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「好き」の距離 ~ifバルザックの場合
二話目
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ずっと相談に乗ってもらっておりました。
今ならジュリアス様に対して、憧れにも似た淡い恋心を抱いだいていただけだと、なんとなくわかります。
兄とは違う、初めて出会った異性。
けれど、バルザック様は私を見てくれました。憧れとは違う……ジュリアス様とは違う気持ち。今はまだよくわからない気持ち。
正直に言って、バルザック様の言う通り、まだジュリアス様が気になります。バルザック様に対するこの気持ちが何なのかもわからないのです。
(どうしましょう……)
そんな気持ちが、顔に出ていたのでしょう。はあ、と息を吐く音がしたかと思うと額にキスを落とされました。
「返事はすぐじゃなくていい」
「バルザック殿?!」
「え?」
「自分の気持ちがわかったら返事をくれ。俺は待てるから。でもその前に……俺とデートしよう」
いつもとは違う、甘く蕩けるような笑顔に、再び胸がトクンと跳ね、思わず「はい」と返事をしてしまいました。
***
彼はやはり大人で……でも、男の人なんだと意識させられてしまいます。
完璧なエスコート、豊富な話題は多岐に渡り飽きさせない。かと言ってずっと喋ってるわけでもない。
すごく楽しい気分で自宅まで送ってもらいましたのに、ジュリアス様が襲われたと聞いた途端、バルザック様がいるのに取り乱してしまったのです。
「嘘っ! 兄さま、どういうことですの!?」
「例のアレか?」
「そうです、ザック」
「馬鹿なことを……。しかもエルンストの逆鱗にも触れやがったんだな?」
「ええ、それはもう、見事に」
「バルザック様……?」
わけがわからず、兄とバルザックを見比べますと、簡単にではありますが、説明してくださいました。
兄曰く、一部の貴族たちが筆頭公爵のライオール家や陛下を虐し、それに成り変わろうとしているという話を聞かされたのです。そして騎士団の幹部はある程度の情報を知っていたということも。
「ただ、いつ、どこで、というのがわからなくてな……影で護衛を付けておいて正解だった。しかもわざわざ部下エルの居ない日を狙っていた、というのが気に入らない。逆に言えば、内部に内通者がいると教えているようなものだ。ジュリアスに剣を教えておいて正解だった」
吐き捨てるようにそう言った兄は、怒りを押さえています。
「それで……ジュリアス様の容体は、どうなのですか?」
「命に別状はないが、斬られた影響か意識を失っている。しばらくお見舞いなど無理だ」
「意識を取り戻したら教えろ、レオン。俺が連れていく」
「ザック?!」
「バルザック様?!」
「心配なんだろう?」
確かに心配でした。けれど、本当にいいのか躊躇ってしまいます。
「ですが……」
「いいから。素直に俺の言うこと聞いとけ、お姫様。な?」
「……はい」
「よし。今日はありがとな」
頭を撫でてくれたバルザック様の手はとても大きくて、優しくて……温かかった。
***
「ザック……」
「何でお前までそんな顔してんだ?」
「ルナマリアではないが……本当にいいのか?」
ルナマリアが部屋に戻ったあと、自分のことのように辛そうにしている私の顔に、思わず苦笑するバルザック。
「俺は、アイツが気づいてないだけで、アイツの心がどこにあるのかわかってる。だから構わん」
「余裕だな」
「そうでもないさ。今すぐかっさらってこの腕の中に閉じ込めて、俺だけを見てくれるように、誰にも見られない場所に閉じ込めてしまいたいさ」
「結構本気なんだな……」
「あ? 当たり前だろが。でなきゃプロポーズなんてしねぇよ」
四つ年上の、元騎士団団長。
男からみても、包容力のある大人の男。この人に憧れて騎士を目指した人を何人も知っている。
私もこの人に憧れ……そして助けられたクチだ。
私が――『ホルクロフト家が』認めた者。絶対に死なせはしない。
「ザック……貴方も狙われている」
「……何か最近やたら視線を感じると思ったら……やっぱり?」
「やっぱり、って……」
「俺ってばモテモテ?! とか思ってたんだが」
「……おい」
私の不穏な気配を感じてか、ニヤリと笑うバルザックに、からかわれたのだと気づく。
「冗談はともかく。今日はルナマリアがいたし、剣を一本しか差してなかったから襲われたらどうすっかなー、とちょっと不安だったが」
「ルナとて、病弱とはいえホルクロフト家の者。そう簡単にはやられはしないさ」
「だが、か弱い女性だ」
「か弱い、ねぇ……」
「あ? ……レオンハルト?」
妹は、病弱ではるが、剣を持てないわけじゃない。とても大事な役目を持った娘だった。
そんなことを考えて目を閉じていたが、「いずれわかるさ」と首を横に振った。
「とにかく、気を付けてくれ」
「ああ。ありがとう」
私の忠告を素直に聞き、帰りに妹に会って帰った。
――不意打ちで唇にキスをし、真っ赤になって固まった妹を残して。
***
ジュリアスの襲撃から二週間後。本当なら一週間前にお見舞いに行くはずだったのだが、俺の仕事が忙しかった(襲撃犯の捕縛をあらかた完了していたものの、まだ残党が逃げている状態だった)から、延び延びになってしまっていたのだ。
残党狩りもあらかた完了したので、休みを申請したのだが……なんだかんだと結局今日になってしまった。
これから、ルナマリアお手製のお菓子を持って、ライオール家にお見舞いに行く。
彼女をライオール家に連れていくのも、彼女お手製のお菓子がお見舞いと言うのも正直に言うと気に入らないが、『連れていく』と言った以上、仕方がない。
まあ、俺にもそのお菓子を分けてくれたからこそ、溜飲を下げたが。
それに……街中で広がっているあの噂のことも、彼女の耳に入れたくなかった。
「あの……バルザック様」
「ん? どうした?」
ルナマリアが急に立ち止まる。辛そうで……けれど、どこか戸惑ったような顔をしている。
「あの……」
「ルナ?」
「ジュリアス様が結婚間近、って……本当、でしょうか?」
聞こえちまったのか……と内心で溜息をつく。あちこちで噂しているからなのか、聞かせたくなかった話が聞こえてしまったようだ。
それを慰めるようにポンポンと頭を叩く。
「噂では、な。実際はどうなのかわからんが」
「お相手の方は……」
「あー……俺はよくは知らんが、ラインバッハ侯爵家のお嬢様だと噂になってるそうだが……」
「そうですか……」
俯いたルナマリアに、何か声をかけようとしたその時だった。キンッ、と空気が一瞬で張り詰める。
それと同時に二人して同じ方向を向いた。
(さすがはホルクロフト家のお嬢様だな。だが、今日に限って一本しか差してないんだよなぁ……)
端からは慰めているようにしか見えない状態で、二人で小声で話す。
「ルナ、今日の俺は一本しかない」
「わたくしはスティレットがありますし、いざとなったらあちらから奪いますから。バルザック様はどうなさいますか?」
「そうだな……奪うか。……少し下がってろよ?」
「はい」
見せつけるように、わざと手を繋いで歩き出そうとした時だった。出で立ちは黒装束。けれど、顔をバッチリ晒している不審者十人ほどに囲まれた。
(こいつら馬鹿だろ……)
黒装束なのに、肝心な顔を隠していない。
「……バルザック・リーヴスだな?」
「おや、俺ってば男にもモテモテ? でも、すまんなぁ。俺はコイツしか目に入らないんだ……よっ!」
「ぐあっ!!」
先手必勝! とばかりに声をかけてきた男を襲って昏倒させ、腰に差していた剣を奪う。
「なっ!? 貴様! やれっ!」
「うわぁ……何かやな感じ!」
殺気を醸し出してるやつは確実に殺る。そうしないと、こっちの身は危ないからだ。
二人、三人、と確実に数を減らして行く。
減らしているはずなのに、減らないことに業を煮やしたその時だった。
「貴様ら、何をやってる?!」
その声に気を抜いた一瞬、ドスッ、と自分の左腕と腹に何かが刺さった。見るとナイフだった。
「ぐはっ!」
「バルザック様!?」
「こんの……!」
腕に刺さったナイフを抜き様に、殺気のする方向へナイフを放つ。断末魔の声の後で、ドサリと何かが落ちた音がした。
「ザック?! 大丈夫か!」
「バルザック様……?! 嫌ーっ!!」
声をかけてきたのはレオンハルトだった。そして俺の状態を見たルナマリアは、悲鳴をあげた。
今ならジュリアス様に対して、憧れにも似た淡い恋心を抱いだいていただけだと、なんとなくわかります。
兄とは違う、初めて出会った異性。
けれど、バルザック様は私を見てくれました。憧れとは違う……ジュリアス様とは違う気持ち。今はまだよくわからない気持ち。
正直に言って、バルザック様の言う通り、まだジュリアス様が気になります。バルザック様に対するこの気持ちが何なのかもわからないのです。
(どうしましょう……)
そんな気持ちが、顔に出ていたのでしょう。はあ、と息を吐く音がしたかと思うと額にキスを落とされました。
「返事はすぐじゃなくていい」
「バルザック殿?!」
「え?」
「自分の気持ちがわかったら返事をくれ。俺は待てるから。でもその前に……俺とデートしよう」
いつもとは違う、甘く蕩けるような笑顔に、再び胸がトクンと跳ね、思わず「はい」と返事をしてしまいました。
***
彼はやはり大人で……でも、男の人なんだと意識させられてしまいます。
完璧なエスコート、豊富な話題は多岐に渡り飽きさせない。かと言ってずっと喋ってるわけでもない。
すごく楽しい気分で自宅まで送ってもらいましたのに、ジュリアス様が襲われたと聞いた途端、バルザック様がいるのに取り乱してしまったのです。
「嘘っ! 兄さま、どういうことですの!?」
「例のアレか?」
「そうです、ザック」
「馬鹿なことを……。しかもエルンストの逆鱗にも触れやがったんだな?」
「ええ、それはもう、見事に」
「バルザック様……?」
わけがわからず、兄とバルザックを見比べますと、簡単にではありますが、説明してくださいました。
兄曰く、一部の貴族たちが筆頭公爵のライオール家や陛下を虐し、それに成り変わろうとしているという話を聞かされたのです。そして騎士団の幹部はある程度の情報を知っていたということも。
「ただ、いつ、どこで、というのがわからなくてな……影で護衛を付けておいて正解だった。しかもわざわざ部下エルの居ない日を狙っていた、というのが気に入らない。逆に言えば、内部に内通者がいると教えているようなものだ。ジュリアスに剣を教えておいて正解だった」
吐き捨てるようにそう言った兄は、怒りを押さえています。
「それで……ジュリアス様の容体は、どうなのですか?」
「命に別状はないが、斬られた影響か意識を失っている。しばらくお見舞いなど無理だ」
「意識を取り戻したら教えろ、レオン。俺が連れていく」
「ザック?!」
「バルザック様?!」
「心配なんだろう?」
確かに心配でした。けれど、本当にいいのか躊躇ってしまいます。
「ですが……」
「いいから。素直に俺の言うこと聞いとけ、お姫様。な?」
「……はい」
「よし。今日はありがとな」
頭を撫でてくれたバルザック様の手はとても大きくて、優しくて……温かかった。
***
「ザック……」
「何でお前までそんな顔してんだ?」
「ルナマリアではないが……本当にいいのか?」
ルナマリアが部屋に戻ったあと、自分のことのように辛そうにしている私の顔に、思わず苦笑するバルザック。
「俺は、アイツが気づいてないだけで、アイツの心がどこにあるのかわかってる。だから構わん」
「余裕だな」
「そうでもないさ。今すぐかっさらってこの腕の中に閉じ込めて、俺だけを見てくれるように、誰にも見られない場所に閉じ込めてしまいたいさ」
「結構本気なんだな……」
「あ? 当たり前だろが。でなきゃプロポーズなんてしねぇよ」
四つ年上の、元騎士団団長。
男からみても、包容力のある大人の男。この人に憧れて騎士を目指した人を何人も知っている。
私もこの人に憧れ……そして助けられたクチだ。
私が――『ホルクロフト家が』認めた者。絶対に死なせはしない。
「ザック……貴方も狙われている」
「……何か最近やたら視線を感じると思ったら……やっぱり?」
「やっぱり、って……」
「俺ってばモテモテ?! とか思ってたんだが」
「……おい」
私の不穏な気配を感じてか、ニヤリと笑うバルザックに、からかわれたのだと気づく。
「冗談はともかく。今日はルナマリアがいたし、剣を一本しか差してなかったから襲われたらどうすっかなー、とちょっと不安だったが」
「ルナとて、病弱とはいえホルクロフト家の者。そう簡単にはやられはしないさ」
「だが、か弱い女性だ」
「か弱い、ねぇ……」
「あ? ……レオンハルト?」
妹は、病弱ではるが、剣を持てないわけじゃない。とても大事な役目を持った娘だった。
そんなことを考えて目を閉じていたが、「いずれわかるさ」と首を横に振った。
「とにかく、気を付けてくれ」
「ああ。ありがとう」
私の忠告を素直に聞き、帰りに妹に会って帰った。
――不意打ちで唇にキスをし、真っ赤になって固まった妹を残して。
***
ジュリアスの襲撃から二週間後。本当なら一週間前にお見舞いに行くはずだったのだが、俺の仕事が忙しかった(襲撃犯の捕縛をあらかた完了していたものの、まだ残党が逃げている状態だった)から、延び延びになってしまっていたのだ。
残党狩りもあらかた完了したので、休みを申請したのだが……なんだかんだと結局今日になってしまった。
これから、ルナマリアお手製のお菓子を持って、ライオール家にお見舞いに行く。
彼女をライオール家に連れていくのも、彼女お手製のお菓子がお見舞いと言うのも正直に言うと気に入らないが、『連れていく』と言った以上、仕方がない。
まあ、俺にもそのお菓子を分けてくれたからこそ、溜飲を下げたが。
それに……街中で広がっているあの噂のことも、彼女の耳に入れたくなかった。
「あの……バルザック様」
「ん? どうした?」
ルナマリアが急に立ち止まる。辛そうで……けれど、どこか戸惑ったような顔をしている。
「あの……」
「ルナ?」
「ジュリアス様が結婚間近、って……本当、でしょうか?」
聞こえちまったのか……と内心で溜息をつく。あちこちで噂しているからなのか、聞かせたくなかった話が聞こえてしまったようだ。
それを慰めるようにポンポンと頭を叩く。
「噂では、な。実際はどうなのかわからんが」
「お相手の方は……」
「あー……俺はよくは知らんが、ラインバッハ侯爵家のお嬢様だと噂になってるそうだが……」
「そうですか……」
俯いたルナマリアに、何か声をかけようとしたその時だった。キンッ、と空気が一瞬で張り詰める。
それと同時に二人して同じ方向を向いた。
(さすがはホルクロフト家のお嬢様だな。だが、今日に限って一本しか差してないんだよなぁ……)
端からは慰めているようにしか見えない状態で、二人で小声で話す。
「ルナ、今日の俺は一本しかない」
「わたくしはスティレットがありますし、いざとなったらあちらから奪いますから。バルザック様はどうなさいますか?」
「そうだな……奪うか。……少し下がってろよ?」
「はい」
見せつけるように、わざと手を繋いで歩き出そうとした時だった。出で立ちは黒装束。けれど、顔をバッチリ晒している不審者十人ほどに囲まれた。
(こいつら馬鹿だろ……)
黒装束なのに、肝心な顔を隠していない。
「……バルザック・リーヴスだな?」
「おや、俺ってば男にもモテモテ? でも、すまんなぁ。俺はコイツしか目に入らないんだ……よっ!」
「ぐあっ!!」
先手必勝! とばかりに声をかけてきた男を襲って昏倒させ、腰に差していた剣を奪う。
「なっ!? 貴様! やれっ!」
「うわぁ……何かやな感じ!」
殺気を醸し出してるやつは確実に殺る。そうしないと、こっちの身は危ないからだ。
二人、三人、と確実に数を減らして行く。
減らしているはずなのに、減らないことに業を煮やしたその時だった。
「貴様ら、何をやってる?!」
その声に気を抜いた一瞬、ドスッ、と自分の左腕と腹に何かが刺さった。見るとナイフだった。
「ぐはっ!」
「バルザック様!?」
「こんの……!」
腕に刺さったナイフを抜き様に、殺気のする方向へナイフを放つ。断末魔の声の後で、ドサリと何かが落ちた音がした。
「ザック?! 大丈夫か!」
「バルザック様……?! 嫌ーっ!!」
声をかけてきたのはレオンハルトだった。そして俺の状態を見たルナマリアは、悲鳴をあげた。
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