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天使の許しを貰うまで ~クリストファー~
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最初はドン引きの王太子殿下とイーサンだったが、俺が別に隠すことなく話をするので、次第にグレイスの事を
『クリスが好きな女の子』と、認知してくれるようになった。
人とは、聞かされ続けると、それに慣れて受け入れる生き物だと改めて思う。
殿下は高等部で生徒会長をされているので、初等部にも時々顔を出す。
その時は毎回俺を連れて行ってくれる様になったが、悲しいかな、グレイスはまだ中学年だったので初等部児童会には関係なくて、顔を見る事も叶わなかった。
それで『生徒会の仕事は放課後にお手伝いしますので、昼休みは自由にさせて欲しい』と殿下にお願いした。
殿下がご了承してくださったので、昼飯もそこそこに毎日初等部棟へ向かう。
通常はひとりで覗いているのだが、時折、高等部の男子3人で昼休みの校庭で遊んでいるグレイスを眺めた。
「何が悲しくて王太子が一輪車で遊ぶ女子児童を覗かなくてはいけない?」
勝手に付いてきているのに、時々殿下とイーサンに文句を言われた。
何が悲しいか、なんて知るか。
「今はアレだが、30歳と37歳になったら普通だしな」
「天使が16になったら、クリスは23だから、結婚だって全然いけるいける」
高等部になると、お優しい王太子殿下の口も
『いけるいける』と、悪くなってきていた。
俺はそれを聞くまでは、結婚は彼女が学園を卒園する18歳まで待たないと駄目かな、と思っていたのだが。
『そうだ16歳で結婚出来るんだ』と、この時改めて思った。
ありがとう、殿下!
◇◇◇
そして、ようやく俺は!
天使と!結婚!出来る!
「無理矢理はあかんぞ」
殿下の執務室で。
殿下が席を外した時だった。
イーサンが真面目な顔をして、俺に言った。
「天使、ちっちゃいだろ?
無理矢理したら壊れるぞ」
「何の話をしている?」
グレイスの身長の話をしているのか?
確かに彼女は小柄だ。
だが、無理矢理する、とは?
壊れる、とは何の話だ?
イーサンが黙って、手首を回して指をぐにゃんぐにゃんする。
「判らんか?」
「うーん?」
最近、俺も悩む時『うーん』と言う様になってきていた。
遺伝という名の呪いから逃れる術はないのか。
「仕方ねぇな、裂けるんだよ、ここ……」
イーサンが人差し指を下に向けて、指し示した。
それでやっと。
裂ける?裂ける?
えっ、そこ、裂けるの!
イーサンも殿下も既に結婚していた。
女性の身体については、俺の知らないことも知ってて。
こいつは俺をおちょくるが、騙したりしないので、本当の話だと判った。
俺のオレはサイズ的にどうか、他人と見比べた事がないから判らないが、グレイスのグレイスが小さいのは想像がついた。
俺は無意識に自分の手で押さえた。
こんな所が裂けてしまったら!と考えただけで血の気が引いた。
俺はグレイスを幸せにする為に存在していて、グレイスを傷付ける為じゃない。
「ふたりで良く話し合うんだ。
時期は天使に決めて貰え。
彼女はまだ若くて、幼いとも言える。
先は長いんだから、絶対に無理はさせるなよ」
グレイスから、許しを貰うその日まで。
『白い結婚』って言うヤツだ、とイーサンが話を締めくくった。
『クリスが好きな女の子』と、認知してくれるようになった。
人とは、聞かされ続けると、それに慣れて受け入れる生き物だと改めて思う。
殿下は高等部で生徒会長をされているので、初等部にも時々顔を出す。
その時は毎回俺を連れて行ってくれる様になったが、悲しいかな、グレイスはまだ中学年だったので初等部児童会には関係なくて、顔を見る事も叶わなかった。
それで『生徒会の仕事は放課後にお手伝いしますので、昼休みは自由にさせて欲しい』と殿下にお願いした。
殿下がご了承してくださったので、昼飯もそこそこに毎日初等部棟へ向かう。
通常はひとりで覗いているのだが、時折、高等部の男子3人で昼休みの校庭で遊んでいるグレイスを眺めた。
「何が悲しくて王太子が一輪車で遊ぶ女子児童を覗かなくてはいけない?」
勝手に付いてきているのに、時々殿下とイーサンに文句を言われた。
何が悲しいか、なんて知るか。
「今はアレだが、30歳と37歳になったら普通だしな」
「天使が16になったら、クリスは23だから、結婚だって全然いけるいける」
高等部になると、お優しい王太子殿下の口も
『いけるいける』と、悪くなってきていた。
俺はそれを聞くまでは、結婚は彼女が学園を卒園する18歳まで待たないと駄目かな、と思っていたのだが。
『そうだ16歳で結婚出来るんだ』と、この時改めて思った。
ありがとう、殿下!
◇◇◇
そして、ようやく俺は!
天使と!結婚!出来る!
「無理矢理はあかんぞ」
殿下の執務室で。
殿下が席を外した時だった。
イーサンが真面目な顔をして、俺に言った。
「天使、ちっちゃいだろ?
無理矢理したら壊れるぞ」
「何の話をしている?」
グレイスの身長の話をしているのか?
確かに彼女は小柄だ。
だが、無理矢理する、とは?
壊れる、とは何の話だ?
イーサンが黙って、手首を回して指をぐにゃんぐにゃんする。
「判らんか?」
「うーん?」
最近、俺も悩む時『うーん』と言う様になってきていた。
遺伝という名の呪いから逃れる術はないのか。
「仕方ねぇな、裂けるんだよ、ここ……」
イーサンが人差し指を下に向けて、指し示した。
それでやっと。
裂ける?裂ける?
えっ、そこ、裂けるの!
イーサンも殿下も既に結婚していた。
女性の身体については、俺の知らないことも知ってて。
こいつは俺をおちょくるが、騙したりしないので、本当の話だと判った。
俺のオレはサイズ的にどうか、他人と見比べた事がないから判らないが、グレイスのグレイスが小さいのは想像がついた。
俺は無意識に自分の手で押さえた。
こんな所が裂けてしまったら!と考えただけで血の気が引いた。
俺はグレイスを幸せにする為に存在していて、グレイスを傷付ける為じゃない。
「ふたりで良く話し合うんだ。
時期は天使に決めて貰え。
彼女はまだ若くて、幼いとも言える。
先は長いんだから、絶対に無理はさせるなよ」
グレイスから、許しを貰うその日まで。
『白い結婚』って言うヤツだ、とイーサンが話を締めくくった。
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