に行かれた子爵家のご領地に住んでいらっしゃるので、久しぶりの王都に興奮されて早寝するのが、お気に召さないのです。


何故か私の部屋には、既にお酒のボトル数本と簡単なおつまみが用意されていました。

自分の部屋なのに、もう逃げ場はありません……解せぬ。


 ◇◇◇


迅速な解散は無理だろうなあ、と判っていましたが。

やはり明日の起床時間を考えますと、①②③には出来るだけ早く私の部屋から撤退していただきたかったので、自分からお姉様に尋ねました。


「私に教えたい事とは、何でしょう?」

もしかして……と思い当たる節はありました。
明日、私の旦那様になるクリストファー様の事です。

お姉様とクリストファー様は学園の同級生だったのです。
7歳年上の侯爵家嫡男と私の共通点と言えば、姉のアデラインしか居ません。

お姉様は何かクリストファー様の秘密を握っている様な気がしました。


「今の流行りは『白い結婚』なの」

(え、クリストファー様の事じゃないの?)


「それからぁ、『お前を愛するつもりはない』ね」

お姉様の言葉にご機嫌なお母様が続けますが、私にはお二人の言いたいことはわかりません。


「流行り、って何ですか?」

「読んだことないのぉ、レディースノベルズ。
 人気作はすぐ、お芝居になるのよぉ」

もう酔ってるのでしょうか、お母様の呂律が怪しくなってきています。
明日の結婚式に支障がなければ、いいのですが。


「グレイスは子供の頃から本を読まない子だからねぇ。
 初夜の床で、旦那様が新妻に宣言するやつ」

大叔母様まで、その事はご存じのご様子でした。
しょ、初夜なんて……
親戚の、お年を召した御方に口に出されるのは……


「小説の流行りって、馬鹿にするもんじゃないよ。
 私の時は『何でも欲しがる義理の妹』が流行って、何処へ行っても色眼鏡で見られて、肩身が狭かった……」


大叔母様と今は亡きお祖母様は義理の姉妹なのですが、とても仲良しでしたけれど?

今でも思い出すとお辛いのか、大叔母様の握られたこぶしが震えておりました。


お年寄りの話は長くなるので、あまり熱くならないで欲しいのですが。



それにしても。

『何でも欲しがる義理の妹』って何?
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