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舞台2ー4
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那智の扇子の先端が客たちの顔に右往左往ゆっくり往復する。
自分の顔の位置に扇子が来ると喉元をゴクリと鳴らして声が掛かるのを待ちわびる。
想像……妄想するだけで客たちの数人は自分の分身をおっきくさせている。
とろんとした目、ぎらついた目元、今にも飛びかかりそうな獰猛な眼差し、興奮した血走った目……
客たちの様々な反応を楽しみながら扇子を持っていない方の手で着物を捲ってチラリと長襦袢を太股の際っ際まで見せ、一瞬で閉じた。
「那智さまー!もっとー!」
「際どいのをたっぷりお恵みしてーーー!」
「那智さま大好きー!」
「えろっえろをくれ!もっとー」
先程まで黙っていた客たちは我を忘れてねだり始めた。
一部の客たちは、那智の胸元の褒美……誰のモノになるか選定中なのを完全に忘れて叫ぶ。
那智がこれほど初っぱなから大盤振る舞いすることなど皆無である。
那智たちのファンはここぞとばかりに注文……おねだりしたくて我慢出来なくなっていたのだ。
自分の顔の位置に扇子が来ると喉元をゴクリと鳴らして声が掛かるのを待ちわびる。
想像……妄想するだけで客たちの数人は自分の分身をおっきくさせている。
とろんとした目、ぎらついた目元、今にも飛びかかりそうな獰猛な眼差し、興奮した血走った目……
客たちの様々な反応を楽しみながら扇子を持っていない方の手で着物を捲ってチラリと長襦袢を太股の際っ際まで見せ、一瞬で閉じた。
「那智さまー!もっとー!」
「際どいのをたっぷりお恵みしてーーー!」
「那智さま大好きー!」
「えろっえろをくれ!もっとー」
先程まで黙っていた客たちは我を忘れてねだり始めた。
一部の客たちは、那智の胸元の褒美……誰のモノになるか選定中なのを完全に忘れて叫ぶ。
那智がこれほど初っぱなから大盤振る舞いすることなど皆無である。
那智たちのファンはここぞとばかりに注文……おねだりしたくて我慢出来なくなっていたのだ。
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