見世物小屋の少年たち【R18】

わらいしなみだし

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幕間2ー2

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 主がいる場合、舞台の統括権はすべて主のモノになる。
 統括の正は歯を食い縛りながらことの成り行きを見守るしかなかった。

 だが、主の辰に命じられたことの意味を考えると身震いを覚えずにはいられなかった。

 一年ぶりに辰と舞台に立つと言うこと。
 俺と辰が演舞をすると……。

 あの頃の懐かしさを頭を過り心が落ち着かない。
 正はそれを振り払うかのように呼吸を整え、自分の部屋へ着替えに戻った。



 先程静かに返事をした見習い童二人は踵を返して棚にあるまっさらの手拭いを五枚ほど取り出した。
 一人の見習い童は桶に水を汲んで戻ってきた。

 汲んできた水に手拭いを濡らして固めに絞り、那智のからだをできるだけ優しく拭いていく。
 一人は右側を、一人は左側を。
 もう一人の見習い童は濡らした手拭いを三枚、固くは絞らずに二枚は四つ折りにして片方の胸に一つずつ乗せた。三つ折りにした一枚は那智のおでこに乗せた。那智の顔を覗き込んで様子を見、主の辰の顔を見て次の指示を待った。
 
 いつもとは違う急な出来事でも狼狽えずに対処できるとは……流石、見習い童を統括している正の手腕だな。

 感慨深げに思う辰だが、それとこれとは話が違うものだ。

 こんな舞台にしてしまうだなんて……
 監督不行き届き処の話ではないんだよ、正。

 那智のからだを拭き終わったのを見計らって、主の辰は次を命じた。

「私に那智の肌襦袢を用意しておくれ」
「はい!」

 小さい声ながら元気よく返事をして近くにいた見習い童が棚に並んでいる右端の肌襦袢のひとつを取り出して主に手渡した。

「ご苦労、お前たちは部屋へ戻ってなさい。それから、控えている舞台子全員を此処へ来るように言いなさい」
「はい!失礼します」

 見習い童たちは裏へ消えていく。
 暫くしたら本日演舞を終えた舞台子達が此処へやって来るだろう。

 オークション用の姿をして……


「那智、夢心地はもう仕舞いだよ」

 辰は那智の傍に座って那智の太股の付け根に手を這わせた。
    
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