29 / 178
2巻
2-1
しおりを挟む第一章 騎士団からの依頼
思い返すこと三ヶ月半前。リンこと私――鈴原優衣は、日本で経理の仕事をしていた。
八年くらい働いていたけど、ある日会社が倒産してしまって、ハローワークに通うことに。
その帰り道、なにかに蹴躓いて転んだと思ったら、なぜか異世界に辿り着いていた。
異世界――ゼーバルシュは魔神族をはじめとして、ドラゴン族や獣人族、ドワーフやエルフ、人族など多種多様な種族がいる世界で、アントス様という神様が管理している。
アントス様のうっかりミスで、私はこの世界に落ちてしまったのだ。
どうやら元の世界には戻れないらしい……ということで、日本を管理している神様のお一人であるツクヨミ様を交えていろいろと話しあった。その結果、私には薬師の適性があると判明。
私は薬師になることを決意した。
そして……いざポーションを作ってみたら、一般的な薬師よりもレベルの高いポーションができてしまい、チートな薬師になってしまった。
アントス様の影響で魔神族のハーフになったから、魔力も桁違いに多いのが理由みたい。
そんなこんなで一通り旅の準備をしてくれたアントス様やツクヨミ様に感謝しつつ、私は王都に向かうことに。
その道中で、エアハルトさんという男性騎士と出会い、彼を中心にしてたくさんの人とも出会った。
そのうえエアハルトさんの実家であるガウティーノ侯爵家が後ろ盾となってくれて、自分の店を開くための準備をすることになったのだ。
ラズというエンペラーハウススライムとも出会い、従魔契約もした。
とっても器用で強くて可愛い子です!
そして開店するまでにダンジョンにも潜ったよ~。
騎士団長さんに許可をもらって、エアハルトさんたち騎士と一緒に、初級や中級ダンジョンにも潜ったし、仲良くなった冒険者――『猛き狼』とソロのSランク冒険者カズマさんと一緒に上級ダンジョンにも潜った。
そうして日々薬草集めにあちこち奔走し、やっと開店に漕ぎつけたってわけ。
店の名前は『リンのポーション屋』。
口コミのおかげで毎日大忙しだけど、エアハルトさんの家の執事であるアレクさんや双子の姉妹であるララさんとルルさん、ラズも五匹になってお手伝いをしてくれているから大丈夫。
ラズはとっても器用で、触手を使ってポーションの袋詰めをしてくれるんだよ?
それを見たお客さんやアレクさんたちも驚いていた。
今日も今日とて、めちゃくちゃ忙しい。
それはとってもありがたいことなんだけど、実は薬草の買い取りが間に合っていなかった。
早めに商人ギルドに発注をかけているとはいえ、薬草が足りなくなるのではないかと心配だし心許ない。
「うーん……商人ギルドじゃなくて、ヘルマンさんたち『猛き狼』に採取依頼を出そうかなあ……」
「それもひとつの手ではございますよ、リン」
悩んでいると、独り言を聞いたアレクさんが後押しをしてくれた。
「そうですよね」
ただ、ヘルマンさんたちはダンジョンに潜っている最中だから、今度店に来たら相談してみようと決め、二階の作業部屋でポーションを作った。
とはいえ、店を始めた以上いきなり在庫を切らすわけにもいかないし……と悩む。
そんなことを考えながらポーションの補充をしているとビルさんが店にやって来た。
ビルさんはエアハルトさんの同僚で、騎士団に所属している。
なにかあったのかな?
「こんにちは、リン。開店おめでとう」
「こんにちは。ありがとうございます。どうされましたか?」
「ポーションの納品のことで、相談に来たんだ」
「でしたら、こちらへどうぞ」
お客さんの対応は、アレクさんやララさんとルルさんにお願いし、スイングドアをすり抜け、ビルさんを奥にある応接間にご案内。
一応、護衛に白いラズがいる。
小さくても優秀で、尚且つ可愛い! じゃなくて、今は仕事に集中しないと。
席に着いてもらうと、すぐに「開店祝いだよ」と高級な茶葉をふたつくれた。嬉しい!
クッキーと、もらった茶葉でミルクティーを出し、話を聞く。
「さっそくで悪いんだけど、団長からの相談でね。さっきも言ったけど、騎士団へのポーションの納品のことなんだ」
「はい。回数を増やすんですか?」
今は騎士団へ、ポーション百本、状態異常を治すポーション各種を五十本ずつ、毎月一回納品している。
「回数もなんだけど、実は……」
ビルさんによると、団長さんはポーションの他にハイかハイパー系のポーションが欲しいという。
あと、万能薬と神酒も。
「うーん、現時点だと、万能薬を含めたハイ系以上の上級ポーションの納品は難しいです」
「どうしてかな」
「開店したばかりで上級ポーションの在庫がギリギリですし、薬草の買い取りが間に合っていないからです。今まで納品していたポーション類だけならなんとかなりますけど、団長さんが欲しがっている分を作るには、まず薬草が足りないんです」
「ああ、なるほどなあ。確かにあの人気なら、足りなくなるのも仕方がないか」
今のところ店はなんとかなっているけど、騎士団への納品を増やすとなると、本数によっては確実に供給が足りない。
それに、ぶっちゃけた話、初日の午前中だけで今まで騎士団に納品した分の金額よりも売上があるから、納品しなくても困ることはない。
もちろんそれは、単価が違うから当然だ。まあ、そんなことは言えないけどね。
本数からいえば、騎士団が一番多く注文してくれてるんだからお取引先として大事にしないと。
「とりあえず、現状だと神酒なら二本、万能薬とハイ系は十本ずつ、ハイパー系は五本ずつなら出せますけど、それ以上となると薬草がまったく足りないんです」
「できれば上級ポーションはその三倍以上は欲しいところだけどね。ポーションなら大丈夫かい?」
「はい。ポーションはお店に出していないので、今まで通りの本数を納品できます」
店では上級ポーションしか扱ってないから、ポーションは騎士団のために作ってるんだよね。
「そうか。なら……また来るから、そのときにポーションは今まで通りの本数を、他はリンが言った本数を試しに納品してくれるかい? 薬草に関しては団長と相談になるけど、用意できたら持ってくるから。なので、どうしても足りない薬草を教えてほしい」
「いいですよ」
親切で言ってくれたのはわかるけど……
必要な薬草といっても、今まで騎士団から買い取ったものしか教えないことにした。
たぶん言ったところでわからないだろうし、下手に全部伝えてレシピを教えろと脅されても困る。
団長さんがそうするとは思わないけど、中にはそういうことを言う人もいるだろうし、用心に越したことはない。
信用していないと言ってしまえばそれまでだけど、騎士たち全員を知っているわけじゃないし、余計に用心しないとダメだと思う。
そんなことは一切おくびに出さず、話を終えた。
帰り際にビルさんも、「もし僕かエアハルト以外の騎士団の人間が来たら、団長に確認してから対応すると言っていい」と言っていたので、私の考えはあながち間違いではないんだろうと思った。
前も他のお店で、権力をふりかざして好き勝手した人がいるんだって。
やだなあ、貴族って。
エアハルトさんたちガウティーノ家や、ビルさんみたいにわかってくれる貴族がいる一方で、他人を利用しようと考えている人もいる。
まあ、この界隈に貴族がくることはないって聞いてるから関わることはないと思うけど、それでも用心だけはしておこう。
内心で溜息をついてまた店の営業に戻ると、あっという間にお昼になってしまった。
うう……忙しすぎて、時間が過ぎるのが早い!
お昼は簡単にすませ、午後の開店に備えて二階でポーションを作る。
「うーん……騎士団への納品が増えるのかあ……」
〈ラズも手伝う!〉
「ありがとう。とっても助かるよ、ラズ」
ミントのすり潰しをラズにお願いしている間に、私はさっさとハイパー系と万能薬を作る。
午前中に一番売れたのがその三種類だからだ。
それが終わり、ラズと話しながら騎士団用のポーションを作っていると、外からエアハルトさんとビルさんの声が。
「あれ? さっきも来たのにね」
〈どうしたのかな〉
ラズと一緒に首を傾げつつ、一階に行って二人を案内する。
なんだか二人とも、とても申し訳なさそうな顔をしているんだけど……嫌な予感がする。
「リン、実は上級ポーションの納品のことなんだが……」
「さっきリンに言われたことを団長に話したのだけど、やっぱりポーション以外もたくさん欲しいと言われてしまったんだ」
「え……」
「一ヶ月後に特別ダンジョンに二週間潜る予定なんだが、そこで必要になってしまってな……」
おおう、嫌な予感的中だよ!
「必要な本数は、神酒は二、三本、多くても五本あればいいそうだ。だが、ハイ系以上と万能薬はどうしても数が欲しいと」
「団長から薬草を預かってきたけど、これで足りるかい?」
ビルさんが麻袋に入った薬草を三つくれた。
それを確認したんだけど、ハイ系二種類は充分間に合うけど、ハイパー系二種類と万能薬、神酒を作るとなるとまったく足りない。
「えっと……。すみません、これだとまったく足りないです」
「「やっぱり……」」
ビルさんとエアハルトさんはがっくしと肩を落としている。
うーん……これは本格的になんとかしないと。
「うう……やっぱり私が上級ダンジョンに潜らないとダメかもしれません……」
「俺たちが連れていってやりたいところだがな……」
「団長はいい顔をしないんだよ」
「ですよね……」
中級ダンジョンを踏破したことで私のランクはBランクに上がったけど、上級ダンジョンに潜るには実力が足りない。いくらエアハルトさんとビルさんが実力者だとしても、私を護りながら上級ダンジョンに潜るのは危険だと思う。
私が団長さんの立場なら許可しない。
それほどに上級ダンジョンに出る魔物は凶悪なのだ。だからこそ前回も、『猛き狼』に護衛してもらって潜ったわけだし。
うーん……これは困った。
「知り合いの冒険者に護衛依頼を出すとなると、私の場合は『猛き狼』とカズマさんぐらいなんですよね。みなさん今はダンジョンに潜っているので、護衛依頼も出せないですし」
「確かに。もう一度団長にかけあって薬草を用意するつもりでいるが、揃えられないかもしれん」
「一ヶ月の猶予はあるんですよね? ヘルマンさんたちが戻ってくるまで、待っていただけませんか?」
「ああ。それは構わない」
「一週間で戻ってくると言っていたはずなので、帰ってきたら聞いてみます」
今回は北にある上級ダンジョンに潜ると言っていたヘルマンさんとカズマさん。
彼らが戻ってくるまで、納品の話は保留にしてもらった。
そしてさらにもうひとつ話があるとエアハルトさんに言われたんだけど、これは団長さんを交えて話をしたいとのことだった。
夕方にエアハルトさんの家に来てほしいと言われたので不安になりつつ、頷く。
その日の夜。
私は店の裏にある、エアハルトさんの家を訪れた。
エアハルトさんと一緒に私を待っていたのは団長さんともう一人……
「久しぶりだね、リン」
「こんばんは。お久しぶりです、侯爵様。後ろ盾になってくださって、ありがとうございます」
なぜかガウティーノ侯爵様までいらっしゃいました!
そしてなんだろう……嫌な予感がする。
「夜分にすまない、父上、ロメオ、リン」
「いや、構わない。確かにこれは重大事項であり、限られた場所でしか話せないことだからな」
侯爵様の言葉に、やっぱり只事ではなかったかと内心恐怖する。
ロメオさん――団長さんも真剣な表情をしているしね。
「そういえば、まだきちんと礼を言っていなかった。リン、我が家を救ってくれてありがとう。それに美味しいお菓子や紅茶の淹れ方まで教えてくれて。茶会や夜会でも評判でな、とても嬉しい」
侯爵様が突然頭を下げたので、びっくりしながらも微笑んだ。
「それはよかったです。他にもなにかありましたら、またお教えしますね。といっても、それほど詳しいわけではないんですけど……」
「いやいや、あれで充分だ。まあ、その際にはまたお願いしよう」
たぶん、またレシピを買ってくれるってことなんだろうなあ。
「リン。悪いんだけど、父上に神酒をはじめとした上級ポーションを見せてくれないか? 実物を見せたほうが今からする話が進みやすくなると思うんだ」
「いいですよ」
神酒を含めて今まで作って来たものを、侯爵様と団長さんに見せた。
後ろ盾になってもらったときにも見せたけど、改めてお願いされると、なにか問題があったんじゃないかとさらに不安になってくる。
本当になんなのかな……ちょっと怖い。
そんな私の心情を察してか、ラズがそっと寄り添ってくれるのがありがたい。
「やはりいいものだな……レベルも最高のものだし。エアハルトが別の後ろ盾を提案するのも頷ける」
団長さんが言うと、エアハルトさんが頷く。
「通常のポーションでさえ、我が家の後ろ盾と商人ギルドの保障が必要だと考えました。上級ポーションも売りはじめた今となっては、それだけでは弱いとも感じています」
「そうだね。これなら騎士団としても、リンの後ろ盾になれるだろう」
団長さんの言葉に私は目を見開いてしまった。
「え……」
まさか騎士団まで後ろ盾になってくれるとは思わなかった。
「なんか大事になってませんかね⁉」
「そんなことないぞ、リン。ハイ系はともかく、ハイパー系や神酒を作れる人間がそれだけいないってことなんだ」
過去の文献によると、昔から高位貴族や王家、商人ギルドは、優秀な薬師の後ろ盾となり、彼らのことを護っていたらしい。
監禁やポーションの悪用を防ぐ意味があるみたい。
強い後ろ盾を得るにはきちんと上級ポーションが作れるか、そのポーションに効果があるか確認が必要になるのだと、エアハルトさんをはじめとしたガウティーノ家の人が説明してくれた。
すると、なにやら団長さんが考えこんでいる。
「父上、やはり王家にも後ろ盾になっていただいたほうがよいのではないでしょうか」
「ふむ……第二王子の腕の件か」
「はい。神酒があるなら、あれ程ひどい怪我でも治る可能性が高いでしょう。神酒が有効だと示すことができれば、リンの後ろ盾になっていただけるのでは」
「そうだな」
おうけ……王家⁉ なんて驚いているうちに、どんどん話を進めていく侯爵様と団長さん。
冒険者のために作った上級ポーションだったけど、こんな大事になるくらいなら作らないほうがよかったんだろうか……
どうしても不安になってしまって、ギュッとラズを抱きしめる。
そんな様子を見たエアハルトさんが、「大丈夫だ」と言って背中を撫でてくれる。
「リン、王家と関わるのは、そなたにとっては面倒なことかもしれない。それでも王家の後ろ盾を得られれば、神酒の存在が広く知られより多くの者が救われるのだ。そのことは覚えておいてくれないか」
「侯爵様……。はい。肝に銘じておきます」
「ああ。それと、神酒を陛下に献上したいのだが、構わないか?」
「困っている人を治すためであれば。ただ、王家の私利私欲には使ってほしくないです。私は薬師です。だからこそ身分に関係なく、困っている人を助けるためにポーションを作っているので。生意気かもしれないですけど……」
「もちろん、悪事には利用しない。それに、薬師とはそういった志をもつ者が多いのだよ。その点、リンは良い薬師だ」
そんな侯爵様の言葉に、嬉しくなる。少しは自信にも繋がるし。
そんなこんなで話し合いが終わり、予備を含めた神酒を三本渡した。
「必ず結果を報告するから、数日待ってくれ」
「はい」
そして侯爵様と団長さんは、ガウティーノ家へと帰っていった。
家族や使用人のみなさんにとお土産に渡した、ダンジョン産の果物をたくさん持って。
――最初に出会ったのが、監禁するような貴族の家じゃなくてよかった~!
全員が侯爵様のような貴族だとは思っていない。だからこそ、ある程度信用できる貴族と知り合いになれたのはよかったと思う。
それから三日後。
エアハルトさんを通じて、侯爵様から手紙とプレゼントをいただいた。
「神酒で怪我をしていた第二王子の腕が治った。それによって王家からも後ろ盾を得られた」
手紙にはそんな内容が書かれていて、王様と第二王子様からお礼のお手紙と報奨金、シンプルな髪飾りもいただいてしまった。
ずっしりと重い革袋の中身は――白金貨がたくさん詰まっていた、とだけ言っておこう。
そしてあっという間に『猛き狼』とカズマさんが戻ってくる日になった。
「お疲れ様です」
私が声をかけると、ヘルマンさんはずっしりとした袋を差し出してきた。
「ありがとさん。今回はこれを買い取ってくれ」
「おお、薬草と内臓は助かります!」
ちょうど店内に他のお客さんがいないこともあり、護衛依頼のことを相談する。
「あの、『猛き狼』とカズマさんに、護衛依頼を出したいんです」
「それは構わないが、ずいぶん急だな」
「なにがあったでござる?」
「実は……」
騎士団から上級ポーションの納品を頼まれたけど、薬草がまったく足りないことを正直に話す。
「なるほどなあ。団長も無茶を言いやがる」
「困ったお人でござるな」
ヘルマンさんもカズマさんも、眉間に皺を寄せて溜息をついている。
やっぱりSランク冒険者から見ても無茶な要求だったのか~。
「拙者はいいでござるよ。ただ、ダンジョンから戻ってきたばかりでござるから、準備も含めて三日から四日は休養したいでござるな」
「ああ。俺たちも構わない。その話はまた後日、休んでからってことでいいか?」
「はい、それでいいです! 戻ってきたばかりでお疲れのところを、すみませんでした」
気にしなくていいと言ってくれたヘルマンさんとカズマさん。ありがたいなあ。
明後日の夕方、冒険者ギルドで話し合うことになった。
買い取った分のお金を二人に渡す。
その後もアレクさんやララさんとルルさん、ラズとひいひい言いながら働いて、時間になったので店を閉めた。
そして二日後の夕方。これから『猛き狼』とカズマさんと、上級ダンジョンに潜る計画を立てることになっている。
集合場所は冒険者ギルド。
一人で行くのは初めてなんだけど、大丈夫かな……。絡まれたりしないかな……
なーんて思っていたんだけど、入口でみなさんと会ったので、そんな心配は杞憂に終わった。
小説によくあるテンプレがあるかも……と思っていただけに、ちょっとだけ残念。
一緒に中に入り、冒険者ギルドの一室で話し合いをする。
今いる部屋は小さな会議室みたいな場所で、冒険者たちが合同でダンジョンに潜ったり、今回のように護衛依頼を出した人と話し合ったりするときに使うそうだ。
「今さらなんですけど、本当にお願いしていいんですか?」
「以前も言ったけれど、私たち、もう友達じゃない。遠慮しないで」
「そうやで?」
『猛き狼』の女性メンバー、ローザリンデさんとデボラさんが言ってくれた。
ヘルマンさんたちもカズマさんも頷いている。
嬉しいな。そしてみなさん、優しくてカッコいい!
みなさんの意見をきいて、上級ダンジョンに潜る期間は二週間となった。
ちょっと長いけど、騎士団に納品する数と店の在庫のことを考えると、しっかり薬草を採取したい。
774
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
